ライト交換を検討される中、「T10」という規格名を聞かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか?T10は室内灯やナンバー灯など多くの場所で利用されており、ライト交換の中でも手軽なメニューの1つです。
そこでこの記事では、自動車ライトの規格の1つである、「T10」とは何か?を詳しく解説します。規格の詳細だけでなく、LED化するメリットや注意点などについても解説しますので、これから交換を考える方の参考になれば幸いです。
T10規格とは?
自動車のライト規格には様々な種類がありますが、その中でも「T10」という規格は特に一般的で、多くの車種・用途で採用されています。
T10規格のバルブは、その小さなサイズと汎用性の高さから、室内灯やナンバー灯、ポジションランプなど、車内外の様々な場所で利用されています。まずはこのT10規格がどのようなものか?詳しい仕様などについて解説します。
T10バルブの仕様
純正のT10ハロゲンバルブは、自動車の小型照明に広く使用される規格で、そのコンパクトなサイズと標準的な明るさが特徴です。一般的なT10ハロゲンバルブの定格は『12V5W』が主流で、これは12ボルトの電圧で5ワットの消費電力を意味します。また、『3.4W』や『8W』のバリエーションも存在し、用途や車種に応じて選ばれます。
T10ハロゲンバルブは、ポジションランプ(車幅灯)、ルームランプなど、小さいながら光量を必要とする車内外の多くの箇所で利用されています。その形状は、W2.1×9.5dという口金形状を持ち、これはバルブのソケット部分の設計を指します。この汎用性の高さが、T10ハロゲンバルブが広く採用される理由の1つです。
色温度に関して、ハロゲンバルブは一般的に暖色系の光を放ち、その色味は自然な白色に近いため、夜間の運転においても目に優しく、視認性を保つことができる点も特徴です。色温度は通常ケルビン(K)という値で表され、自動車用バルブで一般的な値は、下記のとおりです。
- 3000K前後:黄色
- 6000K前後:白
- 6500K以上:青白色
T10バルブの形状
T10バルブは小型、省電力とお話しましたが、実は大きく2つの形状があり、共に小型ながら、メーカーや目的別で使い分けされています。同じT10でもランプの長さやソケット形状が異なる為、これから交換を考えられている方は理解しておくとよいでしょう。
T10
1つ目は、T10バルブです。T10の中では比較的多くの用途・車種で利用されている形状となります。
このバルブは、直径約10mm、バルブ長が25㎜のチューブ型の形状をしています。ソケット部分はW2.1×9.5d型と呼ばれる形状で、これはバルブの底部にある金属製の端子の形状を指します。
T10-31(T8-29)
T10-31(T8-29)バルブは、T10規格の中でも特に車内のルームランプなどでよく利用される形状です。
このバルブは、標準的なT10よりも少し長めのデザインが特徴で、より広い範囲を照らすことが可能です。その長さは一般的に31mm程度であり、T10-31という名称が示す通り、T10バルブの長さを指しています。このバルブは、特に車内の広い空間を明るく照らすのに適しており、その効果的な照明能力により多くのドライバーに選ばれています。
T10バルブが使用されている場所
T10バルブは、車内のルームランプやウインカーなど、車の多くの部分で利用されています。
以降では、具体的にどのような場所で利用されているかご紹介します。
ルームランプ
T10ランプは室内を照らすルームランプで利用されています。ルームランプには天井についている室内灯だけでなく、グローブボックスの中やバイザーのバニティーミラーのランプ、トランク内のランプなども含まれます。
ルームランプに使用されるこのバルブは、限られたスペースに収まりつつも十分な明るさを提供することができ、車内の快適な環境作りに貢献しています。また、省電力であるため、バッテリーへの負担を減らし、車のエネルギー効率を向上させる効果も期待できます。
ポジションランプ
ポジションランプは、車両の存在と幅を他のドライバーや歩行者に知らせるために重要な役割を果たすもので、自動車の前左右4か所、ないしは前後左右の4か所にあります。
また、ポジションランプは車検対象となっている重要な部分です。このポジションランプにもT10バルブは利用されています。
ライセンスランプ
ライセンスランプは、リアのナンバープレートを照らすために重要な役割を果たす照明で、T10バルブがよく利用されています。こちらも車検の検査対象となる重要な部分です。
T10バルブが持つ小型で明るい特性を生かし、車両のナンバープレートを明確に表示し、夜間の視認性を高めるのに役立っています。
ウィンカー
ウィンカーは、他のドライバーや歩行者に対して車両の方向転換を知らせるための重要な安全装置です。これらはポジションランプ、ライセンスランプ同様、車検の検査対象となっています。
ウィンカー用には多くのメーカーからアンバー(橙)色のバルブが販売されており、法規制に準拠しつつ、視認性を確保するために使用されます。
T10 LEDバルブを利用するメリット
近年、T10バルブを含め車両のライトのLED化がトレンドになっています。アフターパーツだけでなく、メーカーでも多くの車両で純正採用されてきています。なぜ、多くの方、メーカーがLED化するのでしょうか?
その理由は、LEDバルブが提供する一連のメリットにあります。これらのバルブは、従来のハロゲンバルブに比べて、より長い寿命、優れたエネルギー効率、そして明るくクリアな光を提供します。そこで次は、T10 LEDバルブがもたらす具体的なメリットについて、詳しく解説していきます。
明るい
1つ目のメリット、それは従来のハロゲンランプに比べ「明るい」点です。
LEDバルブは、その発光効率の高さから、白熱電球に比べて明るく、色温度が高い白色光を放ちます。このため、夜間の視認性が大幅に向上し、運転中の安全性が高まります。
また、LEDバルブの明るさは、車両の存在感を際立たせ、デザインのアクセントとしても機能します。
省エネである
T10バルブは元々省電力なのですが、LED化することで、さらなる省エネ効果が見込める点もメリットの1つです。
低消費電力でありながら高い明るさを実現するLEDは、バッテリーへの負担を軽減し、燃費の向上にも寄与します。さらに、LEDバルブの使用はCO2排出量の削減にも繋がり、地球環境への配慮にも一役買っています。
このような特性から、LEDバルブは環境に優しい選択肢として、多くのドライバーに選ばれています。
長持ちでコストパフォーマンスがよい
耐久性の高さもLEDの大きなメリットといえるでしょう。
従来の白熱電球と比較してLEDバルブは寿命が長く、交換が少ないため、長期的なコスト削減に貢献します。
また、LEDは振動や衝撃に強いことも長寿命となる1つの要因でしょう。長寿命である為、長期的な目線で見た場合、非常にコストパフォーマンスが高いといえます。
T10 LEDバルブに交換する際の注意点
メリットの多いLEDですが純正交換する際、いくつかの注意点があります。
あやまった製品選定をしてしまうと、メリットの恩恵を受けられないだけでなく、車検に適合しない違法改造となってしまう可能性もある為、しっかり理解しておきましょう。
車両にあったバルブの選定
T10バルブを選定する際には、車両に合った形状を選ぶことが重要です。先にもお話したとおり、T10には2つの形状があり、正しい形状を選ばねばなりません。また形状が合っていても、製品と車種の組み合わせによっては適合不可、というケースもある為、購入前にしっかり確認せねばなりません。
また、主に輸入車などで、LED化による電圧低下でランプ切れエラーが誤作動するケースがあり、この場合キャンセラー内蔵の専用品を選ぶ必要があります。
ウィンカーをLED化する際には、ハイフラ(ウィンカーが高速で点滅してしまう現象)が発生してしまう為、ハイフラ防止機能付きのランプ選定が必要になるケースも有ります。
このように車両や用途別で専用品を選ばねばならないケースもあるため、事前に確認しましょう。
キャンセラーとは?
キャンセラーとは、LEDバルブを装着時に発生することがある電気的な問題を解決する補助的なデバイスです。LEDバルブは消費電力が低いため、車種によっては車両ECUがバルブ切れと誤認識し、警告灯が点灯することがあります。この問題を防ぐためにキャンセラーが使用されます。この現象は主に輸入車によくみられます。
ハイフラ防止機能とは?
ハイフラ防止機能は、ウィンカーがLEDバルブに交換された際に起こり得る、通常より早い点滅を正常な速度に保つための機能です。
これは、LEDの低消費電力による電流の変化を補正し、ウィンカーの正しい動作を保証します。
車検への適合
ランプ交換時は車検への適合についても確認が必要です。
ウィンカーやポジション灯、ライセンスランプなどの照明器具は、色や明るさに関する規定が設けられています。そのため、これらのランプにT10 LEDバルブを使用する際には、車検に適合する製品を選ぶ必要があります。(車検基準:国土交通省HP)
一方で、室内灯に関しては車検の規定は特にありませんが、色によっては保安基準に抵触する可能性があるため、室内へのカラーバルブの使用には注意が必要です。
このようなケースに対応するため、製品選定時は車検対応品を選定するとよいでしょう。
信頼性・耐久性
ウィンカーやポジション灯、ライセンス灯は、切れると整備不良となり、安全上の問題を引き起こす可能性があります。そのため、これらの重要な照明器具には、長持ちする耐久性の高いT10 LEDバルブを選ぶことが推奨されます。せっかくLEDを購入しても耐久性の低い製品ではLED化した意味がなくなってしまいます。
現在多くのアフターパーツメーカーからT10バルブが販売されており、製品選定で悩まれる方も多いのではないでしょうか。その場合、口コミなどを参考にし、耐久性が高い製品を選ぶようにするとよいでしょう。
T10 LEDバルブを使うならHID屋がおすすめ!
LED製品をお探しであれば、HID屋がおすすめです。
HID屋は、高品質なLEDヘッドライトを提供することで知られており、その製品は明るさ、耐久性、安全性の3つの要素で高く評価されています。T10 LEDバルブにおいても、消費電力が低く、寿命が長いという特徴があります。
またオールマイティで利用できるT10 LEDバルブは、ルームランプ、ポジションランプ、ウィンカーなど多くの場所で利用可能です。また故障率0.8%という信頼性もあることから、35,000セットを販売するヒット商品となっています。
また、他にもバルブの明るさや色、利用方法などに応じて多くのT10 LEDバルブのラインナップを用意していますので、あなたの希望にあったバルブを見つけられるでしょう。
まとめ
この記事では、T10 LEDバルブの選び方から交換方法に至るまで、詳しく解説しました。
T10 LEDバルブは、そのコンパクトなサイズから自動車の多くの場所で利用されています。そのため、車のカスタマイズを考えている方々にとって、LEDバルブ化は見た目の美しさだけでなく、実用性の面でも大きなメリットをもたらします。省エネでありながらも高い照明性能を提供するT10 LEDバルブは、手軽ながら大きな効果があるカスタムメニューといえるでしょう。
なお、LEDバルブの購入を検討する際は、信頼と実績のあるHID屋の製品がおすすめです。HID屋では、高品質なLED製品を幅広く取り揃えており、優れた顧客サービスも提供しています。
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