軽バンのキャンプカスタムは、キャンプや車中泊を快適に自分らしく楽しみたい方にとって、最適な手段です。
軽バンはコンパクトながらも収納力やカスタム自由度が高く、オリジナルのアウトドアスタイルを実現できる一台として注目を集めています。
本記事では、軽バンを使ったキャンプ仕様のカスタム事例を内装・外装・電装に分けた10選を紹介します。
実用性はもちろん、見た目のこだわりや快適性も追求したい方は、理想の「アウトドア基地」づくりの参考にしてください。
軽バンキャンプカスタムの魅力と特徴
軽バンキャンプカスタムは、実用性と自由度の高さから人気が高まっています。
荷室形状や内装構造、車体サイズなどがアウトドアに向いており、自分の好みを反映しやすいのも魅力です。
軽バンキャンプカスタムの主な特徴は以下の通りです。
・四角い荷室形状がキャンプと相性が良い
・内装がシンプルで自分好みの空間が作りやすい
・コンパクトで取り回ししやすい
・比較的燃費が良い
以降でこれらの特徴をひとつずつ詳しく解説します。
四角い荷室形状がキャンプと相性が良い

バン特有の四角い荷室形状は、収納効率が良いためキャンプとの相性が良いです。
車内が箱型に近いため、床面がフラットに整えやすく、マットや板材を敷くだけで快適な就寝スペースを確保できます。湾曲の多い乗用車と異なり、軽バンは壁面や天井も直線的な形状が多いため、空間を無駄なく使えます。
荷室全体の寸法も比較的広く確保されており、テントやクーラーボックス、調理器具などの大型アイテムの積載も余裕です。
軽バンの四角い荷室形状は、収納効率と空間活用に優れる実用的なポイントといえるでしょう。
内装がシンプルで自分好みの空間が作りやすい
軽バンの内装は余計な装飾が少なくシンプルなため、自分好みの空間が作りやすいです。
折りたたみ式のベッドフレームを導入すれば、荷室を寝室にも収納スペースにも変えられます。限られたスペースを最大限に活用すれば、ソロやデュオでの車中泊でも対応可能です。
壁面に有孔ボードや木材パネルを貼るだけでも、インテリアの雰囲気を一変できます。照明やスピーカーを埋め込めば、秘密基地感のあるワクワク感のある空間が完成します。
カスタムの自由度が高く、個性を反映しやすいのが軽バンの大きな魅力です。
コンパクトで取り回ししやすい
軽バンは車体がコンパクトで、狭い道やキャンプ場の悪路でも取り回ししやすいです。
軽自動車規格では、全長3.4m×車幅1.48m×全高2.0m(※)が上限とされており、軽バンもこの寸法に収まるよう設計されています。
※参考:軽自動車検査協会[軽自動車とは]
細い林道や住宅街の細い路地でも安心して運転でき、最小回転半径も小さいため、Uターンなども容易で住宅地でもストレスなく移動できます。
駐車スペースに困りにくく、道の駅やスーパー、や銭湯などの立ち寄りスポットでも扱いやすいです。
普段使いでもアウトドアでも活躍する取り回しの良さは、軽バンならではの魅力といえます。
比較的燃費が良い
軽バンは軽自動車規格で製造されているため、比較的燃費が良いという特徴があります。
排気量は660cc以下とされており、軽バンもこの枠に収まる設計です。構造自体がシンプルで、車体重量も抑えられているため、効率的な走行が可能です。
燃料はレギュラーガソリンを使用し、WLTCモードで1Lあたり15km以上の燃費を記録するモデルも多く、長距離の移動が多くなりがちなキャンプでも、ガソリン代の節約につながります。
軽バンキャンプカスタム事例10選
軽バンでのキャンプや車中泊を最大限に楽しむためには、外装、内装、そして電装系それぞれのカスタム事例を知ることが最も効果的です。
ここでは、あなたの「動くアウトドア基地」を実現するための、具体的で魅力的なカスタム事例を厳選して10個ご紹介します。
・外装例|ルーフキャリア+オーニング
・外装例|ホイール・タイヤ交換とリフトアップ
・外装例|バンパー交換とバンパーガード取付
・外装例|アメリカン・レトロ外装
・内装例|フルフラットベッドキット
・内装例|車内棚・サイドボード
・内装例|断熱材施工+遮光シェード
・内装例|ウッド調内装へのリフォーム
・電装例|ソーラーパネル+ポ-タブル電源
・電装例|灯火類のLED化・間接照明
収納力や快適性の向上、見た目の印象アップなど、様々な目的に応じたカスタムがあります。
自分の理想とするスタイルや、特に重視したい機能に合わせた事例を参考にしながら、カスタムの優先順位を決めていきましょう。
外装例|ルーフキャリア+オーニング

ルーフキャリアとオーニング(車の側面に取り付けるタープ)の組み合わせは、軽バンの積載能力と居住空間を拡大する定番のカスタムです。
ルーフキャリアを装着すれば、車内には積みきれない荷物だけでなく、キャンプ撤収後の汚れのついたキャンプギアや長尺の釣り竿なども、車内を汚すことなく屋根に積載できます。
オーニングは、キャンプ地に到着してすぐに日差しや雨を遮る居住空間を車の横に展開できるため、リビングスペースが瞬時に出来上がり快適です。
これにより車内は就寝スペースとしてだけ利用でき、軽バンの限られたスペースを有効活用できます。
見た目も無骨でアウトドアスタイルが強調されるため、積載と見た目を両立できる軽バンキャンプカスタムの第一歩として最適なカスタムといえるでしょう。
外装例|ホイール・タイヤ交換とリフトアップ
軽バンの外装を一気にワイルドでタフな印象に変えたいなら、大径のオフロードタイヤとホイールの交換、そしてリフトアップ(車高を上げること)がおすすめです。
車高を上げるリフトアップを行うと、見た目の迫力が増すだけでなく、最低地上高(地面から車体の一番低い部分までの高さ)が確保されるため、未舗装の悪路や河原などの走行性が向上します。
特に、アウトドアスタイルに人気の「ごつごつしたブロックパターン」のオールテレーンタイヤは、走行性能だけでなく、カスタムとしての満足度も非常に高いです。
カスタム時の注意点として、タイヤやホイールが車体のフェンダーからはみ出したり、純正タイヤより大きい外周のタイヤに交換すると、車検に不適合となる恐れがあります。そのため、専門知識を持つショップに相談するのが確実です。
ホイールとタイヤ交換のカスタムを施すと、商用車らしい印象が一新され、タフで本格的な四輪駆動車のようなスタイルへアップグレードできます。
外装例|バンパー交換とバンパーガード取付

純正のバンパーを無骨なデザインの社外品に交換したり、バンパーガードを取り付けたりするカスタムは、軽バンをオフロード車両風に仕立てるのに効果的です。
ベースとなる車種に合わせてバンパーだけの交換で済む製品もあれば、ライトユニットやグリルの交換も前提となるパッケージ化された製品もあり、好みで外装の印象を変えられる点が特徴です。
さらにアプローチアングル(車体が段差を乗り越える時の障害物との接触を避ける角度)を大きく確保できるよう設計されたバンパーを選ぶと、悪路での走破性も向上します。
バンパーの下部に取り付けるガードバーは、飛び石や動物との接触から車体を守るだけでなく、カスタム感とタフな雰囲気を強調するアクセントになります。
外装のバンパーカスタムは見た目が大きく変わるため、アウトドアテイストな車を手早く実現できる手段の1つです。
外装例|アメリカン・レトロ外装

軽バンを周囲と差がつくおしゃれなキャンパー仕様にしたい場合、丸目ヘッドライトや木目調パネルを多用したアメリカン・レトロスタイルのカスタムがおすすめです。
レトロカスタムの肝となるのは、ボディカラーをアースカラー(自然を連想させる色)に変更し、バンパーやホイールをマットブラックやアイボリーで統一する配色です。
レトロカスタムの主要パーツ例
- 丸目や角目などクラシックデザインのヘッドライト
- ウッド調のドアパネルやリアハッチパネルの装着
- フロントグリルを交換し、旧車のような印象にする
- ホワイトリボンタイヤにメッキディッシュホイール
スズキのエブリイやホンダのN-VANなどは、カスタムパーツメーカーからレトロデザインのフェイスキットが多く出ており、比較的簡単に外装を変更できます。
このスタイルは、商用車らしさを程よく中和しつつ、レトロな遊び心をプラスできるのが魅力。街中でも目を引くおしゃれな雰囲気を演出できるため、家族や友人からも注目されやすい外装カスタムです。
内装例|フルフラットベッドキット

軽バンで快適な車中泊を実現するためのカスタムで、比較的重要度が高いのが荷室全体を寝床に変えるフルフラットベッドキットの導入です。
軽バンの荷室は座席を倒しても段差や凹凸が多く、そのままでは快適な睡眠をとるのが難しいですが、専用のベッドキットを設置すると広大な寝室空間が確保できます。
市販のベッドキットは工具を使わずに組み立てられるものや、使用しない時は収納できる構造のものがあり、機能性に応じて様々な種類から選べます。
予算を抑えたい場合は、樹脂パイプや木材を使って自作するDIYも可能で、自分の体形や荷室のサイズに合わせた寝床を作りやすいです。
快適な寝床は、翌日のアクティビティへの活力を養うための必須条件です。内装カスタムはベッドキット設置を優先的に検討すると良いでしょう。
内装例|車内棚・サイドボード
キャンプ道具や生活用品を機能的に収納し、車内の整理整頓を可能にするのが、荷室上部に設置する車内棚や側面に設置するサイドボードのカスタムです。
軽バンの荷室は天井が高いため、上部に棚を設置すれば、デッドスペースになりやすい空間を有効活用でき、シュラフ(寝袋)や着替えなどの軽い荷物をまとめて収納できます。
サイドボードは、マグネットやフックを利用して小物を吊り下げたり、雑誌やタブレットを収納するスペースを作ると快適性が向上します。
車内棚やサイドボードを設置するメリット
- 荷物の定位置が決まり、探し物のストレスを軽減
- 居住空間を圧迫せず、垂直方向のスペースを活用
- 自分のDIYレベルに合わせて木材やパイプで自作可能
収納のカスタムは単なる整理整頓だけでなく、軽バン車内での快適な生活を支える要素といえます。
内装例|断熱材施工+遮光シェード
軽バンでの車中泊の快適性を向上させるカスタムが、荷室への断熱材施工と窓への遮光シェードの設置です。
軽バンのボディは鉄板が剥き出しの部分が多く、外気温の影響を受けやすい構造です。
夏は熱が室内に伝わりやすく、冬は冷気が入り込みやすいため、快適な睡眠環境とはいえません。
そこで天井や壁、床下に断熱材を施工すると、外気温の影響を受けにくい魔法瓶のような空間を作り出せます。
さらに窓の形状にフィットする遮光シェードを取り付ければ、外からの視線を遮るプライバシー保護と、断熱効果のさらなる向上が図れます。
断熱材やシェードを用いたカスタムは、電気を使わずに快適性が確実に向上するので、季節を問わず軽バンでの車中泊を楽しみたい方にはお勧めできる装備です。
内装例|ウッド調内装へのリフォーム

軽バンの内装を無機質な商用車の雰囲気から、温かみのあるおしゃれなキャンピングカー風に一変させるのが、ウッド調内装へのリフォームです。
ウッドパネルは壁や床、天井などの広い面積に貼るだけで、車内に天然木の優しい質感とカフェのような居心地の良い空間をもたらします。
床をウッド化する時はまず型をとり、その形に合わせてホームセンターで購入した合板をカットし、その上に木目調クッションフロアやフローリングを貼るといった手順が一般的です。
壁や天井に木目調のカッティングシートを貼るだけなら、週末のDIYとして手軽に挑戦できます。
木目の質感は、焚き火や自然の景色とも相性が良く、車内にいながらにしてアウトドアの雰囲気を楽しめるのが魅力です。
このカスタムは軽バンを単なる移動手段ではなく、車内にいるのが楽しみになる特別な空間へ変えるきっかけになるといえるでしょう。
電装例|ソーラーパネル+ポータブル電源
車中泊やキャンプでの電力問題を解決するのが、ソーラーパネルとポータブル電源(ポタ電)を組み合わせた電装カスタムです。
ソーラーパネルをルーフキャリアに設置すれば、日中に太陽光から電力を発電し、車内に置いた大容量のポータブル電源に電気を蓄えられます。
それにより、電動工具やミニ冷蔵庫、扇風機、電気毛布、スマートフォンやパソコンの充電など、家庭用の電化製品を車内で使用できます。
さらに、オルタネーターチャージャーを併用すれば、天候に左右されず走行中も安定した電力供給も実現可能です。
軽バンを電装カスタムして、キャンプ場や電源のない場所での車中泊を快適に楽しみましょう。
電装例|灯火類のLED化・間接照明
夜間の安全確保と、車内の居心地を高めるために、灯火類(ヘッドライトや室内灯)のLED化と間接照明の導入は、費用対効果の高いカスタムです。
夜間の運転時には、純正のハロゲンヘッドライトから高輝度なLEDライトバルブへ交換するだけで、夜道の視認性が大幅に向上し、安全運転につながります。
(特にHID屋のLEDバルブは、明るさや色温度、適合車種に応じたバリエーションが豊富で、多様なニーズに対応できるのが特長です。また専門スタッフによる手厚いサポートがあり、購入前後の問い合わせや返品対応にも柔軟に応じてくれるのが魅力です。)
なお、ライトの取り付けには専門的な知識や作業が必要な場合があります。お近くの整備工場や専門業者へご相談ください。
また、車内の天井や棚などの裏側に細いLEDテープライト(直流12V対応)を仕込むと、メイン照明を消した状態でも目に優しく柔らかな間接光を演出できます。
灯火類LED化や間接照明によって、軽バンの夜時間はより明るく素敵な空間になります。視認性と雰囲気の両立を叶える灯火類カスタムで、自分らしくアップデートしてみましょう。
軽バンでのキャンプや車中泊を快適にする便利アイテム
軽バンをカスタムしたら、次は車中泊やキャンプの快適性をさらに高めるための便利アイテムを揃えましょう。
以下で紹介するアイテムは、長距離移動の疲れを癒したり、現地の居住空間を広げたりするために欠かせません。
・サイドタープ
・ランタン・照明器具
・キャンプ用寝具(インフレーターマット・シュラフ)
便利なアイテムを準備して、軽バンでの車中泊やアウトドアを最大限に楽しみましょう。
サイドタープ
サイドタープは、軽バンの側面に広げて日差しや雨を防げる、キャンプや車中泊の快適性を向上させるアイテムです。
車体に沿って広げるだけで、キッチンやリビングとして使える半屋外空間が作れます。雨の日でも車外で調理や食事が楽しめるため、限られた車内スペースを圧迫せずに使えるのが利点です。
設営はポールを組み立てて吸盤やマグネットで固定する定番タイプのほか、空気を注入して自立させるエアー式などもあります。設営のしやすさや収納サイズを考慮すれば、1人でも手軽に扱えます。
サイドタープは、軽バンキャンプの活動範囲を広げる重要アイテムです。
ランタン・照明器具
軽バンキャンプにおいて夜間の安全と快適さを支えるのが、ランタンや照明器具といったライティングギアです。
ランタンには、燃料や光源によって以下の特徴があります。
| 種類 | 燃料/電源 | 特徴 |
|---|---|---|
| LEDランタン | 乾電池・USB充電など | ・軽量 ・調光調色可 ・車内利用可 ・初心者向け |
| ガソリンランタン | ホワイトガソリン | ・非常に明るい ・寒冷地OK ・車内使用厳禁 |
| オイルランタン | 灯油・パラフィンオイル | ・雰囲気が良い ・やわらかい光 ・車内使用厳禁 |
| ガス缶式ランタン | CB缶・OD缶 | ・高出力 ・燃焼音あり ・車内使用厳禁 |
全体を明るく照らすLEDランタンは、省電力で調光も可能なため、初心者から上級者まで幅広く使われています。一方で、ガソリンランタンは抜群の明るさを誇り、寒冷地や広いサイトで頼りになる存在です。
やわらかな炎の揺らぎを楽しめるオイルランタンは、車内やテント周辺でのリラックスタイムに最適。ガス缶式ランタンは手軽に着火できるのがメリットですが、一般的なCB缶は寒冷地に弱く冬場や高地ではOD缶を選ぶと安心です。
それぞれに明るさ・雰囲気・燃料方式の違いがあります。シーンに合わせて選択して、快適な夜の軽バンキャンプを過ごしましょう。
キャンプ用寝具(インフレーターマット・シュラフ)

軽バンでの車中泊の質を直接左右するのが、インフレーターマット(空気膨張式のマット)や快適なシュラフ(寝袋)などのキャンプ用寝具です。
インフレーターマットは、フルフラットにしたベッドの上に敷くと寝床のわずかな段差や硬さを吸収し、まるで自宅のベッドのような寝心地を再現できます。
マットは厚みがあるほど断熱性や快適性は高まりますが、空気の充填時間がかかり収納サイズも大きくなるため、5cmから8cm程度の厚さがおすすめです。
シュラフを選ぶ際は、季節や地域の最低気温に加えて製品に表示されている「快適温度」も確認しましょう。快適温度とは「一般的な成人が無理なく眠れる気温」の目安であり、実際の外気温より5℃ほど低めの温度帯で使用することを想定して選ぶと安心です。
シュラフに記載の快適温度と、実際に使用する環境の気温との関係は以下の通りです。
| 季節 | 記載しているシュラフの快適温度 | 実際の最低気温の目安 |
|---|---|---|
| 夏 | 快適温度:10℃ | 15〜20℃程度 |
| 春・秋(3シーズン) | 快適温度:0℃〜10℃ | 5〜15℃程度 |
| 冬 | 快適温度:-10℃ | -5〜-0℃程度 |
特に寒冷地や標高の高いキャンプ場では、マット+冬用シュラフ+毛布や湯たんぽといった重ね技も有効です。
適切に寝具を選んで、体調を崩さない快適な車中泊を実現しましょう。
カスタムに向いている軽バン車種
カスタムに向いている軽バン車種を選ぶ際は、以下のような視点で車種を選ぶと、快適で実用的な仕様を目指しやすいです。
・室内長があるか
・荷室長があるか
・カスタムパーツの流通が豊富か
軽バンはボディサイズに制限があるため、室内高や荷室の広さがそのままカスタムの自由度や快適性に直結します。特に車中泊を想定したレイアウトでは、頭上空間の余裕がある車種を選ぶと、実用性が大きく向上します。
カスタムパーツの入手しやすさや中古車の選択肢の多さも、カスタムのしやすさに大きく関わるポイントです。対応パーツや実例が多く出回っている車種は、DIYでも専門店でも仕様変更をスムーズに進めやすいです。
ただし軽バンは4ナンバー(貨物車)登録が基本で、軽ワゴンの5ナンバー登録車とは車検のサイクルや乗車定員などの法的条件が異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。
以下はキャンプカスタム向け軽バンの主要5車種比較表です。
| 車種 | 中古車流通数 (目安) | 荷室長 (最大時) | 荷室幅 | 荷室高 | カスタムパーツ流通量 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| スズキ エブリイバン | 約4,400台 | 約1,955mm | 約1,385mm | 約1,240mm | ◎ 専門ブランド多数 | カスタム情報・事例が非常に豊富。専門店も多く、初心者にも扱いやすい。 |
| ダイハツ ハイゼットカーゴ | 約3,400台 | 約1,915mm | 約1,270mm | 約1,235mm | ◯ 一般パーツ多い | 流通量が非常に多く、パーツ調達・整備・DIYにおいて安心感あり。 |
| ホンダ N-VAN | 約1,500台 | 約1,510mm | 約1,300mm | 約1,370mm | ◯ 増加傾向 | 助手席もフルフラットにできるユニーク構造。女性やデュオキャンプにも人気。 |
| ダイハツ アトレー | 約980台 | 約1,820mm | 約1,265mm | 約1,215mm | △ 限定的 | 2021年復活モデル。内装の質感が高く、ソロやデュオ用途向き。 |
| スズキ スペーシアベース | 約500台 | 約1,205mm | 約1,245mm | 約1,220mm | △ 新型のため少なめ | 乗用車ベース由来の快適性あり。見た目がポップで女性にも人気。積載量200kgとやや少なめ。 |
こうしたモデルの中から自分の用途に合う一台を見つけて、充実したアウトドアライフをスタートしましょう。
軽バンキャンプカスタム専門店の選び方

軽バンキャンプカスタムを専門店に依頼する場合は、正しい専門店選びのポイントを押さえられているかが長く快適に使い続けるための秘訣です。
電装や構造変更、車検に関わるカスタムは法規制の理解が必要であり、施工品質や保安基準を満たす知識がないと、せっかくのカスタムが台無しになります。
DIYが得意な方もプロの技術や知識を取り入れると、満足度の高い仕上がりが期待できます。
失敗しない軽バンキャンプカスタム専門店の選び方は以下の3点です。
・保安基準への理解と対応力があるか
・ベース車両選びの知識とアドバイス力があるか
・カスタム技術・実績・専門性があるか
この3つを満たす専門店であれば、車検にも対応した安心のカスタムが実現しやすいです。
自分でカスタムに挑戦したい方や費用を抑えたい方には、下記の記事も参考にしてみてください。

保安基準への理解と対応力があるか
保安基準への理解と対応力がある専門店であれば、安心して軽バンカスタムを任せられます。
保安基準とは、車検の際に満たす必要がある構造や電気配線の法令ルールです。例えば、外装パーツの交換による全幅の変更や、リフトアップによる車高の上昇が挙げられます。見た目を重視したカスタムでも、基準を超えてしまえば公道を走れません。
見た目だけで判断せず、こうした細部に対しても的確な対応ができるショップかどうかを見極める必要があります。施工内容や部品の選定が基準に則っているかは、過去の実績や相談時の説明で確認できます。
車検をスムーズに通し、公道で安心して走れる車両に仕上げたいなら、保安基準を深く理解したショップを選びましょう。
ベース車両選びの知識とアドバイス力があるか
ベース車両の選び方を理解している専門店は、理想のキャンプカスタムを形にする頼れる存在です。
特に中古車は個体ごとの状態にばらつきがあり、同じモデルであっても年式やグレードの違いによって仕様が異なる点に注意が必要です。
具体的には、荷室の寸法や装備内容、構造変更の可否などが異なる場合があります。
また、新車保証の扱いやカスタムとの適合性も含め、適切な判断を下せる知識と経験が求められます。
専門店に以下のような車両の適性を見極める視点があるか確認しましょう。
| 分類 | チェックポイント | 詳細な内容 |
|---|---|---|
| 中古車診断 | 機関部の状態 | エンジン・ミッションの状態確認可能であれば試乗による異音や動作チェック |
| 錆・腐食の有無 | フレーム、床下、ドア下部など車両の主要な構造部分の錆の確認 | |
| 修理・事故歴 | 修理歴の内容と事故の範囲(骨格や足回りの損傷有無)を正確に把握する | |
| 年式・走行距離の妥当性 | 年式と走行距離が市場の相場や車両の程度に対して妥当かどうかを判断 | |
| 装備グレードの確認 | 細かい装備グレードの違いによる特性や価値の差を把握する | |
| メーカー保証 | 残存するメーカー保証の有無と購入者への継承の可能性を確認する | |
| 構造法規 | 4ナンバー維持の可否 | 内装の構成(シートやベッドキットの固定など)が、貨物車(4ナンバー)の要件を満たしているか |
| 構造変更の申請 | ベッドキットやFFヒーター設置に伴う構造変更申請が正しく行われているか確認 | |
| 保安基準への適合 | シートの固定方法やレイアウトなどが保安基準に適合しているか | |
| 電気配線の安全性 | サブバッテリーや電気配線レイアウトの配置と、火災やショートを防ぐ安全対策がされているか | |
| 提案力 | トータルコストの想定 | 車両本体価格とカスタム費用を合わせた予算別のトータルコストを明確に想定し提示できる |
| 用途に応じた提案 | 車中泊、通勤、レジャーなど、顧客の用途に最適な車種とカスタムプランを提案できる | |
| 購入段階からのアドバイス | 車両持ち込みの場合を含め、購入前の段階から車両の選択やカスタムに関する最適なアドバイスを提供できる |
このような観点で助言できる店舗であれば、ベース車両の選定段階から相談できるため安心してカスタムを任せられるといえます。
カスタム技術・実績・専門性があるか
カスタムの仕上がりにこだわるなら、施工技術と実績の豊富さ、専門性の高さは必ず確認しておきたい要素です。
軽バンのカスタムには、木工・電気・断熱材の扱いなど多分野の専門知識が必要です。特に電装系や収納棚、ベッドキットといった構造物を扱う場合、DIYでは再現が難しい高い精度や耐久性が求められます。
施工の信頼性を見極めるためには、以下の項目を確認しておくと安心です。
- 公式サイトでの施工事例が豊富
- 内装/外装の得意分野の提示
- 電装カスタムの配線処理が丁寧
こうした情報が公開されていれば、専門性の裏付けとして参考になります。自分好みの仕上がりを目指すなら、経験豊富な専門店に依頼しましょう。
軽バンキャンプカスタムに関するよくある質問
軽バンでのキャンプカスタムは自由度が高く、近年注目を集めていますが、初めて挑戦する方にとっては不安や疑問も多いものです。
ここでは、実際によく聞く質問の中から特に多いものをピックアップし、車種選びやカスタムのポイントについてわかりやすく解説します。
軽バンで寝られる車種は?
バンで寝られる車種は、スズキ・エブリイバン、ダイハツ・ハイゼットカーゴ、ホンダ・N-VANなどが代表的な選択肢です。
これらの車種は荷室が広く、大人1〜2人が足を伸ばして快適に寝られるスペースを確保できる設計になっています。
快適に車中泊を行うには、荷室の広さと高さがポイントです。荷室長が1,800mm以上、荷室高1,200mm以上を確保できる車種であれば、フルフラットにした際にも余裕を持って眠れます。
それぞれ細かい室内寸法やシートアレンジの自由度が異なるため、詳しい比較ポイントは以下の記事で紹介しています。

事前に車種の違いによる特徴を理解して、車中泊に適した車種を選びましょう。
女子ウケがいい軽自動車は?
女性からの好印象を狙うなら、デザイン性や内装の雰囲気、そして普段使いのしやすさに配慮された軽バンがおすすめです。
丸みを帯びた外観やパステル系のボディカラー、可愛らしいインテリアは好印象を持たれやすく、SNS映えを意識する層にも響きやすい要素です。
例えば、N-VAN FUNやエブリイJOIN、ハイゼットカーゴ クルーズなどは、外観がシンプルかつカラー設定が豊富で、過度に無骨すぎないスタイルを選べます。
さらにデザイン性を重視するなら、乗用車ベースのモデル(5ナンバー登録車)も検討に入ると選択肢が増えます。
見た目や雰囲気を重視するなら、機能面だけでなく「自分らしさを表現できる一台」を基準に選ぶと、女子ウケを意識した軽バンカスタムができるでしょう。
まとめ
軽バンのキャンプカスタムは、車中泊やアウトドアをもっと自由に、快適に楽しむための手段です。
四角い荷室やシンプルな内装、取り回しのしやすいサイズ感、そして比較的低コストで始められる経済性など、軽バンには「アウトドア基地」の土台となる強みが揃っています。
初めて挑戦する方でも、本記事の事例や選び方のポイントを参考にすれば、ムダなく理想の一台を作れます。
DIYで楽しむのも良し、専門店に任せて確実に仕上げるのも良し。目的やスタイルに合わせてあなたらしい1台を作りましょう。

