寒い日や雨が降った日など、フォグランプの内側が曇ることはありませんか?
この記事ではそんなフォグランプの曇りについて、原因と解消・予防テクニックを紹介していきます!
内側に水滴?フォグランプが曇る原因を解説
フォグランプの曇りは、結露や水分の侵入によって内側に水滴がつくことが主な原因です。
外側ではなく、なぜ密閉されているはずの内側に水滴がつくのか、その原因を解説していきます。
結露が内部で発生するため
フォグランプが曇る原因の一つに、内側で結露が発生することが挙げられます。
寒い時期や夏場に、窓ガラスや飲み物のグラス表面に水滴がつくことがありますが、同様の現象がフォグランプの内側で起きているのです。
実はフォグランプは完全密閉されておらず、空気の出入りを可能にするために通気口が設けられており、これよって内部の湿気などが出入りできるようになっています。
しかし通気口が詰まっていたり、急激な温度変化が起きると、フォグランプ内の湿気がうまく外に出られずに結露として内側に発生してしまいます。
その結果、フォグランプが曇ってしまうのです。
内部に水分が侵入するため
フォグランプが曇るもう一つの原因は、外部から水分が侵入することです。
水分が侵入する箇所は主に以下の2か所の場合が挙げられます。
- フォグランプ本体とレンズの接合部分
- フォグランプ本体とバルブの装着部分
いずれの場合も経年劣化か製品の品質不良が原因であり、これらから生じた隙間から水分が入り込んでしまいます。
またフォグランプバルブを交換する際に、バルブの取り付けが緩くても水分が侵入して、曇りの原因となります。
まずは水分を除去!フォグランプの曇り対策①
ここからはフォグランプの曇り対策を紹介します。
ただ、曇っている状態で対策を行っても内側に水分が残ったままになってしまい、意味がありません。
そのため、まずはフォグランプ内部に溜まった水分を取り除く方法を説明していきます。
通気口から蒸発させる
元々フォグランプには通気口(下記図赤丸部分)がついているため、自然乾燥させるだけで内部の水分が蒸発して曇りがとれます。
このとき自然乾燥が進まない場合は、通気口を確認してみましょう。
ごみや泥が通気口に詰まっていたら、取り除いて様子を見ます。
それでも乾燥しない場合、通気口についている防じんキャップ(写真青色のキャップ.。色が異なる場合あり)を取り外してみるのも効果的です。
なお防じんキャップを外すときは、水分が入ってしまわないよう晴れた日に、車を動かさない状態で行ってください。
そして完全に乾ききったら、忘れずにキャップを戻しましょう。
ドライヤーの温風を当てる
自然乾燥では時間がかかって嫌だという方には、ドライヤーの温風を当てる方法を紹介します。
方法はバルブや通気口のキャップを取り外して通気性を良くし、あとはドライヤーを外側からフォグランプに向けて温風を当てるだけです。
このとき同じ箇所に温風を当て続けるとパーツが熱で傷む恐れがあるため、ドライヤーを動かしながら均等に加熱するよう注意しましょう。
ランプ本体の大きさや水分量にもよりますが、10分~15分程度で乾きます。
なお、バルブなどを元に戻すときは、破損を防ぐためランプ本体が冷めてから行うよう注意してください。
フォグランプを取り外して、直接水分を抜く
ドライヤーでも乾かない量の水分が侵入している場合、バルブやフォグランプ本体の故障に繋がるため、フォグランプ本体を取り外して直接水分を抜きましょう。
このとき故障を避けるため、水分が抜け切るまでフォグランプは点灯しないでください。
ランプ本体を車体から取り外し、バルブを抜いたあと、本体を傾けて水分を抜きます。
水分を抜ききってもすぐに取り付けず、タオルで拭いたり自然乾燥をするなど、完全に乾いた状態になってから車体に取り付けましょう。
水分を侵入させない!フォグランプの曇り対策②
水分をしっかり取り除いたら、次は水分が侵入しないよう作業を行います。
対策する箇所に応じて、異なる対策方法を説明していきます。
ランプ本体にコーキング剤を塗る
水分の侵入を防ぐ方法の一つとして、本体とレンズカバーの境目(下記図赤丸部分)にコーキング剤を塗る方法を紹介します。
作業行程は以下のとおりです。
- フォグランプ本体を車体から取り外す
- レンズなど、コーキング剤を塗る部分以外をマスキングテープで保護する
-
レンズなどコーキング剤が付いて欲しくない箇所はマスキングテープで保護します。
- ヘラを使いコーキング剤を塗る
-
気泡が入らないように注意しながら、丁寧に塗り広げます。
- 乾燥したら、車体に取り付ける
-
時間をかけ、しっかりと乾燥させた後、車体に取り付けましょう。
本体とバルブとの装着部分を埋める
フォグランプ本体とバルブとの装着部分の隙間を埋める場合は、ブチルゴムやグリスを使う方法がおすすめです。
なお、この箇所にコーキング剤を使ってしまうと、後々バルブの交換がやりづらくなってしまうので気を付けてください。
具体的な方法は以下のとおりです。
・ブチルゴム
バルブを装着した状態でフォグランプ本体とのつなぎ目(下記図赤丸部分)を脱脂して、その後、すき間なくブチルゴムで覆い圧着します。
・グリス
本体の防水ゴムと、バルブのOリング部分(下記図赤丸部分)それぞれにグリスを塗ってから装着します。
この時、光源など不要な部分にグリスがつかないよう注意してください。
※いずれの方法もヘラを使い、全体に満遍なく塗るようにしましょう。
通気口の取り扱いに注意
フォグランプ本体にある通気口を塞ぐことも水分の侵入を防ぐ方法の一つと考えられますが、おすすめできません。
理由として通気口を塞ぐことで結露が出やすくなり、また内圧の変化によってランプが破損する恐れがあるためです。
なお通気口があるために外部からの湿気が入ることも考えられますが、メーカーはそのことを理解しており、多少の結露の発生は正常範囲としています。
以上のことから、通気口はランプ本体の機能を維持するために必要なものですので、塞ぐことはおすすめしません。
曇ると不合格?車検への影響
フォグランプの曇り自体が、車検で不合格になることはありません。
なぜなら国の定める保安基準に、曇りや結露の有無が定められていないためです。
しかし曇りが水分の侵入によるもので、それがランプの点灯不良やランプの破損につながる場合は、整備不良とみなされて車検が不合格になることも考えられます。
もちろん水分が頻繁に侵入する状態で車検に合格しても、その後ランプが点灯せず、安全に運転できなくなることも考えられます。
そのため車検に直接的な影響はありませんが、フォグランプの曇りに適切に対応することは運転時の安全性を確保するために重要であると言えるでしょう。
まとめ
フォグランプの曇りは、ここまで紹介してきたように原因に応じて対策し、予防できます。
面倒に感じるかもしれませんが運転時の安全性を確保するためにも、曇りが発生したら状態を確認するのをおすすめします。
なお経年劣化が激しいことが確認できた場合は、機能性が高いLEDフォグランプに交換した方が、全体的にコスパが高いと言えるでしょう。
HID屋では交換作業が簡単なフォグランプバルブを取り揃えていますので、ぜひご覧ください。