「車のライトの操作方法が分からない」
「オートライトだからライトの操作をしたことがない」
という方もいると思います。
車のライト操作は、安全運転に欠かせない重要なスキルです。
ライトの操作方法を知らないと、夜間や悪天候時など必要な時に、視界の確保や自車の存在を知らせることができず、交通事故が起きてしまう可能性があります。
そこで本記事では、車のライトの基本操作、点灯に関するルールや注意点、交換方法やメンテナンスについて紹介します。
車のライトの基本操作方法
ここでは、主要ライトの基本操作方法を解説します。
- ヘッドライト
- スモールランプ
- フォグランプ
- テールランプ
順番に確認していきましょう。
ヘッドライト
ヘッドライトは、夜間や暗い場所で前方の視界を確保するためのライトです。
多くの車では、ハンドル右側に備わるウィンカーレバー先端のダイヤルを使って操作します。
ダイヤルを消灯状態から時計回りに最も奥まで回すとヘッドライトが点灯し、再び同じダイヤルを回すことで消灯します。
ヘッドライトが点灯している状態でウィンカーレバーを奥に押し込むとハイビームに切り替わり、手前に引くことで、一瞬だけハイビームを点灯させる「パッシング」も可能です。
オートライト機能を搭載した車の場合は、ダイヤルを「AUTO」に設定するだけで、周囲の明るさに応じて自動的にライトが点灯します。
オートライトが装備されている車では、ダイヤルを一つ下げるとヘッドライトのみが消灯し、そのまま1秒以上保持するとすべてのライトが消えます。
ただし、車種によっては、消灯用のスイッチが用意されていないものや、「OFF」の位置が記載されている場合もあるため、取扱説明書を確認してください。
スモールランプ
スモールランプは、車幅灯、ポジションランプとも呼ばれ、自車の車幅を周囲に知らせるために使われるライトです。
ウィンカーレバー先端のダイヤルを1段階回すことで点灯します。
また、ヘッドライトを点灯すると、自動的にスモールランプも連動して点灯します。
フォグランプ
フォグランプは、霧や雨などで視界が悪い状況下での走行をサポートするライトです。
通常、ヘッドライトもしくはスモールランプを点灯させた状態でフォグランプスイッチをオンにすると使用できます。
フォグランプスイッチがオンの状態でスモールランプを点灯させても、フォグランプが点灯します。
フォグランプスイッチの位置は車種によって異なるので注意してください。
ウィンカーレバーに組み込まれているものや、ダッシュボード上に独立したスイッチが設けられているものなどがあります。
また、使用後は必ずフォグランプスイッチをオフにするよう心がけましょう。
スイッチをオンのままにしておくと、次回の夜間走行時に不必要にフォグランプが点灯してしまう可能性があります。
テールランプ
テールランプは、後方の車両に自車の存在を知らせるライトです。
テールランプは、スモールランプやヘッドライトと連動して作動します。
そのため、ウィンカーレバー先端のダイヤルをスモールランプまたはヘッドライトが点灯する位置に合わせると、テールランプも同時に点灯します。
車のライトに関する点灯ルール
ここでは、車のライトに関する主な点灯ルールについて解説します。
- 車のライトを点けるタイミング
- ハイビームとロービームの適切な使い分け
- オートライトの義務化
順番に確認していきましょう。
車のライトを点けるタイミング
道路交通法第52条では、「夜間(日没から日出までの時間)に道路を走行する際、前照灯や車幅灯、尾灯などの灯火を点灯すること」が義務付けられています。
ただし、安全性を考慮すると、法律で定められた時間よりも早めにライトを点灯させることが推奨されます。
具体的には、日没時間の約1時間前からライトを点灯させると良いでしょう。
逆に、朝方は完全に明るくなるまでライトを消さないようにしましょう。
また、昼間でもトンネル内や立体駐車場、雨天時や霧の発生時などではライトの点灯が必要です。
ライト点灯の目的は主に前方の視界確保と、周囲の車両や歩行者に自車の存在を知らせることです。
これらの目的を念頭に置き、適切なタイミングでライトを点灯しましょう。
ハイビームとロービームの適切な使い分け
車のヘッドライトには、前方を広く明るく照らすハイビームと、すれ違い時に使用するロービームの2種類があります 。
夜間の運転では、周囲の状況に応じてハイビームとロービームを適切に使い分けることが重要です。
ハイビームは約100m先まで照らせるため、夜間の通常走行時に使用して前方の視界を最大限に確保しましょう。
一方、ロービームは約40m先まで照らせるライトで、対向車や前方に車両がある場合、または歩行者がいる際に使用します。
このように、周囲の状況を常に観察し、適切なタイミングでハイビームとロービームを切り替えましょう。
適切なライトの使い分けは、自身の視界確保と他の道路利用者への配慮の両立につながります。
オートライトの義務化
2020年4月から、オートライト機能の搭載が新車に義務化されました。
オートライトは、周囲の明るさが約1,000ルクス未満(曇天の日の室内や夕暮れ時の明るさ)になると自動的にヘッドライトを点灯させます。
また、オートライトが作動している間は手動での解除ができなくなりました。
この機能により、ライトの点け忘れが防止され、無意識に無灯火で走行するリスクが減少します。
車のライトを使用する際に気をつけること
車のライトを使用する際には、以下に注意してください。
- 玉切れ
- 無灯火運転
- ライトの消し忘れ
順番に解説します。
玉切れ
車のライトの電球は、走行中に点灯させているため、玉切れに気づかないことがあります。
電球が切れていると、他の車両や歩行者に自車の存在を知らせることができず、事故のリスクが高まります。
また、球切れは整備不良として扱われ、違反点数1点、反則金7,000円が科される可能性があります。
事故や違反を防ぐため、定期的にライトの状態をチェックし、玉切れがないか確認する習慣をつけましょう。
無灯火運転
夜間の運転では、ライトを点け忘れると周囲が見えにくくなり危険です。
街灯や他の車のライトがあると、自分の車のライトが点いていないことに気づかないことがあります 。
無灯火での走行は、道路交通法違反で違反点数1点、反則金は大型車で7,000円、普通車で6,000円が科されます。
このようなミスを防ぐためにも、夜間や夕方の運転時には、定期的にライトが点灯しているか確認しましょう。
ライトの消し忘れ
駐車時にライトを消し忘れると、バッテリー上がりの原因となります。
バッテリーが上がると、エンジンが始動できなくなるので注意してください。
実際、JAFのロードサービスでは、バッテリー上がりが出動理由の上位を占めています。
ライト消し忘れを防ぐために、降車時に消灯を確認する習慣をつけましょう。
車のライトの交換方法やメンテナンスについて
車のライトは、視認性を確保し、他のドライバーや歩行者に自車の存在を知らせるために欠かせない部品です。
ライトが切れた状態での運転は非常に危険であり、また整備不良として交通違反の対象にもなります。
ここでは、車のライトの交換方法や日常的なメンテナンスについて解説します。
ライトの交換方法
車のライトの交換方法は、種類や車種によって異なります。
例えばスモールランプの場合は比較的簡単に交換できます。
多くの場合、カバーを取り外し、バルブを交換するだけです。
一方、ヘッドライトの交換は複雑な場合があります。
一部の車種では、「ヘッドライトユニット」全体を取り外す必要があり、専門的な知識と技術が求められます。
このような複雑な作業が必要な場合は、専門業者に依頼へ依頼するのがおすすめです。
ライトの切れた状態での運転は非常に危険です。
そのため、ライトの不具合に気づいたら、速やかに交換しましょう。
詳しいヘッドライトの交換方法は以下の記事で紹介していますので、あわせてご一読ください。
ライトのメンテナンス方法
ライトの性能を長く保つためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
特にヘッドライトは、夜間走行時に視界確保や自車の存在を知らせるための重要な存在です。
適切なケアを怠ると交通事故につながる可能性があります。
車のヘッドライトの不具合を早期に発見するためには、日常的な確認が重要です。
不具合の兆候に早く気づくことで、重大なトラブルに発展する前に適切な対処ができます。
定期的なチェック方法としては、まず車を安全な場所に停車し、ヘッドライトのスイッチを入れてライトの点灯状況を目視で確認します。
片側でもライトが切れている場合は、他の車両から見落とされる危険性が高まるため交換が必要です。
また、ロービームとハイビームの切り替えを行い、それぞれが正常に点灯するか確かめることも重要です。
さらに日々の点検では、ライトの傷みや汚れ、変色などの劣化サインにも注意を払いましょう。
わずかな異常でも見過ごさず、適切な修理やメンテナンスを行うことで、安全な走行環境を維持できます。
ただし、どんなに丁寧にメンテナンスしても、ライトには寿命があり、経年劣化や走行中の振動により、突然切れることもあります。
そのため、以下の目安を参考に、計画的な交換を検討しましょう。
- ハロゲン:約1,000時間(およそ3年)
- HID:約2,000時間(およそ5年)
- LED:約10,000時間(およそ15年)
LEDライトは最も長寿命ですが、放熱や抵抗の問題により、想定よりも早く性能が低下することがあります。
LEDライトへの交換を考えている場合は、冷却機能付きの製品を選ぶのがおすすめです。
また、できるだけ長期間の使用したい場合は、信頼性の高い日本ブランドの製品を選択するのが良いでしょう。
ちなみに、LEDライトへの交換を考えている方はHID屋の商品がおすすめです。
小型ファン内蔵で放熱機能に優れており、長時間の点灯でも暑くなりにくいです。
さらに、防水性や防塵性にも優れ、雨や湿気、チリやホコリなどにも強く、耐久性に優れています。
気になる方は、ぜひ商品を一度ご覧になってみてください。
まとめ
本記事では、主要な車のライト操作方法、点灯に関するルール、使用する際の注意点、交換方法やメンテナンスについて解説しました。
ライトは、安全な運転を支える非常に重要な装置です。
基本的な操作方法を覚えて、ルールに合わせて適切に使用できるようになりましょう。
また、ライトの玉切れなどのトラブルを防ぐためには、日常的な点検と注意が必要です。
定期的なメンテナンスや清掃を行い、劣化のサインを見逃さないようにしましょう。