純正ハロゲンよりも明るいヘッドライトの光源として人気が高いHIDですが、古くなると明るさが低下するため、交換が必要となります。
そんなHIDバルブの交換を「自分でやってみたい!」と思われている方に向けて、具体的な交換方法を解説していきます。
交換費用や、自分で行う際の注意点も詳しく解説しています。
あわせて、おすすめ商品も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
HIDバルブを自分で交換する方法
HIDバルブ交換を自分で交換したい方に向けて、具体的な方法を解説していきます。
なお交換を自分で行う場合は、自己責任で行うとともに、自信がない場合は業者に依頼することをおすすめします。
作業中の感電を防止するため、バッテリーのマイナス端子を外します。
なお、外した端子は布やテープなどで保護し、ショートするのを防いでおきます。

ヘッドライト裏にある防水カバーを取り外します。
防水カバーは主に材質が異なる2種類があり、ゴム製の場合は引っ張れば、プラスチック製の場合は反時計周りに回せば外せます。
また車種によって防水カバーの裏に配線が固定されている場合もあるので、断線しないよう、ゆっくりと外しましょう。


※作業スペースの関係上、車種によってヘッドライトユニットを車体から取り外す場合があります
コネクターを反時計回りに回して、バルブから抜き取ります。
車種によってコネクターからのケーブルが短く、勢いよく抜くとその反動で断線する恐れがあるので、注意しましょう。

バルブを固定している座金(留め金)を、指で内側に押し込んで外します。

※座金が2つあるタイプもあります。その場合は、両方を内側に押し込みます。

画像のようにバルブの根本を持って、まっすぐ、ゆっくりと取り外します。
このとき、ガラス面を周辺パーツにぶつけて破損しないよう気をつけてください。

バルブをコネクターに取り付け、STEP①で外したバッテリー端子を元に戻し、バルブを点灯させます。
そのまま3〜5分間点灯し続けます(空焚きします)。
製品によってはバルブを水平に保つ(縦向きに置かない)必要があるので、気をつけましょう。
STEP⑥のバルブが高温になっているため、冷めてから新しいバルブを取り付けてください。
空焚きの際に取り付けたコネクターを外す場合は、STEP①と同様にバッテリーのマイナス端子を外しておきます。
バルブを取り付けた後、コネクター、座金、防水カバーを元通りに取り付けて完成です。
HIDバルブの交換の費用
HIDバルブの交換費用は片側で2,000円〜20,000円かかります(部品代を除く)。
交換費用が幅広い理由は車種や取り付けるHIDの構造によって、ヘッドライトユニットを外す必要があるなど、工数が変わるためです。
また交換を行う方法によっても交換費用が変動します。具体的には5つの方法が挙げられます。
※記載の金額はバルブのみを交換した場合の相場です。
- 自分で交換 0円
- カー用品店 約1,500~約2,000円
- ガソリンスタンド 約2,000~約3,000円
- ディーラー 約4,000~約10,000円
- 整備工場 約2,500~約3,000円
自分で交換すれば費用はかかりませんが、自己責任で行わなければいけません。
また業者に依頼する場合は、依頼先によって対応が異なるため、これらの違いを自分で行う場合とあわせて詳しく解説します。
自分で交換
自分でHIDバルブを交換する際は工賃は一切かからないため、交換費用を節約することができます。
しかしHIDバルブの交換はハロゲンやLEDなど他の光源と異なり、配線が複雑で車種によってはバンパーやヘッドライトユニットを取り外す場合があるなど、難易度が高めです。
加えて交換時に誤ってバルブ本体や周辺部品を破損させる恐れもあるため、DIYでの交換は自身の技術とリスクを踏まえたうえで行いましょう。
またHIDの場合、バラストから高圧電流が流れるため、取り扱いを誤ると非常に危険であるため注意が必要です。
カー用品店
カー用品店でHIDバルブを交換する際の費用は約1,500~約2,000円とお手頃です。
純正品だけでなく、様々なメーカーの社外品を取り扱うカー用品店での交換は、その場でバルブを購入して交換作業を行えるのが特徴です。
またカー用品店は比較的安価な料金設定で、長時間営業の店舗が多く利便性が高いのも強みと言えます。
ただスタッフの専門知識や技術レベルは整備工場やディーラーほど高くない場合があるため、ヘッドライトユニットを取り外すなど作業が複雑になる場合は、断られる可能性があります。
そのため、交換を依頼する際は事前に確認するのが良いでしょう。
ガソリンスタンド
ガソリンスタンドでHIDバルブを交換する際は、約2,000~約3,000円かかります。
ガソリンスタンドでの交換は、給油のついでにヘッドライト交換を依頼できることが特徴です。
ただし店舗によっては交換作業を行っていないところもあります。
そのためガソリンスタンドに交換を依頼したい場合は、事前確認を行いましょう。
またスタッフの知識や技術力のばらつきが大きいため、店舗ごとの評判をチェックしてから依頼することをおすすめします。
ディーラー
ディーラーでHIDバルブを交換する際の費用は約4,000~約10,000円と比較的高額です。
その反面、ディーラーでの交換は販売車種に関するノウハウがあるため、高い技術力が魅力です。
ただしメーカー純正の新品パーツを使用するため、交換費用が高くなりがちです。
交換費用を抑えるために社外品を持ち込んで依頼することが考えられますが、店舗によっては純正品以外は作業を断られる場合があるため、事前に確認しておきましょう。
また在庫状況によっては即日対応ができないことがあるため、交換を急いでいる場合にも、事前確認が有効です。
整備工場
整備工場でHIDバルブを交換する際は、約2,500~約3,000円と比較的安価です。
加えて整備工場に依頼する場合は、ニーズに合わせた丁寧な対応が期待できます。
また自動車メーカー問わず対応している整備工場の場合、高い技術力とノウハウを持っているため安心して作業を任せられます。
ただ整備工場によって技術力には差があるため、整備のレビューサイトなどで事前に情報収集を行うことをおすすめします。
HIDバルブを自分で交換するときの注意点
ここからはHIDバルブを自分で交換するときの注意点を説明します。具体的には以下の4点です。
- 交換する前にバッテリーのマイナス端子を外しておく
- ガラス部分は素手で触らず丁寧に扱う
- 空焚きを行う
- 光軸調整を行う
どれも非常に重要な内容ですので、以下の解説を読んでから作業を始めることをおすすめします。
交換する前にバッテリーのマイナス端子を外しておく
先述のHIDバルブを自分で交換する方法でも説明したとおり、交換時の事故を防ぐために、バッテリーのマイナス端子を外しておきましょう。
HIDは点灯する仕組み上、バラスト(バルブと繋がっている電圧を上げて電気を送る機器)から高圧電流が流れるため、作業中に誤ってヘッドライトがONになると非常に危険です。
そのため予め電流が流れないよう、バッテリーのマイナス端子を外しておく必要があります。
なおバッテリーのマイナス端子を外すとカーナビのアクセサリー設定などがリセットされる場合があるため、心配な方はメモリーのバックアップをとっておくと良いでしょう。
ガラス部分は素手で触らず丁寧に扱う
バルブを脱着するときなどに、バルブのガラス部分は素手で触らず、丁寧に扱いましょう。
バルブのガラス部分を素手で触ると皮脂が付き、これが原因で劣化が進んだり故障に繋がる恐れがあります。
そのためバルブの根本を持ったり、手袋をつけて作業を行うなど注意が必要です。
またガラス部分は丁寧に扱うことも忘れてはいけません。
ガラスの内部は高圧になっており、割れたらガラス片が飛び散り危険なためです。
そのためバルブの抜き差しを行うときなど、周辺にガラス部分をぶつけないよう、丁寧に扱いましょう。
空焚きを行う
新しいバルブを装着する前に「空焚き」を行いましょう。
空焚きとはヘッドライトユニットに取り付ける前に一度バルブを点灯させることです。
空焚きには2つの目的があります。
1つ目は点灯確認です。出荷前に点灯確認を行っているメーカーが多いとは思いますが、輸送時のトラブル等で破損し故障している場合が考えられます。
もし取り付けたあとに点灯しないことが判明したら、再度バルブを取り外す必要があり、二度手間です。
そのため空焚き不要と掲げている製品でも、点灯チェックを兼ねて空焚きを行いましょう。
空焚きを行う2つ目の目的は、ユニット内側の汚れ防止です。
製造の過程で、ガラス面の表面には油分や水分が付着していることがあります。
その状態のままバルブを装着すると、点灯した際の熱で油分などが蒸発し、ヘッドライトのレンズ内部に付着して汚れになることがあります。
一度レンズ内部に汚れが付着すると、拭き取るのが難しい(※)ため、これを防止するために空焚きを行いましょう。
空焚きを行うことで、ガラス面の油分などが蒸発し、装着後のレンズ内部に汚れが付着するのを防げます。
なお空焚きを行った直後のバルブは高温になっているため、冷めてから装着するようにしましょう。
※プロジェクター式ヘッドライトのレンズ内部が汚れてしまった場合は、以下の記事を参考にしてみてください。

光軸調整を行う
HIDバルブを交換したあとは、光軸調整を行いましょう。
ヘッドライトバルブを交換した際は光軸(光が照らす向き)がズレやすく、上向きにズレてしまうと対向車に光が当たり、迷惑になったり車検に不合格になったりしてしまいます。
そのため交換前は正しい光軸を保っていた車両であっても、交換後は光軸調整を行うようにしましょう。

HIDバルブを交換したい方へ!おすすめ商品を紹介
HIDバルブを交換したい方に向けて、おすすめ商品を紹介していきます。
紹介するのは明るさとコスパの良さで人気の「HID屋」の商品で、純正交換型のバルブ単体と、バラストや配線がセットになったパワーアップキットをご紹介します。
純正バルブを交換したい方へ!HID屋 35W 純正交換HIDバルブ

消費電力 | 35W |
対応バルブ | D4S、D4R |
色温度 | 6000K、8000K |
純正バルブを交換したい方に向けて、HID屋の35W 純正交換HIDバルブを紹介します。
高品質な石英ガラスを使用することで純正HIDよりもクリアな視界を提供し、視認性が向上します。


純正と同じ35Wでありながら、ご購入いただいた方からは「明るくなった」という声が寄せられています。


周辺パーツを交換することなく、手軽に交換して明るさを手に入れたい方には、HID屋の35W 純正交換HIDバルブがおすすめです。
さらなる明るさを求める方へ!HID屋 純正型HIDパワーアップキット

消費電力 | 55W、45W |
対応バルブ | D2S・D4S、D2R・D4R |
色温度 | 6000K、8000K、12000K |
純正を超えた明るさを手に入れたい方に向けて、HID屋 純正型HIDパワーアップキットを紹介します。
純正の35Wから、45Wまたは55Wにハイワッテージ化することで、純正では物足りなかった方でも満足いただける明るさが手に入ります。

同商品はメーカーに適合した純正型バラストがセットとなっており、穴あけや配線延長などの加工を行わなくても、純正品と交換するだけで取り付けが可能です。
純正を超えた明るさで、取り付けやすさも優れたセットにも関わらず、価格は純正品よりもお手頃なため、HID屋 純正型HIDパワーアップキットはコスパの高い商品と言えます。

またHID屋では購入前からご相談に対応しているため、「愛車に適合するセットが分からない!」とお困りの方でも安心して商品を購入できます。

以上のことからHID屋 純正型HIDパワーアップキットは、初めてHIDを交換する方も含めた幅広い方に純正を超えた明るさを提供する、コスパの高い商品としておすすめです。
HIDとLEDどちらが良い?違いや互換性について解説
ヘッドライトバルブの中で明るさが特徴だったHIDですが、近年ではLEDが注目されています。
HID搭載車両オーナーの中にも、LEDヘッドライトに興味を持たれている方はいらっしゃるのではないでしょうか。
ここからはヘッドライトの光源として注目を集めるLEDについて、HIDとの違いや、HID搭載車両からLEDへの交換が可能かどうかについて解説します。
HIDとLEDの性能について比較
HIDとLEDの性能等について以下のとおり表にまとめました。
それぞれに特徴があり、お好みに応じて光源を選ぶと良いでしょう。
比較項目 | HID | LED |
明るさ | 非常に明るい | 十分な明るさ※HIDより明るいLEDもあり |
交換のしやすさ | 取り付ける部品が多いため時間と知識が必要 | シンプルで比較的簡単 |
色のバリエーション | ・イエロー系 ・ホワイト系(透明感のあるホワイト) | ・イエロー系 ・ホワイト系(純白のようなホワイト) |
短所 | ・点灯して最大の明るさに達するまで10〜20秒程度必要 ・部品点数が多いため、一式交換する際は高額になりやすい | ・光に熱を含まないため、ヘッドライトに付着した雪が溶けにくい ・雪や雨では光が散乱されやすく暗く感じる場合がある |

HIDからLEDへの交換は可能
バルブ形状など互換性がある製品であれば、バルブをHIDからLEDへ交換することは可能です。
ただしHIDにはバラストなど独自のパーツがあるため、交換する際は不要なパーツを外したり、配線加工など手間がかかる場合があります。
また発光点位置が異なるLEDバルブだと無事に取り付けられても、うまくヘッドライトから光が照射されず、明るさ不足で車検に不合格になることも。
このようなトラブルを避けるためにもHIDからLED交換する際は、配線加工が不要で発光点位置を正確に再現したLEDバルブに交換することをおすすめします。
まとめ
HIDバルブは明るさが著しく低下したり、ライトの光がちらつくと交換のサインです。
HIDバルブは他のパーツと同様に自分での交換も可能ですが、その特性から、感電や破損などリスクが伴います。
そのため実際に自分でHIDバルブを交換する際は、今回紹介した内容を確認したうえで行いましょう。
「自分には難しそう」と感じた方は無理せず業者に依頼するようにしてくださいね。
新しいHIDバルブをお探しの方は本記事で紹介したHID屋のバルブをぜひご覧になってみてください。