「LEDヘッドライトに付着した雪のせいで前が見えにくい」
このような体験をしたことのある、ドライバーも少なくないのではないでしょうか。
LEDヘッドライトは、点灯が早く明るい優れたライトですが、雪がつきやすいのが難点です。
雪が付着したままの運転は、視界が遮られ大変危険です。
本記事では、LEDヘッドライトが雪に弱い理由や、視界を確保するための効果的な4つの対策を紹介します。
LEDヘッドライトは発熱量が少なく雪が溶けない
近年LEDヘッドライトは、ハロゲンやHIDと比べて明るさや瞬時に最大光量に達する性能で人気が高まり、多くの車に採用されています。
一方で、LEDヘッドライトは雪に弱いというのがデメリットです。
LEDヘッドライトはハロゲンやHIDに比べて発熱量が少ないため、ヘッドライトに積もった雪が溶けません。
下記の表をご覧ください。
バルブの種類 | 発熱量(バルブ付近) |
LED | 約100度 |
ハロゲン | 約300度 |
HID | 約350度 |
発熱量はHIDが最も高く、次いでハロゲン、そしてLEDの順になります。
そのため、LEDヘッドライトは雪が積もると溶けず、そのまま視界を妨げる状況に陥りがちです。
走行中、乾燥したパウダースノーであれば自然に落ちる場合もあります。
しかし、水分を多く含む重たい雪の場合、ライトにどんどん付着してしまいます。
その結果、ヘッドライトの光が遮られ、特に夜間の運転時には視界が悪化する原因になりかねません。
また、ヘッドライトが雪で覆われたままでは前方を照らせないだけでなく、他のドライバーや歩行者からも車の存在を認識してもらえないリスクもあります。
この状態で運転を続けると、事故につながる危険性が非常に高くなります。
そのため、冬の雪道を安全に走行するためには、LEDヘッドライトの雪対策が欠かせまん。
LEDヘッドライト4つの雪対策
LEDヘッドライトに有効な雪対策は以下の通りです。
- ヘッドライトにコーティングを行う
- ヘッドライト用のヒーターを取り付ける
- ヘッドライトウォッシャーを使う
- 手やブラシで雪を取り除く
順番に確認していきましょう。
①ヘッドライトにコーティングを行う

車のボディにコーティングするように、ヘッドライトにもコーティングを施すことで、雪が付着しにくくなります。
市販のミラーやガラス用の親水性コーティング剤を使用するだけで、ヘッドライト表面に皮膜ができ雪が滑り落ちやすくなります。
スプレータイプや塗るタイプがあるので、使いやすいものを選びましょう。
また、コーティング剤の代わりにシリコンスプレーを吹きかけることで同様の効果を得られます。
シリコンスプレーは、コーティング剤より作業が単純なため手軽に利用できるでしょう。
②ヘッドライト用のヒーターを取り付ける

ヘッドライト用のヒーターも雪対策として効果的です。
このヒーターは透明なフィルム状になっており、ヘッドライト表面に貼り付けて使用します。
設置方法は比較的簡単で、フィルムを貼り、配線をポジションランプに接続するだけです。
温度センサーが付いているため、気温が一定以下になると自動で作動し、ヘッドライト表面を暖めて雪を溶かします。
ただし、猛吹雪など雪が多い場合には、ヒーターが追いつかないこともあります。
雪の少ない地域での使用に向いているアイテムと言えるでしょう。
下記では、ヒーターについてさらに詳しい解説をしていますので、ぜひご一読ください。

③ヘッドライトウォッシャーを使う

最近では多くの車に装備されているヘッドライトウォッシャーは、雪対策にも有効です。
ノズルからウォッシャー液を噴射すると、ヘッドライトに付着した雪や汚れを取り除けます。
ただし、厚みのある雪を取り除く効果はあまり期待できないため、積雪が少ない場面で使うのが適しています。
もし自車にヘッドライトウォッシャーが装備されているのであれば活用してみてください。
④手やブラシで雪を取り除く

最も確実な方法は、手やブラシを使って直接雪を取り除くことです。
停車中にサッと雪を払い落とすだけでも視界を確保できます。
雪に備えて、以下のアイテムを車内に用意しておくと便利です。
- スノーブラシ
- 解氷スプレー
スノーブラシは、先端にブラシが付いており、反対側にはスクレイパー(ヘラ)が付いているため、積雪と凍結の両方に対応できます。
また、解氷スプレーは、雪や氷を溶かす効果があり、さらにコーティング効果も期待できるため、雪が再度付着しにくくなります。
まとめ
本記事では、LEDヘッドライトに雪対策が必要な理由や効果的な対策を4つ紹介しました。
ヘッドライトに雪が積もり光が遮られることで、ドライバーの視界の確保が難しくなります。
そのため、適切な雪対策が欠かせません。
安全で快適な冬のドライブを実現するために、本記事を参考にぜひ適切な対策を講じてみてください