費用を抑えるため、車のヘッドライト交換を自分でしようとしている方もいるでしょう。自分でヘッドライトを交換する場合、正しい手順や注意点を把握しておかないと、ケガをしたりもう1度交換したりしなければなりません。
スムーズにヘッドライト交換を自分で行うためにも、正しい手順や注意点を把握しておきましょう。この記事では。車のヘッドライト交換を自分で行う方法や注意点、安く依頼できる業者を紹介します。
車のヘッドライト交換は自分で交換できる
車のヘッドライト交換は自分でできます。ただし、状況によってはプロに任せた方が良い場合もあるため、どのようなケースなら自分で交換できるのか事前に把握しておきましょう。
まずは、車のヘッドライト交換を自分でできる場合と、プロに任せた方が良いケースを紹介します。
バルブ交換は自分でできる
ヘッドライトの中のバルブ(電球)が切れた場合は、バルブ交換のみで済むケースがほとんどです。比較的簡単に行えるため、自分で交換可能です。
ただし、ヘッドライトにバルブが埋め込まれているタイプの場合は、ヘッドライト自体の交換をしなければなりません。なぜなら、埋め込まれていることによりバルブだけを取り外せないためです。
まずは、愛車のヘッドライトがどのような種類なのかをチェックしましょう。
※取り付けは必ず自己責任で行ってください。不安な方は専門業者に依頼することをおすすめします。
ヘッドライトユニットの交換はプロに任せよう
事故等によりヘッドライトを破損させた場合は、バルブ交換だけでなくヘッドライトユニットごと交換する必要があります。
ヘッドライトユニットとは、ヘッドライト本体のことです。光を適切な方向に反射させる「レンズ」や、バルブを保護するための「ハウジング」が一体になっています。
ヘッドライトユニット交換は作業工程が複雑で自分で交換するにはハードルが高くなるため、無理に自分で作業せず、プロに任せることをおすすめします。
なお、ヘッドライトが黄ばんでいて、車検の検査項目をクリアできない場合もヘッドライトユニットを交換しなければなりません。
ただし、状態次第ではヘッドライトの黄ばみを自分で除去できます。除去方法を知りたい場合は、以下サイトをチェックしてみてください。
ヘッドライトを交換する手順
上述したように、ヘッドライトのバルブ交換であれば自分でできます。
ここではヘッドライトの交換手順を紹介していきます。
古いバルブの取り外し方
まずは、球切れを起こしている古いバルブを取り外します。古いバルブの取り外し方は以下のとおりです。
- エンジンを止める
- エンジンルームを開ける
- バッテリーのマイナス端子からコードを外す(感電を防ぐため)
- ヘッドライトの裏に付いているコネクター引っ張って外す
- バルブ周りを守っている防水用のゴムカバーをめくって外す
- バルブを固定しているアーム(針金)を奥に押し込みながら外す ※アームが2つある場合は摘んで抜く
- 古いバルブを外す
作業時に火傷をする恐れがあるため、車のエンジンを止めた後は、必ずヘッドライトがOFFになっているかどうかスイッチを確認しましょう。
なお、車の取扱説明書にバルブの外し方が記載されているケースがあります。輸入車は上記の手順と異なる場合があるため、取扱説明書を参考にバルブを外しましょう。
新しいバルブの取り付け方
新しいバルブの取り付け方は以下のとおりです。
- 古いバルブがあった場所に新しいバルブを差し込む
- バルブを固定しているアーム(針金)を元の場所に戻す
- 防水用のゴムカバーを付ける
- 外したコネクターを差し込む
- バッテリーのプラス端子からコードを戻す
- エンジンルームを閉める
- エンジンをかけてヘッドライトが点灯しているか確認する
基本的にバルブを外すときと、逆の手順で戻せば問題ありません。
ただし、バルブには向きがあり、間違えるとカットラインがきれいに出ません。カットラインがきれいに出なかった場合、車検に通らない可能性が高いため、新しいバルブを差し込む際は向きが正しいかどうかチェックしましょう。
車のヘッドライトバルブの種類と選び方
車のヘッドライトバルブには、以下3種類があります。
- ハロゲンバルブ
- HID(キセノン)
- LED
それぞれの特徴を把握して、あなたに合ったバルブを選びましょう。続いて、車のヘッドライトのバルブの種類と選び方を紹介します。
ハロゲンバルブ
ハロゲンバルブは、値段が安く種類によっては数千円程度で販売されています。ただし、ルーメン数が低いため他のバルブより光が暗いと感じるでしょう。
また、バルブの寿命は約500〜1,000時間と短く、仮に1日2時間点灯した場合は1年以内に交換が必要なケースがあります。長い目でみると逆に高くつくため、費用を抑えたい場合は他のバルブを選んだ方が良いでしょう。
なお、豪雪地域ではハロゲンバルブがおすすめです。ハロゲンバルブは発光する際の温度が高いほか、光に赤外線が含まれているため、雪を溶かしやすい特徴があります。
降雪時でも、ヘッドライトでしっかり前方を照らせるため、安全に運転できます。
HIDバルブ(キセノン)
運転中の視界を明るくしたい場合は、HIDバルブがおすすめです。近年ではHIDより明るいLEDバルブがあるものの、ハロゲンバルブより前方を明るく照らすため、安全に運転できます。
また、HIDバルブはハロゲンバルブより寿命が長い特徴があります。寿命は約2,000時間で、仮に毎日2時間使用した場合、2年8ヶ月程度もつでしょう。
値段は数千円〜1万円程度と、ハロゲンバルブより高いものの、車通りや街灯が少ない道でも安心して運転できます。
ただし、HIDバルブは交換する際の工数が多く、ヘッドライト周辺の部品を取り外さなければならない場合もあります。初めてヘッドライト交換を自分で行う場合は、他のバルブを選ぶと良いでしょう。
なお、業者に依頼した場合はハロゲンやLEDより工賃が高くつくケースがあります。
LEDバルブ
交換頻度を抑えたい場合は、寿命が長いLEDバルブがおすすめです。
寿命の目安は約1万時間で、バルブ交換の頻度を減らせるため、手間やコストを抑えられます。長いと15年程度使えるため、1度取り付けたら車を手放すまで交換が不要なケースもあります。
LEDバルブの値段は、HIDと同様に数千円〜1万円程度です。明るさはHIDより暗いものの、運転中の視界を確保するには十分といえます。商品によっては、HIDよりも明るいバルブが販売されているため、購入時にチェックしてみてください。
なお、HID屋で販売しているLEDは「圧倒的な明るさ」「とにかく明るい」などの口コミが多く寄せられており、楽天市場で多くの実績を残しています。明るい視界を確保しつつ、バルブ交換の手間を減らしたい場合は、HID屋のLEDバルブがおすすめです。
車のヘッドライトを自分交換する際の注意点
車のヘッドライトを自分で交換する際は、注意点を把握して、安全かつ再度交換する手間をなくしましょう。続いて、車のヘッドライトを自分で交換する際の注意点を紹介します。
エンジンを止めて冷却後に作業する
ヘッドライトを交換する際は、必ずエンジンを止めてから作業しましょう。
エンジンをかけている状態では、エンジンルーム内が高温になっています。ヘッドライト交換は、エンジンルームを開けて作業する必要があるため、エンジンをかけたままでは火傷を負う危険性があります。
また、ヘッドライトが点灯していると、ヘッドライトユニットやバルブも熱を持っている状態です。必ずエンジンやライトの温度が下がってから作業するようにしましょう。
バルブは直接に触れないようにする
バルブに直接触れないようにヘッドライトを交換しましょう。
ガラス部分を直接触ると、バルブに手の脂が付きます。脂が付いた状態でヘッドライトを点灯させると、バルブの温度がさらに上がるため、ガラス部分が割れる恐れがあります。
ヘッドライト内でバルブが割れた場合、ヘッドライトユニットを外してガラスを取り除かなければなりません。
また、ガラスが割れた場合は新しいバルブを購入する必要があります。交換の手間を減らすためにも、ガラス部分に触れないよう注意しましょう。
なお、手袋では作業しにくいため、滑り止めがある軍手を使用して交換することをおすすめします。
車検に適合するバルブを選ぶ
ヘッドライト交換をする際は、車検に適合しているバルブを選びましょう。
市販のバルブの中には、車検に対応していない商品もあります。非対応な商品を取り付けた場合は車検に通らないため、公道を走行するには再度バルブを交換しなければなりません。
車検時にチェックされるヘッドライトの項目は以下のとおりです。
- 光の強さ:6,400カンデラ以上
- 光の向き:カットラインの正確さ
- 光の色:3,500〜6,000ケルビン
光の強さや向き、色に注意してヘッドライトを選びましょう。
また、車検対応と記載されていても、実際に取り付けるとカットラインが不鮮明で、車検に通らないケースもあります。車検対応と記載されている中でも、カットラインが正確に出るバルブを購入すると良いでしょう。
なお、HID屋で販売されているバルブはすべて車検に対応しています。中でも「iシリーズ」はカットラインが綺麗に出るうえに、HIDバルブ並の光量があります。
車のヘッドライト交換をしないと生じるトラブル
車のヘッドライトが切れたまま公道を走行をすると、整備不良に該当します。整備不良で検挙された場合、反則金7,000円(普通車)に加えて、違反点数が1点加算されます。
参考:警視庁「反則行為の種別及び反則金一覧表」/「交通違反の点数一覧表」
また、ヘッドライトが点灯しなかったり明るさが足りなかったりすると、視界を確保できないため交通事故を起こすリスクもあります。たとえば、夜間に歩行者やガードレールなどを発見できず、衝突するといった事故です。
命を守るためにも、球切れや光量不足を感じた場合は、すみやかにヘッドライトを交換しましょう。
車のヘッドライト交換はどこが安い?
ここまでヘッドライトを自分で交換する方法について解説してきましたが、作業に不安がある方は専門業者に依頼することをおすすめします。
ヘッドライト交換はカー用品店やガソリンスタンド、整備工場が安いといえます。業者ごとの具体的な交換費用は、以下のとおりです。
業者 | 金額 |
カー用品店 | バルブ:1,500〜2,000円 ヘッドライトユニット:2万5,000円 |
ガソリンスタンド | バルブ:2,000〜3,000円 ヘッドライトユニット:2万5,000円 |
整備工場 | バルブ:2,500〜3,000円 ヘッドライトユニット:2万円 |
ディーラー | バルブ:4,000〜1万円 ヘッドライトユニット:5万円 |
カー用品店は「オートバックス」や「イエローハット」などが該当し、交換費用が全体的に安い特徴があります。なぜなら、カー用品店では汎用性がある社外品を使うためです。
一方、ディーラーは純正品を使用するため高品質で安心感はあるものの、交換費用が高い特徴があります。費用を抑えつつヘッドライト交換をしたい場合は、カー用品店やガソリンスタンドなどに依頼してみてください。
なお、どこの業者も技術力や対応力にばらつきがあるため、依頼前に店舗の口コミや評判をチェックしておくとよいでしょう。
まとめ
ヘッドライトのバルブが切れた場合、車の知識がない方でもライトを自分で交換できます。ケガをする恐れや車検に通らない可能性があるため、交換する際の正しい手順や注意点を把握しておきましょう。
また、ヘッドライトバルブは全部で3種類あります。それぞれ異なった特徴があるため、あなたに合うバルブを選びましょう。
なお、LEDバルブに交換したい場合はHID屋の「iシリーズ」がおすすめです。HID並の明るさがあるものの、保安基準をクリアしておりカットラインが鮮明に出るため、安心して車検を受けられます。
LEDは寿命が長く交換することがほとんどないため、手間や費用も抑えられます。HID屋のiシリーズを取り付けて、視界を確保して安全を確保しつつ、ヘッドライト交換の手間や費用も省きましょう。