「スバル車のバックランプはなぜ片方しか点灯しないの?」
と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
実はスバル車のバックランプが片方しか点灯しないのは仕様である場合が多いです。
ただし、片方だけが点灯しない原因には、トラブルが関係していることもあります。
本記事では、スバル車のバックランプが片方しか点灯しない理由、車検への影響や通過のためのポイントも解説しています。
さらに、LEDに交換するメリットやよくある質問についても回答していますので、ぜひご一読ください。
スバル車のバックランプが片方しか点灯しない理由
スバル車のバックランプが片方しか点灯しない理由は以下の2つです。
- 多くの場合は仕様
- 片方だけ何らかのトラブルが起きている
順番に確認していきましょう。
多くの場合は仕様
スバル車は、多くの車種でバックランプが片側のみ点灯する仕様を採用しています。
この仕様は、2003年に登場した4代目レガシィツーリングワゴンで採用された、テールレンズからのリヤフォグ独立化がきっかけとなっています。
スバル車はアウトドアユースでも利用されることが多く、夜間や悪天候時の視認性を高めるリヤフォグランプの需要がありました。
スバルはこのニーズに応えるため、LEDを採用したリヤフォグランプを開発しました。
しかし、2灯式を採用すると後続車の眩惑やブレーキランプとの区別が難しくなります。
そのため、安全性を考慮すると、リヤフォグは1灯式が望ましいという結論に至ったのです。
ただし、1灯式のフォグランプを採用すると、ランプのデザインが左右対称ではなくなってしまいます。
これを解決するために、片側をバックランプ、もう片側にリヤフォグランプを設置することになったのです。
また、車種によってはライト周りのデザインをシンプルにしたいという思いとも一致したことにより、片側バックランプの採用に至りました。
片方だけ何らかのトラブルが起きている
XVやフォレスター、BRZなど、両側にバックランプを装備しているモデルもあります。
元から両側にバックランプが装備されている車両で片方のみが点灯しない場合、片側のバックランプに何らかのトラブルが起こっています。
最も一般的な原因は、電球の球切れです。
この場合、該当するバルブを新品に交換することで解決できます。
バックランプの交換方法についてはこちらを参考にしてください。
また、リバースランプスイッチの故障が考えられ、これが原因で片方が点灯しないこともあります。
この場合はスイッチを交換することで対処可能です。
その他に、ソケットや配線の接触不良や断線も原因として挙げられます。
接触不良に対しては、ソケットの清掃や接点の調整で改善できる場合が多いですが、断線している場合は配線の修理または交換が必要です。
バックランプが片方でも車検に影響はない?
スバル車の片方だけバックランプが点灯する仕様の場合、日本の車検基準には適合しているため通過可能です。
日本の法令では、バックランプの数は「1個または2個」と定められているため、1灯式のバックランプは車検に合格するための要件を満たしています。
そのため、特別な改造や調整を行わなくても問題なく車検を通過できます。
しかし、両側点灯する仕様の車両で、片方が点灯しない状態は整備不良とみなされ車検通過はできません。
加えて、バックランプが車検を通過するためには数だけでなく、明るさや色なども基準を満たしている必要があります。
具体的な内容については、次項で詳しく解説します。
スバル車のバックランプが車検を通過するために気を付けたいこと
スバル車のバックランプが車検を通過するには、以下の点に注意が必要です。
- ランプの個数
- ランプの明るさ
- ランプの色
- ランプの状態
- 視認性
- ランプの取り付け位置
順番に解説します。
ランプの個数
先述したように、バックランプは「1個または2個」の設置が義務付けられています。
そのため、1個または2個バックランプが装備されていれば、そのままで車検を通過できます。
しかし、既定の範囲内だからといって好きにランプの個数を増減していいわけではありません。
例えば、片方しかない設計の車両にバックランプを増設して2つに増やすことは認められていますが、設置する際は必ず左右対称にする必要があります。
また、バックランプの設置は「1個または2個」が義務と解説しましたが、2灯式の車両を改造して1灯にすることは認められていません。
ランプの明るさ
バックランプの明るさも重要な項目です。
道路運送車両の保安基準では、「他の交通の妨げにならない程度」と規定されています。
特に夜間では、過度に明るい光が他のドライバーを眩惑する恐れがあるため、適切な光度を保つことが求められます。
具体的には、「平成17年12月31日以前に製作された自動車に備える後退灯にあっては5000cd以下(主として後方を照射するため の後退灯にあっては300cd以下)」の光度が基準です。
一般的には、15W以上75W以下の範囲に近い製品の利用が推奨されています。
スバルの純正ランプであれば問題なくクリアできる範囲ですが、社外品を使用してカスタマイズする場合は注意しましょう。
ランプの色
車検では、バックランプの色は「白」の必要があります。
判定は目視で行われるため、人によって若干判定に違いがあります。
一般的には、6,000ケルビン程度のランプが使用されており、7,000ケルビンまでであれば白とされる場合が多いです。
しかし、ケルビン数が同じであってもメーカーによって見え方が違います。
そのため、あまりケルビン数が高いと青色と判定されてしまう可能性も否定できません。
製品を購入する際は、6,500ケルビンまでのランプを選ぶのが安全でしょう。
ランプの状態
バックランプの本体とレンズの状態も車検に影響するポイントです。
レンズが破損していたり、ひどく汚れていたりする場合、光が拡散して視認性が低下し、安全性にも問題を引き起こします。
また、電球が露出している場合も不合格となるので注意しましょう。
わずかな傷であれば合格することもありますが、安全性を保つために早めの修理が推奨されます。
視認性
バックランプは、後退時に周囲のドライバーや歩行者に車両の動きを知らせる役割を担います。
そのため、日中でも後方100mの距離から点灯が確認できることが求められます。
また、20cm²以上のレンズ面積が必要です。
視認性を確保するために極端に明るくすると、後続車を眩惑することもあります。
他の車両に配慮しつつ適切な明るさを保つことが重要です。
ランプの取り付け位置
バックランプの設置位置についても基準があり、上部が地面から1.2m以下、下部が25cm以上であることが求められます。
低すぎると後方の視認性が不足し、高すぎると他のドライバーに迷惑をかける可能性があるため、必ず基準を守りましょう。
標準位置のままの場合は問題ありませんが、車高の変更やランプの位置を移動する際には、しっかり基準を確認して適切に調整する必要があります。
スバル車のバックランプ交換にはLEDがおすすめ
ランプが片側だと視認性に不安を感じる、バルブが切れてしまっている方はLEDへの交換がおすすめです。
バックランプのLEDへの交換は以下のようなメリットがあります。
- 視認性が向上する
- 瞬時に最大光量で点灯する
- カスタマイズ性が高い
順番に確認していきましょう。
視認性が向上する
LEDバックランプに交換すると、従来のハロゲンランプよりも高い視認性が得られます。
LEDはハロゲンと比べて明るさが格段に向上するため、夜間の運転や暗い環境でのバック操作がより安全になります。
特にトンネルや立体駐車場のように光が不足する場所での効果が顕著です。
トンネルでは、LEDの強力な光が後続車に自車の位置を明確に伝え、薄暗い環境下でもLEDのクリアな光が後方車両のドライバーの目に留まりやすくなります。
また、立体駐車場ではLEDが広範囲にわたって均一に光を照射するため、狭い空間や急なカーブでも後方の障害物や他の車両を早く確認でき、接触事故のリスクが減少します。
瞬時に最大光量で点灯する
LEDバックランプのもう一つの魅力は、スイッチを入れた瞬間に最大光量を発揮できることです。
急なバック操作や緊急時に非常に便利な機能です。
瞬時に後方をしっかりと照らし、安全な運転をサポートしてくれます。
また、LEDは頻繁なオンオフに耐性があり、信号待ちでのギア操作など、バックとドライブを繰り返す場面でも高い信頼性と安定した明るさを提供してくれます。
カスタマイズ性が高い
LEDバックランプは、単なる機能向上だけでなく、車両のカスタマイズの一環としても注目されています。
2色切り替え機能を備えた製品など、いくつかのバリエーションから選択可能です。
ただし、切り替える色や取り付け方法によっては車検に通らない場合もあるので、事前に確認をして取り付けをしましょう。
スバルのバックランプにつてよくある質問
- バックランプとリヤフォグランプの違いは何ですか?
-
バックランプは後退する際に白色光で後方を明るく照らし、周囲に車両が後退していることを伝える役割があります。
一方、リヤフォグランプは、霧や豪雨などの視界不良時に赤色光を放ち、後続車に自車の存在を知らせるための装備です。
- バックランプが片側仕様の車両にもう一つ取り付け出来ますか?
-
バックランプの増設は可能です。
しかし、増設には配線の変更やパーツの取り付けなど、専門的な作業が必要になります。
安全性を考慮すると、経験豊富な専門店での施工がおすすめです。
- 片側バックランプの車両では、暗く感じることはありませんか?
-
片側だけでも問題はない明るさですが2灯式と比べると暗く感じてしまう人も少なくありません。
片方のバックランプだけでは視認性に不安を感じる場合、LEDへの交換がおすすめです。
まとめ
本記事では、スバル車のバックランプが片方しか点灯しない理由、車検への影響や通過のために気を付けたいこと、LEDへの交換の利点、よくある質問について解説しました。
もともとバックランプが1つしかない仕様の車両は片方のみの点灯で問題ありませんが、2灯式の車両の場合は故障の可能性があります。
球切れやライトの不具合を発見した際は、早めに修理や交換などの対応をしましょう。
なお、バックランプを交換する際には、視認性や瞬時に明るくなる性質から、LEDタイプが特におすすめです。
LEDの高い視認性は、暗い夜間や悪天候時にしっかりと後方を照らしてくれるため、後続車に自車の存在をアピールでき、事故防止に役立ちます。
また、バックギアに入れた瞬間に明るく点灯する性質はため、急な後退が必要なシーンでも安心です。
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