T10バルブのソケット形状の種類や他のバルブとの互換性、そしてソケットの特徴から見えてくるLED交換時の注意点について解説します。
T10バルブ本体ではなくソケットに着目することで、普段気づきにくいLED化の隠れた注意点を理解できます。
これから愛車のT10バルブのLED化を検討されている方は、是非この記事を参考にしていただければ幸いです。
T10バルブとは?
まず初めに、T10バルブの概要についてご紹介します。
T10バルブとは、自動車ライトの多くの場所で利用されている小型バルブの規格です。
直径10㎜程の小さなバルブサイズながら、非常に明るく耐久性が高いことから、室内のルームランプやサイドウィンカー、ポジションランプなど自動車の多くの場所で利用されています。
なお、T10バルブは、T10、およびT10-31の2つの形状があります。
詳細な仕様や特徴が知りたい方は、「T10規格とは?仕様や用途、LED化のメリットについて詳しく解説!」をご覧ください。
最近ではLED化するユーザーが増えている
小型でも明るいT10バルブですが、近年LED化する人が増えています。LEDは従来型であるハロゲンのT10ランプと比べ、「省エネで明るい」「長寿命」が大きなメリットとなっています。
また、明るさや色についても多くのバリエーションがある為、愛車を自分好みにカスタムできる点もLED化する人が増えている理由となっています。
T10ソケットの形状の特徴
では本題ですが、T10バルブのソケット形状はどのような種類があるのでしょうか?単に「2つのバルブ形状があるから2種類のソケット形状があるだけ」と考えられる方もいらっしゃるでしょう。
しかし特徴はそれだけではありません。
ここでは、T10ソケットの種類だけではなく、その他の自動車バルブソケットとの互換性や特徴などについて詳しく解説します。
「T10」と「T10-31」のソケット形状は全く異なる
「T10」と「T10-31」の2つのソケット形状は、下記の通りそれぞれのバルブの形状や口金・端子形状が大きく異なる為、そのソケット形状についても異なります。
T10はバルブの下側に+-の端子があるのに対し、T10-31は端子が上下に分かれています。
T10はソケットに差し込むのに対し、T10-31は、両端に端子のついた金具にはめ込むような形で取り付けます。
「T10」と「T13」「T16」のソケットは同一形状
2つ目の特徴として、T10のソケット形状はT13、T16それぞれの規格のバルブと形状が同じである点です。
自動車のライトバルブには、T10よりライト部分のサイズが大きいT13、T16と呼ばれる2つのバルブがあります。
下記の通りそれぞれバルブサイズや定格電力はことなりますが、ソケットに差し込む端子部分の形状は共通です。
ソケット形状も同様に同一形状であり、ソケットを販売するメーカーではT10、T16共通ソケットという形で販売しているケースもよく見られます。
※バルブの大きさは違うが、端子形状は共通
引用:日本照明工業会「自動車用電球ガイドブック 第6版」
T10バルブをLED化する際の注意点
ここまでT10バルブの種類や、他のバルブ規格とのソケットの互換性などについて解説しました。
ではソケット形状の特徴に対し、LED化の際どのような点に注意すればよいのでしょうか?ここではソケット形状の共通性などに伴う3つの注意点について解説します。
ソケット交換・加工は不要だが・・・
1つ目はLED化についてソケット交換や加工は必要なのか?という点です。結論から言えばT10 LEDバルブはT10ソケットにあった形状をしている為、そのまま交換可能です。
但し、同じT10のLEDバルブでも車両によって利用できないケースもある為注意が必要です。T10 LEDバルブは端子部分の形状は同じでも、電球部分の形状や大きさはメーカーや機種によって異なります。
※3つとも同じT10 バルブ。ソケット形状は同じだが、ライト部分のサイズや形状は製品毎で異なる
引用:HID屋ホームページ
またソケット形状もメーカーによって微妙に異なることもあり、これらが原因で、まれにソケットにささらないことや、カバー内に収まらず交換できないケースがあります。
対策として、メーカーの適合表などであなたの車両に適合しているか?事前に確認するとよいでしょう。
またT10バルブの取り付け位置が非常に狭い場合などは、製品のバルブサイズなどを調べ、収まりそうか事前に確認するのも1つの方法です。
T10-31はバルブの長さに注意
T10-31バルブによく似たバルブでT10-37というバルブがあり、バルブ形状、ソケット形状共に見た目は同じように見えるため、バルブ選定時は注意が必要です。
T10-31に対し、T10-37はバルブ全長が6㎜ほど長く、これにあわせソケットの端子間隔も広くなっています。
見た目が同じように見えるため、誤ってT10-37のLEDバルブを準備した場合、T10-31ソケットには挿入できないケースもある為、注意しましょう。
また外国車の場合、41mmという特殊なサイズもありますのでさらに注意が必要です。
分からない場合は必ずメーカーの適合表を確認しご自身の車にあったサイズを選びましょう。
ソケット差し込み時の電極の「向き」にも注意
また、従来のランプと異なり、T10 LEDには電極の「極性」が決まっており、差し込む「向き」があることも注意しましょう。逆向きに挿入した場合、LEDバルブは点灯しません。
とはいえT10 LEDは小さく、バルブのソケットを見てもどちらがプラスか判別するのはなかなか難しいです。その為、差し込んだらカバーを取り付ける前に一度点灯するか確認するようにしましょう。
定格電圧の違いに注意
同じソケット形状でも定格電圧の違いに注意しましょう。
T10バルブは自家用車用の12V仕様だけでなく、トラックなどで利用する24V仕様もあります。しかしながらこれらのT10バルブ、およびT10-31バルブのソケットは全く同じ形状をしており双方問題なく挿入できます。
しかし誤った定格電圧のバルブを利用した場合、ランプがつかない、性能を発揮できないだけでなく、最悪の場合、LEDバルブ、ないしは車両側を壊してしまう可能性もあります。LEDバルブ購入時は必ず製品の定格電圧を確認しましょう。
同一ソケット形状で利用できる異なるバルブ規格に注意
先にもお話した通り、T10、T13、T16の3つは、バルブ規格は異なるものの、ソケット形状は全く同じです。
よってソケット形状だけみてバルブを購入すると誤った規格のバルブを選定してしまう可能性もありますので注意してください。特に複数のT10、T13、T16のバルブ交換を同時に行う場合は注意が必要です。
異なるバルブを取り付けた場合、本来必要となる明るさを確保できない、バルブを壊してしまうといった問題が発生する可能性がありますので注意しましょう。こちらもメーカーの適合表などを確認して購入することをおすすめします。
T10 LEDバルブを購入するならHID屋がおすすめ
T10 LEDバルブを購入するならHID屋がおすすめです。HID屋の製品は明るく、長寿命なことが特徴です。特に効率的なLEDチップ配置が生み出すその明るさは多くの方から支持されています。
またラインナップの多さもおすすめできる特徴の1つです。HID屋では、爆光、純正同等といった明るさの違いから、白、電球色といった色の違いまで多くのT10バルブを取り揃えています。
またT10-31についても、長さ違いの37㎜や41㎜など輸入車向けのバルブなどもラインナップされています。
まとめ
本記事では、T10バルブを差し込むソケット形状に関する内容からT10バルブをLED化する際の注意点まで解説しました。
T10バルブのソケットは、T10、およびT10-31の2種類のソケット形状があるだけではなく、他のバルブとソケットが共通であるなど多くの特徴があります。
このように同一ソケット形状でも異なるバルブ仕様が複数ある為、LED化する際のバルブ選定時には注意しましょう。
T10 LEDバルブを検討するなら、ぜひHID屋の公式オンラインショップを訪れてみてください。
高い性能と多くのバリエーションを取りそろえるHID屋であれば、あなたのほしいT10 LEDバルブをみつけられることでしょう。