ホンダ・ズーマーは、ルックスもよく、快適性の高い車両のため、幅広い層に人気があります。ただし、長い間乗っていると「アップグレードするために部品交換したい」という願望が生まれてくることもあるでしょう。そのように考える人にとって、ヘッドライトのLED化はおすすめのチューンナップです。LED化することでさまざまなメリットがあり、ポイントを押さえれば自分でも交換ができます。
この記事では、ズーマーのヘッドライトをLED化する際のポイントやメリット、注意点などについて解説します。これからヘッドライトのLED化を検討されている人にとっては重要な情報になりますので、ぜひご一読ください。
ズーマーのヘッドライトをLED化する際のポイント
ズーマーのヘッドライトをLED化する際、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 適合する形状のものを選ぶ
- 放熱性が考慮されているものを選ぶ
- 色・明るさが好みのものを選ぶ
これらについて詳細に解説します。
適合する形状のものを選ぶ
ズーマーのヘッドライトをLEDにアップグレードする場合、適合製品の選択が重要です。車種や純正ヘッドライトの形状に合わせた製品を選ばないと、取り付けが難しくなり、隙間ができて雨水が侵入する可能性があります。
ズーマーの純正ヘッドライトのバルブ形状は「PH7」であり、LED化する場合もその形状に適したものを選びましょう。また、ズーマーのヘッドライトユニットの内部はあまりスペースがなく、純正ですらギリギリの寸法になっているので、事前にユニット内部の大きさを計測しておき、ヒートシンクも合わせてユニット内部に収まる形状のものを選びましょう。
実車を見ずに適合を確認する方法としては、型番と形状のどちらかになります。製品によっては適合車種が型番でリスト化されているものがありますが、そういったリストがない場合は形状のみで確認する必要があります。また、ハイ/ロービームの切り替え方法も注意が必要です。純正ヘッドライトがスイッチ式の場合は、LEDキットも同様の仕組みの製品を選びましょう。
適合した製品を選ぶことで、取り付け作業がスムーズになり、雨水侵入などのトラブルを未然に防げます。取扱説明書をよく読み、不安な場合は問い合わせしてから購入しましょう。
放熱性が考慮されているものを選ぶ
LEDヘッドライトを導入する際には、放熱性についても考慮されているものを選ぶことが重要です。高輝度のLEDは長時間点灯すると発熱するため、適切な放熱設計が欠かせません。放熱性の高い製品を選ぶことで、LEDヘッドライトの劣化や曇りを防ぎ、寿命を延ばすことができます。
放熱性が考慮されているかどうかは、冷却ファンの有無やヒートシンクの大きさ、製品の説明文に放熱性に関する記載があるかで確認する必要があります。
また、取り付け場所によっては冷却が必要な場合もあるため、冷却ファン付きの製品を選択することを検討しましょう。さらに、定期的な清掃も大切で、ホコリの溜まり具合によって放熱効率が低下する可能性があるため注意が必要です。
色・明るさが好みのものを選ぶ
ズーマーのヘッドライトをLED化する際には、色と明るさを自分の好みに合わせて選ぶことも大切です。色には白色、黄色、青色などがあり、それぞれ視認性やドレスアップ効果が異なります。明るさは「ルーメン」で表され、高いほど強力な光を放ちます。
なお、色を変える際には保安基準に適用したものを選ぶことが重要です。厳密には白色しか保安基準では許可されていませんが、白の中でも色温度によって「黄色っぽい白」や「青っぽい白」があるため、極端に白から遠い色を選ばないよう注意しましょう。
また、最近では色や明るさを調整できるLEDキットもあり、より自由度の高い選択が可能です。色と明るさが好みの製品を選ぶことで、夜間の運転を快適かつ安全に行えます。
ズーマーのヘッドライトをLED化するメリット
ズーマーのヘッドライトをLED化することで、以下のようなメリットがあります。
- 明るさがアップする
- 長寿命になる
- ドレスアップ効果がある
ここからは、これらについて解説します。
明るさがアップする
ズーマーのヘッドライトをLED化するメリットは、明るさの向上です。LEDは従来のハロゲン球や白熱球よりも発光効率が高く、光が特定の方向に集中する特性があります。そのため、LED化することで約2~3倍の明るさが得られ、夜間の走行シーンでも広範囲を照らすことができます。
この明るさの向上により、前方や路面の状況を把握しやすくなり、安全運転につながります。また、歩行者や対向車の存在を早く認識でき、事故リスクを軽減できる他、雨天や夜間の視界が悪い場面でも安全な走行が可能になります。
特に夜間の運転が多い方や、暗い道をよく走る方にとって、LEDヘッドライトは大きなメリットがあります。ただし、LEDの明るさが眩しいと感じる場合があるため、対向車への配慮も重要です。
長寿命になる
ズーマーのヘッドライトをLED化すると、ヘッドライト本体が省電力になり、長寿命になるというメリットもあります。
LEDは従来のハロゲン球や白熱球よりも発熱量が少なく、同じ明るさを得るために必要な電力も少ないため、約半分の省電力効果が期待できます。これにより、ランニングコストが削減され、バッテリーへの負担が軽減され、燃費も向上します。
また、LEDは長寿命であるため、交換頻度を大幅に減らすことができます。ハロゲン球や白熱球の約1000時間と比べてLEDは約30000時間も持つと言われており、メンテナンスの手間も省けます。
また、省電力と長寿命のメリットは、ランニングコストの削減や燃費の向上だけでなく、バッテリーの寿命を延ばし、交換頻度を減らしてメンテナンスの手間を省くことができます。特に、長距離ツーリングをする方や、バッテリーの劣化に注意したい方にとって、LEDヘッドライトは大きな利点を持ちます。
ドレスアップ効果がある
ズーマーのヘッドライトをLED化すると、新たなスタイリッシュな外観を手に入れることができます。LEDの多彩なカラーバリエーションは、愛車の個性を際立たせるのに最適です。また、LEDの均一な光は、カスタム感を演出し、車体全体の印象を一新します。
LEDヘッドライトのドレスアップ効果は、車体の印象をガラリと変え、周囲の注目を集めます。愛車に新たな個性を与え、愛着を深めることができます。特に、カスタムやドレスアップに興味がある方には、LEDヘッドライトが魅力的な選択肢となるでしょう。
ズーマーのヘッドライトをLED化する際の注意点
ヘッドライトをLED化する際、以下の点に注意しましょう。
- 光軸を調整する
- 法律に適合のものを選ぶ
これらについて解説します。
光軸を調整する
ズーマーのヘッドライトをLED化する際には、光軸調整を必ず行う必要があります。これは、LEDヘッドライトと従来のハロゲン球や白熱球では、光源の位置や配光特性が異なるために重要です。
光軸調整を怠ると、対向車や歩行者に眩しさを与えたり、路面の照射範囲が狭くなるなどの問題が発生します。これは安全運転に大きな障害となりますので、注意が必要です。
調整時には水平方向と垂直方向の調整を行い、暗い場所で行うことが重要です。また、調整を行う際は対向車や歩行者がいない場所で行うようにしましょう。
光軸調整は安全運転のために必須の作業です。しっかりと行い、安心して走行できる環境を整えましょう。
法律に適合したものを選ぶ
ズーマーのヘッドライトをLED化する際は、道路交通法で定められた保安基準に合致した製品を選ぶことが必要です。保安基準に合致していない製品を使用すると、罰則や事故のリスクが生じる可能性があります。
保安基準には、光色、明るさ、配光特性などが規定されています。光色は白色、黄色、橙色のみが許可されており、明るさや配光特性にも基準が設けられています。これらの基準を満たしているLEDを購入することが重要です。
ヘッドライト用のLEDとしては青色も販売されていますが、保安基準に適合させるためには「限りなく青に近い白」でなければいけないため、選ぶ際には注意が必要です。色を選ぶ際には色温度(ケルビン値)を参考にしますが、保安基準は数値が決められているわけではないため、最終的には自分の目で見て判断する必要があります。
また、安全のためには電気系統を交換する際に配線類をまとめておくことも重要です。配線がバラバラになっていると、走行中に引っ張られてコネクタがダメージを受けて断線したり、部品が動いてしまうリスクがあります。インシュロックなどでまとめておき、走行中に動かないようにしておくことで安全を確保しましょう。
まとめ
ズーマーのヘッドライトをLED化することで、視認性が向上したり、ドレスアップ効果があったりするため、ヘッドライト交換を検討する人は多いことでしょう。ヘッドライト交換の際には、形状や保安基準にあったものを選ぶことが重要です。
HID屋では、豊富なヘッドライトの商品ラインナップがあり、好みのものを選ぶことができます。交換を検討される際には、ぜひご検討ください。