車のメンテナンスの中でも見落としがちなバックランプですが、実は安全運転において重要な役割を果たしています。特にバック時の視認性を確保し、後方の歩行者や他の車両に自車の動きを知らせることで、事故のリスクを軽減します。しかし、バックランプが切れたまま走行すると、罰金が科される可能性があるため、日常的なチェックとメンテナンスは欠かせません。
この記事では、バックランプの交換にかかる費用や作業のポイント、費用を抑える方法について詳しく解説します。DIYでの交換が可能かどうかや、業者に依頼する場合の費用感などを把握し、必要なメンテナンスを効率的に行いましょう。
バックランプ不点灯による罰金
バックランプが点灯しないと、罰金が科される可能性があるため注意が必要です。普通車の場合は7,000円、大型車では9,000円の罰金が課されるケースがあります。
バックランプは後退時に他の車両や歩行者に自車の動きを知らせる重要な役割を担っているため、日常的な点検とメンテナンスが欠かせません。ランプの不具合は突然発生することもあるので、定期的なチェックを行い、異常があれば早急に対応することで、罰金や事故のリスクを避けることができます。
バックランプ交換費用の目安
バックランプの交換費用の目安は以下のとおりです。
ディーラー | 部品費+1,500円〜 |
ガソリンスタンド | 部品費+1,500円〜 |
カー用品店 | 部品費+825円〜 |
バックランプの交換費用を安くする方法
バックランプの交換費用を安くするためには、以下の方法があります。
- DIYで交換する
- 複数の業者から見積もりをとる
- 定期的に点検・メンテナンスを行う
ここからは、これらについて詳細に説明します。
DIYで交換する
バックランプの交換費用を抑えるためには、自分で交換する方法が最も効果的です。DIYでの交換に必要な道具は、ドライバーと新しい電球だけで、作業時間は10〜15分ほどと比較的短時間で完了します。電球の種類によって費用は異なり、特にLED電球の場合は1,000円から5,000円程度で購入可能です。
自分で交換することで、工賃がかからないため、業者に依頼する場合に比べて大幅にコストを節約できます。慣れていない場合でも、説明書やネットでの情報を参考にしながら取り組むことができるため、挑戦する価値があります。
※ただし、ランプの交換はあくまで自己責任にてお願いします。
複数の業者から見積もりをとる
バックランプの交換費用を節約する方法として、複数の業者から見積もりを取ることが効果的です。業者によって工賃や部品代は異なるため、比較することでコストを抑える最適な選択が可能になります。
DIY以外では、ガソリンスタンドや整備工場がおすすめです。ガソリンスタンドや整備工場では価格競争があるため、手頃なサービスが見つかりやすい傾向があります。さらに、複数の見積もりを取ることで、不要な追加料金や不透明な費用を避けることもできます。
定期的に点検・メンテナンスを行う
バックランプのランプ切れは突然起こることが多いため、定期的な点検とメンテナンスが欠かせません。日常的にランプの状態を確認することで、異常を早期に発見し、深刻な故障を防ぐことができます。これにより、予防的なメンテナンスが可能となり、結果的に交換費用を抑える効果が期待できます。
もしランプが点かなくなると、即座に交換が必要となるため、緊急対応が発生し、予定外の費用がかかることがあります。定期的に点検しておくことで、突然のトラブルを未然に防ぎ、費用の節約につなげましょう。
バックランプの交換方法
バックランプを自分で交換する場合、以下の手順で作業を行いましょう。
- 必要な道具(バックランプバルブ、ドライバー、養生テープなど)を用意する
- 車を平坦な場所に停め、エンジンを切る
- バックランプの位置を確認し、必要に応じてトランクを開ける
- ランプユニットがボルトで固定されている場合、ボルトを外す
- ツメで固定されている場合は、慎重に引き抜いて外す
- ソケットから古いバルブを引き抜く
- 新しいバルブをソケットに差し込む
- 取り外しと逆の手順で部品を元に戻す
バックランプを交換する際の注意点
バックランプを自分で交換する際、以下のことに注意しましょう。
- バッテリを切断する
- 車種にあったバルブを選ぶ
- 安全対策する
- (バックランプが点灯しない場合)球切れかどうか確認する
- 保安基準を確認する
これらについて解説します。
バッテリを切断する
バックランプを交換する際には、最初に車のバッテリーを切断することが推奨されます。これにより、作業中に誤って電気系統に触れてしまうことによるショートや感電のリスクを回避できます。
特に電気系統が複雑な車では、バッテリーを外すことで安全性が確保され、予期せぬトラブルを未然に防ぐことが可能です。バッテリーの切断は、交換作業の基本的なステップとして重要なポイントであり、車両の電気系トラブルを防ぐためにも必ず行うべき手順です。
車種にあったバルブを選ぶ
バックランプの交換時には、車種に合ったバルブを選ぶことが非常に重要です。バックランプにはT16、T20、S25など、さまざまな規格が存在し、車両ごとに適合するバルブが異なります。
自分の車に合わない規格のバルブを選んでしまうと、取り付けができなかったり、取り付けても正しく機能しないことがあります。適切なバルブを選ぶためには、車の取扱説明書や専門家のアドバイスを参考にすることが大切です。間違った選択を避けることで、無駄な費用や手間を防ぐことができ、バックランプが正常に機能することを確保できます。
安全対策する
バックランプの交換作業を行う際は、周囲の安全確認が欠かせません。特にトランクやリア部分で作業する場合、他の車両や障害物に対して十分な注意を払う必要があります。安全対策を怠ると、思わぬ事故につながる恐れがあるため、作業環境を整えることが大切です。
また、交換が完了した後は、必ず点灯確認を行い、新しいランプが正常に機能しているかどうかをチェックしましょう。この確認を行うことで、安心して車を運転できる状態を保つことができます。安全に配慮した作業を心掛けることで、無駄なトラブルを防ぎましょう。
(バックランプが点灯しない場合)球切れかどうか確認する
バックランプが点灯しない場合、まずは球切れかどうかを確認することが重要です。交換作業を始める前に、状態をしっかりとチェックする必要があります。自分一人では確認が難しい場合、他の人に手伝ってもらったり、バックモニターを活用するのも効果的です。
もしバルブを交換してもバックランプが点灯しない場合は、接触不良の可能性が考えられます。その際は、コネクタやソケットの接続状態を再度確認することが大切です。しっかりとした確認を行うことで、トラブルを未然に防ぎ、安心して運転できる状態を維持しましょう。
保安基準を確認する
バックランプを交換する場合、保安基準を満たす必要があります。バックランプの保安基準を満たすためには、以下のポイントに注意しましょう。
- 色
- 明るさ
- 取り付け位置
- 個数
- レンズの状態
これらについて解説します。
色
バックランプに関する保安基準では、色もが重要なポイントとなります。後退灯は必ず白色である必要があり、他の色は許可されていません。この規定は、後方の視認性を確保するために設定されています。適切な色のバックランプは他の車両や歩行者に対して明確に自車の動きを知らせる役割を果たし、事故を防ぐためにも欠かせない要素です。
明るさ
後退灯の光源は15W以上75W以下である必要があります。また、昼間に後方100mの距離から点灯を確認できる明るさが求められます。これにより、他の交通に対して自車が後退していることを明確に示すことができます。
取り付け位置
後退灯は、その照明部の上縁が地上1.2m以下、下縁が0.25m以上の高さに取り付けられなければなりません。この高さ基準は、他の車両や歩行者からの視認性を確保するために設定されています。
個数
後退灯は通常1個または2個装備されている必要があります。特に長さが6mを超える車両では2個以上の後退灯が必要です。
レンズの状態
後退灯は、灯器が損傷していたりレンズ面が著しく汚損していたりしてはいけません。これも安全性を確保するための重要な要件です。
まとめ
バックランプの交換は、車の安全を守るために欠かせない作業です。罰金を回避するだけでなく、事故のリスクを減らすためにも、日常的な点検と早めの対応が重要です。交換費用は業者によって異なりますが、DIYでの交換も可能で、特に費用を抑えたい方にはおすすめです。
ただし、自分で交換する際には適切なバルブを選び、保安基準を守ることが大切です。また、複数の業者から見積もりを取ることで、最適なサービスを見つけることができます。バックランプのメンテナンスを怠らず、常に安全な走行環境を維持しましょう。この記事を参考に、コストを抑えながら正しい交換方法を実践し、安全なカーライフを送ってください。