ファミリーカーとして大人気のトヨタのノアとヴォクシー。広い車内を活かして、ご家族で車中泊に挑戦してみたいと思っていませんか?
ノア・ヴォクシーは少しの工夫で、大人2名と幼児1名でもぐっすり眠れる快適な車中泊が可能です。ただ、シートを倒しても完全なフルフラットにはならず段差が発生するため、そのままでは快眠できません。
そこで当記事では、ノアとヴォクシーが車中泊におすすめな理由や段差解消のコツ、おすすめアイテムについて解説します。車中泊を検討中の方は、ぜひ最後までご覧ください。
ノア・ヴォクシーが車中泊におすすめな3つの理由
ノア・ヴォクシーが車中泊におすすめな理由は以下の通りです。
- 広い室内空間で大人2名+幼児1名が就寝可能
- 多彩なシートアレンジで寝床を作りやすい
- ハイブリッド車なら燃費が良く長距離移動も経済的
ノア・ヴォクシーはミニバンならではの広さと、多彩なシートアレンジ機能が備わっているのが魅力です。特別な工具や大掛かりなDIYなしでも、工夫次第で快適な就寝スペースを確保できるメリットがあります。
広い室内空間で大人2名+幼児1名が就寝可能

ノアとヴォクシーの室内長は2,805mm、室内幅は1,470mm、全高は1,405mmです。大人2名と幼児1名が川の字になって寝られる広いスペースがあります。
ただ、荷物が多いと就寝スペースが狭くなるため、ルーフボックスを活用するなど、荷物を減らす工夫をしておくと安心です。
多彩なシートアレンジで寝床を作りやすい

ノアとヴォクシーはシートアレンジの自由度が高い点も魅力です。
「フロントフラットソファモード」や「リヤフラットソファモード」など、乗車人数や目的に合わせて空間を作れます。状況に応じて柔軟にレイアウトを変更でき、簡単に車中泊向けの空間を作れるためおすすめです。
ハイブリッド車なら燃費が良く長距離移動も経済的

ハイブリッドモデルは非常に優れた燃費性能を発揮します。90系は※WLTCモードで約23.0km/L(2WD)となり、ガソリン車の約14〜15km/Lと比較すると約9km/Lも差があります。
※参考:トヨタ公式
車中泊の旅は長距離移動が多くなる傾向にありますが、ハイブリッド車ならガソリン代を大幅に抑えられます。頻繁に車中泊を楽しみたい方にとっては大きなメリットになるでしょう。
ノア・ヴォクシーでの車中泊を快適にする「段差解消」のコツ
段差解消のコツは以下の通りです。
- ベッドキットの活用
- インフレータブルマットの活用
- 段差解消クッションの活用
車中泊の快適さは、いかに平らな寝床を作れるかに左右されます。予算や目的に合わせて適切なアイテムを選び、自宅のベッドに近いフラットな空間を作り上げることが大切です。それぞれの方法を解説します。
ベッドキットの活用
専用のベッドキットを導入するのが、もっとも確実で手軽な方法といえます。相場は約5万〜10万円と高価ですが、シートの上に載せるだけで完全なフラット空間が完成します。
なお、マットを取り外すだけで日常使いと車中泊の切り替えができる商品もあるため、日々の利用には影響しません。
予算に余裕があり、本格的に車中泊を楽しみたい方に適しています。
インフレータブルマットの活用
インフレータブルマットとは、内部のウレタンが空気で膨らむマットのことです。
クッションなどで段差を埋めた上に、厚さ8センチのマットを敷くと段差を感じにくくなり、睡眠の質が格段に向上します。
エアーマット、銀マットより寝心地が良く、家庭用のベッドに近い感覚で眠れます。筆者も利用していますが、今はアウトドアに欠かせないアイテムです。
エアーマット:空気のみで膨らむマット。ふわふわした寝心地が特徴。
銀マット:クッション材にアルミ箔を蒸着させた銀色のマット。価格の低さがメリット。
使用しないときは比較的コンパクトに収納できるため、空間が限られる車中泊におすすめです。
段差解消クッションの活用
手軽さを優先したい方は、座面と背もたれの隙間を埋める段差解消クッションを利用してみましょう。約3,000円〜20,000円が目安です。倒したシートの上に載せるだけなので、誰でも簡単に段差解消できるのがメリットです。
ただ、クッションは基本的に折りたたみや収縮ができないため、かさばります。使用しないときは、3列目シートを展開したときのトランクスペースをほぼすべて使うほどの場所が必要です。
また、クッションだけでは完全なフラットにはならない商品もあるため注意してください。完全なフラットにしたい場合、必ず車中泊マットと組み合わせて使用するか、ベッドキットの利用が確実です。
ノア・ヴォクシーには車中泊仕様のコンプリートカーがある

車中泊仕様のコンプリートカーの主な特徴は以下の通りです。
- 3列目シートを撤去して2列5人乗りに変更している
- 荷室の床面は汚れに強い木目調の硬質塩ビ仕上げになっている
- 専用の「マルチユースボード」はテーブル等としても使える
80系のノア・ヴォクシーには、モデリスタが製作する車中泊仕様のコンプリートカー「MULTI UTILITY」が存在します。
通常は3列8人乗りのところを2列5人乗りに変更しており、広い自由空間を確保しているのが最大の特徴です。荷室の床は塩化ビニル仕上げなので、水や汚れに強く、飲み物をこぼしてもすぐに拭き取れます。
専用オプションの「マルチユースボード」はベッドキットの他に、荷室を上下2段に仕切ったり車外でテーブルとして使ったりできます。
本格的なキャンピングカーまでは手が出ない方や、5人乗りで問題ない方におすすめです。
ノア・ヴォクシーで車中泊する際の注意点
車中泊する際の注意点は以下の通りです。
- 7人乗りモデルは2列目の中央に隙間ができる
- 3列目シートが「跳ね上げ式」で荷室幅が狭くなる
- シートアレンジだけでは完全なフルフラットにならない
ノア・ヴォクシーは車中泊に適した車ですが、そのまま寝袋を敷くだけでは体が痛くなることがあるため注意が必要です。特有の構造や弱点を事前にしっかりと把握しておきましょう。
7人乗りモデルは2列目の中央に隙間ができる
7人乗りモデルは2列目が独立しており、シートを倒してフルフラットに近い状態にしても、中央のウォークスルー部分に隙間ができます。
そのまま就寝すると、隙間に体が落ちてしまい快適には寝つけません。市販の隙間埋めクッションなどはかさばるため、クーラーボックスの上にタオルを重ねて高さを微調整する手軽な対策がおすすめです。
3列目シートが「跳ね上げ式」で荷室幅が狭くなる
ノア・ヴォクシーの3列目シートは、左右の窓側に跳ね上げて収納する構造です。
床下収納タイプと比べると、跳ね上げたシートが出っ張るため、就寝スペースや荷室の横幅が狭くなり、窮屈に感じるときがあります。
その際は、3列目をフラットにした後、シート上にベッドキットを展開すると、就寝スペースを広くできます。
シートアレンジだけでは完全なフルフラットにならない
多彩なシートアレンジが可能ですが、すべて倒しても座面と背もたれの繋ぎ目部分に10センチ程度の段差や傾斜が生じます。
そのまま寝ると腰や背中が痛くなり、翌日に疲れが残りやすくなるため注意してください。
快適に眠るためには、専用の段差解消クッションや厚さ8センチ以上のインフレータブルマットを用いた対策が必要不可欠です。
予算に余裕があり、就寝時の快適さを重視するならノア・ヴォクシー専用のベッドキットがもっとも確実です。
ノア・ヴォクシーの車中泊に必要なおすすめアイテム
おすすめの必須アイテムは以下の通りです。
- シュラフ(寝袋)
- サンシェードやカーテン
- 小型LEDランタン・ルームランプ
- ポータブル電源
- LEDヘッドライト・フォグライト
- ディフューザー
車中泊のアイテムは何でもいいわけではなく、限られた車内スペースを圧迫しないものを選ぶのがポイントです。適切なアイテムを揃えることで、快適性や防犯などの安全面が向上します。

シュラフ(寝袋)

就寝時は、季節を問わず快適に眠れ、かつ車内スペースを圧迫しないシュラフがおすすめです。
布団の持ち込みも可能ですが、シュラフのほうがコンパクトに収納でき、車内スペースを圧迫しません。ダウンシュラフだとさらにコンパクトになります。冬場は密着性の高いマミー型、夏場は広げて温度調節しやすい封筒型を選ぶと快適です。
また、シュラフを選ぶ際は、メーカーが提示する快適使用温度を目安にして選びましょう。車中泊する場所の最低気温より5℃低いシュラフを選ぶと寒さを感じにくくなります。
快適使用温度とは:成人女性が寒さを感じずに眠れる温度の目安。
サンシェードやカーテン

外からの視線や街灯の光を遮るために必須のアイテムとなります。プライバシーの保護だけでなく、車上荒らしなどの防犯対策にもつながるため非常に重要です。
窓枠にぴったり合うノアやヴォクシーの専用設計サンシェードを選ぶと、窓からの細かな光漏れを確実に防げるため安心です。
小型LEDランタン・ルームランプ

夜間の車内照明として、手元を照らせる小型LEDランタンがあると便利です。ガソリンやガスを燃料とするランタンを車内で使用すると、一酸化炭素中毒や火災の恐れがあるため絶対にやめましょう。
大型のLEDランタンをひとつ使うより、小型を複数個使うほうが思い通りに車内を照らせます。夜間のトイレ移動の際にも、懐中電灯として使用可能です。
また、ルームランプをLEDに交換しておくと、夜間や早朝の片付けに役立ちます。ただ、ルームランプを長時間つけっぱなしにすると、バッテリー上がりの原因になるため注意してください。
ポータブル電源

エンジンを切った状態でも、スマホの充電や扇風機などの家電が使えるようにするにはポータブル電源がおすすめです。初期費用はかかりますが、万が一の災害時における非常用電源としても役立ち、快適性がグッと向上します。
容量ごとで使える家電の目安を事前に確認しましょう。
| 容量 | 使用用途 |
|---|---|
| 200〜500Wh未満 | スマホやLEDランタンの充電が可能 |
| 500〜1000Wh | 扇風機や電気毛布が使える |
| 1000〜1500Wh | 冷蔵庫や調理家電が使える |
| 2000Wh以上 | 冷暖房が使える |
ポータブル電源は長時間のアイドリング対策としても有効で、一酸化炭素中毒や騒音トラブルのリスクも抑えられます。
LEDヘッドライト・フォグライト

暗い山道へ向かう際、純正ライトでは暗く感じるケースがあります。
80系の低グレードはハロゲン仕様もあるため、高輝度なLEDヘッドライトやフォグライトへの交換がおすすめです。80系ノア・ヴォクシーのバルブサイズはロービームがH11、フォグライトがH16です。
とくにHID屋のQシリーズプラチナは圧倒的な明るさと照射範囲で安全運転をサポートしてくれます。夜道の運転が不安な方、現在のライトの明るさに満足していない方はぜひ導入を検討してみてください。
なお、H16のフォグに1球30W以上の商品(SE以外)を使用する際は、車両側の配線が細くヒューズ容量が少ない場合があります。そのため、別売りの電圧安定リレーの併用を推奨しています。
ディフューザー

車内で食事をした後の匂い消しや、就寝時のリラックス用途に車載用ディフューザーが活躍します。
ドリンクホルダーにすっぽり収まるコンパクトなサイズが主流です。
車内の限られたスペースでも邪魔になりません。お気に入りの香りを広げることで、車中泊がさらに快適な非日常空間へと変わります。
車中泊のマナーと季節の対策

車中泊のマナーと季節の対策は以下の通りです。
- 長時間のアイドリングは控える
- 車中泊が許可されている場所で寝泊まりする
- 夏場の熱中症や冬場の防寒対策を徹底する
車中泊は、すべてを自分たちで管理して対策する必要があります。各種トラブルを避け、安全かつ自己責任で楽しむために、これら3つのポイントは必ず守るように心がけましょう。
長時間のアイドリングは控える
長時間アイドリングしていると、排気ガスが車内に逆流し、一酸化炭素中毒になるおそれがあるため大変危険です。命に関わるため、就寝時など長時間のアイドリングは絶対にやめましょう。
とくに雪が降る地域ではマフラーが雪で塞がれやすいため注意が必要です。騒音で周囲の迷惑にもなるため、就寝時は必ずエンジンを切るようにしてください。
車中泊が許可されている場所で寝泊まりする
「道の駅」や「高速道路のSA・PA」はあくまで休憩施設であり、宿泊目的の利用はマナー違反となります。トラブルを避けるためにも、RVパークやオートキャンプ場などを利用してください。
車中泊をする際は、事前に施設のルールを必ず確認しておくことが大切です。
夏場の熱中症や冬場の防寒対策を徹底する
エンジンを切った車内は、外気温の影響を受けやすいため対策が不可欠です。
夏は熱中症の恐れがあるため、ポータブル扇風機や網戸などで風通しを良くしてください。冬は電気毛布や高スペックのダウンシュラフが必要です。
大容量のポータブル電源を使用すると、夏や冬も快適に車中泊できます。


ノア・ヴォクシーでの車中泊に関するよくある質問
ノア・ヴォクシーでの車中泊に関して、よくある質問についてまとめました。ぜひ参考にしてください。
ノアとヴォクシーどっちが安い?
基本的にはグレード展開が幅広いノアのほうが、車両本体価格を安く抑えやすい傾向にあります。ノアは約267万〜389万円、ヴォクシーは約309万〜396万円が目安です。
ヴォクシーはエアロ仕様のみの展開となるため、スタート価格がノアよりも高めに設定されています。
車中泊がダメな理由はなんですか?
長時間の駐車による他の利用者の迷惑、アイドリングの騒音、ゴミの放置などのマナー違反が多発しているためです。
また、防犯上のリスクや一酸化炭素中毒といった安全面の懸念があることも理由に挙げられます。
公認された場所を利用し、必ずルールを守りましょう。
車中泊に最適なミニバンは?
ステップワゴン・セレナ・ノア・ヴォクシー・デリカD:5などが挙げられます。
いずれも荷室が広く、段差解消の工夫をすれば快適に過ごせます。



まとめ
ノアやヴォクシーでの車中泊に関する重要なポイントは以下の通りです。
- 段差解消クッションや8センチ以上の車中泊マットなどでフルフラット化する
- ポータブル電源などの専用アイテムを揃えて快適性を高める
- アイドリングストップや指定場所での宿泊など、マナーと安全ルールを徹底する
ノア・ヴォクシーは、工夫次第で自宅のベッドのように快適な寝床が完成する、車中泊に適した車です。
車中泊をより快適にしたい方は、自分に合ったアイテムやコンプリートカーの導入なども検討してみてください。ルールやマナーを順守し、ノア・ヴォクシーでの素敵な車中泊ライフをぜひ楽しみましょう。

