サンバーは、惜しまれつつも生産終了してから10年以上経ちましたが、今でも根強い人気を誇るスバルの軽自動車です。
独特のルックスと機動力の高さから、生産終了した今でもメンテナンスやカスタムを施して長く乗り続けるファンも多いことでしょう。
しかし、古いクルマの特徴として、ヘッドライトが寿命を迎えて交換が必要であったり、ハロゲンのヘッドライトが暗くて走行時に不安を感じたりすることがあります。
この記事では、サンバーのヘッドライトをLEDに交換する方法を詳しく解説します。
LED化のメリットや費用相場、おすすめのLEDバルブについてもまとめているので、これからヘッドライトの交換を考えている方はぜひご一読ください。
サンバーのヘッドライト適合表

サンバーのヘッドライトバルブを交換する際の重要な条件の一つは、サンバーの型式に合った正しいバルブ形状を選ぶことです。交換用のバルブを購入する前に、必ず適合を確認しておきましょう。
表1 スバル・サンバーのヘッドライト適合表
メーカー | 車種 | 型式 | 年式 | ヘッドライト | ||
初月 | 最終月 | LOW | HIGH | |||
スバル | サンバー | KV3・4 | 1990.2 | 1999.11 | H4 | ー |
スバル | サンバー | TV・TW系 | 1999.2 | 2012.3 | H4 | ー |
スバル | サンバー | S3#1 | 2012.4 | H4 | ー |
表2 スバル・サンバートラックのヘッドライト適合表
メーカー | 車種 | 型式 | 年式 | ヘッドライト | フォグランプ | ポジション | バック | ||
初月 | 最終月 | LOW | HIGH | ||||||
スバル | サンバートラック | KS3・4 | 1990.2 | 1999.11 | H4 | ー | ー | T10 | S25シングル |
スバル | サンバートラック | TT1 | 1999.2 | 2001.4 | H4 | ー | H3 | T10 | S25シングル |
スバル | サンバートラック | TT2・TT3 | 2001.5 | 2012.3 | H4 | ー | H3 | T10 | S25シングル |
スバル | サンバートラック | S2#1 | 2012.4 | 2014.5 | H4 | ー | H8 | T10 | S25シングル |
スバル | サンバートラック | S500J | 2014.9 | 2018.10 | H4 | ー | H8 | T10 | S25シングル |
スバル | サンバートラック | S510J | 2018.11 | H4 | ー | H8 | T10 | T16 |
サンバーのヘッドライトをLED化するメリット

サンバーのヘッドライトをLED化することによって、主に以下の2つの大きなメリットが得られます。
- 視認性が向上する
- デザイン性が向上する
それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
視認性が向上する
LEDヘッドライトの一番のメリットはその明るさです。高い視認性により、路面の状況や歩行者、対向車をより鮮明に把握でき、夜間の安全運転と疲労軽減に貢献します。
また、車高が低いサンバーでは、LEDヘッドライトの明るさがあれば夜間の歩行者との距離感を掴みやすくなるメリットもあります。
加えて、LEDは瞬時に最大光量に達するため、トンネルからの出入りや暗い場所での急な明るさの変化にも迅速に対応可能です。
デザイン性が向上する
LEDヘッドライトは、車のデザイン性を向上させるメリットがあります。
純正のハロゲンバルブと比べて、スタイリッシュで洗練された印象を与え、クリアでシャープな光が車のフロントフェイスを引き締め、現代的な雰囲気を演出できるためです。
また、多様なデザインやカラーオプションを選べるため、車にオリジナリティを表現でき、愛着が深まります。
このように、LEDヘッドライトは単なる明るさだけでなく、車の個性を際立たせ、見た目のアップグレードに大きく貢献できる点が魅力です。
サンバーのヘッドライトをLEDバルブに交換する方法
サンバーのヘッドライトをLEDバルブに交換する方法を解説します。
- 交換に必要な工具と準備物
- 交換手順
順番にみていきましょう。
※取り付けは必ず自己責任で行ってください
交換に必要な工具と準備物
サンバーのヘッドライトバルブ交換作業を安全かつスムーズに進めるには、工具が必要です。
適切な道具を揃えることで、作業の中断を防ぎ、車を傷つけるリスクも減らせます。具体的には、以下を用意しましょう。
- 交換用LEDヘッドライトバルブ (最も重要)
- 基本的な工具
→10mmソケットレンチ・プラスドライバー・内張り剥がし (クリップがある場合) - 安全・補助品
→軍手・作業灯・養生テープ・シリコングリス・ウエスやパーツクリーナー・フェライトコア (ラジオノイズ対策用)
これらの準備をしておくことで、ヘッドライト交換作業がスムーズになります。
交換手順
サンバーのヘッドライトバルブをLEDに交換する具体的な作業手順を見ていきましょう。
まず、バッテリーのマイナス端子を外し、車両の電源をオフにして安全を確保します。
ラジオノイズが気になる場合は、フェライトコアを準備しておきましょう。
助手席側から始めます。ヘッドライトカバーの10mm6mmネジを外し、カバーを下方向にずらして取り外してください。
次に、ヘッドライトバルブの外し方です。バルブに接続されているカプラーを外し、ゴムキャップを取り除いてバルブロックを解除したら、バルブを台座から引き抜きます。
【トラブル:部品が外れない場合】
サンバーの型式によってはスペースが狭く、ツメやクリップが固いことがあります。
無理せず、内張り剥がしなどの専用工具を使い、慎重に作業を進めましょう。
少しでも不安を感じるようであれば、無理せず専門業者に依頼することをおすすめします。
新しいLEDバルブを取り付けます。
バルブ台座にシリコングリスを塗り、LEDバルブを差し込み、バルブロックを固定します。
防水キャップにもシリコングリスを塗って取り付けたら、カプラーをLEDバルブに接続します。
【トラブル:点灯しない、ちらつく場合】
主にカプラーの接続不良や極性違いが原因です。
接続を確認し、点灯しなければバルブを180度回転させて差し込んでみてください。
車両によってはキャンセラーやリレーハーネスの追加が必要な場合もあります。
助手席側と同じ手順で、運転席側のヘッドライト交換作業も行います。
サンバーの運転席側は、特にスペースが狭いことがあるため、焦らず慎重に進めましょう。
全ての交換作業が終わったら、バッテリーのマイナス端子を取り付けて車両の電源をオンにします。
ヘッドライトの点灯(ハイビーム・ロービーム)を確認し、必要に応じて光軸調整も忘れずに行ってください。
サンバーのヘッドライト交換の費用相場
サンバーのヘッドライト交換にかかる費用は、自分で交換すれば工賃は無料ですが、業者に依頼すると片側1,500円〜10,000円程度の工賃(いずれも部品代を除く)がかかります。
交換費用は、自分で交換するか業者に依頼をするかで大きく変動します。
- 自分で交換
- カー用品店
- ガソリンスタンド
- 整備工場
- ディーラー
上記それぞれの場所でバルブのみを交換した場合の費用相場を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
自分で交換
サンバーのヘッドライトのバルブ交換は、適切な工具と手順があれば自分でできます。自分で行う最大のメリットは、費用を大幅に抑えられる点です。
工賃が一切かからないため、基本的に必要なのは交換用LEDバルブの本体代のみとなります。
ただし、必要な工具(ソケットレンチや内張り剥がしなど)を所有していない場合は工具代が別途必要です。
金銭的な負担は少ない一方で、交換作業には時間や労力がかかります。特に初めての作業では、予想以上に時間がかかったり、部品の破損など失敗するリスクも伴うでしょう。
そのため、ヘッドライトのバルブ交換を自分で行う際は、自身の技術レベルと潜在的なリスクを十分に踏まえたうえで行うことが重要です。
カー用品店
カー用品店でヘッドライト交換をする場合、工賃は約1,500円~2,000円程度と比較的安価です。
カー用品店は、豊富な種類のLEDバルブが揃っており、好みの製品を選んでその場で交換を依頼できます。
在庫があれば即日対応も可能で、店舗数が多くアクセスしやすい点も魅力です。ただし、スタッフの技術力にはばらつきがある可能性も考慮しましょう。
特に、LED化で光軸調整や複雑な配線が必要な場合は、事前に実績を確認しておくと安心です。
ガソリンスタンド
ガソリンスタンドでのヘッドライト交換は、約2,000円〜3,000円程度が相場です。
最大の魅力は、給油や洗車のついでに依頼できる手軽さです。多くの店舗で対応しており、日中の忙しい時間でも気軽に立ち寄って交換依頼できます。
しかし、店舗やスタッフによっては、ヘッドライト交換に関する技術力にばらつきがある可能性があります。
特に、LEDバルブへの交換で複雑な作業が必要な場合は、事前に店舗へ対応可能か確認すると良いでしょう。
整備工場
ヘッドライト交換を整備工場に依頼する際の工賃は、2,000円〜3,000円程度が目安です。
さまざまな車種に対応しており、経験豊富な自動車整備士が在籍しているため、高い技術力が期待できます。
しかし、整備工場の規模や得意分野、整備士の腕前がそれぞれ異なります。そのため、依頼する際は事前にレビューサイトなどで情報収集を行い、信頼できる工場を選ぶのがおすすめです。
整備工場は、予算を抑えつつ、確かな技術で交換してもらいたい場合の良い選択肢となるでしょう。
ディーラー
ヘッドライト交換をディーラーに依頼する場合、工賃は約4,000円〜10,000円程度が目安です。ディーラーには、各メーカーに精通した整備士が在籍しており、安心して作業を任せられます。
しかし、ディーラーは基本的に純正品以外のバルブ交換は断られる場合も少なくありません。また、部品の在庫状況によっては即日対応ができないこともあるため、事前の確認が必要です。
費用は高めですが、確実な作業と純正の安心感を求める方には最適な選択肢となるでしょう。
サンバーのヘッドライトをLED化する際の注意点

サンバーのヘッドライトをLED化する際には、以下のことに注意しましょう。
- 車種にあった製品を選ぶ
- 車検対応製品を選ぶ
- ヘッドライトの加工が必要になるか確認する
- 放熱対策が必要になる場合がある
- 光軸調整が必要になる
それぞれについて詳しく解説します。
車種にあった製品を選ぶ
サンバーには多くの型式があるため、自分の車に合ったヘッドライトを選ぶことが大切です。
誤った製品を選ぶと、取り付けができなかったり、車検に通らないなどのトラブルが発生する可能性があります。
そのため、購入前に必ず自分の車種に適合するかどうかを確認しましょう。信頼できる販売店やメーカーの情報を参考にして、適切なLEDヘッドライトを選ぶと安心です。
車検対応製品を選ぶ
近年、多くのLEDヘッドライトが市場に出ていますが、製品全てが車検対応ではないため、購入前の確認が重要です。
車検非対応の製品を取り付けると、車検を通過できないだけでなく、保安基準に違反する恐れもあります。
そのため、LEDヘッドライトを購入する際は、必ず「車検対応」の表示があるか確認しましょう。適切な製品を選べば、安心して使用できるうえ、長期的なトラブルも回避できます。
信頼できるメーカーや販売店から情報を得るのも賢い選択です。
車検対応基準について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。


ヘッドライトの加工が必要になるか確認する
一部のLEDヘッドライトは、取り付け時にヘッドライトユニットの加工が必要となることがあります。
この加工にはある程度の知識と技術が求められるため、経験がない場合は専門業者に依頼するのが賢明です。
誤った加工は、ヘッドライトユニットの破損や正常に点灯しなくなるリスクを伴います。自分で作業する場合は、正確な手順を理解し、必要な工具を準備することが重要です。
不安であれば、専門業者に任せることで、安全かつ確実に取り付けを完了できます。
放熱対策が必要になる場合がある
一部の高出力LEDヘッドライトは、発熱量が増加し放熱対策が必要な場合があります。発熱が多いと、ヘッドライトユニット内に熱がこもり、故障のリスクが高まるからです。
そのため、放熱対策が必要なLEDバルブを選ぶ際は、冷却ファンが内蔵されているか確認しましょう。
もしファンが付いていないタイプなら、別途冷却ファンを取り付ける方法もあります。適切な放熱対策を行うことで、LEDヘッドライトの信頼性を高められます。
光軸調整が必要になる
LEDヘッドライトを取り付けた後には、必ず光軸調整を行いましょう。光軸がずれたまま運転すると、対向車や歩行者などを眩ませる可能性があり、非常に危険です。
光軸調整は、適切な視認性と安全性を確保するために欠かせない作業です。信頼性の高い自動車修理店や専門家に相談し、適切な光軸調整を行ってください。

サンバーのヘッドライトにおすすめのLED4選
サンバーのヘッドライトをLED化する際、どのバルブを選べば良いか迷ってしまう方も多いでしょう。
ここでは、楽天市場で「月間優良ショップ」を14回も受賞した実績を持つHID屋の豊富なラインナップから、特におすすめのLEDバルブを4つ厳選してご紹介します。ヘッドライトをLED化する際の参考にしてください。
おすすめ1:LEDヘッドライト iシリーズ

規格 | H4 HiLo・H7・H8・H11・H16・HB3・HB4 |
---|---|
ケルビン数 | 6500K |
明るさ | 28400cd |
冷却方式 | 冷却ファン |
防水防塵 | IP65 |
LEDヘッドライト iシリーズは、明るさ28400cd(純正ハロゲン約3倍)と自然な6500Kのホワイト光で夜間の視界を向上させます。
車検対応で幅広いバルブ型式に対応している点が魅力です。冷却ファン内蔵、IP65防水防塵、2年保証付きで安心して使えます。愛車を明るくスタイリッシュにアップグレードしたい方におすすめです。
おすすめ2:LEDヘッドライト フォグランプ Sシリーズ

規格 | H4 Hi/Lo・H8・H11・H16・HB3・HB4 |
---|---|
ケルビン数 | 6500K |
明るさ | 21600cd |
冷却方式 | 冷却ファン |
防水防塵 | IP65 |
LEDヘッドライト フォグランプ Sシリーズは、21600cdの明るさ(純正ハロゲン約3.4倍)で夜間の視界を向上させます。
純正配光を忠実に再現し、対向車を眩惑せずに路面をしっかり照らすのが特徴です。雨天や夜間走行時の前方が見やすくなり、安全運転をサポートします。
幅広いバルブ型式に対応しているので、多様な車種へスムーズに導入できます。
おすすめ3:LEDヘッドライト Mシリーズプレミアム

規格 | H4 Hi/Lo・H1・H3・H7・H8・H11・H16・H10・HB3・HB4・HIR2・H19・PSX24W・PSX26W |
---|---|
ケルビン数 | 6500K |
明るさ | 49600cd |
冷却方式 | 冷却ファン |
防水防塵 | IP68 |
LEDヘッドライト Mシリーズプレミアムは、HID並みの49600cdという明るさ(純正の約5倍)で夜間の視界を向上させます。
路面から路肩まで鮮明に照らし、悪天候時も安心です。軽量で頑丈なアルミボディと静音冷却ファンで高い耐久性と信頼性を誇り、IP68の防水防塵性能も完備しています。
H4など幅広いバルブ型式と12V/24Vに対応し、多くの車種で使用できる点が魅力です。どのLEDバルブが良いか迷った場合は、口コミでも人気のMシリーズプレミアムをぜひお試しください。
おすすめ4:LEDヘッドライト / フォグランプ Aシリーズ

規格 | H4 Hi/Lo・H8・H11・H16・HB3・HB4 |
---|---|
明るさ | 28500cd |
冷却方式 | 冷却ファン |
防水防塵 | IP65 |
LEDヘッドライト / フォグランプ Aシリーズは、オレンジがかった電球色のLEDヘッドライトです。
懐かしい暖色でありながら、車検に対応する明るさを実現します。また、ワイドな視界が視認性を高め、夜間の安全運転と疲労軽減をサポートします。
クラシックカーとの相性も良く、サンバーレトロな雰囲気にしたい方におすすめのLEDヘッドライトです。
サンバーのヘッドライト交換でよくある質問
サンバーのヘッドライト交換でよくある質問について回答します。
- ヘッドライト交換は片方だけできますか?
- サンバーのヘッドライトをLEDに替えても車検は通りますか?
- ヘッドライトはLEDとHIDのどちらが良いですか?
それぞれについて確認しましょう。
ヘッドライト交換は片方だけできますか?
サンバーのヘッドライトバルブ交換は片方だけでも可能です。
しかし、左右のバルブは同時に製造されていることが多く、片方が切れると、もう片方も近い将来寿命を迎える可能性が高いです。
そのため、安全性や左右の明るさ・色味の統一性、再度交換する手間を省くためにも、両方のバルブを同時に交換することをおすすめします。
サンバーのヘッドライトをLEDに替えても車検は通りますか?
「車検対応品」のLEDを選べば、サンバーのヘッドライトをLED化しても車検は通ります。
車検に通るためには、光量・光軸・灯火色が基準を満たす必要があります。具体的には、以下のような製品を選びましょう。
- 1灯あたり6,400カンデラ以上であること
- カットラインが明確であること
- ライトの色は「白色」であること
また、正しい取り付け方やヘッドライトレンズの劣化がないかも重要です。これらの基準をクリアすれば、安心してLED化を進められます。
LEDヘッドライトの車検についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひ参考にしてください。

ヘッドライトはLEDとHIDのどちらが良いですか?
どちらもハロゲンより格段に明るくなりますが、求める明るさや色味、費用によって選びましょう。
LEDがおすすめの人
- 近年の技術進化による高性能を体験したい
- 瞬時に明るさが欲しい
- クリアでシャープな白色光が好み
HIDがおすすめの人
- 確立された技術の安心感が欲しい
- 費用を抑えつつ明るさも手に入れたい
HIDとLEDの違いについて詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

まとめ
サンバーのヘッドライトをLEDに交換することで、視認性が向上し、ドレスアップ効果も期待できます。
安全を確保するためには、正しい手順を理解し、しっかり準備して作業を行いましょう。これにより、安全かつスムーズにヘッドライトをLED化できます。
もし自身での交換が難しいと感じた場合は、本記事で紹介した業者への依頼がおすすめです。また、LEDバルブを選ぶ際は、種類・実績ともに豊富なHID屋をぜひ検討してみてください。