ヘッドライトの種類というとハロゲンやHIDの他にLEDも登場しました。
すでにLEDヘッドライトが登場して珍しくないですが、最近はLEDヘッドライトにする車が増えました。
従来のハロゲンやHIDのヘッドライトと比べると多くのメリットがあります。
ただLEDヘッドライトは良さそうと思っても、なにかデメリットはあるの?と不安に思う人もいるでしょう。
この記事でLEDヘッドライトのメリットとデメリットをご紹介します。
LEDヘッドライトのメリット3つ
ハロゲンやHIDと比べるとLEDヘッドライトはメリットがあります。
どんなメリットがあるか早速ご紹介します。
HIDよりも明るい
昔のLEDはそれほど明るくなく、ポジション灯やナンバー灯にしか使用しませんでした。
当時のLEDヘッドライトはそれほど明るくなかったですが、近年になり消費電力1W以上のハイパワーLEDが登場しました。
流せる電流が多くなったことにより、10,000lm(ルーメン)以上の光を放つ製品もあります。
これによってHIDよりも明るくなりました。
明るいLEDヘッドライトが登場したことで、夜でも運転しやすいです。
取り付けが簡単で明るく、夜でも運転しやすいというのがLEDヘッドライトといえます。
取り付けが簡単
ハロゲンと同じように取り付けられ交換が簡単だというのもLEDヘッドライトのメリットです。
HIDヘッドライトはバルブであるバナーの形状が交換時に一致するか、さらにバラストや配線の固定位置も考えないといけません。
LEDヘッドライトであれば、バルブ交換のみで取り付けられる製品が多く、初心者でも手順に沿って行えば交換できます。
寿命が長い
LEDは発光ダイオードというチップを使い光らせています。
物理的に劣化しにくいために、ハロゲンやHIDよりも寿命が長いです。
寿命はハロゲンで約2年、HIDで3~5年であるのに対して、LEDは約15年となります。
時間にすると1万時間以上使用可能です。
取り付けてから15年使用できるということは、新車を買ってから廃車にするまで交換する必要がありません。
そのため球切れの心配もほぼ不要です。
長くLEDヘッドライトを使っていけば、他のヘッドライトを購入するコストが抑えられるでしょう。
最大光量までの時間が短い
ハロゲンやHIDはスイッチを入れてから光が安定するまで時間がかかります。
スイッチを入れるとバーナーの光が点灯を始めて、光が安定するまで時間が必要です。
LEDヘッドライトは発光ダイオードがすぐ光るために、光量が最大になり安定するまでの時間が短くなっています。
ほぼ瞬時に最大光量になるといって良いでしょう。
すぐに最大光量になるために、夜間や悪天候、トンネル内でも良好な視界を確保でき安全に運転しやすいです。
またパッシングによる意思疎通も、そのときにすぐ行えます。
LEDヘッドライトはすぐ光るため、伝えるタイミングを逃す心配がありません。
LEDヘッドライトのデメリット
LEDヘッドライトはメリットもありますが、その反面デメリットも存在します。
デメリットをご紹介しましょう。
LEDヘッドライトの光は白っぽくなるために、点灯すると対向車や歩行者が眩しく感じることがあります。
色だけではなく、光軸や製品の質によっても眩しさが違うようです。
自分で交換すると光軸がずれやすいので、慣れていない方は業者に依頼したほうが正しい光軸になり眩しさを減らせます。
品質の悪い製品も眩しくなりやすいようなので、できるだけ国産や純正のLEDヘッドライトを使うほうが無難です。
また眩しくしないようにするには、カットラインがくっきり出るLEDヘッドライトを選びましょう。
カットラインが出れば、ロービームは上半分を照らさないので歩行者や対向車が眩しく感じません。
LEDヘッドライトがすぐ切れる原因と対処方法
LEDヘッドライトのメリットとして長寿命があります。
10000時間以上の約15年使えますが、中には取り付けてすぐ切れたという方もいるようです。
LEDヘッドライトがすぐ切れる原因はいくつか考えられます。
放熱処理がうまく出来ていない
LEDヘッドライトがすぐ切れる多くの原因は放熱不足です。
長寿命のLEDヘッドライトですが、それはチップに対して適切な処理が行われていないといけません。
その処理の大きな部分となるのがチップの冷却です。
通常は冷却ファンや放熱性高いアルミヒートシンクを使い、チップの冷却を十分に行います。
ただし国産の製品は冷却性能に十分考慮しますが、海外製品によっては冷却が不十分です。
冷却が十分に行えないLEDヘッドライトとなれば、点灯するとチップがどんどん熱を持っていき、すぐに切れて点灯しなくなります。
購入するならば国産のLEDヘッドライトを選んだほうが無難と言えるでしょう。
抵抗処理が不足している
抵抗とは電流を抑えることです。
例えばLEDヘッドライトで10までしか電流が流せないのに、20の電流が流れてきたとしたら過電流で壊れます。
そのために抵抗を配置して、流れる電流を減らし過電流を起こさないようにしています。
これによって、高い電流を発生させてもLEDヘッドライトのチップが壊れない範囲で流せるのです。
抵抗はどのLEDヘッドライトにもついていますが、安価な製品の抵抗はチップが耐えられるぎりぎりの数値に設定している場合もあります。
そして抵抗の数値は温度によって若干変わり、電流が低く流れるときも、突然高い数値が流れるときもあるのです。
チップが耐えられるぎりぎりの数値の抵抗だと、高い電流が流れると電流が漏れてチップには耐えられるぎりぎりの数値以上が流れます。
オーバーヒートしたようなものです。
安価な海外製よりも、信頼できる国産を選んだほうが良いでしょう。
ちなみに過電流が起きる原因の1つとして、LEDヘッドライトをできるだけ明るくしたいという流れがあります。
そのためにLEDヘッドライトの製品によっては、明るくするためにlm(ルーメン)の数値を上げます。
明るくするために、少しでも電流を多く流そうとするのが過電流の1つの原因になっているのかもしれません。
ただ過電流は抵抗の値に十分余裕を持たせていれば、多少高電流が流れても過電流は起きないです。
そのためにlm値が高く明るいLEDヘッドライトの中で過電流を起きない製品を選ぶならば、余裕ある数値の抵抗を使っている国産メーカーの製品を選ぶようにしましょう。
海外メーカー製品だと、抵抗値が流れる電流ギリギリの数値である場合が多いです。
静電気で壊れる
電化製品に静電気は大敵であり、それはLEDヘッドライトも同じです。
静電気が流れることで、LEDヘッドライトが壊れることがあります。
LEDヘッドライトに静電気が流れる原因の1つが、交換時に素手で触ることです。
LEDヘッドライトを素手で触って、手から静電気が流れ込み壊します。
デリケートなのでLEDヘッドライト交換時は手袋を装着して行ってください。
LEDヘッドライトの選び方
LEDヘッドライトは製品によって明るさや色合い、特徴などに違いがあります。
見た目や好みでも選べますが、選ぶときに重視したほうが良い点があるのでご紹介します。
lm(ルーメン)の数値をもとに選ぶ
LEDヘッドライトの明るさは、車に取り付ける上では重要なポイントです。
明るさを示す数値がlmで、数値が大きいほど一般的には明るいと言われています。
数値が大きいほど多くの光を照射できるので明るいです。
ただし実際はヘッドライトを通して光を照射します。
製品ごとに記載のlmの数値は1本だったり、2本合計だったりします。
製品を比較するときは、1本の数値で比べてください。
光の色で選ぶ
LEDヘッドライトは製品ごとに光の色が違います。
色合いは製品のK(ケルビン)で決まり、3,000Kぐらいが黄色、5,000~6,000Kぐらいが白色、8,000Kぐらいが青色です。
黄色はデザイン性はあまりないですが、空中で乱反射しにくいために、広範囲を照らしやすくなっています。
白色は暗い中を照らすのに適しており、雨の日や夜間に視界を確保しやすいです。
路面の白線もくっきりと照らしてくれるでしょう。
青色は視認性は若干劣りますが、デザイン性に優れています。
カスタマイズするときに使う人の多い色です。
ただし過度な黄色や青色のLEDヘッドライトは、車検に通らないので注意してください。
冷却性能をもとに選ぶ
LEDヘッドライトのチップは電流が流れるために熱を持ちやすいです。
放熱性能が不十分だとチップが高温になり、動作不良や故障に繋がります。
冷却方法としては、主に冷却ファンとヒートシンクの2つです。
冷却ファンは冷却性能が高いですが、場所を取るためにバルブが大きくなります。
ただ最近の製品では小型冷却ファン搭載のLEDヘッドライトも登場しました。
ヒートシンクタイプはバルブに場所を取らずに済むので小型化できます。
ただヒートシンクでは冷却が不十分な場合もあるので、放熱性に優れたアルミのヒートシンクタイプが良いでしょう。
製品によっては冷却ファンとヒートシンクを搭載するハイブリッドタイプもあります。
取り付け方で選ぶ
ヘッドライトバルブは、コントローラー一体型と別々になっているタイプの2つです。
一体型はバルブとコントローラーが1つになっているので、設置しやすく初心者でも簡単に交換できるでしょう。
別々のタイプはバルブが小型になっているので、スペースの少ない車でも設置できます。
ただしコントローラーをどこか別の場所に固定しないといけません。
おすすめLEDヘッドライトを紹介
様々なメーカーから、いくつものLEDヘッドライトが発売されています。
色々製品があるので、どれがいいか迷う方もいるでしょう。
そこでおすすめのLEDヘッドライトをご紹介します。
HID屋 H4 LED ヘッドライト車検対応 ホワイト iシリーズ α(アルファ)
規格 | H3、H4、H8、H11、H16、H3C、HB3、HB4 |
色温度 | 6500K |
冷却方法 | 冷却ファン |
HID屋のさらにK(カンデラ)値がアップして明るくなったのがiシリーズ α(アルファ)です。
バルブはアルミ製で放熱性が高く、さらにスマート静音ファン搭載で冷却性能がアップしています。
路面をムラなくきれいに照らして、夜間でも視認性が良いです。
口コミ紹介
とても明るくて視認性が向上しました。特に、暗い道路でも明るさを維持してくれるので、安心して運転できます。また、ホワイトな色温度もとても綺麗で、現在の車両にもマッチしました。取り付けも簡単で、車検対応である点も安心できました。
引用元 : amazon
商品は外観からしてもすごく精工に作られていますし、ケーブルなどもしっかりしています。航空用アルミらしい高級感で1年保証も付いているようで安心です。
引用元 : amazon
ハイ・ローともとても明るく見やすいです。オールイン仕様で取り付けが簡単で、台座が調整式なのでリフレクターとの相性を見ながら合わせることができるので良いですね!
引用元 : amazon
LEDヘッドライトに交換するときの注意点
LEDヘッドライトは明るく長寿命で、なおかつ取り付けが簡単であり初めての方でも交換できます。
ただ交換では注意しないといけない点もあるので、いくつか見てみましょう。
エンジンを切って時間が経ってから作業する
ヘッドライト交換はエンジンルームの中に手や顔を入れて行います。
車のエンジンを切ってすぐにヘッドライト交換作業を開始すると、エンジンルームの中が高音になっており火傷するかもしれません。
火傷しないためにエンジンを切って時間が経ってから交換作業は行いましょう。
バッテリーのマイナス端子から配線を外す
LEDヘッドライトには配線がついており、交換すると電流が流れます。
バッテリーの配線がつながったまま作業すると感電するかもしれません。
ライトの電源はバッテリーであるために、交換作業前にはバッテリーのマイナス端子から接続されている配線を外しましょう。
手袋を装着して行う
LEDヘッドライトバルブはガラス管でできており、素手で触って交換するとガラス管に手の脂がつきます。
手の脂がついた状態でバルブを装着してヘッドライトを点灯すると、油の部分が高温になりガラス管が破損するかもしれません。
ヘッドライトユニットの中で粉々になったガラスを取り除くのは大変です。
もちろんガラス管がこわれれば、ヘッドライトは点灯しません。
ガラス管を壊さないようにするために、交換作業時には手袋を装着しましょう。
手袋を装着するのは感電防止の意味もあります。
防水ゴムは破かないよう丁寧に扱う
LEDヘッドライトには水が内部に入らないようにするための防水ゴムがついています。
その名の通り防水ゴムはゴム製のパーツです。
ヘッドライト交換時は車についているヘッドライトバルブと防水ゴムを外し、新しいLEDヘッドライトバルブと外した防水ゴムを取り付けます。
交換作業時に防水ゴムを雑に扱うと防水ゴムが破けるかもしれません。
破れた防水ゴムを取り付ければ、バルブに水が入り過剰にヒューズに電流が流れて点灯しなくなることもあります。
そのためにバルブ交換時には防水ゴムを破かないよう丁寧に扱ってください。
まとめ
LEDヘッドライトには寿命が長い、消費電力が低いなどのメリットがある反面、暗く感じる、熱量が少ないなどのデメリットも存在します。
どの部分を重視するかは人により違うので、メリットとデメリットを比べて製品を選ぶと良いでしょう。
またライトの色や冷却性能も製品ごとに違います。
LEDヘッドライトならば、iシリーズ α(アルファ)がおすすめです。