車に装備されている主なライトは8種類あり、その全てが車の安全走行を支えています。
各種ライトの特徴やつけ方、使用上の注意点を知ることで、自分自身だけでなく周りの安全も確保できるようになります。
本記事では、車のライト8種類の紹介からつけ方、使用する際の注意点、ライトの交換方法まで紹介しています。
お読みいただくことで、車のライトの特徴を理解して安全に運転できるようになりますので、ぜひ最後までご覧ください。
車のライト10種類とつけ方
今回紹介する車のライト10種類は、以下の通りです。
- ヘッドライト
- スモールライト
- フォグランプ
- テールランプ
- ブレーキランプ
- デイライト
- バックランプ
- ナンバー灯
- ウインカー
- ルームランプ
各ライトの特徴やつけ方について解説します。
1.ヘッドライト
ヘッドライトは車の正面に装備されているメインのライトです。
「ハイビーム」と「ロービーム」を切り替えて使用することができ、雨の日や夜間の走行時など、主に前方を照らす時に使用します。
ヘッドライトのスイッチは、ハンドル横のウインカーレバーの先端にあります。時計回りに最後まで回し切ることで点灯させることができます。
また、ウインカーレバーを前方に押すと「ハイビーム」になり、手前に引くと、引いている間だけ「ハイビーム」となります。対向車などに自分の存在を知らせたり、合図を送る際にも使用します。
2.スモールライト
スモールライトは車の前面の両端に装備されているライトです。
「ポジションライト」「車幅灯」とも呼ばれ、もともと自分の車の車幅を知らせる目的で作られました。
ウインカーレバーの先端にあるスイッチを1段階時計回りにまわすと点灯します。
3.フォグランプ
フォグランプは、霧の中や悪天候時に視界を確保するために使用する補助灯で、ヘッドライトより低い位置に設置されています。
対向車への影響が少なく、周囲から自分の車を見やすくする効果があります。
スモールライトを点灯させた状態で、フォグランプのスイッチをオンにします。なお、フォグランプのスイッチは車によって異なります。
4.テールランプ
テールランプは車の後方の側端部に装備されているライトです。
ヘッドライトと同様に、雨の日や夜間走行の際、後続車に自分の存在を知らせる役割があります。
ヘッドライトと連動しているため、ウインカーレバーのスイッチを時計回りに回すと点灯します。
5.ブレーキランプ
ブレーキランプは、その名の通りブレーキをかけた際に点灯するライトです。
テールライトよりも強い赤色の光を放つため、後続車に自分の車が減速中であることや、停車しようとしていることを伝えます。
ブレーキペダルを踏むと、点灯します。
6.デイライト
デイライトとは、日中に点灯するライトのことで、視認性を高めるために用いられています。
その他、ドレスアップの目的で装着する方もいます。
なお、デイライトの装着は義務ではありません。
オートライトのスイッチをオンにしておくと、日中自動で点灯します。
7.バックランプ
バックランプとは、後ろから来る他の車や人物などに、車両を後退させることを伝えるライトのことです。
ちなみにバックランプの色は、車検の検査基準で「白色のみ」と決められています。
バックギアを入れると自動で点灯します。
8.ナンバー灯
ナンバー灯とは、ナンバープレートを照らすライトのことです。
保安基準で、「白色で点滅しないものであること」「夜間に後方20mの距離から数字が確認できること」と定められています
スモールライトと連動しており、ウインカーレバーのスイッチを1段階時計回りに回すと点灯します。
9.ウインカー
ウインカーは「方向指示器」とも呼ばれており、車が右折や左折する際に周囲に進行方向を知らせるライトです。
なお、ウインカーの色は保安基準で橙色(オレンジ色)と定められています。
ウインカーレバーを下にすると右のウインカーライトが点滅し、上にすると左のウインカーライトが点滅します。
10.ルームランプ
ルームランプは「室内灯」とも呼ばれ、夜間の乗降時や車内での作業に役立ちます。
車のドアを開けると自動で点灯します。灯りが必要な時は手動でつけることもできます。
車のヘッドライトで使用されるバルブ(電球)の種類
車のライトでメインとなるヘッドライトには、バルブ(電球)の種類が3つあります。
・ハロゲン
・HID
・LED
各バルブの特徴を知ることで、自身の目的や好みによって使い分けることができます。
1つずつみていきましょう。
ハロゲン
ハロゲンは、現在最も多くの車のヘッドライトに使用されているライトです。
電球内部に不活性ガスとハロゲンガスを封入して、フィラメントに通電した際に発光する光を利用したライトで、通電している間は熱を持ちます。
そのため、ヘッドライトが凍結したり、積雪したりするのを防げます。
ハロゲンの光は淡黄色のため、対向車にまぶしさを与えにくいといった特徴があります。また、他のライトに比べて交換が手軽で、費用が安いライトです。
HID
HID(High Intensity Discharge)はアーク放電で光りを放ち、ハロゲンよりも明るく寿命が長いため、省電力化できるライトです。
カラーバリエーションが豊富なため、車をドレスアップさせたい方から人気です。
LED
LED(Light Emitting Diode)は発光ダイオードを使用したライトで、ハロゲン、HIDよりも寿命が長く省電力に優れています。
また、発熱量も少ないため、ヘッドライトカバーが痛みにくいメリットもあります。
ヘッドライトの使用方法
ヘッドライトは、ドライバー自身の判断基準で使用されている場合が多いですが、正しい使用方法があります。
改めてヘッドライトの使い方を確認していきましょう。
日が落ちる前に点灯する
ヘッドライトを点灯するタイミングは、道路交通法第52条に「日没時から日出時までの時間」と定められています。
日没時とは太陽の先端が地平線に隠れて見えなくなる瞬間の時刻のことで、季節によって変わります。
日没時はまだ周囲が明るいため、「ヘッドライトをつけなくても大丈夫」と思っていると、気づかないうちに辺りが暗くなっていることがあります。
ヘッドライトを点灯していない車は他の車や人から見えづらく、大変危険です。
夕方に運転する際は、周囲が薄暗くなる前にヘッドライトを点灯するようにしましょう。
ハイビームとロービームを適切に使い分ける
道路交通法第52条では、基本的にハイビームで走行し、対向車とすれ違う際や、前方に車や人がいる際はロービームに切り替えるとされています。
普段車を運転する際は、街中や交通量が多い場所を走ることが多くなるため、ロービームを基本として使用している方がほとんどでしょう。
しかし法律では逆となっています。これを理解し、周囲の状況を踏まえて使用するようにしましょう。
車のライトを使用する際の注意点3つ
車のライトを使用する際の注意点はこちら。
- 球切れ
- 無灯火
- 消し忘れ
順番に解説します。
①球切れ
車のライトは乗車中に点灯させるため、電球が切れていることに気づきにくいです。
電球が切れていると、他の車や歩行者に自分の存在を知らせることができず、大変危険です。
また、球切れは整備不良として違反点数1点、反則金7,000円が科されます。
車のライトを目視で確認するなど、定期的な点検を習慣づけておきましょう。
②無灯火
夜間に運転する際は周囲が見えないため、「ライトをつけ忘れることなんてない」とお考えの方も多いと思います。
しかし、周りの車や街灯に照らされて十分な明かりが周囲にあると、自分の車のライトがついていないことに意外と気づかないものです。
筆者は以前、送迎時での一時停止中、「周囲の迷惑にならないように」とライトを消したことを忘れ、そのまま走行してしまったことがあります。
すぐに気づき、ヘッドライトを点灯させましたが、無灯火で走行すると道路交通法違反で違反点数1点、反則金は大型車で7,000円、普通車は6,000円が罰せられます。
「自分が忘れるわけがない」と過信せず、日が落ちる頃や夜間走行する際は、ライトがついているかこまめに確認すると安心です。
③消し忘れ
車のライトを消し忘れてしまうと、バッテリーが上がってしまいます。
バッテリーが上がると電気の供給ができなくなり、車のエンジンがかからなくなってしまいます。
2019年度のJAFのロードサービスの出動理由1位が「過放電バッテリー」となるほど、バッテリーが上がってしまうトラブルがよく発生しています。
車を降りる際は、消灯確認をする習慣をつけるとよいでしょう。
2020年4月からオートライトが義務化
ヘッドライトをつけるタイミングが人それぞれであることや、無意識に無灯火で走行してしまうことなどを防ぐため、2020年4月からオートライトが義務化されました。
周囲の明るさが1,000ルクス未満(例:昼間の玄関以下の明るさ)になると自動で点灯するため、つけ忘れを防ぐことができます。
自動でライトが点灯している間は手動での解除ができなくなりますが、安全に走行するために重要な役割を果たします。
車のライトの交換方法
車のライトを交換する際は、自車のバルブ形式に合ったライトを用意して取り付けていきます。
以降ではバルブ形式の確認方法と、車のメインライトであるヘッドライトの交換方法を紹介します。
なお、初心者の方や、車種によっては交換が難しい場合がありますので、その際は無理せず専門業者にお願いしましょう。
ライトのバルブ形式を確認する
車のライトは、自身の車のバルブ形式に合ったものでないと取り付けられません。
下記表に各ライトの主なバルブ形式をまとめましたので、参考にしてください。
ライト名 | 主なバルブ |
---|---|
ヘッドライト | H4 H7 H11 D2 D4 HB3 |
スモールライト(ポジションライト) | T10 |
フォグランプ | H8 H11 H16 HB4 L1B |
テールランプ | T20 S25 |
ブレーキランプ | T20 S25 |
デイライト | T20 |
バックランプ | T16 T20 S25 |
ナンバー灯 | T10 |
ウインカー | T20 S25 |
ルームランプ | T10 |
自分の車のバルブ形式を調べたい方はこちら。
ヘッドライトを交換する6つの手順
ヘッドライトを交換する手順は以下の通りです。
- ヘッドライトのコネクター部分を取り外す
- ヘッドライト裏の防水カバーを外す
- バルブを支えている金具を外す
- 新しいバルブに交換する
- バルブが点灯するか確認する
- 取り外した手順の逆を行い作業を完了する
交換作業の直前までヘッドライトを使用してた場合、バルブが高温になっているため冷ましてから交換するようにしてください。
また、バルブに指紋が付くと破損を引き起こす可能性があるため、軍手などを着用して作業しましょう。
車のヘッドライト交換方法について詳しく知りたい方は、下記記事を参考にしてください。
車のライトに関するよくある質問
ここでは車のライトに関するよくある質問に答えていきます。
- 車のライトは普通なにを使用しますか?
-
道路交通法第52条では、通常時には「ハイビーム」、対向車や人がいる際は「ロービーム」を使用すると定められています。
- 車の小さいライトはなんて呼ばれますか?
-
「スモールライト」と呼ばれます。
車の前面、両端に装備されているライトで、自分の車幅を知らせる役割をもつことから「車幅灯」とも呼ばれています。 - 車のライトを点けないとどうなりますか?
-
夜間、車のライトを点けずに走行すると道路交通法違反となり、違反点数1点と反則金(普通車で6,000円)が科せられます。
- 車のヘッドライトはなぜ2つあるの?
-
車のヘッドライトが2つある理由は、1つよりも明るいからです。また、片方のライトが切れた時に対応できるメリットもあります。
まとめ
今回は車のライトについて、種類8つの紹介と使用方法、注意点など解説してきました。
車のライトは安全に走行するために装備されており、それぞれ特徴があります。各ライトの役割を理解しておくことで、今以上に安全運転への意識が高まるでしょう。
特に車のライトのメインとなるヘッドライトは「日が落ちる前に点灯する」「無灯火に注意する」「基本はハイビーム」と、正しく使用するようにしましょう。普段から正しい使用方法を意識することで、重大な事故を未然に防ぐことにつながります。
また、ヘッドライトの光を明るくすることも「視認性を高める」「周囲に自分の存在を知らせる」ことに役立ちます。
HID屋のヘッドライトはHIDバルブ以上の明るさを提供していることに加え、コスパも良いです。興味がある方はぜひ下記サイトをのぞいてみてください。