車のエンジンがかからず「ガガガ」「ギギギ」といった音がして慌てていませんか?異音がしてエンジンがかからないのは、バッテリーの電圧不足が原因かもしれません。
本記事では、ガガガ・ギギギなどの異音がする主な原因や修理費用の目安を解説します。
無理にエンジンをかけ続けるとセルモーターやバッテリーの故障が悪化する恐れもあります。正しい知識を身につけて、落ち着いて対処してください。
車のエンジンがかからず「ガガガ」と音がする原因と対処法

エンジンがかからないときの「ガガガ」という音は、バッテリーの電圧不足やセルモーター、ギアのかみ合い不良など始動系トラブルのサインであることが多いです。
具体的には、以下のような原因が考えられます。
- バッテリー電圧不足
- セルモーターの故障・劣化
- スターターギアの噛み合い不良
- 配線・接触不良
- エンジン内部の固着
電圧不足だとライトやメーターの表示が暗かったり弱かったりします。ジャンプスターターを利用し、始動するか試してみてください。
ジャンプスターターで始動できない場合、以下の部品の故障が考えられます。あわせて修理費用の目安も紹介します。
- バッテリー交換:1〜3万円前後
- セルモーター交換:3〜8万円前後
- 配線修理:5,000〜2万円程度
- ギア関連修理:2〜6万円前後
なお、バッテリーが電圧不足になってしまうのは、バッテリー端子の緩み・サビが考えられます。そのため、バッテリー端子が確実に接続されているかチェックしてみましょう。
異音別エンジンがかからない原因と対処法

エンジンがかからないときの音は「ガガガ」だけではありません。異音別に症状と対処法をまとめました。
- カチカチと磁石がくっつくような音
- ギギギ・ガリガリと金属が擦れるような音
- ジジジと小さく回る音
- キュルキュルと音が鳴る
- 無音(まったく反応しない)
エンジンがかからないときの音によって故障箇所や考えられる原因が異なるため、異音別に解説していきます。ガガガとは少し音が異なると感じる場合、ぜひ参考にしてください。
カチカチと磁石がくっつくような音
カチカチと音がなる場合はバッテリーの電圧不足が疑われます。電気系統は作動しているのに、エンジンが始動しないときに多い症状です。メーターやライトは少ない電力で点灯しますが、セルモーターを回すには電力が足りない状態です。
車種によっては、カチカチ・カカカという音がしたり、端子の接触不良だと不規則なガガガ音になったりします。
カチカチと音がなりエンジンがかからないのは、冬場や長期間放置後に多い傾向にあります。すぐにできる対処法は以下の通りです。
- ジャンプスターターを利用し、エンジンを始動
- バッテリーの充電・交換
- 寒冷時は時間をおいて再始動
バッテリーの交換費用の目安は約5,000〜30,000円と幅広く、車種・サイズで変動します。
ギギギ・ガリガリと金属が擦れるような音
エンジンがかからないときにギギギ・ガリガリと音がする場合、セルモーターの故障や摩耗が原因の可能性があります。走行距離が10万キロ以上の車や、年式が古い車に発生しやすい傾向があります。
基本的に応急処置は難しいため、レッカーで整備工場やディーラーへ運搬してもらうのが一般的です。
セルモーターの交換にかかる費用の目安は約30,000〜80,000円です。
ジジジと小さく回る音
ジジジと音がする場合はバッテリー電圧不足かセルモーターの動力不足が考えられます。セルモーターは動こうとしていますが、電力が不足し、エンジンがかからない状態です。
電源は入るもののエンジンが始動せず、寒冷時やバッテリー劣化時に発生しやすい傾向があります。
すぐにできる対処法は以下の通りです。
- ジャンプスターターを利用する
- 不要な電装品をOFFにして再始動する
- 時間を置いて再始動してみる
改善しない場合はセルモーターの故障が疑われるため、ロードサービスに連絡しましょう。
バッテリー、セルモーター交換の費用目安は以下の通りです。
- バッテリー交換:約5,000〜30,000円
- セルモーター交換:約30,000〜80,000円
修理費用は車種やバッテリーの容量、依頼先によって変動します。
キュルキュルと音が鳴る
エンジン始動時に「キュルキュル」と空回りするような音がする場合は、バッテリーの他にも燃料や点火系の不具合の可能性があります。
セルモーターは回っていますが、エンジン始動に必要な燃料や点火する力が不足している状態です。寒い朝や長期間乗っていないときに発生しやすく、ライトやメーター表示が弱い・暗いなど電装系が不安定な場合もあります。
まずはガソリンの残量をチェックし、バッテリー端子のゆるみや腐食がないか確認しましょう。異常がなければ、ブースターケーブルやジャンプスターターで始動を試してみてください。
無音(まったく反応しない)
キーやボタンを操作しても音がしない、メーターやライトも点かないときは、電気系統のトラブル・安全装置の作動が考えられます。
エンジンをかける際、何も音がしないときは以下の可能性があります。
- バッテリー上がり
- スマートキーの電池不足
- ヒューズ切れ
また、シフト位置が「P」に入っていない場合や、ブレーキをしっかり踏めていないときでも始動しないことがあります。
異音がなくエンジンがかからないときは、シフト位置やブレーキ踏み込みを再確認し、スマートキーの電池交換、スペアキーを試してみましょう。
それでも反応しない場合はロードサービスか、整備工場・ディーラーへ連絡してください。
修理にかかる費用の目安は以下の通りです。
- バッテリー交換:約5,000〜30,000円
- ヒューズ交換:約1,000〜5,000円
- 電気系統修理:約5,000〜50,000円
電気系統の修理は内容により、金額が上下します。手軽にできる対処法から試してみてください。
無理にエンジンをかけ続けるのは危険

エンジンがかからないとき、何度もかけ続けると以下のような危険があります。
- セルモーターの焼き付き・故障
- バッテリーの完全放電
- エンジン内部への負担増加
セルモーターを何度も回し続けていると内部が加熱し、故障の原因になります。交換費用は約30,000〜80,000円と高額になりやすいため、何度もセルモーターを回すのは避けましょう。
他にも、かぶりや始動不良の悪化、バッテリーが完全放電してしまうおそれがあります。こうなると、ジャンプスターターでも再始動できない可能性があります。
かぶり:燃料が多く入りすぎて、正常に点火できなくなる状態のこと。現代の車では起こりにくいが、始動を何度も繰り返した場合や寒冷時などには発生することがある。
くわえて、無理な始動で症状が変わって診断に時間がかかることもあります。、故障原因の特定が難しくなるため、このことからも何度もエンジンをかけ続けないようにしましょう。
どうしても車のエンジンがかからないときの依頼先

シフト位置やブレーキの踏み具合の確認など、対処法を実践してもエンジンがかからない場合は、ロードサービスに依頼しましょう。ロードサービスの依頼先は、以下の通りです。
- JAF・任意保険ロードサービス
- 整備工場・ディーラー
無理な始動や車を押してエンジンを始動させる押しがけ(MT車)は、故障の悪化や事故につながるおそれがあるため、避けてください。
JAF・任意保険ロードサービス
JAFや任意保険付帯のロードサービスは24時間対応で現場まで駆けつけ、バッテリー上がり・簡易点検・レッカー搬送に対応しています。
任意保険の契約内容によっては、無料ロードサービスが付帯している場合があるため、加入している保険会社の窓口に確認してみてください。
なお、JAF会員ならロードサービスは無料です。けん引の場合、20kmを超えると1kmあたり830円の費用が発生します。非会員の場合でも、約20,000円〜で対応してもらえます。
民間整備工場・ディーラー
民間整備工場やディーラーで引き取りしてもらうと、原因の特定から修理まで一括対応できます。自宅や駐車場で動かない場合は引き取り依頼も可能です。ただ、民間整備工場の規模によっては対応していない場合もあります。
ディーラーはメーカー独自のノウハウをもち、車の特徴に応じた整備に強く、民間整備工場は費用を抑えられる可能性があります。
修理前に見積もりを確認しておくと、後に高額請求されるトラブルを防止できるでしょう。
車のエンジンがかからないトラブルを防ぐ方法
車のエンジンがかからないトラブルを未然に防ぐためには以下の方法が有効です。
- バッテリーの状態を定期的にチェックする
- 短距離走行ばかりを避ける
- 冬場は電装品の使いすぎに注意する
エンジンがかからないトラブルは、日頃の点検や使い方で予防できる可能性があります。突然の始動不良を防ぐためにも、ぜひ参考にしてください。
バッテリーの状態を定期的にチェックする

バッテリー使用年数の目安は約2〜3年です。冬前・車検時・定期点検時に電圧をチェックすると、安心です。
ライトが暗い・始動が弱い場合はバッテリーが弱っているサインなので、交換を検討してください。バッテリーを定期的に点検する癖をつけておけば、突然の始動不良が起こる可能性を減らせます。
短距離走行ばかりを避ける

車は走行中の動力を利用し、バッテリーを充電します。短距離走行ばかりを繰り返していると、十分な充電ができません。
バッテリーが弱ると、セルモーターを動かすのに必要なだけの電力が足りなくなり、エンジンがかからなくなってしまいます。
1〜2週間に1回は1時間以上車を走らせ、バッテリーを充電しましょう。アイドリングだけでは充電量が足りないこともあるため、走行させるのが確実です。
また、エンジンをかけ、すぐに停止させるのもバッテリーの寿命を縮める原因になります。1台の車を長く乗るためにも、定期的に長時間走らせましょう。
冬場は電装品の使いすぎに注意する

冬場に使用頻度が高くなるエアコン・シートヒーター・デフロスターは消費電力が大きく、バッテリー性能に影響します。
デフロスター:自動車のフロントガラス内側の「曇り」や外側の「霜」を、温風で瞬時に除去し視界を確保する装置・機能。
車で通勤している方は出勤前にアイドリングさせ、デフロスターを作動させたり、車内を温めたりしていることが多いと思います。寒冷地ではバッテリー性能が低下しやすいため、エンジン始動不良の原因になってしまいます。
冬前はバッテリーを点検し、トラブルを予防しましょう。
定期的な点検・消耗品交換を行う

エンジンがかからないトラブルを防ぐには、定期的にスパークプラグ・イグニッションコイルの劣化を点検しましょう。ただ、専用の工具が必要になるので、プロに任せるのが安心です。
また、エンジン警告灯が点灯したまま放置しないのも重要です。点検記録簿を活用し、整備履歴を把握すると、いつ何を交換したかが一目で把握できます。
車のエンジンがかからずガガガ音がする に関するよくある質問
車のエンジンがかからずにガガガと音がなるときによくある質問をまとめました。ぜひ参考にしてください。
エンジンがかからないときに確認するべきことは?
エンジンがかからないときに、まず確認するべきことは以下の通りです。
- ライト・電装関係は点くか
- シフト位置は「P」になっているか
- ブレーキペダルはしっかり踏めているか
- スマートキーの電池残量は十分か
- 燃料は残っているか
とくにスマートキーの電池切れやシフト位置の誤りはよくある原因です。故障を疑う前に、まずは上記の5つを確認してみましょう。
エンジンがかからないときカカカカと音がするのはなぜですか?
「カカカカ」と音がなるときは、バッテリー電圧不足や端子の緩み・接触不良の可能性があります。電圧不足により、セルモーターが回りきらず連続音が出ます。
冬場や長期間放置後に起きやすいため、ジャンプスタートや少し時間を置いてから再始動してみてください。
エンジンが壊れる前兆は?
エンジンが壊れる前兆として、カラカラ・ガラガラといった音がします。他にも、以下のような症状が見られます。
- 振動が大きくなる・アイドリング不安定
- 加速しない・パワー低下
- 白煙・黒煙など排気の異常
エンジン警告灯が点灯し、上記に似た症状がある場合は突然再始動できなくなる可能性があるため、早急に点検してください。
まとめ
車のエンジンがかからずガガガと音がする場合、バッテリー・セルモーター・燃料系などのトラブルが主な原因です。電気はつくのにエンジンがかからないのは、セルモーターを回すのに必要な電力が不足しているためです。
エンジンをかけるときに発する異音の種類によって、ある程度の原因や対処法は判断できます。まずは以下の項目をチェックしましょう。
- ライト・電装関係
- シフト位置
- スマートキーの電池残量
- バッテリー端子のゆるみ
- ブレーキペダルの踏み方
上記のチェックやジャンプスタートでも改善しない場合は、ロードサービスや整備工場へ早めに相談するのが安心です。無理に何度もエンジンをかけ続けると、故障が悪化する可能性があります。
突然の始動トラブルでも、落ち着いて原因を切り分けることが大切です。安全を最優先に、無理のない範囲で対処しましょう。

