近年、明るさや耐久性の高さから人気を集めるLEDヘッドライト。
しかし、「車検に通らないのでは?」という不安から、導入をためらっている方もいるのではないでしょうか。
結論から申し上げますと、基準に適合したLEDヘッドライトであれば、車検に合格できます。
本記事では、LEDヘッドライトの特徴や車検基準、不合格になりやすい原因と対処法を詳しく解説していきます。
LEDヘッドライトの特徴
LEDヘッドライトの最大の特徴は明るさです。
近年販売されているLEDヘッドライトの中には、車検基準値の10倍近い光量を実現する製品もあります。
この圧倒的な明るさは、夜間走行時の視認性を大幅に向上させ、対向車や歩行者、路上の障害物の発見に役立ちます。
また、LEDは点灯速度が速く、スイッチを入れると瞬時に最大光量を発揮するため、急な場面でも視界を確保しやすい点もメリットです。
さらに、フィラメントのような壊れやすい部品を使用していないため、耐久性に優れています。
加えて、シンプルな構造のため部品数も少なく、交換作業が比較的簡単であるため、初心者でも扱いやすいことも魅力です。
ただし、発熱量が低いという性質上、雪が付着した場合に溶けにくいといったデメリットもあります。
雪国での使用を想定する場合は、凍結防止スプレーの使用や定期的な雪の除去などの対策が必要です。
LEDヘッドライトの車検基準
LEDヘッドライトも他のライト同様にいくつかの基準を満たす必要があります。
特に、近年はロービームでの検査が主流となり、安全性を確保するための細かな基準が設けられています。
また、自分でLEDバルブを装着した場合、この基準を満たせず、車検不合格となるリスクもあるので注意しましょう。
ここからは、ヘッドライトの車検基準である以下の項目を詳しく解説します。
- 光量
- 光軸
- 灯火色
順番に確認していきましょう。
光量
光量は、ヘッドライトが道路をどれだけ明るく照らせるかを示す指標です。
基準としては、1灯あたり6,400カンデラ以上の光量が必要です。
この数値は、単にLED自体の明るさではなく、リフレクターによる光の反射効率が評価されます。
特に改造したLEDヘッドライトは、基準を満たさない場合もあるため、事前に十分な明るさがあるか確認しましょう。
光軸
光軸検査では、ロービーム照射時のカットラインの精度が重要な判断基準となります。
このカットラインとは、上方への光をカットする境界線のことです。
日本は左側通行のため、左肩上がりのカットラインが形成される必要があります。
エルボー点を基準に、カットラインが正しい方向か確認されます。
カットラインが不鮮明だったり、ずれていたりすると、対向車や歩行者を眩惑し危険を及ぼす可能性があるため、不合格となるので注意しましょう。
灯火色
灯火色も重要な検査項目です。
灯火色に関する規定は2006年に大きく変更されました。
それ以前の車両では黄色または白色が認められていましたが、2006年1月1日以降に製造された車両については、白色のみが合格基準となっています。
LEDヘッドライトの灯火色は、色温度で表され、一般的に4,000~6,000ケルビン程度が車検基準を満たす範囲とされています。
カスタマイズ目的で選ばれがちな青色系は車検に合格できません。
また、黄みがかった色は、合格となる場合もありますが、確実に車検を通過するには白色を選択するのが無難でしょう。
LEDヘッドライトが車検に通らない理由と対処法
よくあるLEDヘッドライトが車検に通らない理由は以下です。
- ヘッドライトが黄ばんでいる
- ヘッドライトの点灯状態に異常がある
- ヘッドライトが破損している
- 車種に合わないヘッドバルブを取り付けている
順番に確認していきましょう。
ヘッドライトが黄ばんでいる
ヘッドライトの黄ばみは車検不合格の原因になります。
近年では、ヘッドライトカバーに軽量な樹脂が使用されていることが一般的です。
この樹脂は紫外線の影響を受けやすく、長期間使用すると黄ばみや曇りが発生しやすいです。
この黄ばみや曇りによりライトが、十分な明るさを保てなくなることがあります。
光量が基準値を下回ると車検に合格しないため、黄ばみが見られる場合は、専用のクリーナーやコンパウンドで除去する必要があります。
詳しい黄ばみの除去方法は、下記記事で解説していますので、あわせてご一読ください。
ヘッドライトの点灯状態に異常がある
車検では、ヘッドライトの点灯状態が正常であることが必須です。
点灯しない、光度が安定しない、またはちらつきが見られる場合は不合格となります。
多くの場合は経年劣化や不適切なバルブの取り付けが原因です。
そのため、バルブの交換で改善する場合が多いです。
バルブを交換しても改善しない場合は、配線やスイッチに不具合がある可能性があります。
このようなケースでは、専門業者に点検や修理を依頼しましょう。
ヘッドライトが破損している
車検では、ヘッドライトユニットの破損状況もチェックされます。
小さな傷であれば問題ありませんが、大きなひびや一部が欠損している場合は、車検不合格となります。
破損が進行すると雨水の浸入や内部部品の故障を引き起こす可能性があり、さらに重大な問題へと発展する可能性もあるでしょう。
多少の傷であれば、自分で磨くことで取り除けます。
しかし、ひび割れや欠損などは、ユニット全体を交換する場合もあるため、専門業者に相談しましょう。
車種に合わないバルブを取り付けている
車種に適合していないLEDバルブを使用すると、光量不足やカットラインの不備が発生し車検に落ちることがあります。
特に汎用製品では、リフレクターやプロジェクターの設計に合わず、意図した光の向きや広がりを実現できない場合があります。
そのためバルブ選びの際には、車両の取扱説明書やメーカーの適合表を確認し、対応する製品を選びましょう。
また、取り付け後は光軸の調整が必要です。
自分で光軸を調整する場合は、ヘッドライトの取り替えを行う前に、壁や塀にライトを照射してカットラインをテープでマーキングします。
ヘッドライト交換後、同じ位置からライトを照射し、マーキング通りにカットラインが出るか確認しましょう。
光軸がずれている場合、調整をして位置を合わせます。
ただし、カットラインの調整は素人では上手くできない場合も少なくありません。
自信がない場合は、予備検査場や整備工場などで確認してもらうのがおすすめです。
車検対応品でも車検に通らない場合もある
市場には「車検対応」と謳われる製品が多数存在しますが、この表示が必ずしも車検合格を保証するものではありません。
取り付け方法などによって、光の拡散が均一にできずカットラインが不鮮明になるなど、基準を満たせない場合があります。
ヘッドライトの交換を行った際は、必ず車検基準を満たしているか確認をしましょう。
また、車検を確実に通すには、品質の高い製品を選ぶことが大切です。
特に、日本メーカーのLEDヘッドライトは精度やサポート体制が優れており、安心して使用できます。
適切な製品選びと事前の点検を徹底し、車検をクリアしましょう。
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商品名 | LEDLED ヘッドライト i シリーズ(アルファ) |
対応規格 | H1、H3、H4、H7、H8、H11、H16、HB3、HB4 |
色 | 冷却6500K (ホワイト) |
明るさ | 38700cd(カンデラ) |
LEDヘッドライトへの交換を考えているなら、HID屋のiシリーズαがおすすめです。
純正ハロゲンと比較して約5.9倍もの光量を誇り、夜間の視認性を大幅に向上させます。
明るさだけでなく、綺麗なカットラインを実現するデザインが特徴で、車検基準を満たすよう設計されています。
また、このLEDバルブは耐久性に優れており、長時間の使用にも対応可能です。
高性能ながらコストパフォーマンスにも優れています。
まとめ
本記事では、LEDヘッドライトの特徴や車検基準、車検に通らない理由や対処法について解説しました。
LEDヘッドライトは、基準を満たしていれば、車検に通過できます。
車検合格の鍵は、正しい製品選びと適切な取り付け、そして事前の点検です。
LEDヘッドライトに交換した際は、光量や光軸、灯火色などが車検基準に適合しているかしっかり確認し、安全性を確保しましょう。
万が一基準を満たせない場合は、専門業者で調整を依頼するなどして、確実に車検を通過できる状態に整えてください。