新型車に乗り換えたものの、ヘッドライトが「昼間でも消えない」といった、現象が起きている方もいるでしょう。車のヘッドライトが昼間でも消えないのは、装備されているオートライトのセンサーに原因がある可能性が高いです。
この記事では、車のヘッドライトが昼間でもなぜ消えないのか解説するとともに、オートライトの機能や消し方について紹介します。
車のヘッドライトが消えない原因
昼間でも車のヘッドライトが消えない原因として最も多いのは、オートライトのセンサーが上手く反応していないことです。オートライトのセンサーは、車内のダッシュボード上に取り付けられており、上から遮られた場合は正常に反応しません。
たとえば、ティッシュボックスや芳香剤など、ダッシュボード上に物を置いている場合です。センサーが遮られると、昼間でも暗いと認識してしまうため、ヘッドライトが消えない可能性があります。
また、センサーの汚れにより正常に反応しない原因も考えられます。車のヘッドライトが消えない場合は、ダッシュボード上のセンサーの状態をチェックしましょう。
それでも改善されないときは、センサーや内部のコンピューターなどの故障が考えられます。エンジンを切ってもヘッドライトが消えない場合は、バッテリーが上がる可能性があるため、なるべく早く専門業者に対処してもらいましょう。
そもそも車のオートライトとは?
車のオートライトとは、周囲の明るさに応じてヘッドライトが自動でONとOFFを切り替える機能のことです。
以前からオートライトが装備されている車種はあったものの、2016年10月に以下のように保安基準が改正されたことにより、走行中はライトをOFFにできない仕様に変わっています。
すれ違い用前照灯(ロービーム)について、周囲の明るさに応じて自動的に点灯および消灯する機能を有さなければなりません。また、自動点灯にかかる機能については、手動による解除ができないものである必要があります。出典:国土交通省「すれ違い用前照灯の自動点灯に関する基準の導入【改正概要】」
以前のように手動でオートライトをOFFにできないため、たとえ昼間でもセンサーが反応して点灯してしまっても、走行中は自分でライトを消せません。
また、警視庁の調査により事故は薄暗時間帯〜夜間に多く発生していることから、仕様が変更されています。これまでのオートライトは、メーカーによって点灯する周囲の明るさの基準がばらばらでした。
たとえば、A社は薄暗時間帯から、B社は完全に暗くなってからのように、メーカーによって異なっていました。しかし、最近のオートライトは1,000ルクス未満と明るさの基準が定められたため、メーカーごとのばらつきがなくなっています。
最近のオートライトは、保安基準改正前のものと機能が異なることに留意してください。
なお、保安基準改正後のオートライトは、以下の時期から標準装備が義務化されています。
- 新型車:2020年4月〜
- 継続車:2021年10月〜
車のオートライトの消し方
最近のオートライトは、走行中は消せないものの、停車中にウィンカーレバーのスイッチを操作すればオートライトを消せます。ただし、車種によって操作方法が異なるケースもあるため、取扱説明書を確認して正しく操作しましょう。
代表的なオートライトの消し方は以下のとおりです。
- ウィンカーレバー先端のスイッチをAUTOの状態で1つ下げる
- 下げた状態で1秒以上キープする
- オートライトが消灯
取扱説明書をすぐに読めない場合は、上記の方法を試してみてください。
まとめ
2016年10月の保安基準の改正により、オートライトの標準装備が義務化されました。
オートライトのセンサーが遮られたり故障したりしている場合、車は周囲が暗いと判断してしまうため、昼間でも「車のライトが消えない」といった現象が発生します。
昼間でも車のヘッドライトが点灯する場合は、まずはセンサー付近の状態をチェックしましょう。