「愛車のヘッドライトをLEDに交換したいけど、H1規格ってなに?どんなバルブを選べばいいの?」
このように悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
車のヘッドライトバルブにはさまざまな規格があり、「H1規格」もその1つです。
H1規格は現在では新車への採用は減っているものの、90年代から2000年代の車両を中心に、まだまだ多くの車種で使用されています。
そこで本記事では、H1規格の特徴や選び方、おすすめの製品を紹介します。
H1規格のLEDヘッドライトとは?

ヘッドライトバルブにはH4やH11といったさまざまな規格が存在しますが、その中の1つがH1規格です。
H1規格のバルブはシングルフィラメントになっており、1つのバルブに1つのフィラメントが搭載されています。
この特性から、4灯式ヘッドライトに採用されており、ハイビームとロービームのどちらにも使用されます。
H1規格のバルブは先端に遮光板(シェード)が付いておらず、シンプルなガラス管の構造が特徴です。
そのため、一般的にはプロジェクタータイプのヘッドライトに装着し、配光を制御する設計になっています。
H1規格のバルブは主に1990年代から2000年代にかけて製造された車に採用されており、国産車だけでなく輸入車でも広く使われています。
また、ヘッドライトだけでなく一部の車ではフォグランプ用バルブとして使用されることもありました。
H1規格は他の規格とは互換性がないため、H4やH11などの異なる規格のバルブを取り付けることはできません。
そのため、自車がH1規格を採用しているかどうかの確認が必要です。
バルブの規格は、車検証の「初年度登録年月」と「型式」を確認してください。
なお車種や年式をもとに、各メーカーが提供する適合表でも確認が可能です。
H1規格のLEDヘッドライトの選び方

H1規格のLEDヘッドライトの選び方として、以下6つを紹介します。
- 明るさ
- 配光性能
- 色
- 耐熱性
- 車検対応の記載があるか
- ノイズ対策の有無
順番に確認していきましょう。
明るさ
LEDヘッドライトを選ぶ際は、まず明るさを確認しましょう。
車検基準ではヘッドライト1灯あたり「6400カンデラ以上」と定められています。
上限値の設定はされていませんが、対向車を眩惑するような明るすぎるライトは車検に不合格になる場合があるので注意しましょう。
また、明るさを評価する際には数値だけではなく、配光性能や色のバランスも重要です。
明るいだけでなく、道路の幅や前方の広範囲の視覚を確保できる製品を選びましょう。
配光性能
配光性能が優れたLEDヘッドライトは、前方を遠くまでしっかりと照らせるため、暗い夜道や悪天候時でも安心です。
いくら明るい光を放つ製品であっても、配光性能が低ければ視認性が十分に確保できず、実際には暗く感じる場合があります。
配光性能の中でも特に重要なのがカットラインです。
純正ハロゲンバルブからLEDヘッドライトに交換する場合、光軸がずれてカットラインが出ず前方が見えにくくなることがあります。
そのため、純正ハロゲンバルブと同等の配光を実現している製品を選びましょう。
色
LEDヘッドライトの色は、車検適合を考慮して白色を選びましょう。
LEDヘッドライトの色は、主にK(ケルビン)という単位で表されます。
一般的には、黄色が約3,000K、白色が6,000K前後、青色が8,000K以上とされています。
黄色は広範囲を照らす特性がありますが、2006年(平成18年)1月1日以降の登録車は、車検に合格できません。
青色はデザイン性が高いためカスタム車に人気ですが、車検不適合となるため注意が必要です。
耐熱性
LEDチップは発光時に熱を持つため、耐熱性の高い製品を選ぶことが重要です。
この熱を効率的に逃がす放熱機構がある製品を選びましょう。
放熱機構には主に冷却ファンとヒートシンクの2種類があります。
冷却ファンは放熱性能が高く、高温になる環境でも安定した性能を発揮しますが、バルブがやや大きくなる傾向があります。
一方、ヒートシンクはファンレスで小型のバルブが多いため、小型車でも取り付けやすいのが特徴です。
ただし、放熱性能は冷却ファンに比べるとやや劣ります。
自車の使用条件に合わせて製品を選びましょう。
車検対応の記載があるか
公道を走行するためには、車検に対応している製品を選ぶことが大切です。
LEDヘッドライトはカットラインや色の条件を満たしていないと車検に不合格となります。
そのため、車検対応モデルであることを確認して選びましょう。
ただし、車検対応モデルでも取り付け方によっては不合格になることがあります。
特に光軸がずれてしまうとカットラインが出なくなる可能性があるため、不安な場合は専門業者に取り付けを依頼するのがおすすめです。
ノイズ対策の有無
LEDヘッドライトは電子機器を搭載しているため、ノイズが発生する場合があります。
このノイズが車内のオーディオやラジオに影響を与えることもあるため、ノイズ対策が施されている製品を選ぶことがポイントです。
取り付け時の対策で改善できる場合もありますが、素人には難しい作業となるため、最初からノイズ対策が施された製品を選ぶ方が安心です。
下記記事では、ノイズ対策についてさらに詳しく解説していますので、ぜひご一読ください。

H1規格のLEDヘッドライトの交換方法
H1規格のLEDヘッドライトの交換は、基本的には他のLEDヘッドライトと同じように、バルブを交換するだけです。
交換作業は、まずバルブのコネクターを外し、防水ゴムと固定用のツメを取り外します。
次に、古いバルブをヘッドライトユニットから取り外してください。
その後、新しいH1規格のバルブを差し込み、固定用のツメと防水ゴムを元通りに取り付けます。
最後にコネクターを接続すれば、交換作業は完了です。
ただし、ドライバーユニット別体型の場合、ドライバーユニットの固定を作業する作業が必要です。
ドライバーユニットの詳しい固定方法は、以下の記事をご覧ください。

H1規格のLEDヘッドライトおすすめ製品
H1規格のLEDヘッドライトは、多くのメーカーから高性能な製品が販売されています。
初めてLEDヘッドライトを購入する方にとっては、どれを選べば良いのか迷うこともあるでしょう。
そこで、前述の「選び方」をもとに、HID屋のおすすめ製品をご紹介します。
- HID屋 H1 LED ヘッドライト Mシリーズ
- HID屋 H1 LED ヘッドライト SSシリーズ
順番に確認していきましょう。
HID屋 H1 LED ヘッドライト Mシリーズ

商品名 | LEDヘッドライト Mシリーズ |
規格 | H1 |
ケルビン数 | 6500K |
冷却方法 | 冷却ファン |
HID屋のMシリーズは、アルミ合金製のボディに静音冷却ファンを搭載しており、効率的な冷却性能を実現しています。
また、明るさを重視した高輝度LEDを採用しており、純正バルブよりも遠方をよりワイドに照らします。
特に街中や高速道路での視認性が向上し、安心してドライブが可能です。
さらに、ハロゲンバルブと同じカットラインを再現しているため、対向車への眩惑も抑えられます。
HID屋 H1 LED ヘッドライト SSシリーズ

商品名 | LEDヘッドライト SSシリーズ |
規格 | H1 |
ケルビン数 | 6500K |
冷却方法 | 冷却ファン |
SSシリーズは、純正ハロゲンの発光位置を忠実に再現した設計が特徴です。
コンパクトながら高い明るさを実現し、取り付けスペースが限られている車両にも適しています。
また、目立ちにくいステルス仕様のため、見た目がかっこよくドレスアップにも最適です。
H1規格のLEDヘッドライトに関するよくある質問
ここからは、H1規格のLEDヘッドライト関するよくある質問を紹介します。
- H1規格のLEDヘッドライトに交換すると車検に影響しますか?
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H1規格のLEDヘッドライトに限った話ではありませんが、取り付け状態や光軸調整が不適切な場合は不合格となる可能性があります。
車検基準は年々厳格化されており、特に2015年の基準変更と2018年からのロービーム測定導入により、LEDヘッドライトの車検適合性はより重要な課題となっています。
特に以下の2つのケースで問題が発生しやすいです。
- ヘッドライトの色が基準外
- カットラインが正しく出ていない
詳しい車検基準については、以下の記事をご覧ください。
あわせて読みたいLEDヘッドライトは車検に通らない?検査の基準や不合格になる原因を解説 近年、明るさや耐久性の高さから人気を集めるLEDヘッドライト。 しかし、「車検に通らないのでは?」という不安から、導入をためらっている方もいるのではないでしょう... - H1規格のLEDヘッドライトは自分で交換できますか?
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H1規格のLEDヘッドライトは、自分で交換可能です。バルブを交換するだけで取り付けが完了します。
ただし、ドライバーユニットが別になっている製品は、ドライバーユニットの固定作業が必要です。そのため初心者の方は、一体型の製品がおすすめです。
交換手順の詳細はこちらの記事を参考にしてください。
あわせて読みたいLEDヘッドライト交換方法の基礎知識!作業手順7つと注意点も解説 LEDヘッドライトへの交換は、ライトの明るさをアップさせるだけでなく、スタイリッシュな外観を演出するためにも人気のカスタマイズです。 しかし、どのように交換すれ... - H1規格のLEDヘッドライトを取り付けたらノイズが発生しますか?
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LEDヘッドライトを含む電子機器は、使用時にノイズが発生することがあります。
ノイズを気にする場合は、ノイズ対策済みと明記されている製品を選びましょう。また、既にノイズが発生している場合には、別途ノイズフィルターを取り付けることで対策が可能です。
ただし、専門的な知識が必要になるため、最初からノイズ対策済みの製品を購入するのが安心です。
- H1規格のハロゲンやHIDよりもLEDの方がいいのですか?
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ヘッドライトに明るさや交換の手軽さを求める場合は、LEDがおすすめです。ただし、ヘッドライトの選択は、使用環境や目的に応じて検討する必要があります。
各種ヘッドライトの特徴は以下の通りです。
- ハロゲン:古くから使われているタイプで、現在は旧車や特定の用途に限られることが多いです。
- HID:非常に明るく、広範囲を照らす性能がありますが、点灯してから安定するまでに時間がかかる場合があります。また、光が強すぎると眩しいと感じることもあり、適切な光軸調整が必要です。
- LED:点灯後すぐに安定した明るさを提供します。特に最近では、HID以上の明るさを実現した製品も多く登場しています。また、コントローラー一体型の製品は取り付けが簡単で、初心者でも交換が可能です。
それぞれの特徴を理解して、ニーズに合った製品を選びましょう。
まとめ
本記事では、H1規格の特徴や選び方、交換方法、おすすめの製品について解説しました。
H1規格のLEDヘッドライトは、多くの製品が販売されており、それぞれ特徴や性能が異なります。
選ぶ際には、明るさや取り付けの簡単さ、カットラインの有無など、自分の車や走行環境に合ったポイントを重視すると良いでしょう。
自分の車や使用環境に合った製品の選択で、安全で快適なドライブを実現できます。