車中泊で快適に過ごすためには事前のグッズ選びが大切です。
この記事では、車中泊で快適に過ごすための必需品やあると便利なアイテムをあわせて30選紹介。
季節別の車中泊グッズや選ぶポイントも解説しています。
本記事を参考に、必要なグッズを揃えて車中泊を楽しんでください。
車中泊グッズ|必需品5選
車中泊をする際、快適な睡眠や安全性を確保するために欠かせない必需品は以下の5つです。
- 寝袋
- マット
- シェード
- ポータブル電源
- 小型LEDランタン・LEDルームランプ
寝袋

車中泊での睡眠には一年を通して寝袋が必須です。
エンジンを切った車内は外気温の影響を受けやすく、体温調節が難しいため寝袋が活躍します。
寝袋には、密着し保温性が高いマミー型(画像左)と、布団のような封筒型(画像右)の主に2種類あります。
厚みや形状は様々ですが、オールシーズン対応のモデルを選べば、季節によって買い替える手間が省けて便利です。
まくらとセットで使うと睡眠環境が整い、より快適に過ごせます。
マット

車中泊をする際は、座席の段差解消用のマットがあると、より快適に過ごせます。
座席をフルフラットにした際に座面と背面の段差が生じる場合が多いため、マットの厚さや素材が寝心地を左右します。
ウレタンマットや、バルブを開けるだけで自動で膨らむインフレータブルマットなど、いくつかの種類があります。
硬さや素材などで好みは分かれますが、厚さは約5cm~8cmがおすすめです。
マットを敷くと睡眠の質が向上するだけでなく、蒸れや冷気も防いでくれます。
シェード

車中泊をする際、シェードを取り付けると車外からの視線が遮られ、ストレスなく過ごせます。
シェードがあれば、着替えや就寝時のプライベート空間を確保できるほか、防犯対策にもなり安心です。
吸盤で取り付けるなど、比較的簡単に装着できます。
遮光用か断熱用なのかでシェードの厚みが変わるため、目的に合ったものを選んでください。
断熱や保温など、季節に合わせたシェードを選ぶのもおすすめです。
ポータブル電源

車中泊の際、スマートフォンの充電や小型家電を使う際にポータブル電源が活躍します。
使いたい電気機器によって対応するポータブル電源が異なるため、バッテリー容量や出力ポートの種類・数などを事前に確認してください。
また、就寝時に使いたい場合は、動作音が静かなモデルを選ぶと睡眠の邪魔になりません。
ポータブル電源は使用場所を選ばず手軽に使えるため、快適な車中泊に欠かせないアイテムです。
小型LEDランタン・LEDルームランプ

車中泊では、車内の限られた空間を有効に使うため、小型のLEDランタンが便利です。
コンパクトで設置場所も選ばないため、車内だけでなく屋外に持ち出して使用できる点もおすすめです。
充電式・電池式・ソーラー充電対応モデルなど、電源方式もさまざまあります。宿泊日数や使う時間の長さに合わせて選んでください。
また、車中泊では車内での調理や着替えなど、明るさが必要になる場面があるため、LEDルームランプも活躍します。
LEDルームランプは広い範囲に光が届き、夜間でも快適に作業できます。
あると便利な車中泊グッズ15選
車中泊の快適性がより向上する、おすすめ便利アイテムを以下に紹介します。
- タオル・ブランケット
- クッション・まくら
- アイマスク・耳栓
- ミニテーブル
- IGT対応テーブル
- IH調理器具
- クッカー
- サーキュレーター
- ルーフラック
- 天井ネット
- ハンギングネット
- バックドアネット
- カーサイドタープ
- 収納ボックス
- 防犯グッズ
タオル・ブランケット
タオルは車中泊のさまざまなシーンで活躍する万能アイテムです。
手足や体を拭くなどの使い道のほか、食器を拭いたり清掃に使ったりするのにも役立ちます。
タオルの大きさによっては窓に吊るして目隠しや、日よけにもなります。
ブランケットは肌寒いときの羽織やひざ掛け、毛布代わりなど体温調節に便利です。
そのほか折りたたんでまくらにしたり、着替え等の荷物を覆い隠したりする使い方もできます。
タオル、ブランケットの両方とも普段使いできるグッズのため、プレゼントすると喜ばれる車中泊グッズです。
クッション・まくら
車中泊する際にあると便利なのがクッションやまくらです。
就寝時のまくらとして使用するほか座席の隙間調整に使うと、より快適な寝床づくりができます。
また、ズレやすい荷物の隙間を埋めて動くのを防いだり、緩衝材としても役立ちます。
荷物を軽くしたい場合は、使うときだけ空気を入れるインフレータブルタイプがおすすめです。
アイマスク・耳栓
車中泊する場所によっては周囲が明るかったり、エンジン音が気になったりする場合があるため、アイマスクや耳栓があると安心です。
アイマスクは遮光性があり、ずれにくく圧迫感が少ないものがおすすめです。
また、耳栓は自分の耳に合ったサイズとデザインにするとフィットしやすく、遮音性が高まります。
ただし、アイマスクや耳栓を使用すると周囲の状況に気づきにくくなるため、一人のときは使用を避けるなど、使い方に注意してください。
IGT(アイアングリルテーブル)対応テーブル

IGTに対応しているテーブルは軽量で折りたたみ式が多く、コンパクトに収納できるため車中泊向きです。
アルミフレームにはめ込みの天板を外し、バーナーや調理器具を組み込んだり、他のテーブルと連結して拡張したりできます。
折りたたんだ際の厚みが5cm程度になるものもあり、車の隙間に収納して車載スペースを有効活用できます。
IGTとは:スノーピークが提供する規格化されたキャンプ用テーブルシステム
IH調理器具

車中泊での調理に向いているのはIH調理器具です。
IH調理器具は火を使わないため一酸化炭素中毒や火災のリスクが低く、狭い車内でも安心して使用できます。
熱効率が良く、短時間で加熱調理できる点も便利です。
使用する際はポータブル電源と組み合わせて使用しましょう。
IH調理器具は、拭くだけで汚れが落ちる素材が比較的多く、車中泊で使用後のお手入れも簡単です。
クッカー

軽くて頑丈、コンパクトに収納できるクッカーは車中泊向きのグッズです。
クッカーには浅型・深型があり、形状も丸形・角型などの違いがあります。
また、使われている素材もアルミやチタン、ステンレスなどの種類があるため、用途に適したものを選ぶのがポイントです。
取っ手が外れるタイプや重ねられるものを選ぶと、かさばらずに収納できます。
サーキュレーター

車中泊でオールシーズン活躍するのがサーキュレーターです。
サーキュレーターは車内の空気を循環させ、エアコンや換気扇との併用で冷暖房効率を高める効果があります。
就寝時に利用するなら、連続使用可能時間が長めの充電式がおすすめです。
そのほか首振り機能やタイマー設定、リモコン付きのものを選ぶと活用シーンが広がります。
自立型やクリップ型など、車中泊のスタイルに合わせて設置タイプを選んでください。
ルーフラック

ルーフラックは、かさばりがちな車中泊の荷物を車外に積載できます。
アウトドアグッズなどの大きな荷物を屋根に積めるため、車内空間を広く使えて便利です。
屋根にベースキャリアを取り付けた上にルーフラックを載せ、バンドやネットで固定して使用します。
収納ボックスと併用すると、雨天などでも荷物が汚れる心配がなく安心です。
天井ネット

車中泊する際、デッドスペースになりがちな天井付近を収納場所として活用できるのが天井ネットです。
軽い衣類やタオルなどを天井部分に収納できるため、車内空間にゆとりが生まれます。
天井の高さによっては圧迫感が生じるため、たるみの少ないネットにするなど、車種に合わせて選んでください。
ハンギングネット

洗った食器を乾かす際には、吊るして干せるハンギングネットが役立ちます。
虫や汚れから食器を守りながら乾燥できるので衛生的です。
吊り下げる場所があればどこでも気軽に使用でき、小物を入れるなど収納としても役立ちます。
バックドアネット

車中泊時の換気にはバックドアネットが便利です。
メッシュ素材でできており、虫の侵入を防ぎながら換気できます。
車内にこもった熱を逃がし風通しを良くできるため、暑い季節や夜間の使用もおすすめです。
バックドアネットは取付方法や形状など種類が豊富なので、車種や車中泊のスタイルに合わせて選んでください。
カーサイドタープ

カーサイドタープを車に取り付けると、屋外でもくつろげる空間を手軽に作り出せます。
車中泊の際、車内が窮屈に感じたときのリビングスペースとして活躍し、日よけにもなるため便利です。
比較的簡単に設営できるモデルが多く、車の横や後ろにマグネットや吸盤で取り付けられます。
開放感を優先する場合はオープンタイプ、プライベート感を重視する場合はシェルタータイプを選ぶのがおすすめです。
収納ボックス
車中泊の荷物の整理には、様々なサイズがある収納ボックスが便利です。
小物をまとめて管理できるほか、屋根の上に荷物を積む際の雨除けとしても使用できます。
イスやテーブル代わりに使える頑丈で大容量なコンテナボックスをはじめ、使わないときは折りたためるコンパクト収納ボックスなど種類も豊富です。
デッドスペースを有効活用できるため、積み重ねて使えるものがおすすめです。
防犯グッズ
車中泊する場所は周囲に人気が少ない場合もあるため、防犯対策も大切です。
シェードやカーテンで車内が見えないよう目隠しをするほか、防犯ブザーを用意してまくらもとに置くなどの対策をしてください。
車外のドア付近にセンサーライトを付けると、不審者が近づいた際に自動でライトがつくため犯罪の抑止力になります。
カーセキュリティやドライブレコーダーの設置も防犯対策として効果的です。
夏のおすすめ車中泊グッズ5選
夏の車中泊は熱中症を防ぎ、涼しく過ごす工夫が必要です。
ここでは、夏におすすめの車中泊グッズを5つ紹介します。
- 小型扇風機・スポットクーラー
- ポータブル冷蔵庫
- クーラーボックス
- 網戸用ネット
- 防虫グッズ
小型扇風機・スポットクーラー

夏の車中泊は扇風機やスポットクーラーを使用するなど、熱中症対策が必要です。
USB充電式の扇風機やクリップ式小型扇風機は、車内の空気を循環させるのに役立ちます。
猛暑日は、車内の空気を冷やす効果のあるスポットクーラーを使用しましょう。
エンジンの停止中にも使用できるため、ポータブル電源と合わせて使用するのがおすすめです。
スポットクーラーで冷えた空気を、扇風機で車内全体に循環させると効率よく温度を下げられます。
ポータブル冷蔵庫

ポータブル冷蔵庫は小型で持ち運びがしやすく、車中泊の食材管理に向いています。
屋外でも家庭用冷蔵庫に近い使い方が可能で、傷みやすい食品の保存も安心です。
ポータブル冷蔵庫は使用人数や用途に合った容量を選び、ポータブル電源とあわせて使用してください。
車中泊で使用するポータブル冷蔵庫は、外気温の影響を受けにくいコンプレッサー式で冷却するタイプがおすすめです。
ポータブル冷蔵庫の冷却方式の違いは以下のとおりです。
- コンプレッサー式:家庭用冷蔵庫と同じ冷却方式で冷凍も可能/重量があり高価
- ペルチェ式:安価で軽量、駆動音は静か/外気温の影響を受けやすく冷凍は不可
クーラーボックス

短時間の保冷や手軽さを求めるなら、電源不要で持ち運びしやすいクーラーボックスが適しています。
氷や保冷剤と合わせて使用します。
最初から冷えているものを低温に保つ仕組みで、冷却効果は限られているため食材を一時的に保管する際などに便利です。
保冷力の高いハードタイプのクーラーボックスであれば、一晩程度は冷たさを維持できます。
網戸用ネット

網戸用ネットは夏の車中泊に欠かせないグッズです。
虫の侵入を防ぎながら外気を取り入れ、車内の熱気を解消できます。
車の窓にかぶせるだけで手軽に装着できる網戸用ネットがおすすめです。
網戸用ネットがあれば、車内で調理をする際の換気やにおい対策にもなります。
防虫グッズ
夏の車中泊では、虫の対策も必要です。
荷物の積み下ろしや換気の際に虫が侵入しやすいため、日中から防虫スプレーや防虫マットを使用するのがおすすめです。
火を使わず安全な電気式の防虫マットは効果時間が長く、車中泊の就寝時にも安心して使用できます。
防虫スプレーとマットを効果的に使い、虫を寄せ付けない工夫をしましょう。
冬のおすすめ車中泊グッズ5選
冬の車中泊では寒さと結露への対策が必要です。
ここでは、冬におすすめの車中泊グッズを5つ紹介します。
- 湯たんぽ・電気毛布
- 換気扇・除湿剤
- セラミックファンヒーター
- 断熱シート
- 除雪用グッズ
湯たんぽ・電気毛布

冬の車中泊は体が冷えやすく体温調節が必要なため、湯たんぽや電気毛布で体を温めるのが大切です。
寝る前に寝袋の足もとに湯たんぽを入れておくと、程よい温かさが持続します。
また、電気毛布を車中泊マットの上に敷いて使うと、背中から足もとまで全身が温められ快適です。
電気毛布を使う際はポータブル電源を併用するのがおすすめです。
エンジンを止めても朝まで快適な温度が保てるため、安心して眠れます。
換気扇・除湿剤

冬の車中泊では、外気温との温度差により結露が発生しやすくなるため、換気や湿気対策が必要です。
冬の密閉された車内にこもる湿気や、二酸化炭素の排出には換気扇が役立ちます。
車中泊には、窓枠に設置できるUSB給電タイプの換気扇がおすすめです。
こまめな換気とあわせて除湿剤を使用すると、カビの発生や結露を抑える効果が期待できます。
セラミックファンヒーター

車内を素早く温められるセラミックファンヒーターは冬の車中泊におすすめです。
燃料を使わないため一酸化炭素中毒の不安がなく、コンパクトで即暖性に優れています。
転倒時自動停止や過加熱保護など、安全機能が充実したモデルを選んでください。
断熱シート

冬の車中泊では、窓からの冷気を遮断し、熱を逃がさないようにするのが重要です。
車内で最も冷気が伝わりやすい窓に断熱シートを貼り付けると、保温効果が高まり車内の温度を一定に保てます。
冬に使用する断熱シートは、厚さ8mm以上のものがおすすめです。
シェードやカーテンをあわせて使用すると、より断熱効果が高まります。
除雪用グッズ
降雪地域で車中泊する際は、寝ている間に雪が降り積もる可能性もあるため、除雪用グッズは必須です。
屋根に積もった雪を落としたり、窓についた雪を取ったりするのにアイススクレーパー付きのスノーブラシが役立ちます。
フロントガラスが凍結し霜になった場合は、窓を傷つけないよう注意しながらアイススクレーパーで削り落としてください。
また、急な大雪やスタックなど不測の事態に備えて除雪用のスコップも必要です。
マフラーに雪が詰まると一酸化炭素中毒のリスクがあるため、就寝前に車の周りを除雪してください。
車中泊グッズを選ぶポイント
車中泊をより快適にするグッズ選びのポイントを2つ紹介します。
- 車種に合わせて選ぶ
- 車中泊以外でも使えるグッズを選ぶ
車種に合わせて選ぶ
車中泊に欠かせないマットなどを選ぶ際は、車に合ったサイズを選ぶのが重要です。
実際に寝るときのシートアレンジにしてサイズを測り、室内の幅・長さ・高さに合ったグッズを選ぶと失敗が少なくなります。
フルフラットにした際の段差や隙間が何cmあるかも把握しておきましょう。
代表的な車種の規格や特徴は以下のとおりです。
| 車種区分 | 代表車種 | 車中泊可能な人数 | 全長 | 全幅 | 全高 |
|---|---|---|---|---|---|
| 軽自動車 | ハスラー・ジムニー・スペーシア・タント | 1人~2人 | 340cm 未満 | 148cm 未満 | 150cm 未満 |
| 小型自動車 | フリード・シエンタ・セレナ・ヴォクシー | 2人~4人 | 410cm~470cm未満 | 170cm 未満 | 155cm~200cm未満 |
| 普通自動車 | ハイエース・アルファード・フォレスター・プリウス | 2人~6人 | 470cm~550cm未満 | 180cm~220cm未満 | 165cm~230cm未満 |
車中泊以外でも使えるグッズを選ぶ
事前に利用場面を想定し、汎用性の高い車中泊グッズを選ぶのがポイントです。
車中泊の頻度が少ない場合は、自宅でも使用できるものを選ぶと応用が利きます。
見た目重視のおしゃれなグッズは、家庭内での普段使いやインテリアとして楽しめます。
また、本格的なキャンプも楽しむ方は、実用性や機能性の高いグッズを選ぶのがおすすめです。
車中泊グッズは、自宅の防災用品としても活用できるため、事前に備えておくと便利です。
車中泊グッズについてよくある質問
ここでは、車中泊グッズについてよくある質問に回答していきます。
車中泊グッズを収納するコツは?
限られた車内スペースを有効に使うため、コンパクトに収納できるグッズを選びましょう。
折りたたみ式のテーブルや重ねて収納できる食器など、整理しやすいものを選ぶのがコツです。
軽いものは天井ネット、重いもの・大きいものは床下やルーフラックを活用するなど、荷物を分散させて収納するのもおすすめです。
車中泊グッズでおしゃれにできる?
必要な荷物以外は収納に片付けるなどして空間にゆとりをもたせれば、洗練された印象になります。
グッズの色や柄に統一感を持たせるのもおすすめです。
お気に入りのデザインを選び、自分だけのおしゃれな空間で車中泊を楽しみましょう。
車中泊グッズはどこで買う?
車中泊グッズの購入場所は、用途や予算に応じて選ぶのがポイントです。
主な購入場所の特徴は以下のとおりです。
- アウトドア用品店:専門的で高品質、価格は高め
- カー用品店:車種専用のグッズがある
- ホームセンター:汎用性の高いものが多い、リーズナブル
- 100円ショップ:安価のため気軽に試せる
- オンラインストア:種類が豊富、レビューや価格を比較できる
車中泊グッズはレンタルできる?
車を借りる際、あわせて備品をレンタルできるサービスがあります。
車種や時期によって料金は変動するため、余裕をもって確認してください。
高価な装備をいきなり買うのが不安な方は、レンタルで使い心地を試してみるのもおすすめです。
まとめ
車中泊は必要なグッズを揃えて環境を整えると、より快適に過ごせます。
車種のサイズや用途に合わせてグッズを選ぶのがポイントです。
季節に応じた対策グッズを用意しておくと、不測の事態にも落ち着いて対応できます。
自分のスタイルに合うグッズを揃えて、車中泊を楽しんでください。

