【保存版】初めての自作(DIY)キャンピングカー|作り方の手順や改造しやすい車・車検について解説

キャンピングカー 内装

「キャンピングカーの自作は難しい?」「作り方は?」キャンピングカーの自作を検討中の方は、このような悩みをお持ちではありませんか?結論、キャンピングカーは自作可能です。ただ、電気関係やベッドは知識がない状態で自作すると感電したり、就寝中に倒壊したりする恐れがあります。

当記事では自作手順や注意点、DIYに自信がない方でもキャンピングカーを作る方法を紹介します。おすすめベース車のメリット・デメリットも解説しているので、ぜひ参考にしてください。

目次

キャンピングカーの自作はDIY初心者でもできる

キャンピングカーは初心者でも自作できます。ただ、電気関係とベッドの骨組みは感電や倒壊の恐れがあるため、キャンピングカー専門店に依頼すると安心です。

作業のハードルを下げたい方はぷちキャンのような後付けの自作キットがおすすめです。ぷちキャンの自作キットは電気工事しなくてもDIYを体験できます。さらにキットが荷物扱いになるため、8ナンバー登録や構造変更の必要がありません。

なお、ぷちキャンは軽バン用キットのため、普通車やトラックをベースにする方は、車種別の自作キットやキャンプ仕様への改造を専門に扱うショップの製品をチェックしてみましょう。自作キットを利用すると作業を簡略化できるため、DIY初心者でも安心してチャレンジできます。

8ナンバーとは道路運送車両法上の「特殊用途自動車」のことです。主にパトカーや消防車、ゴミ収集車などが当てはまり、キャンピングカーにも適用されます。

自作キャンピングカーにおすすめのベース車

自作キャンピングカーにおすすめのベース車は以下の通りです。

  • キャラバン・ハイエース
  • エブリイ

箱型なら居住空間を十分確保できるため、キャンピングカーに向いています。上記車種以外でもキャンピングカーの自作はできるので、予算や好みで自分に合った車種を選択してください。

キャラバン・ハイエース

おすすめベース車 ハイエース

キャラバン・ハイエースは商用車として使用されているため、エンジンの耐久性が高く長寿命です。さらにパーツが豊富なため、故障してもメンテナンスしながら長く付き合っていけます。

一方、耐久性と人気の高さからハイエースは中古価格が高く、20年落ち・13万キロ程度でも120万円以上する車体もあります。そのため、車体価格を抑えたい方は中古価格が低めのキャラバンがおすすめです。

ハイエースのキャンプ仕様については以下の記事で解説しています。

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エブリイ

おすすめベース車 エブリイ

エブリイはハイエース・キャラバンより自作面積が狭いため難易度が低く、費用を安く抑えられることがあります。車体が小さく小回りが利くため、大きい車の運転に自信がない方でもキャンピングカーデビューが可能です。

室内は狭くなりますが、「必要最低限の装備で十分」「夫婦でしか利用しない」という方におすすめです。

キャンピングカーを自作するための5ステップ

キャンピングカーを自作する手順は以下の5ステップです。

  1. ベース車両と目的を決める
  2. 天井や内装の側面の内張を取り外す
  3. 断熱・制振シートを施工する
  4. 車内の壁・床に木材を貼る
  5. 【難易度高め】座席やベッド・キッチンを設置する

キャンピングカーの自作は急いで作業しないようにしましょう。完成を急ぐと寸法測定を間違えたり、ケガをしたりする可能性があります。なお、作業は必ず自己責任で行ってください。

STEP
ベース車両と目的を決める

まずはベース車両を決めます。ベースは「エブリイ」か「ハイエース」か、車中泊や旅、自家用車としても兼用したいのかによってレイアウトや装備が異なります。

材料を揃える前に目的をはっきりさせて、自分のライフスタイルに合ったベース車を選びましょう。

STEP
天井や内装の側面の内張を取り外す
内装の内張を剥がす

天井や内装の内張を剥がすことからスタートします。取り外した座席は産業廃棄物となるため、自治体のルールに従い処分するか、回収業者に依頼してください。

車の内張は基本、プラスチックのピンで固定されています。すべてのピンを取り外した後は、力加減を調整しながら内張を剥がしましょう。内張を剥がす作業は「内張はがし」という工具を使うと、スムーズに進められます。座席やシートベルトはボルトで固定されているため、ソケットレンチを使用します。

また、内装の作りは車種によって異なるため、専門知識のある人に聞くかネットで調べながら作業するのがおすすめです。

STEP
断熱・制振シートを施工する
キャンピングカー 断熱材

断熱・制振シートを施工しておくと、キャンピングカーの快適性が向上します。とくに軽バンは外の音が気になりやすいため、騒音を抑えてくれる制振シートは必需品です。制振シートはシールタイプなので誰でも簡単に作業できます。

断熱材を施工する際はウレタン系接着剤を使用しましょう。隙間風を埋めるように貼り付けていくと、気密性を高められます。

車は外気温の影響を受けやすいため、車内でも夏は暑く、冬は寒い状態になります。快適に過ごすためにも、断熱材は必ず施工しておきましょう。

STEP
車内の壁・床に木材を貼る
キャンピングカー 床材

車内の天井・壁・床の面積を正確に計測します。木材を購入する際は、計測したサイズより少し大きめを購入しておくと後からでも微調整が可能です。

ホームセンターでは木材カットの有料サービスがあり、正確できれいに切断してもらえます。まっすぐ直線にカットするのは意外に難しいため、自信がない方は利用するのがおすすめです。

また、木材を車にビス打ちする際は、車体の外側にビスが貫通しないように気をつけましょう。ビスの長さは木材の厚さ+5〜10mmを利用すると安心です。

STEP
【難易度高め】座席やベッド・キッチンを設置する
キャンピングカー 座席 キッチン

座席やベッドの骨組みは素人が安易に自作すると、就寝中に倒壊するリスクがあります。そのため、木材を組む知識がない方はキャンピングカー専門店に依頼しましょう。

水道やキッチンも専門知識が必要なので、ベッドと同様にキャンピングカー専門店に依頼するのがおすすめです。どうしても自作してみたい方は、建築関係や電気関係の方の知識を借りながら自己責任で作業してください。

自作キャンピングカーの費用は約30〜100万円

自作キャンピングカーの費用は車体費なしで約30〜100万円を見積もっておきましょう。ベース車両を別途用意する場合、安くても以下の費用がプラスされます。

  • 軽バン:約20万円〜
  • バン:約50万円〜

中古車は、年式や走行距離によって価格がさまざまです。ただ、あまりに安い車両だと後に修理代がかさむケースも考えられます。激安車両の場合は、現地まで出向いて車の状態を自分で確認し、納得した上で購入しましょう。

一方で、内装にかかる費用目安は以下の通りです。

  • 木材や家具:約3〜30万円
  • サブバッテリーやインバーター:約3〜30万円
  • その他:約1〜5万円

また、キャンピングカーの自作は必ずしも安くできるわけではありません。工具や電気系統、断熱材などをこだわって制作すると、最初の計画より高くなることもあります。そのため、費用をかける箇所と抑える箇所をはっきりさせておくと、予算内で効率よく自作できるでしょう。

自作キャンピングカーの車検や構造変更について

キャンピングカーを自作する際、車検基準について理解しておかないと8ナンバーとして登録できない可能性があります。自作前に必ずキャンピングカーの車検基準を理解しておきましょう。

自作キャンピングカーの車検基準

キャンピングカーを自作する際、注意しておくべき車検基準は以下の通りです。

  • 就寝部分は長さ1,800mm以上、幅500mm以上の連続した平面
  • 就寝定員は乗車定員の3分の1以上、乗車定員2人以下の自動車は1人以上を確保
  • 10リットル以上の貯水能力がある水道設備が必要

参考:国土交通省

上記以外にも細かく定められており、自作キャンピングカーでも車検基準を守っていれば違法にならないため、その他基準も参考資料で確認してください。

自作前に車検基準を知っておくことで、完成後に作り直すリスクを避けられます。必ず、各設備の決められた数値を意識しながら自作しましょう。

自作キャンピングカーの構造変更に必要な書類

自作したキャンピングカーを8ナンバーとして登録する際、構造変更が必要です。構造変更に必要な書類は以下の通りです。

  • 申請書
  • 自動車検査証
  • 自動車検査票(車検場で検査を受ける際に使用する書類)
  • 点検整備記録簿
  • 自賠責保険証明書
  • 使用者の委任状(代理人の場合)
  • 所有者の委任状(代理人の場合)
  • 手数料納付書
  • 自動車重量税納付書
  • 自動車税種別割納税証明書
  • 認印

国土交通省の公式サイトで事前に申請書をダウンロードしておくと、現地でスムーズに手続きできます。また、8ナンバーとして登録するには書類だけでなく、使用の本拠地を管轄する運輸支局等に車体の構造等変更検査も受ける必要があります。そのため、運輸局で手続きする際は自作したキャンピングカーを持ち込み、検査を受けましょう。

自作キャンピングカーをより快適にするアイテム3選

自作したキャンピングカーでの快適性をアップさせるためのアイテムを紹介します。

  • ポータブル電源
  • サーキュレーター・換気ファン
  • LEDランタン・LEDルームランプ

キャンピングカーで車中泊する際は、ぜひ参考にしてください。

ポータブル電源

ポータブル電源

キャンピングカーではサブバッテリーを設置するのが主流ですが、自作だと抵抗がある方もポータブル電源を利用すれば、簡単で安全に電気製品が使えるようになります。

ソーラーパネルと組み合わせると長期の旅にも備えられるため、キャンピングカーの旅をメインに考えている方は兼用するのがおすすめです。

サーキュレーター・換気ファン

換気ファン

キャンピングカーは断熱材の貼り方や直射日光の当たり方で、温度差が生まれてしまいます。また、換気せずにキャンピングカーで生活していると車内に二酸化炭素が溜まり、体調不良になることもあるでしょう。

そこでサーキュレーターや換気ファンを使用すれば、車内の空気を循環させて温度ムラをなくせるため、車内環境の向上に役立ちます。

LEDランタン・LEDルームランプ

LEDルームランプ

キャンピングカーのメイン照明はLEDがおすすめです。

車に備え付けのルームランプをLEDに変更してメインで使用し、小型のLEDランタンをサブとして使うと効率よく車内を照らせます。また、小型のLEDランタンは夜間のトイレでも懐中電灯代わりになるため、ひとつは所有しておきたいアイテムです。

キャンピングカーを自作するメリット・デメリット

キャンピングカーを自作する主なメリット・デメリットは以下の通りです。

メリットデメリット
費用を抑えることができる
自分好みにカスタムできる
トラブルが起きた時に対処できるようになる
時間と労力がかかる
売却価格が下がることがある
安全性が担保されていない(知識がない素人施工の場合)

「時間をかけて自分好みに作りたい」「できる限り費用を抑えたい」という方は自作に向いています。一方で、キャンピングカーに安全・安心を求める方、将来的に車体を売却する可能性がある方は自作キットを検討するか、キャンピングカー専門店に相談するのがおすすめです。

また、自作しても必ず費用が抑えられるわけではないので、予算管理はきちんと行いましょう。

まとめ

キャンピングカーは自作可能です。ただ、ポイントを抑えておかないと思わぬ事故を招くケースもあります。そのため、自信がない方、安全に作りたい方は自作キットの利用やキャンピングカー専門店に相談してみてください。

自作キャンピングカーの特徴や車検基準を理解して、自分のスタイルに合った1台を作り自由なバンライフを満喫しましょう。

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この記事はHID屋が監修しています

HID・LED専門店を運営。累計1,000社以上と取引しており、楽天月間優良ショップ14回受賞、お客様満足度97.4%。本メディアでは、HID・LEDを長年販売してきた経験から、車のヘッドライト・フォグランプ等の関するお役立ち情報を発信していきます。

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