フォグランプは、雨や道路から跳ね上がる泥水によって内部に水が入り、故障することがあります。
フォグランプの浸水トラブルを経験した方も多いのではないでしょうか。
しかし、適切な防水処理を施せば、フォグランプへの水の侵入を防ぐことが可能です。
本記事では、フォグランプの防水処理方法について詳しく解説します。
フォグランプに水が入る原因や乾燥方法もお伝えするので、浸水による故障にお困りの方はぜひ参考にしてください。
フォグランプ内部に水が入る原因
雨天時の走行では、当然ながらフォグランプにも雨水がかかります。
フォグランプは、ヘッドライトよりも地面に近い位置に取り付けられているため、特に水が侵入しやすいパーツです。
その影響で、フォグランプ内部に水が入り込み、レンズの内側が曇ったり、水滴が付着したりする現象が頻繁に発生します。
ここでは、どのようにフォグランプ内部に水が入るのか、ひとつずつ確認しましょう。
通気口から水が入る
よくある原因は、通気口から水が入るケースです。
フォグランプユニットには、通気口が設けられていますが、完全に密閉されているわけではありません。
たとえ通気口にキャップが付いていても、水が入り込みやすい構造になっています。
その結果、レンズ内が一時的に曇ったり、水滴が付着することがあります。
これは多くの場合、自然に消えるため、必ずしも故障とは限りません。
ただし、使用しているバルブの種類によって曇りやすさに違いがあります。
- ハロゲンタイプ
→点灯中にレンズ内の温度が上昇しやすく、外部との温度差で結露しやすい - LEDタイプ
→ハロゲンに比べて発熱量が少なく、レンズ内部に水分が侵入しても蒸発しにくい
使用するバルブの特性を理解し、必要に応じて防水対策を検討するようにしましょう。
バルブと台座の隙間から水が入る
バルブと台座が着脱できる構造のものは、整備や交換をしやすくするために、あえて分離可能な設計になっています。
そのため、微小な隙間であっても、毛細管現象によって水が侵入する可能性があります。
フォグランプには、内部への水の侵入を防ぐために、防水パッキンや防水ゴムが取り付けられていますが、部品の経年劣化を避けることは難しいです。
そのため、気付かないうちに劣化が進み、フォグランプ内部に水が入り込んでしまうケースも珍しくありません。
定期的な点検や適切なメンテナンスが、フォグランプへの水の侵入を防ぐ重要なポイントです。
フォグランプの防水処理方法
フォグランプの防水処理方法について詳しく解説します。
- フォグランプユニットとレンズの隙間を埋める
- バルブの防水処理を行う
どちらも一般的な処理方法で、フォグランプ内部への水の侵入を防ぎ、レンズの曇りや故障のリスクを大幅に軽減できます。
どちらか一方のみの処理でも構いませんが、両方行うことでより効果的な防水が可能です。
それでは、具体的な処理方法を確認しましょう。
フォグランプユニットとレンズの隙間を埋める方法
フォグランプユニットとレンズの隙間を埋める防水方法について解説します。
用意するもの
- コーキング剤
- マスキングテープ
コーキング剤は、耐久性の高い変成シリコンタイプがおすすめです。
変成シリコンは空気中の水分で硬化し、弾力性・追従性に優れているため、隙間埋めに適しています。
作業手順は次のとおりです。
作業しやすくするため、まず車両からフォグランプユニットを取り外します。
コーキング剤が不要な場所につかないよう、隙間の周囲をマスキングテープなどで保護します。
養生したら、隙間に沿ってコーキング剤を丁寧に塗り込みます。
コーキング剤を塗った後は、しっかり乾燥させましょう。
コーキング剤が固まったら、養生していたテープをきれいに剥がして作業完了です。
バルブの防水処理を行う方法
バルブ周辺から水の侵入を防ぐための方法を紹介します。
用意するもの
- グリス
- グリスを拭き取る繊維が残らない布
→マイクロファイバータオルやウエスがおすすめ
コーキング剤でも隙間を埋められますが、固まってバルブが外れなくなる可能性があるため、グリスを使用しましょう。
作業手順は次のとおりです。
最初に、バルブを差し込む部分(差込口)にグリスをたっぷり塗り込みます。
次に、台座にある防水パッキンを取り付ける部分にもグリスをしっかり塗りましょう。
グリスを塗った後、台座を差込口に取り付けます。
このとき、隙間以外に付着した余分なグリスは、きれいに拭き取るのがポイントです。
余分なグリスが残っていると、フォグランプが汚れる原因になるので注意しましょう。
最後に、バルブを台座に取り付けます。
取り付ける際は、台座とバルブの接触面にもまんべんなくグリスを塗ってからはめ込みましょう。
バルブ差込口の隙間を埋めるには、ブチルテープを使う方法もあります。
ブチルテープは粘着剤付きの両面テープで、サッシなどの防水にも使用される素材です。
温めると柔らかくなり、冷えると固くなる性質を持ちます。
貼った後でも手で簡単に剥がせることが最大のメリットでしょう。
使い方は簡単で、バルブを差し込んだ後、差込口周辺に隙間ができないようブチルテープを巻き付けて貼るだけです。
純正品でもレンズ内部に水が入る
結論、フォグランプが純正品であっても、事前に防水処理を行っておくことが非常に重要です。
純正品のフォグランプも同様に、通気口や構造上の隙間があるため、レンズ内部に水が入り込み曇ることは珍しくありません。
実際に、大手自動車メーカーの車両説明書にも、レンズ内部の曇りに関する注意事項が明記されています。
レンズ内の一時的な曇りは問題ありません。ただし、次のようなときはトヨタ販売店にご相談ください。
- レンズ内側に大粒の水滴がついている
- ランプ内に水が溜まっている
引用元 : クラウンハイブリッド車両説明書
このように、社外品に限らず、純正品でもレンズ内部に水が侵入すれば故障の原因になる可能性があります。
そのため、事前の防水対策をしっかりと行いましょう。
バルブが原因で水が入る場合の対処方法
粗悪品や長期間使用されたバルブは、防水性能が低下しやすく、それによって水の侵入が引き起こされることがあります。
このような場合の対処方法は2つです。
- バルブ本体を新しいものに交換する
- 防水パッキン(Oリング)だけを交換する
バルブの交換は自分で行うこともできますが、不安な場合は専門業者へ依頼をしましょう。
Oリングは単体でも市販されており、バルブに取り付けて使用できます。
いずれにしても、バルブ周辺の防水性を確保することが、フォグランプ内部への水の侵入を防ぐためには欠かせません。
フォグランプへの水の浸入を防ぐためには、原因を特定し、適切な防水処理を事前に行うことがとても大切です。
バルブをお探しならHID屋がおすすめ
新しくバルブを購入するなら、HID屋がおすすめです。
HID屋は、高品質なバルブを数多く手がける信頼の日本ブランドで、性能と耐久性に定評があります。
SNSや口コミで商品の良さが広がることもあり、根強いファンに支えられている点も強みです。
ここでは、HID屋が販売しているバルブの中でも特に人気の高い「Vシリーズ」についてご紹介します。
VシリーズLEDフォグランプ2色切替

規格 | H8・H1・H16・HB4・HB4・PSX26W |
---|---|
ケルビン数 | 6500K |
冷却方式 | 冷却ファン |
防水防塵 | IP65 |
HID屋「Vシリーズ 2色切替 LEDフォグランプ」は、カラーの切り替えが可能な高性能バルブです。
ホワイトを標準とし、他4色の中から1色を選択できます。
天候や路面のコンディションに合わせて、お好みのカラーで走行できる点が人気です。
防水・防塵性能も備えているため、悪天候でも安心して使用できます。
フォグランプを乾かす方法
フォグランプに水が入り、レンズが曇った程度であれば、大きな故障にはつながりません。
しかし大量に水が侵入すると、内部でサビが発生したり、メッキが剥がれたりと故障の原因になる可能性があります。
ここではフォグランプを乾かす方法を解説します。
用意するもの
- 内部の水滴を拭き取る繊維が残らない布
→マイクロファイバータオルやウエスがおすすめ - 割り箸
→同じような細さの棒でも代用可能 - ドライヤー
しっかり乾燥させて、フォグランプを長持ちさせましょう。
まず車両からフォグランプユニットを外しましょう。
取り外すには、バンパーやランプカバーを外す必要がある場合もあります。
フォグランプユニットは通常、ネジやツメで固定されているため、ドライバーやラチェットを使って慎重に取り外してください。
ユニットからバルブも外しましょう。
バルブ差し込み口が開くことで、内部にアクセスしやすくなります。
バルブの差し込み口から、マイクロファイバークロスを差し込み、割り箸のような細い棒を使ってレンズ内部の水滴を丁寧に拭き取りましょう。
水滴を拭き取ったら、ヒーターやドライヤーを使ってレンズ内部をしっかり乾燥させます。
乾燥させる際は、温風を当てすぎないよう注意しましょう。
※プラスチックパーツが変形する恐れがあるため
天気の良い日であれば、フォグランプユニットの通気口キャップを外し、風通しの良い場所で自然乾燥させる方法も有効です。
まとめ
フォグランプは構造上、完全密閉ではないため水が入りやすいパーツです。
内部に水分が残ると、サビやメッキ剥がれが進行し、最終的には故障の原因になります。
防水対策としては、コーキング剤やグリス、ブチルテープを使って隙間を丁寧に埋めることが効果的です。
また、バルブ本体や防水パッキンの劣化も水の侵入リスクを高めるため、異常が見られた場合は早めに交換しましょう。
バルブを選ぶ際は、フィッティング精度が高く、防水性能に優れた日本ブランドの製品がおすすめです。
HID屋のVシリーズは高性能で口コミ評価も高く、安心して選べるバルブです。興味を持たれた方はぜひ下記ページをご覧ください。