ウインカーのLEDカスタマイズが流行しています。
しかしバルブ(球)を交換しただけではハイフラ(ハイフラッシャー)現象が発生する可能性が高くなります。
ウインカーリレーは純正バルブ用とLED用で性能が異なり、LED化したときにはリレー交換などの対策が必要です。
この記事では、ハイフラ防止機能が付いたウインカーリレーなどについて詳しく解説します。
ウインカーリレー(LED用)について
ウインカーリレーには、純正(ハロゲン球)にしか対応していないリレーと、LEDにも対応するリレーがあります。
LED対応のウインカーリレーは主に「ハイフラ防止」を目的として使われる場合が多いです。
ウインカーリレーとは
「ウインカーリレー」とは、ウインカー(方向指示器)のランプを一定間隔で点滅させるための装置です。
別名「フラッシャーリレー」とも呼ばれ、バルブ(電球)と配線コードの間に設置する小型の部品です。
「カッチ、カッチ」という音は、ウインカーリレーの音ですが、最近主流のICタイプでは音がしないものもあります。
LED用のウインカーリレーとは
LEDバルブ用のウインカーリレーが純正リレーと違うのは「ハイフラ防止機能」が備わっている点です。
ハロゲンとLEDでは消費電力が異なる(LEDのほうが著しく低い)ため、LED化によってハイフラ現象が起こりやすくなります。
ハイフラはウインカーリレーをLED用に交換することで防ぐことができます。
ハイフラ防止機能の仕組み
ハイフラ(ハイフラッシャー)現象とは、ウインカーが異常に早く点滅することで、本来の目的はウインカーの球切れを知らせる合図です。
しかし、ウインカーバルブをハロゲン→LEDに交換した場合にもハイフラが発生することがあります。
LED化によって消費電力が少なくなるために起こり、「構造的な誤動作」ともいえる現象です。
ハイフラ防止機能付きのウインカーリレーは、幅広い電力に対応できる構造になっていて、消費電力の少ないLEDバルブを使ったときにもハイフラが起きにくい設計になっています。
LEDバルブに交換するとき、ウインカーリレーの交換は必須?

ウインカーバルブをLED化するとき、ハイフラを防ぐ対策として「ハイフラ防止機能搭載のウインカーリレー」に交換するのが一般的です。
しかし、現在ではリレー交換が必須ではない場合や、その他の対策方法もあります。
リレー交換の作業はそれほど難しくありませんが、正しい部品を選んだり配線をいじったりする必要があるので、自分で行うにはある程度の知識が必要です。
ウインカーリレーの交換が不要な場合

ウインカーバルブをハロゲン球からLEDに交換した場合でも、ウインカーリレーを交換せずに済む場合もあります。
- ICウインカーリレー搭載済みの車
- ハイフラ防止抵抗を取り付ける
- 抵抗が内蔵されたLEDバルブを使う
これらの場合は、ウインカーリレーを交換せずにハイフラ防止対策が可能です。
ICウインカーリレー搭載済みの車
LED化によってハイフラが起こる可能性が高いのは、従来の「CR型ウインカーリレー」です。
最近発売されている車種では「IC型ウインカーリレー」が主流で、IC型はLEDにも対応しているものがほとんどです。
最新の乗用車では、そもそもウインカーリレー自体が使われていない車種も増えてきました。
ハイフラ防止抵抗を取り付ける
リレーを交換しないハイフラ防止策として「電気抵抗」を取り付ける方法もあります。
電球との回路の間に抵抗部品を取り付けることで、ハイフラ現象が防止できます。
消費電力をハロゲンと同等(リレーが誤作動しないレベル)まで高めることで、ハイフラ現象が起きないようにする方法で、以下のような部品を配線に取り付けます。

抵抗が内蔵されたウインカーバルブを使う
LED化によるハイフラを防止するための「抵抗が内蔵されたLEDウインカーバルブ」もあります。
リレー交換や電気抵抗部品の後付けが不要であるため、最近では抵抗内蔵タイプのウインカーバルブが増えています。

ウインカーリレーを交換するときの3つの注意点
ここからは、ウインカーリレーを交換するときの注意点として、以下の3点を紹介します。
- 正しいウインカーリレーを選ぶ
- ウインカーリレーを選ぶときに見るポイント
- ウインカーリレーの場所は車種によって異なる
自分でリレー交換を行うときの参考にしてください。
正しいウインカーリレーを選ぶ
ウインカーリレーにはいくつかの種類があり、自車に適合するウインカーリレーを選ぶことが重要です。
車種で検索してヒットした製品を選ぶと間違いにくいです。(例「ムーブ ウインカーリレー ハイフラ防止」など)
製品の説明欄にも適合車種が記載されているので、自車と適合しているか確認します。
使用するLEDバルブの消費電力に対応しているものや、あるいは「LED対応」と記載されている製品を選びましょう。
ウインカーリレーを選ぶときに見るポイント
ウインカーリレーは多くの種類が販売されています。ネットショップなどで探すときは、以下の点に注意して選びます。
- リレー本体の大きさ
- 配線の本数(2本か3本)
- 電圧(V)、乗用車やバイクは12V
- 消費電力(W)数
- ピン(極)の数
車用とバイク用のウインカーリレーがあり、基本的な構造は同じですが、大きさなどに違いがあります。
消費電力は、低い電力にも対応しているもの(例「0.1W-150w」など)を選ぶとハイフラ防止になります。
ウィンカーリレーの場所
ウインカーリレーは自分で交換することも可能です。
リレーの場所は、乗用車ではダッシュボード付近に収まっている車が多いです。
細かい場所は車種によって異なり、たとえば「ダイハツムーブ」では助手席グローブボックス内にヒューズと一緒になっています。
バイクの場合は、タンクやシートの下にある場合が多いです。(カッチ、カッチと音がする場所です)
どちらの場合も、交換作業の際はエンジンを止めて、軍手をするなど安全に気をつけて行ってください。
まとめ
ウインカーリレーについて紹介しました。
ウインカーバルブを純正のハロゲン球からLEDに交換すると、高確率で「ハイフラ(ハイフラッシャー)現象」が発生します。
ハイフラを回避するには、
- ウインカーリレーの交換
- ハイフラ防止抵抗の取り付け
- ハイフラ防止抵抗内蔵のLEDバルブを使う
などの方法があります。
コストや手間、耐久性など、それぞれの方法にメリットとデメリットがあります。
ウインカーをLEDにしたくなったときは、当記事の内容を参考にして、自分に合った方法を見つけてください。