ヘッドライトの種類の1つであるHIDバルブ。
LEDヘッドライトが登場しましたが、現在でもHIDバルブは多くの車に使われています。
消耗品であるために、HIDバルブが球切れを起こしたというときもあるでしょう。
バラストやバルブの故障で球切れになりますが、どこが原因かは特定しにくいです。
この記事で、HIDヘッドライトが球切れを起こす原因と寿命かどうか判断する方法を紹介します。
HIDヘッドライトの仕組み
ヘッドライトの種類は大きく分けると、ハロゲン、HID、LEDの3つです。
それぞれのヘッドライトで構造が違い、点灯する仕組みが違います。
HIDはディスチャージライトやキセノンランプなどとも呼ばれています。
ハロゲンはライトの中にあるフィラメントに電気を流して発光しますが、HIDにフィラメントはありません。
ライト内部はキセノンガスとメタルハライドが封入されており、高電圧をかけてアーク放電をおこし発光する仕組みです。
ハロゲンは電球で、HIDは蛍光灯のようなものでしょう。
HIDヘッドライトは球切れになる
HIDヘッドライトはハロゲンとは違い、中にフィラメントが入っていないので球切れの心配がないと思っている方がいるかもしれません。
とはいえ、フィラメントこそないもののヘッドライトが点灯不良になることはよくあります。
点灯不良になるのは、HIDのバルブやバラストが原因の場合が多いです。
安い海外製のHIDヘッドライトはもちろんですが、純正のHIDでも点灯不良が起こることはあります。
一番多いのが最初は点灯するけど次第に消えていくという症状です。
点灯はしているけど暗いという症状も見られます。
寿命は本当に2000時間か?
HIDヘッドライトの寿命は2000時間と言われています。
2000時間の寿命はバルブの話であり、バラストは10年ほどは壊れない耐久性の高いパーツです。
ただしバルブの寿命である2000時間はそれだけの期間使用できるよう設計されているということであり、動作保証期間ではありません。
車に装着後はバルブもバラストも厳しい環境の中で作動しています。
バルブであれば何度もスイッチをON/OFFする場合が多く、頻繁にON/OFFすると電極の減りが早いです。
バラストを設置する場所はエンジンルームであり、気温は80度以上にもなります。
単純計算でHIDヘッドライトを毎日60分使ったとき、寿命が2000時間だと約5年持つ計算です。
実際は使用環境を考えると5年も持ちません。
バラストとバルブのどちらが故障しやすいか?
3年ほど使用したHIDヘッドライトが点灯不良になると、バラストが故障したと考える人が多数います。
故障箇所を突き止めようとヘッドライトの左右のバルブを入れ替えてテストしたら、点灯不良の症状は改善しないのでバラストの故障と思われるようです。
3年程度の使用だと、バルブの故障を疑ったほうが良いです。
バラストはコンデンサーの劣化などで故障しますが、10年以上持つパーツであるために3年程度使用したHIDヘッドライトでは故障が起こることはあまりありません。
バルブの故障は見た目だけでは判断できない場合が多いので、寿命がきても気がつかない方がいます。
バルブの寿命かどうか判断する方法
正常なHIDバルブはガラス管が透明です。
3年ほど使ったHIDバルブは、ガラス管の透明度がなくなり擦りガラスの様になっています。
ただしその状態だけでは、ガラス管内部がどうなっているかわかりにくいので寿命かどうか判断しにくいです。
以下のようなケースは、見た目で寿命だとわかります。
- ガラス管内部の発光点が変色し固形化している
- 発光点近くにある金属部分が焼け切れている
- ガラス管内部のガスが漏れて外管に付着している
このようなケースだと、バルブを見ただけで異常だとわかる変化があるので寿命だと判断可能です。
HIDヘッドライトが寿命のときのサイン
HIDヘッドライトは、点灯の仕方によって寿命がきたかどうか判断できます。
寿命がきた場合のパターンはいくつかあり、以下のようなパターンで判断可能です。
- ときどき点滅する
- 変色する
- 光量が低下する
- ライトの光がちらつく
バルブを長く使い、ガラス管に流れる電圧が高まると点滅が発生します。
電圧が高まっている状態だと、バラストにも負荷がかかり良くありません。
変色や光量低下もヘッドライトの寿命が近いサインです。
ただ毎日車に乗っていると、ライトの変色や光量低下は気が付きにくいかもしれません。
ある時ふとライトを見たら、最初の頃より色や光量が変化していると気がつくこともあるでしょう。
ライトのチラつきが発生したときは、寿命間近のサインです。
ピカッピカッと時々点滅するのではなく、揺らめくようなちらつきが発生したときは寿命が近いので、HIDバルブは早めに交換したほうが良いでしょう。
もしも新しいHIDバルブを車に取り付けるときは、感電に注意してください。
HIDバルブに高電流が流れるために、エンジンをかけたまま取り付け作業を行うと感電するので気をつけましょう。
また場合によっては火災が発生する可能性もあります。
作業を行うときは、エンジンとヘッドライトのスイッチを切って行ってください。
おすすめのHIDバルブ
いくつものメーカーからHIDバルブは発売されています。
新しいHIDバルブに交換するときは、どの製品が良いのか迷う方もいるでしょう。
ここではおすすめであるHID屋の製品を紹介します。
HID屋 D2R/D2S HID バルブ 55W 車検対応 純正交換 ヘッドライト
規格 | D2R、D2S |
色 | ホワイト、青っぽいホワイト、白っぽいブルー |
車検 | 対応 |
55WのHIDバルブであり明るく、車検に通る明るさです。
瞬時の立ち上がりと安定した光量を発揮します。
防水性や耐久性などいくつもの出荷前検査を行っており、高品質で信頼性が高いHIDバルブです。
光の色はホワイト(6000K)、青っぽいホワイト(8000K)、白っぽいブルー(12000K)から選べます。
口コミ
HID屋のHIDバルブは口コミでも評判が良いです。
口コミの中からいくつかを紹介します。
純正35wに比べると55wは明るい。
交換は、バーナー交換だけなので簡単でした。引用元 : amazon
同じような価格のバーナーに比べて、光軸もしっかり出て、明るさ(6000K)にも満足です。
引用元 : amazon
何度もHID屋でバーナーを買っているが色の左右差が出ることもなく毎回安定している。何より他の安物バーナーより明るい!
引用元 : amazon
球切れが起きたときの原因特定方法
HIDヘッドライトはバルブとバラストで構成されます。
球切れが起きたときは、どのパーツが原因になっているのか突き止めるため、トラブルシューティングを行ってみましょう。
原因特定方法を紹介します。
左右のバルブを入れ替える
ヘッドライトのトラブルシューティングで有名な方法です。
左右の点灯するバルブと点灯しないバルブを入れ替えます。
入れ替えても点灯しなかったバルブが点灯しないままであるときは、HIDバルブが故障している可能性が高いです。
新しいHIDバルブに交換しましょう。
入れ替えて点灯したら、HIDバルブ以外の故障が考えられます。
ヒューズボックスを確認してヒューズが切れていたら、新しいヒューズを取り付けましょう。
HIDキットを左右のヘッドライトのどちらか片側のみに接続して点灯する場合は、電圧降下している可能性があります。
電圧降下防止リレーを取り付けましょう。
またHIDヘッドライトの球切れは、バラストの故障でも発生します。
バラストの接続を確認する
HIDバラストの配線が接続されているか確認します。
電源ハーネスが逆に接続されているケースもあるので、接続向きが正しいか確認しましょう。
接続部の接触不良が発生していないかも確かめます。
ノイズがバラストに影響している
稀なケースですが、HIDバルブもバラストも故障していないのにライトがちらつくときがあります。
バルブを新品に交換する、バッテリーに直に接続する、リレーを取り付けるなどを行ってもちらつきが発生するときは、バラストを疑ったほうが良いかもしれません。
HIDヘッドライトのバラストもノイズの影響を受けます。
オルタネーターやスピーカからノイズが発生するので、これらパーツに近い位置にバラストを設置すると、発生したノイズが原因でライトがちらつく可能性が高いです。
どうしてもHIDヘッドライトのちらつき原因がわからないときは、バラストの取り付け位置を変えると症状が直るかもしれません。
ちなみにどうしても自分で原因が特定できない場合は、ディーラーや整備工場で見てもらうと原因がわかるでしょう。
まとめ
HIDヘッドライトは、バルブやバラストが原因で点灯不良が発生します。
点灯不良になったら原因をつきとめて、原因となるパーツを交換してください。
ヘッドライトで点滅、変色、光量低下などが発生したら寿命が近いサインです。
早めに新しいHIDバルブやバラストに交換したほうが良いでしょう。
D2RとD2S規格のHIDバルブならば、HID屋のQシリーズがおすすめです。