ヘッドライトにストップランプ、ウインカーなど車には様々なライトが装備されています。
フォグランプはそのうちの一つで、悪天候での運転時に大きな助けになるライトです。
そんなフォグランプについて基本的な情報、また車検に対応した明るいフォグランプの選び方について解説します。
そもそもフォグランプとは?
フォグランプは正式名称を霧灯(むとう)と言い、霧や悪天候の中で視界を確保して安全運転を支援してくれるライトです。
そのためにフォグランプには以下の二つが求められます。
- 光の乱反射を防ぎ、視界を確保すること
- 自車の接近を周囲に知らせること
ヘッドライトが車両前方を照らすのに対し、フォグランプは足元を広く照らす設計になっており、乱反射が起こりにくいという利点があります。
このようにフォグランプは悪天候下での視界確保と安全運転に不可欠な機能を持っており、その性能や選び方によって安全性が左右されると言えるでしょう。
明るいフォグランプで視認性と安全性アップ
明るいフォグランプは視界の悪い状態でも路面などを明るく照らし、運転中の視認性と安全性を上げてくれます。
そんな明るいフォグランプについて、明るさの基準と明るいフォグランプが視認性と安全性を高めてくれる理由について説明していきます。
明るさの基準
フォグランプの明るさを示す単位には様々な種類があります。
各単位の特徴は以下のとおりです。
- カンデラ(cd)
-
バルブから出る光の強さ、「光度」を表す単位です。
車検のときはヘッドライトに対してカンデラ値を測定します。
- ルーメン(lm)
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バルブが全方向に出している光の総量、「光束」を意味し、バルブ本体が持つ明るさを示します。
数字が大きいほど、より多くの光を照射できることを表しています。
- ルクス(Lux)
-
バルブが照らした箇所の明るさ、「照度」を表します。
家庭用ライトの明るさを表す際によく用いられる単位です。
以上のことから、明るいフォグランプを選ぶ際には、明るさを表す様々な単位を見比べるようにしましょう。
明るいフォグランプが視認性と安全性を高めてくれる理由
明るいフォグランプは視界不良時の視認性と安全性を高めてくれます。
その理由は以下のとおりです。
- 明るく路面を照らすことで、路面状況を掴んだり歩行者や対向車を確認できる
- フォグランプの明るさによって、周りの車や歩行者からも自分の車が視認できる
これらのことから、明るいフォグランプは運転している自分の車だけでなく、周囲の車や歩行者の視認性と安全性を高めてくれる存在と言えます。
車検に対応した明るいフォグランプの選び方
明るいフォグランプを取り付けようとした場合、車検に合格できないのではと心配になる人もいるでしょう。
しかし保安基準に沿ったものを選べば、明るいフォグランプでも車検に合格することはできます。
ここからは車検に対応した明るいフォグランプの選び方について解説します。
明るさの基準とは
フォグランプの明るさに関して車検の基準は過去に定められていたものの、今は数値的な上限はありません。
しかし国の保安基準では「他の交通の妨げにならないこと」がフォグランプに求められているため、眩しすぎることを理由に車検に不合格になる場合があります。
実際にインターネット上では、以下の口コミも。
購入以来交換していないフォグランプが明るすぎて不合格になった。
以上のことから、車検ではフォグランプの明るさに明確な基準はありませんが、眩しいと判断され車検の不合格に繋がるケースがあることを覚えておきましょう。
色とケルビン数に注意
国の保安基準ではフォグランプは白色または黄色(淡黄色)でなければならないと定められています。
また左右のライトで色が異なる、つまり片方が白でもう片方が黄色という状態は車検に合格しません。
車検に合格する色を選ぶ場合、フォグランプの色温度を表すケルビン数が重要です。
このケルビン数が高いほど青白く見えるようになります。
車検では極端にケルビン数が高いライトは不合格となるため、6,500ケルビン以下のものがおすすめです。
以上のことから、明るいフォグランプを選ぶ場合は色とケルビン数に注意して選ぶようにしましょう。
カットラインがキレイなものを選ぼう
車検に合格する明るいフォグランプを選ぶ場合、カットラインがキレイなものを選びましょう。
カットラインはフォグランプが放つ光の境界線であり、光が当たる部分と当たらない部分のはっきりとした分かれ目を示します。
車検ではカットラインが明確で直線的であることが求められ、カットラインが曖昧か不鮮明、または存在しない場合は不合格になりかねません。
そのため明るいフォグランプを購入する際は、車検に合格できるようカットラインがキレイなものを選ぶ必要があります。
高さにも気をつけよう
フォグランプを選ぶ際には直接関係ありませんが、取り付ける高さにも注意が必要です。
国の保安基準ではフォグランプは以下に沿って取り付けなければなりません。
- 照明部の上縁の高さ:地上から0.8メートル以下
- 照明部の下縁の高さ:地上から0.25メートル以上
- 照明部の最外縁の位置:車の最外側から0.4メートル以内
フォグランプが最初から装着されている車種では、基本的にこれらの基準を満たしているため、特に問題はありません。
しかしフォグランプを後付けする場合は、これらの位置基準に注意して取り付ける必要があります。
その他気をつけること
その他、車検に合格する明るいフォグランプを選ぶ時には取り付け個数にも注意しましょう。
厳密にいうと取り付け個数には制限はありませんが、国の保安基準ではフォグランプは「同時に3個以上点灯しない」と決められています。
そのため、例えばフォグランプを4個取り付けた場合、2個ずつ点灯するようにしなければ車検には合格しません。
もちろん、車検時にフォグランプが正しく点灯しなければ不合格になってしまいます。
スイッチを入れても点灯しない、または片方だけが点灯するといった場合には、すぐに適正な明るいフォグランプに交換しましょう。
ガムテープを貼れば大丈夫!?車検に合格する、ただ1つのポイント
インターネット上では「車検不適合や整備不良のフォグランプはガムテープを貼って隠せば合格する」という噂が流れていますが、これはおすすめできません。
明るいフォグランプを車検に合格するための、ただ1つのポイントは「車検に適合した明るいフォグランプを選ぶ」ことです。
確かに検査官によってはフォグランプを隠せば、その場合は合格になるかもしれません。
しかし、その後整備不良などで警察に摘発されたり、なにより安全に車を運転できません。
そのため装着しているフォグランプが車検に合格しないことが分かった時点で、車検に対応した明るいフォグランプを選びましょう。
特に、寿命が短いハロゲンランプではなく、長寿命で明るさも確保できるLEDランプがおすすめです。
まとめ
ここまでフォグランプの特徴と車検に対応した明るいフォグランプの選び方について解説してきました。
フォグランプは様々な種類が出回っていますが明るさや色、カットラインが鮮明で車検に対応したものを選ぶことが重要です。
HID屋ではこれら車検に対応し、長寿命でエネルギー効率の高いLEDバルブを取り揃えています。