【初心者向け】車検とは?基本知識や費用、やり方をわかりやすく解説

整備する様子

車検と聞くと「高い」「よくわからないまま終わる」というイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。

しかし制度の目的や流れ、費用の仕組みをあらかじめ把握すれば、あわてずに車検に臨めます。

この記事では、車検の目的や検査内容、費用の内訳、よくあるつまずきポイントまでを初心者向けにわかりやすく解説します。

初めてでも落ち着いて車検に臨めるよう、必要な情報を一つずつ整理しましょう。

目次

車検とは何か?目的と制度を理解しよう

車検とは、車が安全な状態で公道を走行できるかを定期的に確認するための制度です。

正式名称は「自動車検査登録制度(継続検査)」で、道路運送車両法に基づいて実施されています。

この制度の目的は、劣化や不具合のある車両がそのまま公道を走るのを防ぎ、運転者だけでなく歩行者や他の車両を含めた交通全体の安全を守ることです。

そのため、車検に合格しない車は、公道を走行できません

一見すると問題がなさそうな車でも、構造や装置の状態、排出ガスの数値などが基準に適合していなければ、不合格となる場合があります。

車検の目的を正しく理解することは単なる義務的な手続きではなく、自分の車の状態を見直す重要な機会です。

安心して車を利用し続けるためにも、車検の制度とその本質を押さえておきましょう。

車検での検査項目の考え方とチェックポイント

光軸調整する整備士

車検では多くの検査項目がありますが、すべての数値や基準を覚える必要はありません。

重要なのは、「走る・曲がる・止まる」といった車の基本性能が、安全に維持されているかどうかです。

主にチェックされる項目は以下の通りです。

項目目的
情報の確認車検証や検査票に記載の内容と、持ち込まれた車の情報が一致しているか
外観検査ライトやワイパー、クラクションなどが正常に動作するか確認
サイドスリップ検査車が真っすぐ走行できるかを調べる
スピードメーター検査実際の速度とスピードメーターの数値に大きな誤差がないか調べる
ヘッドライト検査適切な明るさ、向きでライトが照らされているかを確認する
ブレーキ検査安全に停止できるか制動力を調べる
排出ガス検査環境汚染の防止とエンジンの状態をチェックする
下回り検査オイル漏れや部品のサビや腐食など安全上の問題がないかを確認する

ライトの検査では、主流だったハイビーム測定から、2024年8月以降はロービーム測定へと切り替わっており、照射範囲や光量が基準を満たさない場合は不合格となります。

しかしロービーム測定への完全移行は全国一律ではなく、北海道・東北・北陸信越・中国地方の一部地域では、2024年8月1日からロービームのみで判定する運用へ完全移行しています。

一方で、関東・中部・近畿・四国・九州などの地域では経過措置が設けられており、2026年8月1日まではロービームで不適合となった場合でも、ハイビームでの再検査が認められる扱いです。(※)

※参考:国土交通省 | 説明資料

スクロールできます
地域ブロックロービーム完全移行時期現状(2026年1月時点)
北海道・東北・北陸信越・中国2024年8月1日すでに完全移行済み。ロービーム不適合は即不合格。
関東・中部・近畿・四国・九州2026年8月1日(予定)経過措置期間中。 ロービームで不合格でも、ハイビームで基準を満たせば合格となる。
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また2024年10月からは、OBD検査(車載式故障診断装置)とよばれる検査が本格的に始まりました。(※)

OBD検査は、車に搭載された電子制御の状態を確認する検査で、外観に問題がなく警告灯が点いていない場合でも、内部に不具合の履歴が残っていれば指摘される制度です。

しかしこのOBD検査はすべての車両が対象となるわけではなく、国産車では2021年10月1日以降、輸入車では2022年10月1日以降に新型車として型式指定を受けたモデルに限られます。

※参考:国土交通省 | OBD検査とは?

このほかにも、スピードメーターの精度や排出ガスの濃度など、公道を安全に走行するために必要な項目が幅広くチェックされます。

車検は「すべてが完璧な状態であること」を求めるものではなく、国が定めた最低限の安全基準を満たしているかを確認する制度です。

制度の背景を理解すると、車検でどの部分が重視されるのかがわかり、車検前の点検や整備を無駄なく進めやすいでしょう。

車検は何年に一度?期間と有効期限

車検には車種ごとに決まった検査のタイミングがあり、把握していないと準備が後回しになり、有効期限のチェックも遅れます。

ここでは普通自動車を例に、車検が必要になる年数と有効期限の考え方を整理します。

車検は期限内に受ける必要があるため、スケジュールに余裕を持って動きましょう。

車検は初回3年・以降2年ごとに検査が必要

一般的な自家用乗用車の場合、車検は新車登録から初回までが3年、その後は2年ごとに受ける必要があります。(※)

これは道路運送車両法に基づくルールで、車の使用状況や走行距離に関わらず共通です。

※参考:国土交通省|自動車検査証の有効期間

中古車の場合は、購入時点で残っている車検の有効期限が基準となるため、次回の車検時期は車両ごとに異なります。

購入後まもなく車検が必要になるケースもあるため、契約時に有効期限を確認することが重要です。

車検時期を見落とすと、直前になって予約が取れずあわてるだけでなく、期限切れに気づかないまま公道を走行してしまうリスクもあります。

とくに年末の12月と年度末の3月は混雑しやすいため、余裕を持って準備を進めましょう。

車検の有効期限は車検証と検査標章で確認できる

車検の有効期限は、車検証とフロントガラスに貼られた検査標章で確認できます。

2025年4月1日施行の制度改正(※)により、車検の受検可能期間は満了日の1か月前から2か月前へと拡大されました。

これは、年度末に集中しがちな車検需要を平準化し、整備現場の負担軽減を目的として国土交通省が道路運送車両法施行規則を見直したものです。

※参考:国土交通省 | 来年4月より、車検を受けられる期間が延びます

現在の電子車検証には車検満了日の記載はありませんが、ICタグに記録された車両情報を専用のアプリで読み取ると、スマートフォンやパソコンから有効期限や所有者情報を確認できます。(※)

※参考:国土交通省 | 電子車検証特設サイト

通知に頼るだけでなく自分でも定期的に確認することが、余裕を持って車検に対応するためのポイントといえます。

車検が切れたらどうなる?違反になるケースと罰則のリスク

パトカー

車検が切れた状態で公道を走行すると、道路運送車両法違反に該当し、違反点数6点の加算(※)や、6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金が科されるおそれがあります

これは「無車検運行」として扱われるため、非常に重い違反です。

また保険が切れた状態で公道を走行すると、自動車損害賠償保障法違反に該当し、違反点数6点の加算(※)や、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金が科される可能性も。

※参考:警視庁|交通違反の点数一覧表

さらに無車検・無保険の状態で事故を起こすと、任意保険の補償条件を満たさないと判断される場合があり、車両保険に加入していても自車の修理費や自身の治療費が補償されない、または大きく制限されることが想定されます。

相手がいる事故の場合は、自賠責分を自己負担したり、契約内容によっては補償が一部またはすべて認められないケースもあり得ます。

そのため本来は保険でカバーされる負担を自分で背負う可能性が高く、車検切れでの運転は非常にリスクの高い行為といえるでしょう。

このような事態を避けるためには、車検の有効期限に気づいた時点で運転を控え、早めに検査や更新の手続きを進めることが重要です。

余裕を持った確認と行動で、不要なトラブルを防ぎましょう。

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車検の費用や内訳について

車検費用の相場は、軽自動車で6〜9万円、普通車で8〜17万円とされていますが、実際の金額は車の状態や依頼先によって前後します。

車検費用は、大きく分けて「法定費用」と「車検基本料」の2つで構成されています

法定費用には自賠責保険料・自動車重量税・検査手数料(印紙代)が含まれますが、これらは国が定めた費用のため、どの業者でも金額に大きな差は出ません。

一方の車検基本料は、点検や整備にかかる費用で、車の年式や走行距離、車の状態によって変動します。

ディーラー、整備工場、カー用品店など、依頼先によって点検内容や工賃の設定が異なるため、見積もり金額にも差が出やすい部分です。

とくに、年式が古い車や走行距離が多い車は、部品交換や追加整備が必要になるケースがあり、その分費用が高くなる傾向があります。

以下は一般的な車検費用の目安です。

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費用区分内訳項目軽自動車の目安普通車の目安
法定費用自賠責保険料約17,000円約17,000円
自動車重量税約7,000円約16,000〜49,000円
検査手数料(印紙代)約1,600〜2,200円約1,600〜2,300円
車検基本料点検・整備費用約24,000〜84,000円約35,000〜130,000円
総額目安約50,000〜110,000円約70,000〜180,000円

納得して車検を受けるためには、提示された見積もり内容の確認が大切です。

不要な整備が含まれていないかをチェックすると、余計な出費を避けられます。

複数の業者で見積もりを比較すれば、価格だけでなく説明の丁寧さや対応面も含めて、自分に合った依頼先を見つけやすいでしょう。

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車検を受ける際の流れと手順

車検証イメージ

車検は事前準備から完了まで一連の手順を把握すると、当日の段取りもスムーズに進めやすいです。

車検の基本的な流れは、次のとおりです。

STEP

依頼先を選ぶ

ディーラー、整備工場、カー用品店などから依頼先を検討し、車検満了日の2〜3か月前を目安に見積もりを取る

複数社で見積もりを取ると比較しやすい

STEP

見積もり内容を確認・予約

点検内容や費用に納得できる業者を選び、車検の予約を行う

不要な整備が含まれていないか確認

STEP

必要書類を準備

車検証、自賠責保険証明書、自動車税の納税証明書を用意する

書類不備があると受付できない場合がある

STEP

車と書類を持ち込む

予約日に車と必要書類を持参し、所定の検査を受ける

代車の有無も事前に確認すると安心

STEP

点検結果の説明を受ける

追加整備が必要な場合は、内容と費用の説明を受け、実施するか判断する

その場で判断せず一度検討することも可能

STEP

費用を支払い完了

点検・整備が完了したら費用を支払い、当日の作業は終了

支払い方法(現金・カード等)を確認

STEP

車検証・検査標章を受け取る

後日郵送される新しい車検証と検査標章を受け取り、ステッカーをフロントガラス内側の運転者席上部に貼り付ける

貼り付け位置は「前方かつ運転者席から見やすい位置」(※)

※参考:国土交通省 | 検査標章の貼り付け位置について

車検の期限が近づいてからあわてないためにも、早めに準備を進め、計画的に手続きを行いましょう。

車検と法定点検の違い

車検と法定点検は混同されやすいですが、それぞれの目的と役割は明確に異なります。

どちらも車の安全に関わる重要な仕組みですが、「何を確認する制度なのか」を理解することが大切です。

車検と法定点検の違いは以下の通りです。

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項目車検法定点検
法的義務あり(受けなければ違反)あり(自家用車は未実施でも罰則なし)
主な目的保安基準に適合しているか確認故障予防・安全性の維持
実施期間初回3年、以降2年ごと12か月・24か月ごと
検査内容検査項目が決まっている点検項目の確認・必要に応じ整備
実施者陸運局・指定工場(受検は業者・使用者本人どちらも可)自分で実施も可能
(正しく点検を実施し、記録簿の作成が必要なためプロに依頼推奨)
結果の影響合格しなければ走行不可実施しないと不調を見落とすリスクあり

車検は、公道を安全に走行できる状態かどうかを確認するための検査制度です。

有効期限を過ぎたまま走行すると、法律違反として処罰の対象となります。

一方の法定点検(※)は、車の安全性や性能を維持するための点検・メンテナンスです。

12か月点検と24か月点検があり、法律上はどちらも実施が求められていますが、自家用車の場合は実施しなくても罰則はありません。

なお、24か月点検は車検と同じタイミングで行われるケースが多いため混同されがちですが、車検は「検査」、法定点検は「整備」と、制度の性質が異なります。

法定点検を受けていても車検に通らなければ走行できず、また、車検に合格していても法定点検を怠ると不具合の見落としにつながる場合があります。

※参考:国土交通省 | 自動車の点検整備

車検は「走行してよいかを判断する制度」、法定点検は「日常的な安全を維持するための制度」です。

車の安全性と快適性を保つためにも、両方の役割を理解したうえで、適切に実施しましょう。

初めて車検を受ける人が戸惑いやすい3つのポイント

初めての車検では、何をすればいいのか戸惑う場面が多いです。

なんとなく流れは知っていても、実際に見積もりや予約を入れたりする段階になると、どのように進めてよいかわからなくなることも。

ここでは、初めての車検で迷いやすい3つの場面に絞って、それぞれの対処法を紹介します。

事前に戸惑うポイントを解消して、安心して車検を受けましょう。

車検は「どこで受けても同じ内容」だと思い込んでしまう

車検は国が定めた制度であるため、「どこで受けても内容は同じ」と考えてしまいがちです。

合否を判断する保安基準は全国で共通ですが、実際の整備内容や説明の丁寧さ、費用の考え方は、依頼先によって大きく異なります

主な依頼先ごとの特徴と費用感は、次のとおりです。

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依頼先特徴
ディーラー・メーカー系列の販売店として純正部品で整備
・車種ごとの基準に沿った点検を実施
・説明は丁寧だが費用は高め
・リコールやキャンペーン確認も同時に可能
整備工場・有資格の整備士が在籍している場合が多い
・純正・社外部品を使い分けて対応
・工場ごとに技術力や説明の丁寧さに差がある
・必要な整備だけを相談しやすい
カー用品店・作業が定型化され短時間で完了しやすい
・必要最低限の点検で費用を抑えやすい
・車種や状態によって対応できない場合あり
・個別対応や細かな不具合発見は限定的

とくに初めて車検を受ける場合、内容を十分に確認しないまま任せてしまい、「想像以上に費用がかかった」と感じるケースも少なくありません。

こうした不安を減らすためには、見積もりの段階で、どの整備が必要なのか、なぜその費用になるのかを確認することが重要です。

同じ車でも依頼先が異なれば費用もサービスも変わるため、比較する意識を持ちましょう。

内容をよくわからないまま任せてしまう

車検に苦手意識を持ってしまう理由のひとつが、「内容がよくわからないまま進んでしまうこと」です。

とくに初めて車検を受ける場合は、整備士の説明が専門的に聞こえやすく、ユーザーが十分に理解しないまま流されてしまうケースも少なくありません。

しかし、車検費用は「法定費用」と「車検基本料」に分かれていることや、整備内容について説明を受ける権利があるのを知るだけでも、説明の内容を理解しやすいです。

すべてを理解しようとする必要はなく、「なぜこの整備が必要なのか」を確認するだけでも十分です。

わからない点をそのままにせず、一つずつ確認しながら進めると、不要な不安や出費を抑えやすいため、納得できる車検を実施できるでしょう。

車検の期限・見積・予約の順番がわからず不安になる

初めて車検を受けるときは、「何から始めればいいのかわからない」と感じやすく、不安になりがちですが、基本的な順番さえ押さえれば、手続きは決して難しくありません。

車検は次の流れで進めるのが基本です。

1.車検の有効期限を確認する
2.業者に見積もりを依頼する
3.費用に納得した業者で予約する

この順番を意識するだけでも、次に何をすべきかが明確になり、全体の予定を立てやすくなります。

とくに有効期限を早めに確認すれば、見積もりから予約まで余裕を持って対応できます。

あらかじめ流れを把握したうえで行動すれば、判断に迷う場面も減り、車検全体をスムーズに進めやすいでしょう。

まとめ

車検は、車を安全に使用するために国が定めた検査制度であり、車が公道を走行できる状態にあるかを定期的に確認する重要な仕組みです。

新車登録から初回は3年、その後は2年ごとに受ける必要があるため、この基本的な周期を把握し、期限切れを防ぐ必要があります。

また、車検の検査内容や、法定費用と車検基本料からなる費用の仕組みを理解すれば、「高い」「よくわからない」といった不安を過度に感じる必要はありません。

見積もりの内訳を確認し、整備内容について説明を受けながら進めると、納得したうえで車検を受けられます。

初めての車検では戸惑うこともありますが、制度そのものを理解すると、安心感につながり満足度の高い車検につながります。

本記事で整理したポイントを参考に、余裕を持って準備を進め、落ち着いて車検に臨みましょう。

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この記事はHID屋が監修しています

HID・LED専門店を運営。累計1,000社以上と取引しており、楽天月間優良ショップ14回受賞、お客様満足度97.4%。本メディアでは、HID・LEDを長年販売してきた経験から、車のヘッドライト・フォグランプ等の関するお役立ち情報を発信していきます。

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