自分の車のヘッドライトを交換するときは、H4やH7などの数字を確認するでしょう。
アルファベットと数字の組み合わせは、ヘッドライトバルブの規格です。
もちろん交換時は確認して、同じ規格のヘッドライトを交換します。
ただ規格といっても、具体的にはどんな規格なのかは知らない人が多いでしょう。
この記事でLEDヘッドライトのH4について、そしておすすめのヘッドライトをご紹介します。
H4とはヘッドライトバルブの国際規格の1つ
ヘッドライトバルブの規格にはいくつも種類があり、H4は国際規格の1つです。
Hのアルファベットがついた規格は、ハロゲンガスを使用したバルブという意味を持ちます。
そしてヘッドライトバルブの規格はいくつも種類があり、H1、H4、HB3、H11などです。
規格の違うバルブは取り付けられないので、交換するときは規格をよく見ておかないといけません。
H4のヘッドライトバルブは、左右に各1つヘッドライトを備える「2灯式ヘッドライト」に採用された規格です。
バルブ1つには2つのフィラメントを持つために、ハイビームとロービームをバルブ1つだけで切り替えられます。
ロービームのフィラメントに小さな遮光板を取り付けており、光を一部遮って水平よりも上を照らさないようにしているのです。
これによって、同じフィラメントを1つのバルブに2つ持つ構造でも、ハイビームとロービームを使い分けられます。
H4は現在主流の規格
ヘッドライトバルブの規格は、先にも記載の通りH1、H4、HB3、H11などがあります。
現在主流となっているのがH4規格のバルブです。
前まではH1やH3などが広く使われていましたが、現在はほとんど使われていません。
4灯式ヘッドライトに使われていたのがH1で、H3はフォグランプの規格です。
H4の特徴
先にも記載の通り2灯式ヘッドライトに採用されています。
ヘッドライトとして使われるのは、ほとんどが反射式であるマルチリアクター式です。
H4規格のヘッドライトバルブには、ファン付きとファンレスの2種類があります。
ファン付きはバルブに冷却ファンがついているタイプです。
冷却ファンによってバルブを冷やすために冷却性能が高いですが、ファンがある分バルブが大きくなる傾向にあります。
ファンレスは冷却ファンのついていないバルブです。
冷却はヒートシンクによって行いますが、冷却ファンとヒートシンクを組み合わせたハイブリッド式のバルブもあります。
ファンレスはファン付きに比べると冷却性能は劣りますが、その分バルブがコンパクトです。
本体後方が短いために、スペースの限られた車でも取り付けられるでしょう。
小型車だとファンレスバルブを選んだほうが無難かもしれません。
ヘッドライト規格としては、H4Uが互換性があり、また702Kは互換性がないけど同じ2灯式のヘッドライト規格です。
H4規格のLEDヘッドライトの選び方
H4規格のヘッドライトは、様々なメーカーからいくつも発売されています。
納得するLEDヘッドライトを使うには選び方が大切です。
ここでH4規格のLEDヘッドライトの選び方をご説明します。
放熱性能で選ぶ
LEDヘッドライトはチップが熱を持ちやすいので、放熱性能は重要です。
冷却ファン付きバルブは放熱性能が高く、製品によっては高速回転の静音ファンを採用しているモデルもあります。
またヒートシンクで放熱するバルブもありますが、最近の製品はヒートシンク素材にアルミを採用しています。
中でも航空用のアルミ採用のバルブは放熱性能が高いです。
バルブ本体の加工方法でも放熱性能が違います。
押出加工で製造されたバルブは金属鋳造で作られたバルブより放熱性能が高いです。
特殊な加工方法でないためにコストが安いのも特徴ですが、デザインがシンプルになる傾向にあります。
ただバルブは目立たない部分であるため、デザイン性は問題にならないでしょう。
光の色で選ぶ
バルブの光の色によって見えやすさに違いがあり、ヘッドライトのデザイン性も異なります。
色を決めるのはバルブのK(ケルビン)の値です。
3,500~4,000Kは黄色であり、広範囲を照らしてくれます。
雨の中や夜間運転することが多い方におすすめですが、平成17年12月31日以前に製造された車にのみ取付可能です。
それ以降製造の車では、車検不合格となるため注意してください。
ヘッドライトの主流であるのが6,000K前後です。
白色となっており見た目が美しく、点灯すると路面の白線もくっきり映してくれます。
8,000Kぐらいだと青色のヘッドライトです。
淡いブルーの発光色となっており、デザイン性に優れているでしょう。
カスタマイズする方が使うことが多いようです。
ただし青色ヘッドライトだと車検に通らないので注意してください。
車検対応かどうか確認する
自分好みのヘッドライトを選んでも、車検対応していないと使えません。
車検でのチェックポイントは以下の3つです。
- 光量
- カットライン
- 色味
光量は1灯あたり6,400カンデラ以上だと合格となっています。
車検では専用テスターを使い計測するので、十分な明るさがあれば大丈夫です。
カットラインはロービームを計測し、上方向を照らす光と下方向を照らす光の境目が出ていないといけません。
くっきりしたカットラインなどと謳っている製品であれば、カットラインがしっかり出ます。
色味は平成17年12月31日以前に作られた車が白色または淡黄色であり、それ以降製造の車は白色です。
検査員が目で計測するので、白色であれば問題ありません。
6,000K前後のバルブであれば大丈夫でしょう。
また不安であれば、車検対応と記載のバルブや信頼できる有名メーカー品を選んでください。
明るさで選ぶ
明るいヘッドライトを使いたいならば、製品のlm(ルーメン)をチェック。
lmは全方向へ照射する光の数値で、数字が高いほど明るいヘッドライトと言えます。
ただし製品によって、lmの数字はバルブ1本分を表記している場合と、バルブ2本分合計で表記している場合があるので気をつけてください。
明るいヘッドライトバルブを選ぶならば、バルブ1本の数値で製品を比較しましょう。
付属機能で選ぶ
ヘッドライト内部は結露し泥などの汚れが入る場合もあるので、長く使うならばバルブの防水性能や防塵性能を見ましょう。
IPコードで防水防塵性能は示されており、IP◯×と表記し◯部分が防塵性棒、×部分が防水性能です。
防水防塵性能が悪いと、結露や泥によってライトが暗くなり、場合によっては壊れます。
有害な影響が発生する粉塵が内部に入らず、全方向からの噴流水を防げるIP55以上あれば大丈夫でしょう。
H4規格のLEDヘッドライトのおすすめ10選
バルブ1つでロービームとハイビームを切り替えられ、広く使われているヘッドライトバルブの規格がH4です。
ここからは先に記載のH4規格のLEDヘッドライトの選び方をもとに、H4規格のおすすめLEDヘッドライトをご紹介します。
HID屋 H4 LED ヘッドライト
規格 | H4 |
ケルビン数 | 6500K |
冷却方式 | 冷却ファン |
60Wのハイパワーで光度を大幅にアップし、さらに明るく感じるLEDヘッドライトになっています。
正確なカットラインであるために、対向車や歩行者を眩しくさせません。
純正バルブより少し遠くを照らし、ロービームは手前が明るく、ハイビームは遠くまで光を届けます。
ヒートシンクも兼ねるアルミボディに、小型ファンを搭載し冷却性能が高いです。
さらに明るくなったLEDヘッドライト!
PIAA ヘッドライト/フォグランプ用 LEDバルブ ワイドハイビーム
出典 : amazon
規格 | H4 |
ケルビン数 | 6500K |
冷却方式 | ヒートシンク |
手前からワイドに光を照射するために、前方全体を明るく照らします。
ワイドに照らすために市街地で低速で走っても見やすいです。
ハイビーム点灯時にはロービームも点灯するデュアルビーム仕様となっています。
極薄両面12連装LED基板構造によってワイドで明るい照射を実現しました。
ヒートシンクと放熱樹脂採用のコントローラーで、小型で軽量化したバルブです。
ワイドに手前から明るく光で照らします。
fcl H4 Hi/Lo LEDヘッドライト ファン付き
出典 : amazon
規格 | H4 |
ケルビン数 | 6500K |
冷却方式 | 冷却ファン |
コントローラー一体型でコンパクトなLEDヘッドライトです。
冷却ファンやコントローラーとパーツごとに採用素材を分けて高い放熱性を実現しました。
王道のホワイトカラーで愛車をより洗練された見た目にします。
IP66の防水防塵設計で悪天候や悪路でもバルブが影響を受けません。
くっきりしたカットラインで車検対応です。
コンパクトなLEDヘッドライト!
日本ライティング株式会社 【ハイスペックモデル】 日本製LEDヘッドライト
出典 : amazon
規格 | H4 |
ケルビン数 | 6500K |
冷却方式 | ヒートシンク |
国内製造のLEDヘッドライトです。
ロービームのLEDチップを3枚から4枚に増やして光量をアップしました。
ノイズ対策済みでカーオーディオに影響を与えません。
ヒートシンクには熱伝導に優れたA6063のアルミを採用しています。
配線接続のみで取り付けられる簡単設計です。
安心の国内製造のLEDヘッドライト!
IPF ヘッドライト LED H4 バルブ Fシリーズ
出典 : amazon
規格 | H4 |
ケルビン数 | 6500K |
冷却方式 | ヒートシンク |
従来製品と同じ明るくワイドで、取り付けが簡単という特徴を持っています。
ルーメンの値は従来品より大幅アップしてより明るくなりました。
ドライバーユニットをバルブ後方に設置し、交換はコネクターを取り替えるだけです。
自動車メーカー基準の各種試験を実施しており、耐久性や耐振動性、高温提案など過酷な環境をクリアしました。
バルブに特殊構造の通気口を確保して、空気の流れを利用して効率的にチップを冷却します。
各種試験をクリアした耐久性に優れたモデルです。
スフィアライト 車用 LEDヘッドライト H4 Hi/Lo
出典 : amazon
規格 | H4 |
ケルビン数 | 6000K |
冷却方式 | ヒートシンク |
低価格でありながら、LEDチップはフラグシップモデルのソウルセミコンダクター製を使用しています。
ハロゲンと比べると明るさは170%と明るいです。
左右前後にワイドに広がり、視認性が良く快適なドライブをサポートします。
コントローラー内蔵のコンパクトタイプで取り付けが簡単です。
低価格ながらも明るい!
LIMEY led H4LEDヘッドライト 車検対応 車 HV車 EV車対応
出典 : amazon
規格 | H4 |
ケルビン数 | 6500K |
冷却方式 | 冷却ファン |
こだわりのカットラインを実現しました。
自社開発のオリジナルLEDチップを採用しており、熱に強く減光がゼロに近いです。
バルブ先端から冷却ファンまでアルミ製で、優れた放熱性能を発揮します。
冷却ファンは5枚羽の高速静音ファンです。
純正フィラメントと同じ位置で発光するよう設計されています。
爆光を実現した冷却性の高いLEDヘッドライト!
NOVSIGHT H4 LEDヘッドライト Hi/Lo切替 新車検対応
出典 : amazon
規格 | H4 |
ケルビン数 | 6500K |
冷却方式 | 冷却ファン |
切れの良いカットラインで、HIDライトよりも瞬時に立ち上がります。
ハロゲンバルブのビームパターンを実現しながらも、ハロゲンの4倍の明るさです。
高速回転静音冷却ファンと高熱伝導のアルミ合金採用によって、優れた放熱性となっています。
コントローラー内蔵の一体型モデルです。
ハロゲンの4倍の明るさのLEDヘッドライト!
MADMAX H4 LEDヘッドライト 12/24V兼用
出典 : amazon
規格 | H4 |
ケルビン数 | 6000K |
冷却方式 | 冷却ファン |
冷却ファンをバルブに内蔵し、バルブ本体はアルミ合金で放熱しやすいです。
純正バルブを外して取り替えるだけの簡単に交換できるようになっています。
9~36Vまで幅広い車種に対応したLEDヘッドライトです。
防水等級IP65を取得していて、防水や防塵に優れているので雨の日など悪天候時も安心できます。
純正バルブのフィラメントと同位置にLEDチップを配置して、純正に近いカットラインです。
幅広い車種に対応しています。
BORDAN H4 LED ヘッドライト HI/LO 新基準車検対応
出典 : amazon
規格 | H4 |
ケルビン数 | 6500K |
冷却方式 | 冷却ファン |
純正バルブを取り外し、新しいバルブを取り付けるだけで交換できます。
さらに純正バルブの防水ゴムもそのまま使用可能です。
ロービームはカットラインがくっきりで、ハイビームは対向車や歩行者に対して眩しさがありません。
高速冷却ファンと、実用新案取得技術の放熱性の高い構造で高い冷却性を確保しました。
IP68レベルの完全防水と防塵仕様となっているので、悪天候でも安心なLEDヘッドライトです。
実用新案登録の優れた冷却性を実現!
ヘッドライト交換時の注意点
購入したLEDヘッドライトは自分で取り付けられます。
LEDヘッドライト交換の流れは以下の通りです。
- コネクターを外す
- 防水ゴムを外す
- ハロゲンバルブを取り外す
- 台座を取り付ける
- LEDヘッドライトバルブを取り付ける
- 電源用のハーネスを取り付けてコネクタに接続する
決まった流れで取り付け作業しますが、いくつか注意点があるので確認しておきましょう。
コネクターや防水ゴムの扱いに注意
バルブ交換時にはコネクターの取り付けが必要です。
電気周りの作業を行うときは、最初にバッテリーのマイナス端子を外しておきましょう。
またヘッドライトの裏側には防水ゴムカバーと電気配線のコネクターが接続されています。
取り外しはコネクター、防水ゴムという手順です。
コネクターは抜けにくくなっていることがあるので、無理に引っ張るとコネクターや配線を壊します。
防水ゴムカバーは破れないように、丁寧に扱ってください。
高温になっているハロゲンバルブに注意
ハロゲンバルブは金属バネで固定しているために、バネを下げてからバルブを抜き取ります。
消灯直後に取替作業を行うと、ハロゲンバルブが高温になっているので火傷するかもしれません。
ヘッドライトを使用していないときに作業したほうが安全です。
台座取り付け向きに注意
決まった方向でしか取り付けられないバルブもありますが、中にはどの方向でも取り付けられるバルブもあります。
位置を間違えて取り付けると、ヘッドライトを破損させるばかりか車検で不合格です。
取り付けるときは位置を確認しましょう。
防水ゴムやLEDバルブの取り付け
台座を取り付けたら防水ゴム、LEDバルブと取り付けです。
防水ゴムは取り付けるときの上下の位置が決まっている製品もあります。
取り付け位置を間違えると雨漏りするかもしれないので、防水ゴムも取り付け位置を確認してください。
LEDバルブも同じように取付時には方向に気をつけます。
間違った方向で取り付けられるバルブもあり、位置を間違えると正確なカットラインが出ず車検に合格できません。
コネクターはしっかり接続
コネクターは電源を確保するための配線であり、接続が甘いと点灯しなかったりショートしたりします。
接続後はしっかりと繋がっているか確認してください。
またコントローラーとバルブが別の製品では、コントローラーを熱の影響を受けず振動が少ない場所に固定するのがベストです。
コネクターまで接続できたら、最後に点灯確認をしてます。
ハイビームとロービームの切り替え、さらに時間があれば壁や塀を照らしてカットラインが出てるか確認した方が良いです。
まとめ
ヘッドライトのH4規格は、現在広く使われている規格です。
いくつかおすすめのLEDヘッドライトをご紹介しました。
それぞれの製品で明るさや色、特徴が違うので比べてみて良さそうなバルブを手に入れてください。
取り付けるときはいくつか注意点があるので、それらを考慮して取り付けましょう。
ヘッドライトに関することならばHID屋へご相談ください。