国内外で人気のトヨタのピックアップトラック、ハイラックス。
そんなハイラックスはキャンプやアウトドアにぴったりの車両です。
この記事では、ハイラックスをキャンプ・アウトドア仕様にカスタムしたい方へ、カスタム方法を紹介します。
ハイラックスの特徴とも言える荷室の活用術や、おすすめカスタム、具体的な事例などを徹底解説していきます。
ハイラックスがキャンプに向いている理由を解説

ハイラックスは、キャンプやアウトドアで高い人気を誇るピックアップトラックです。
ここでは、ハイラックスがキャンプに向いている3つの理由について、詳しく解説します。
- 積載力が高くて広い荷室
- 強固なボディと高い走破性
- 大型車ながら燃料代を抑えられる
積載力が高くて広い荷室
ハイラックスの荷台はとにかく広く、キャンプ道具をたっぷり積めるのが最大の魅力です。
最大積載量は500kgと大容量で、荷台サイズは長さ1520mm×幅1535mm×高さ480mmと広くてフラットな設計になっています。
大型テントやテーブル、クーラーボックスなどのキャンプ道具一式を余裕で積むことができます。
荷台の床は亜鉛メッキ鋼板製で防錆仕様になっており、汚れや雨にも強く、汚れた荷物もそのまま載せることができて使い勝手も抜群です。
また荷台に登って作業ができるため、荷物の整理や積み下ろしもスムーズに行えます。
このように、使いやすく積載力に優れた荷室を備えるハイラックスは、キャンプにぴったりの1台です。
強固なボディと高い走破性
ハイラックスは強固なボディと高い走破性により、山道や悪路でも安心して走行できるアウトドア向きの車両です。
頑丈なラダーフレーム構造と信頼性の高い4WD機構を備えており、オフロード走行時の安定性と耐久性を両立しています。
例えば凹凸の多い山道やぬかるんだ路面でも、4WD機構により4本のタイヤが地面をしっかり捉え、ラダーフレームが衝撃を吸収するため快適な走行が可能です。
このように、道を選ばない走破性と強固な車体構造が、キャンプ場までの険しい道のりを力強く支えてくれます。
大型車ながら燃料代を抑えられる
ハイラックスは全長約5.3mと大型のピックアップトラックでありながら、燃料代の負担を抑えられる点も魅力です。
WLTCモードでの燃費が平均で11.7km/Lと、他メーカーの類似車両と比べても優れた数値を実現しており、長距離移動が多くなりがちなキャンプシーンでも安心できます。
加えて、燃料には軽油を使用するため、ガソリン車に比べて燃料費が安く済むのもポイントです。
これにより遠方のキャンプ場へ向かう際も、燃料コストを気にせず走りを楽しめる一台となっています。
ハイラックスをアウトドア・キャンプ仕様にカスタムする方法8選
ハイラックスはそのままでもアウトドアで活躍できますが、荷台まわりの工夫や便利アイテムの追加で、より快適に楽しめるようになります。
ここからは、ハイラックスをキャンプ仕様にするためのカスタム法を8つ紹介します。
- テント
- キャンパーシェル
- キャノピー
- ルーフラック
- オーニング・タープ
- ヒッチキャリア
- LEDヘッドライト
- LEDフォグランプ
テント

ハイラックスの荷台にそのままテントを設営すれば、地面のコンディションに左右されず快適にキャンプを楽しめます。
テントは設営と撤収がスムーズで、簡単に就寝スペースを確保できます。
ピックアップトラック専用の荷台テントも販売されており、初心者でも導入しやすいのが魅力です。
さらに、キャノピーの上にルーフトップテントを載せるスタイルも人気で、虫や湿気を気にせず安心して眠れます。
気軽に荷台テントでキャンプを始めてみたい方におすすめです。
キャンパーシェル

キャンパーシェルを載せると、ハイラックスの荷台に居住空間を創ることができます。
荷物用のキャノピーとは異なり、キャンパーシェルは中で人がくつろげる空間を作れるのが特徴です。
ベッドや収納、小型キッチンなどを備えたモデルもあり、載せるだけでまるでキャンピングカーのように使うことができます。
着脱式なので普段は荷台を仕事に使い、週末はシェルを載せてアウトドアへ、という使い分けも可能です。
キャンパーシェルは内装をDIYやカスタムで楽しめて、オリジナルの宿泊スペースを作ることができます。
キャノピー

キャノピーは、荷台を覆う箱型のハードカバーで、雨や風から荷物をしっかり守ってくれます。
鍵付きなので防犯面も安心でき、雨ざらしにしたくない荷物の積載にもぴったりです。
キャノピーがあれば、天候や盗難を気にせず、安全かつ実用的に多くの荷物を積載できます。
製品によっては雨水を完全に防ぎきれない製品もあります。また、定期的な点検や、雪が降れば雪下ろしが必要です。

ルーフラックを装着すると、ハイラックスの屋根上にも荷物が積載できるようになります。
テントやタープ、テーブルセットなど、軽くて大きいものの収納にぴったりです。
かさばる荷物を屋根の上に乗せることで、荷台や車内のスペースにゆとりが生まれ、使い勝手が向上します。
さらに、ルーフラックを装着するだけでアウトドアらしい雰囲気が高まり、見た目も引き締まります。
オーニング・タープ

オーニングやタープは、車体の側面や後方に取り付けることで、屋外のプライベート空間を広げられるアイテムです。
強風には注意が必要ですが、日差しや雨も気にせずにキャンプを楽しめるようになります。
サイドから広げてポールを立てるだけで設営でき、収納時はコンパクトで持ち運びやすく、必要なときだけ展開できます。
直射日光を遮りつつ、風を感じながらくつろげるのはオーニングやタープならではの魅力です。
ヒッチキャリア

車の後部に取り付けるヒッチキャリアは、荷台やルーフラック以外に荷物を載せられる便利な装備です。
ルーフラックと違い、車両の低い位置に設置するため、重たい荷物の積み下ろしも楽に行えます。
汚れた道具や濡れ物、臭いが気になるフィッシング用品など、車内に入れたくない物を分けて運ぶのにも最適です。
また、自転車やバイクを載せられる専用タイプもあり、アウトドアの幅が広がります。
使わない時は取り外せるので、日常使いにも影響しません。
LEDヘッドライト

ハイラックスのヘッドライトをLEDに交換すると、夜間走行やキャンプでの安心感が高まります。
ハロゲンヘッドライトでは明るさや照射範囲がやや物足りなく、特に暗い山道や夜遅くの到着時は不安を感じることも。
LEDヘッドライトに替えることで、遠くまで明るく照らせるようになり、足元や路面状況の把握がしやすくなります。

ヘッドライトの適応バルブは年式やグレードで異なるため、必ず取扱説明書や自動車ランプブランドの適合表などで、最適なバルブ形状を確認してください。
例えばハロゲン仕様(GUN125/R2.8〜R5.8)のハイラックスでは、ロービームはH11、ハイビームはHB3のLEDバルブが適合します。
夜の移動や設営時の快適さと安全性を高めるなら、ヘッドライトのLED化がおすすめです。
LEDフォグランプ
キャンプ道中での急な悪天候や、夜間の林道ではLEDフォグランプがあると安心です。
路肩や障害物を見落としがちな霧や雨の中でも、LEDの明るくシャープな光が視認性を高めてくれます。

GUN125(年式R2.8〜)のバルブ形状はL1Bで、純正フォグランプもLEDですが、さらに明るくて便利な2色切り替えの商品に交換することもおすすめです。
2色切り替えのフォグランプは、路面状態やその日の気分に合わせて、カラーを選ぶことができます。

LEDフォグランプのアップデートで、天候に左右されず、より安全で快適なキャンプドライブを楽しめます。
ハイラックスの具体的なカスタム事例を紹介
ここでは、キャンプシーンにおける活用例として、ハイラックスの代表的なカスタムスタイルを2つ紹介します。
- トラックキャンパー(トラキャン)仕様
- USスタイル
トラックキャンパー(トラキャン)仕様

トラックキャンパー(通称:トラキャン)とは、ハイラックスの荷台にキャンパーシェルを載せた、キャンピングカー風のカスタムです。
断熱性や気密性を備えたシェル内は、寒暖差の大きい山間部でも快適です。
悪天候の日でも、車内で暖かく食事をとったり、ゆっくりくつろいだりできます。
シェル内部はソファとテーブルを組み合わせたものも多く、さらにキッチンや照明、電源設備を備えたモデルもあり、キャンピングカーさながらの利便性を誇っています。
そのため日中は家族でカードゲームや食事を楽しみ、夜にはベッドを展開してフルフラットでぐっすり就寝と、終日シェル内で過ごすことも可能です。
さらに、シェルは脱着式のため、キャンプに行かない日は一般的なピックアップトラックとして日常使いもできます。
「週末はアウトドア用、平日は仕事車」といったライフスタイルにもフィットする、実用性の高いスタイルです。
USスタイル

USスタイルとは、北米のピックアップトラック文化をベースにした、ワイルドで存在感のあるカスタムスタイルです。
ハイラックスをUSスタイルに仕上げるには、バンパーのフェイスキットや「TOYOTA」の大きなロゴが入ったグリルが定番です。
オーバーフェンダーやUSホイール、ラックなどを組み合わせると、見た目だけでなく積載量や走行性能といった機能性も高まります。
例えば、大型のルーフラックを搭載すれば、SUPボードやカヤックを積載して川や湖に出かけるのも簡単です。
荷台にヒッチキャリアやバイク用スロープを装着すれば、オフロードバイクやマウンテンバイクを積載して、気軽に山間部やコースへ遠征することもできます。
USスタイルは見た目のかっこよさに加え、アクティビティに応じた積載や走行性能も追求できる、機能性の高いスタイルです。
ハイラックスをアウトドア・キャンプ仕様にカスタムする費用
ハイラックスをアウトドア・キャンプ仕様にカスタムする費用は様々で、大まかな目安は以下のとおりです。
| 装備 | 金額 |
| テント・ルーフラック・ヒッチキャリア等 | 〜10万円 |
| キャノピー | 30〜40万円台 |
| USスタイル(フェイスキット・オーバーフェンダー等) | 20〜100万円台 |
| キャンパーシェル | 250〜350万円 |
テントやルーフラック、ヒッチキャリアといった比較的シンプルなカスタムは、10万円以内で取り付け可能です。
キャノピーは素材によって価格差があり、FRPやABS樹脂製よりも、強度の高いアルミ製は高額になる傾向があります。
ルーフトップテントと一体化したモデルでは、60〜100万円台に達することも。
USスタイルの場合、グリルやフェイスキットなどパーツ単位なら20万円前後が目安です。
さらにオーバーフェンダーやUSホイール、ラックなどを組み合わせた本格カスタムでは100万円を超えることもあり、内装まで手を加える場合はさらに費用がかさみます。
キャンパーシェルは新品で250〜350万円ほどと高額となるため、中古シェルの導入を検討するのも選択肢のひとつです。
ただし中古品をオークションやネットショップで購入する場合は、取り付け時の配線処理や固定作業などに専門的な知識が必要となるため、専門業者への依頼が安心です。
車検は通る!?ハイラックスをアウトドア・キャンプ仕様にカスタムした際の注意点
ハイラックスをアウトドア仕様にカスタムする際に、特にキャンパーシェルなどを荷台に装着する場合は、以下の注意点があります。
- キャノピーやキャンパーシェルは車検時に取り外す。
- キャンパーシェルには走行中、人は乗れない。
- キャンパーシェルを装着したあとは車高に気をつける。
まず1つ目に、車検に関しては、キャノピーやキャンパーシェルを装着しても問題ありません。
車検時には取り外す必要がありますが、法的にはこれらは「荷物」として扱われるため、構造変更の手続きは不要です。
2つ目に、キャンパーシェルには走行中人が乗ることはできません。
シェルはあくまで積載物で、法律で乗車が認められないため、移動中はハイラックスの車内に乗車定員内で乗る必要があります。
3つ目に、キャンパーシェルを設置した場合は、車高に気をつけなければいけません。
高架下や立体駐車場など、高さ制限のある場所を通行する際は、事前に高さを確認をしておくと安心です。
このようにキャンプ仕様にカスタムしても車検は通りますが、キャンパーシェルの場合、「車検時の取り外し」「走行中の乗車不可」「車高の変化」といった3つの点に注意することで、安全かつ快適にアウトドアを楽しめます。
アウトドア・キャンプ仕様にカスタムされたハイラックス選びのチェックポイント
中古車サイトでは、すでにアウトドア向けにカスタムされたハイラックスが多数出回っています。
購入後すぐにアウトドアを楽しめるのが魅力ですが、カスタムされた中古車は個体差が大きいため、状態や内容をしっかり確認することが重要です。
ここでは、後悔しないためのチェックポイントを3つ紹介します。
- 装備の状態
- リスト
- リスト
装備の状態
中古車を選択する場合は、ハイラックス本体だけでなく、追加されたカスタム装備の状態にも注目しましょう。
たとえば、キャノピーやラック、オーニングなどの外装パーツは、使用環境によって劣化の進み方が異なります。
金属部分のサビや、取り付け部分のガタつき、ゴムパーツの劣化などが見られる場合は注意が必要です。
カスタムの有無だけでなく、そのメンテナンス状況や保管状態までチェックすることが、長く快適に使うためのポイントです。
保証や購入後のサポート体制
カスタム車は、純正車両に比べてパーツや構造が複雑になっていることがあります。
そのため、万が一トラブルが起きた際にどこまで対応してもらえるのか、保証内容や購入後のサポート体制を調べておくことが重要です。
特に、後付けの電装品やシェル・ラックなどが備え付けられている場合、それらも保証対象になるか確認しておきましょう。
購入先に、整備工場やカスタム対応経験があるかどうかも、選ぶ基準のひとつになります。
自身の使い方にあった装備
カスタム内容が豊富でも、自分の思い描く使い方に合っていなければ意味がありません。
たとえば、「週末のソロキャンプがメイン」なら軽量なルーフテントや小型のキャノピーで十分ですが、「家族で長期キャンプ」なら居住性の高いキャンパーシェルが理想的でしょう。
また、釣りやバイクなどアクティビティ重視の場合は、ヒッチキャリアや防水ラゲッジがあると便利です。
まずは、自分がキャンプ仕様のハイラックスでやりたいことを明確にし、それに合った装備が搭載されているかに注目しましょう。
ハイラックスのアウトドア・キャンプ仕様のカスタムに関する質問に回答
ここからは、ハイラックスをアウトドア・キャンプ仕様にカスタムする上での疑問点について回答していきます。
ハイラックスにキャノピーを設置するデメリットは?
キャノピーを装着すると、荷台が密閉されるため、高さのある荷物が積みにくくなります。
また、後方の視界も制限されるため、バックミラーだけでは後ろが見えにくくなることも。
大きな荷物を頻繁に運ぶ方や、駐車時の視認性を重視する方は注意が必要です。
ハイラックスで困ることは何ですか?
車高が高いため、乗り降りがしづらい可能性があります。
特に子どもや高齢者、大きな荷物があるときは注意が必要です。
また、荷台スペースを広く確保している分、後部座席がやや狭く感じるかもしれません。
ただし、積載力を重視する人にとっては、どちらも大きな問題にはなりません。
ハイラックスチャンプとは何ですか?
ハイラックスチャンプは、トヨタが新興国向けに開発した実用性重視のピックアップトラックです。
頑丈なラダーフレームやシンプルな内外装を備え、架装の自由度も高いのが特徴です。
無駄を省いた潔いデザインと価格の手頃さで、日本国内でも「導入してほしい」と注目を集めています。
まとめ
ハイラックスは、頑丈な構造と高い積載力を備えた、アウトドアにぴったりな1台です。
テントやキャノピーの装着から、本格的なトラキャン仕様やUSスタイルのカスタムまで、用途や好みに合わせた楽しみ方が広がります。
注意点や費用面もしっかり把握した上で、自分のアウトドアスタイルに合ったハイラックスのカスタムを楽しんでみましょう。

