車には多くのライトが搭載されており、搭載場所や役割を把握して、適切な使用と日々のメンテナンスを心がけることが重要です。
本記事では、車に搭載されているライトの種類や役割、使用上の注意点を解説します。
後半ではライトの交換方法も紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。
車のライトの種類と役割
車に搭載されている主なライトの種類は、以下の通りです。
- ヘッドライト(前照灯)
- スモールライト(車幅灯)
- フォグランプ(霧灯)
- テールランプ(尾灯)
- ブレーキランプ(制御灯)
- バックライト(後退灯)
- ナンバー灯(番号灯)
- ウインカー(方向指示器)
- デイライト(昼間走行灯)
- ルームライト(室内灯)
それぞれの役割について、順番に解説します。
①ヘッドライト(前照灯)
車の正面にあり、夜間に前方を明るく照らすメインのライトです。
ヘッドライトには「ハロゲン」「HID」「LED」の3種類があり、それぞれ特徴が異なります。
走行時は、状況に合わせて「ハイビーム」と「ロービーム」を切り替えて使用することが求められます。
②スモールライト(車幅灯)
車の前後両サイドに備わっており、他車や歩行者に車幅を知らせるライトです。
狭い道や悪天候時に対向車とすれ違う際、安全を確保する重要な役割を持ちます。
③フォグランプ(霧灯)
車の正面のヘッドライトより低い位置に設置されている、白色または淡黄色の光を放つライトです。
主に霧や雨で視界が悪い状況で視界を確保し、対向車へ自車の存在をアピールしたい時に使用します。
④テールランプ(尾灯)
車両の後方に取り付けられている、赤色の光を放つライトです。
後方車に自車の存在と車幅を知らせ、後方からの追突を避けるために重要な役割を持ちます。
⑤ブレーキランプ(制御灯)
後方に向けて自車が減速中であることを伝えるライトです。
テールランプとは異なり、昼夜に関わらずブレーキペダルを踏みこむことで点灯します。
こちらも追突防止の重要な役割を持つため、ライトが切れた際は速やかに交換しましょう。
⑥バックライト(後退灯)
車の後方に備わっており、他車や歩行者に後退させることを伝えるライトです。
後方が明るく照らされるため、バック時の安全確保の面でも大きな役割を持ちます。
⑦ナンバー灯(番号灯)
車の後方にある、ナンバープレートを明るく照らす効果があるライトです。
夜間の点灯が保安基準で定められており、ナンバー灯が切れている状態で走行していると「整備不良」として取り締まりの対象になります。
またライトが切れていなくても、光の色や照射ムラの状態によっては、車検が通らない場合があるため注意が必要です。
⑧ウインカー(方向指示器)
運転中に進路変更をする際、他車や歩行者にあらかじめ進行方向を伝えるライトです。
車両の前後左右に搭載されています。
運転の基本になるライトの一つで、点灯忘れは思わぬ事故につながるため、適切なタイミングでの使用を心がけましょう。
⑨デイライト(昼間走行灯)
車の前方に搭載されており、昼間の走行中に他車からの視認性を高めるためのライトです。
デイライトが搭載されている車両は、昼夜問わず常時ライトが点灯します。
車種やグレードによっては、デイライト自体が取り付けられていない場合もあります。
⑩ルームライト(室内灯)
車内を明るく照らし、夜間の乗り降りを安全に行う役割を持つライトです。
ドアの開閉で自動点灯します。手動での点灯も可能ですが、ライトの消し忘れが起こりやすいため注意が必要です。
バッテリー上がりの原因にもなりやすいため、使用後は必ずオフになっているか確認しましょう。
車のライトに使用されるバルブの種類
車のライトは、使用するバルブによっても特徴が異なります。
今回は主にヘッドライトで使用される、以下の3種類のバルブについて解説します。
- ハロゲン
- HID
- LED
各バルブの特徴や、メリット・デメリットをみていきましょう。
ハロゲン
ハロゲンバルブのライトは、電球内部に不活性ガスとハロゲンガスを封入して、フィラメントへの通電により発光します。
現在まで車のライトの主流として長く普及しており、黄色みがかった暖かい光が特徴です。
主なメリット・デメリットは、以下の内容が挙げられます。
・構造がシンプルなため低価格・視覚的に優しい光で、対向車の妨げになりづらい
・発熱量が多く、冬場の凍結のリスクが低い
・他のライトと比較して最も寿命が短い(約500〜1000時間)
・消費電力が大きい
・明るさが足りず、暗く感じる場合もある
ハロゲンバルブは交換時の費用も低価格な一方で、車のライトの中では最も古い仕様のため、消費電力の大きさや寿命の短さといった弱点があります。
ただし、その発熱量の多さから、降雪の多い地域ではヘッドライトの雪を溶かしやすい強みを持ちます。
HID
HIDは「High Intensity Discharge」の略称で、高輝度放電とも呼ばれます。
フィラメントがなく、電極間で発生する放電を利用する仕組みのため、フィラメントの消耗が寿命に直結するハロゲンバルブのライトよりも長寿命です。
主なメリット・デメリットは、以下の内容が挙げられます。
・一般的なハロゲンライトの3倍の明るさ
・消費電力も低く、寿命も長い(約2,000時間)
・カラーバリエーションも豊富
・完全に明るくなるまで10〜20秒ほどのタイムラグがある
・構成パーツが多く、取付けや交換に手間や費用かかりやすい
ハロゲンよりも明るく長寿命で、カラーバリエーションの豊富さもHIDならではの魅力です。
一方で、明るさが安定するまで時間がかかる点や、業者に交換を依頼する際に費用がかかりやすい点を留意しておきましょう。
LED
LEDは「Light Emitting Diode」の略称で、発光ダイオードを使用したバルブです。
主なメリット・デメリットは、以下の内容が挙げられます。
・HIDライトと同等以上の明るさ
・消費電力が少なく、寿命も3種類の中で最も長い(約10,000時間)
・取付けや交換が簡単
・発熱量が少ないため、冬の期間はライトに雪が付着しやすい
・光の白みが強く出やすく、対向車や歩行者が眩しく感じる場合がある
※LEDチップ自体は長寿命ですが、ヘッドライトはドライバー(電圧などをコンピューター制御するための部品)の性能で耐久性が変わります。
HIDと比べて交換のハードルが低く、手軽にヘッドライトの明るさをアップさせたい方におすすめです。
LED化に興味がある方は、口コミで「圧倒的な明るさ」「とにかく明るい」などの高評価を獲得している、HID屋のライトをぜひチェックしてみてください。
車のライトの交換方法
車のライトに興味を持つようになると「自分の車のライトを交換してみたい」と考える方もいらっしゃると思います。
ライトを交換する際は、車のバルブ形式に合ったライトを用意する必要があります。
自分の車のバルブ形式を調べたい方は、以下のHID屋の公式サイトからチェックしてみてください。
また、車のメインライトである「ヘッドライト」を交換する場合は、以下の2パターンに分かれます。
- バルブのみ交換
- ヘッドライトのユニットごと交換
それぞれの交換方法を解説します。
※取り付けは必ず自己責任で行ってください。
バルブのみ交換
ヘッドライトの中に入っている、バルブ部分のみを交換する方法です。
交換手順は以下のとおりです。
- エンジンを停止させる
- ヘッドライトがオフになっていること確認する
- ボンネットを開けて、バッテリー端子を外す
- コネクターを部分を取り外す
- バルブを固定している金具を外す
- 新しいバルブに交換して、①~④を逆の手順で戻す
- エンジンをかけて、ライトが点灯くか確認する
交換時は感電防止のために手袋を装着し、バルブのガラス管を素手で触らないよう注意しましょう。
またヘッドライトは車検時に厳しくチェックされるため、検査基準をクリアした製品を用意する必要があります。
ヘッドライトのユニットごと交換
ヘッドライトユニットごと取り外し、新しいヘッドライトを取り付ける方法です。
事故等でヘッドライトが破損してしまったり、よりドレスアップ効果を高めたい場合に行います。
交換手順は以下のとおりです。
- 取付可能なユニットを用意し、配線を確認する
- フロントバンパーを外す
- ヘッドライトをユニットごとを取り外す
- 新しいユニットを取りつける
- バンパーを取り付ける
- ヘッドライトが点灯するか確認する
バルブのみの交換と比べて難易度が高いため、基本的には専門業者へ依頼することをおすすめします。
ヘッドライト交換方法をより詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事もご参考ください。
車のライトを使用する際の注意点
車のライトを使用するうえで、日常的に気をつけておきたい以下のポイントがあります。
- 点灯に関する法律を順守する
- 日常的にメンテナンスを行う
- ライトのつけっぱなしに注意する
それぞれ詳しくみていきましょう。
点灯に関する法律を順守する
車のライトは、法律で定められたルールや適切な使用タイミングを守ることが重要です。
基本的に暗さを感じたタイミングで、早めの点灯を心がけましょう。
夜間の走行時は、道路交通法により「ハイビーム」の点灯が基本とされています。ただし、対向車へ配慮して適宜「ロービームへ」の切り替えも必要です。
無灯火で走行していると「違反点数1点」と「反則金5,000〜7,000円」が課せられるため、慣れた道を走る場合でも注意しましょう。
日常的にメンテナンスを行う
ライトが搭載されている場所や役割を理解したうえで、正しく点灯できる状態か、日常的なチェック・メンテナンスも大切です。
ライトの光量が低下していたり、光り方にちらつきを感じたら早めに交換しましょう。
また、ヘッドライト部分は樹脂製の場合が多く、紫外線による劣化で黄ばみが発生しやすい特徴があります。
ライトの黄ばみは自分でも簡単に掃除ができるため、定期的に状態をチェックしましょう。
ヘッドライトの磨き方の詳しい手順やコツは、以下の記事を参考にしてみてください。
ライトのつけっぱなしに注意する
車のライトをつけっぱなしにした状態で放置すると、最終的にバッテリーが上がり、エンジンがかからない状態になってしまいます。
消費電力の多いハロゲンライトを搭載している車は、特に注意が必要です。
消し忘れチェックの習慣化に加えて、オートライト機能の活用等や消費電力の少ないLEDライトへの交換も検討しましょう。
その他、バッテリー上がりに関する対処法は、以下の記事で詳しく解説しています。
まとめ
車にはさまざまなライトが搭載されており、それぞれの役割や正しい使い方を理解することでが安全な運転に繋がります。
また、ライトの性能を十分に発揮できるよう、日常的な状態チェックやメンテナンスも大切です。
メインライトであるヘッドライトは、バルブによって特徴も異なり、他車からの視認性や明るさを重視するならLEDライトへの交換がおすすめです。
LED化を検討する際は、明るさに対して賞賛の口コミが数多く寄せられ、梱包などのコストカットまで徹底的に追及する、HID屋のLEDライトをぜひご検討ください。