コンパクトな車体に本格的なオフロード走行性能を兼ね備えたスズキ・ジムニーは、キャンプやアウトドアでも人気を博しています。
そんなジムニーで更にキャンプを楽しむために、キャンプ仕様にするカスタム方法4選をご紹介!
またジムニーは生産期間が長いことから、多くの方に参考となるよう、新型やJB23など年式別の特徴・カスタム方法も解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
ジムニーがキャンプで人気の理由を解説
ジムニーがキャンプでここまで人気なのはなぜでしょうか?そんな疑問に対して、理由を解説していきます。
考えられる理由は以下の3つです。
- 悪路も走れる走破性とコンパクトさ
- アウトドア映えするデザイン性
- カスタムパーツが豊富で自由度が高い
悪路も走れる走破性とコンパクトさ
悪路も走れる走破性とコンパクトさが、ジムニーがキャンプで人気を得られる最大の理由です。
普通車仕様の「シエラ」を除き、ジムニーは軽自動車規格の車両であるため、キャンプ場へ続く狭い山道でも走り抜けることができます。
そしてジムニーは、本格的なオフロード走行ができる走破性を持ち合わせています。

悪路での凸凹や衝撃に強いラダーフレーム構造に、独自のパートタイム4WDなどを持つジムニーは、オフロード性能が高い軽自動車として支持されている車両です。
以上のことから山道が多いキャンプでも使い勝手が良いコンパクトボディと、高い走破性を兼ね備えているため、ジムニーはキャンプで人気を得ています。
アウトドア映えするデザイン性

アウトドア映えするデザイン性も、ジムニーがキャンプで人気が高い理由の1つです。
ジムニーはアウトドア走行を想定して設計されており、その設計思想はデザインにも影響を及ぼしています。
例えば画像のような真四角なボディ形状。オフロードを走行する場合など、車両ギリギリでも障害物を避けて通れるよう車両感覚を掴みやすくするために、四角くデザインされています。
また高い最低地上高や3アングル(※)など、多くのオフロードSUVが持つ特徴をジムニーも兼ね備えています。
このようにアウトドア走行を想定しデザインされたジムニーは、キャンプ場の雰囲気にピッタリの車両と言えるでしょう。
※3アングルとは
オフロードでの走破性能を示す、車両に対する3方向(アングル)のこと。
障害物を乗り越えられる角度として、車両前方から「アプローチアングル」「ランプブレークオーバーアングル」「デパーチャーアングル」がある。
カスタムパーツが豊富で自由度が高い
ジムニーがキャンプで人気がある理由として、カスタムパーツが豊富で自由度が高いことが挙げられます。
走行性能とデザインが相まって、人気が高いジムニーは各モデルの生産期間が長いため、その間に豊富なカスタムパーツが販売されています。
カスタムパーツの種類が多いため、テーブルの設置や積載量アップなど、オーナーが思い描いたカスタムも行いやすくなるでしょう。
このようにカスタムパーツが多く、愛車を理想の姿に近づけやすいジムニーはキャンプでの相棒としてカスタムしやすいため、人気が高いです。
ジムニーをキャンプ仕様にするカスタム方法4選
ここからは具体的なジムニーをキャンプ仕様にするカスタム方法を紹介していきます。
紹介する方法は以下の4つです。
- タイヤ・ホイール
- リフトアップ
- バンパー・フェンダー
- ランプ類
タイヤ・ホイール
ジムニーが持つオフロード性能や魅力を向上、表現する方法としてタイヤ・ホイールのカスタムは有効です。
例えば山道や砂利道、岩が多い道でも走行できるマッドテレーンタイヤ。

このタイヤを装着することで不正路面での走行性能が向上するだけでなく、独特の大きなブロックによって、ジムニーにより力強い印象を与えてくれます。
またレトロ感を演出するならホワイトレターやリボン入りのタイヤがおすすめ。

(車両はジムニーと異なります)
タイヤの側面に記されたホワイトレター(白文字)や、ホワイトリボン(白線)を装着することでレトロ感が加わります。
このタイヤにあわせて鉄ホイールや、ホイールキャップを装着すれば、さらにレトロな世界観を演出することができます。
リフトアップ
ジムニーの走破性アップと見た目を強調するカスタムとして、リフトアップがおすすめです。

リフトアップは車高を上げるカスタムで、岩などの障害物を乗り越えることができます。
あわせて最低地上高が上がることで、地面とホイールハウスとの空間も広がるため、外径が大きなタイヤの装着も可能です。
車高のアップと大径タイヤによって、走破性が向上するだけでなく、軽自動車で小柄なジムニーの存在感を大きく魅せることができます。
バンパー・フェンダー
バンパーやフェンダーなどボディパーツをカスタムすることで、ジムニーが持つ魅力をより引き立てることが可能です。
ボディパーツのカスタムによって、愛車の印象を大きく変えることができます。
そしてパーツによっては、ジムニーを他メーカーの高級SUVのように魅せることも可能です。
このようにジムニーを劇的にイメージチェンジしたい場合、バンパーやフェンダーなどボディパーツのカスタムがおすすめです。
ランプ類
ランプ類をカスタムすることで、暗がりや夜道での走行を安全にするだけでなく、夜間のドレスアップ効果も狙えます。
ヘッドライトやフォグランプなど、多くの灯火類の純正バルブ(電球)はハロゲンが用いられています。ハロゲンは部品が安価な反面、他の光源と比べて暗い点がデメリットです。
そんなハロゲンからLEDバルブに交換することで、街灯がないキャンプ場や山道も明るく照らし、安心・安全に移動できます。
またLEDはキレのある光を放つことから、ウインカーやポジションランプの光を通して車の存在感を際立たせるなど、ジムニーのドレスアップにも一役買ってくれます。
このようにランプ類の交換は、安全性の向上とドレスアップの両方を得られるため、非常におすすめのカスタムです。
ジムニーでキャンプする際におすすめアイテム10選
ここからは実際にジムニーでキャンプをする際に役立つ、以下のおすすめアイテム10選を紹介します。
- ルーフテント
- ベッドキット・マット
- カーテン
- タープ・オーニング
- ルーフラック・ルーフボックス
- ポータブル電源
- LEDフォグランプ
- LEDヘッドライト
- LEDバックランプ
- LEDルームランプ
どれもキャンプ時には便利なアイテムですので、気になったものから導入してみると良いでしょう。
ルーフテント
ルーフテントを装着すれば荷室を犠牲にすることなく、広いスペースで眠ることができるため、おすすめです。

ルーフテントは文字通り、車両の天井(ルーフ)に装着するテントのことで、装着してしまえば簡単にテントを張れます。
ジムニーで車中泊をする場合、身体を伸ばして眠るには後席を倒して荷室まで使う必要がありますが、ルーフテントは荷室などをそのままにしても、広い睡眠スペースを確保できます。
ただし軽自動車であるジムニーにルーフテントを取り付ける場合、耐荷重や重心のバランスなどに注意が必要です。
ベッドキット・マット
ジムニーで質の高い睡眠を得るためには、ベッドキット・マットがおすすめです。
車中泊する際に後席を倒した荷室に寝転がるだけだと、硬いため熟睡できません。
そんな状態に対してベッドキット・マットを設置することで、クッション性が高まり快適に眠ることができます。
また年式によっては後席を倒してもフラットにならないものもあるため、段差を埋めたりして、フラットな空間を作ることにも一役買ってくれます。
カーテン
ジムニーで車中泊をする際、カーテンがあれば、よりプライベートな空間を作り出すことができます。
カーテンがない状態で車中泊を行おうとすると、街灯や他のキャンパーの灯り、視線が気になり熟睡できないことも。
そんな時にジムニーの窓ガラスにカーテンを装着すれば、外部の光などをシャットアウトし、車内が一気にプライベートな空間になります。
また就寝中も外部から車内の様子を見られることがないため、防犯性も向上します。
タープ・オーニング
タープやオーニングをジムニーに装着すれば、キャンプ場での居住空間が一気に広がります。
タープやオーニングはいずれも車の横やリアに取り付けて、簡単に屋根などを作り出せるため、居住空間が限られるジムニーには特におすすめです。
ルーフラック・ルーフボックス

ルーフラック・ルーフボックスを装着することでジムニーの積載力が向上するため、ギアを沢山キャンプに持って行きたい方に、特におすすめです。
ジムニーは軽自動車規格のボディサイズのため、荷室容量には限界があります。
そんなジムニーの積載力を上げるアイテムが、ルーフラック・ルーフボックスです。
既存の荷室をそのまま利用し、加えて屋根の上にも荷物を載せられます。
ルーフラック・ルーフボックスによって沢山の荷物を載せられ、キャンプ先での楽しみ方も増えるため、おすすめです。
ポータブル電源
ポータブル電源はジムニーをキャンプ仕様にカスタムする、全ての方へおすすめできるアイテムです。
軽自動車であるジムニーはバッテリーの容量も普通車と比べて小さいため、キャンプ先で電源として利用すると、あっという間にバッテリーが上がってしまいます。
そんなときにポータブル電源があれば、車のバッテリー残量を気にすることなく、様々な電化製品を利用できます。
また就寝時、ポータブルエアコンの稼働に用いることで、快適な状態で眠ることが可能です。
このように日中だけでなく、車中泊時など様々な場面で使えるポータブル電源はキャンプ仕様のジムニーに欠かせないアイテムと言えるでしょう。
LEDフォグランプ

キャンプ場へ向かう山道は天候が変わりやすく、時には霧などで視界が悪くなる場合があります。そんなときに役立つのが、LEDフォグランプです。
純正ハロゲンと比べて圧倒的な明るさを誇り、ワイドに光を照らすことができます。
そのためLEDフォグランプを装着すれば視界不良時でも、しっかりと路面や路肩を照らし、安心・安全に走行することが可能です。
LEDヘッドライト
暗い夜道でも安心して走行するために、LEDヘッドライトをおすすめします。
現行モデルなど近年販売されている車種は、LEDヘッドライトが純正で装着されている場合がありますが、JB23など古い年式の車種では純正バルブがハロゲンであることが殆どです。
そのためヘッドライトバルブがハロゲンのジムニーを、LEDに交換することで明るさや視認性が向上したり、即時に最大の明るさを照射できるなど様々なメリットが得られます。

LEDバックランプ

灯りが少なく暗いキャンプ場でも、後方をしっかり確認できるLEDバックランプはおすすめです。
キャンプ場ではテントだけでなく、焚き火台や折りたたみチェアなど、各々のキャンパーが道具を並べ楽しんでいます。
そんな中で暗いバックランプで後退しようとすると、置かれた道具などに車両をぶつけ、車両が傷つくだけでなく事故にもつながり兼ねません。
そんなトラブルを回避するためにも、暗い場所でも後方をしっかりと照らしてくれるLEDバックランプがおすすめです。
LEDルームランプ
明るく室内を照らしてくれるLEDルームランプは、車中泊をする際など夜間でも快適に車内を過ごせるため、おすすめです。
ルームランプは一般的にハロゲンが使われることが多く、ハロゲンはぼんやりした光を放つため、車内が薄暗く感じてしまいます。
対してLEDルームランプの場合、下記画像のとおり、しっかりと室内を照らしてくれます。

まるで自宅にいるような快適な灯りで車内を過ごすためには、LEDルームランプは欠かせないアイテムと言えるでしょう。
新型ジムニーのカスタム方法

丸目が特徴の新型ジムニーは「ジムニー女子」という流行語ができるほど、女性をはじめ、これまでジムニーに興味がない方にも支持されています。
そんな新型ジムニーはキャンプ場で自分らしさを演出するアイテムの一つとも言えるため、「外装」に着目したカスタムがおすすめです。
「フロントグリル」などジムニーの顔とも言える車両フロントパーツや、足元を魅せる「タイヤ・ホイール」など、カスタム箇所は様々です。
またパーツ代などカスタム費用が気になる方は、単価が控えめな「バックランプ」などの灯火類を交換したり、ステッカーを貼り付けてみるなど挑戦しやすいところから始めてみても良いでしょう。
新型ジムニーの外装をカスタムして、キャンプ場であなたらしさを表現してみてはいかがでしょうか。
JB23のカスタム方法

20年間販売され続けた3代目ジムニーことJB23は、ロングセラー商品が持つアフターパーツの豊富さなどが特徴です。
そのためJB23は、「とことん自分好みのキャンプ仕様にカスタム」するのがおすすめです。
また、カスタム専門業者も長年のノウハウを蓄積しています。
そのためカスタムや修理の実績を持つ業者に相談しやすい環境が整っており、初めてカスタムに挑戦する方でも安心です。
そしてJB23は内装もシンプルな構造のため、加工しやすい点も魅力です。
専用のアフターパーツはもちろん、100円ショップやホームセンターのアイテムを使ったDIYカスタムも楽しめます。
例えば、安価な材料で以下のようなカスタムが可能です。
ただしJB23は設計が古いため、最新モデルと比べると、以下のような点で使い勝手に差があるため注意が必要です。
それでも、こうしたデメリットを気にせず「キャンプ仕様に徹底的にカスタムしたい」という方には、JB23は理想的な一台と言えるでしょう。
ジムニーシエラのカスタム方法

ジムニーシエラは、軽自動車のジムニーをベースに開発された普通車です。
エンジンを1.4Lに大型化し、大径タイヤやフェンダーを装備しているため、長距離移動にも向いています。
そしてエクステリアは力強い印象を与えるデザインも特徴です。
そんなエクステリアの雰囲気を活かしたジムニーシエラのカスタム事例として「Gクラスオマージュ」を紹介します。
「Gクラス」はメルセデス・ベンツの車両の一つで、古くから人気のある高級SUVです。

究極のオフローダーを目指して開発されたGクラスは、軍用車両にも採用されるほど強固な車両として世界中から人気を得ています。
そんなGクラスはジムニーと同じ1970年代に生まれであり、四角いボディと丸目ヘッドライトなどジムニーシエラと似た特徴を持っています。
そのためジムニーシエラに専用のアフターパーツを装着することで、まるで小さなGクラスのようなカスタムが可能です。
軽自動車に比べて余裕のある排気量で、家族や沢山荷物を載せてキャンプ場に向かうジムニーシエラの力強さを表現するカスタムとして、Gクラスオマージュはおすすめです。
キャンプ仕様のジムニーを中古で購入する際の注意点
キャンプ用にジムニーを購入したいと考えている方に向けて、ここからはキャンプ仕様のジムニーを中古で購入する際の注意点3点を紹介します。
- 車両状態
- 購入先の信頼性
- アフターサービスの有無
上記のなかで特に気をつけたいのが「車両状態」です。
キャンプに活用されるジムニーの場合、過酷な山道を走行したり海沿いでアウトドアを楽しむなど、ダメージが蓄積されやすい状況に置かれやすいです。
ダメージが進行すると車両強度や安全性に影響を及ぼすため、以下の点を確認しておきましょう。
- フレームや下回りに腐食がないか
- 修復歴の有無
- 走行距離
- メンテナンス履歴
次に、購入先選びも重要となります。
中古車は個体ごとに状態が異なるため、思いも寄らない故障が発生する場合があります。
そのため、信頼できる購入先を選ぶようにしましょう。
特にジムニー専門の販売店であれば、車両の特性や弱点を熟知しているので、購入前後の整備やトラブル予防の相談にも対応してくれることが多いです。
アフターサービスがある販売店であればより安心して購入できるため、購入先選びとあわせて予め確認しておきましょう。
ジムニーをキャンプ仕様にカスタムすることに関するよくある質問
ここからはジムニーをキャンプ仕様にカスタムすることに関して、よくある質問に回答していきます。
新型のジムニーノマドやカスタムと車検との関係性など、幅広く回答しているので、参考にしてみてください。
- 新型ジムニーノマドとはどんな車ですか?
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通常は3ドア(運転席・助手席・トランク)のジムニーに対して、ジムニーシエラをベースに、後席のドアを追加した5ドア仕様の車両がジムニーノマドです。
また後席のスペースを確保するためジムニーノマドは、ジムニーやジムニーシエラに対して車体をサイズアップしています。
そのため広々と車中泊ができ、荷室も大きく沢山のギアを載せられるなど、よりキャンプに使いやすい車両となっています。
- ジムニーのリフトアップは違反ですか?
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リフトアップそのものは車検には違反しません。
ただし、車検で検査する様々な箇所に影響を与えるため、国の保安基準に沿ったカスタムが大切です。
例えばバックランプの場合、取り付け位置は「上縁の高さは地上1.2m以下、下縁の高さは地上0.25m以上」と定められているため、リフトアップで位置がズレてしまうと車検は通りません。
その他にも寸法や視界など要件は様々ですが、保安基準の全ての要件を満たして適正な部品を正しく取り付けていれば、リフトアップしたジムニーでも車検に合格することは可能です。
そのためにはリフトアップを行う際は、カスタム経験が豊富な業者等に相談することをおすすめします。
- ジムニーの仕様変更は2025年に何がありますか?
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2025年11月4日販売分から、ジムニーとジムニーシエラの一部仕様が変更されます。
変更モデルでは衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱抑制機能など、安全装備が追加されます。
全車速追従機能付アダプティブクルーズコントロールや後方誤発進抑制機能、スズキコネクトも装備し、安全性と快適性が向上されている点がポイントです。
また仕様変更とあわせて、車両価格もタイプに応じて16万円〜30万円値上げされています。
まとめ
ここまで解説してきたように、現行車種では唯一無二とも言える軽自動車ボディと、高い走破性能を持つジムニーはキャンプ場で人気を得ています。
さらに年式やモデルに応じて魅力は様々で、そこにカスタムを施すことで、より使い勝手が良く愛着が湧いてくるでしょう。
今回ご紹介した内容を参考に、あなたのジムニーも自身が思い描くキャンプ仕様にカスタムしてみてはいかがでしょうか。

