車のエアコンが効かない!原因と対処方法、修理代を解説

車のエアコン

車のエアコンが効かない原因はいくつかあり、症状によって異なります。ただ、原因がわからないまま修理に出すと、症状とは関係ない修理を勧められ、想定以上の費用がかかってしまうことも少なくありません。

そこで当記事では、車のエアコンが効かない原因を症状とともにわかりやすくまとめ、考えられる故障箇所と修理代の目安を解説します。また、応急処置については、筆者の車のエアコンが故障したときの体験談もあわせて紹介します。「修理が必要なのか」「どのくらい費用がかかるのか」を事前に把握したい方は、ぜひ参考にしてください。

目次

車のエアコンが効かないときの初期対応

車のエアコンが効かないときの初期対応

車のエアコンが効かないと感じたときは、まず以下の初期対応を試してみましょう。

【夏:冷房が効かない場合】

エアコンを最低温度・最大風量に設定し、しばらく様子を見てください。

夏場、直射日光が当たる場所に長時間停めていた場合は、車内が高温になり冷えるまでに時間がかかります。

【冬:暖房が効かない場合】

暖房を最大温度・最大風量に設定し、十分にエンジンが温まるまで待ちましょう。

上記の方法以外にも、エンジンを掛け直すとエアコンが効くようになる場合もあります。エンジンの再始動やエアコンの設定を見直しても改善しないときは、故障の可能性があります。

車のエアコンが効かない原因と修理代の目安

車のエアコンが効かないときに考えられる原因と修理代の目安は以下の通りです。

スクロールできます
原因修理代症状
エアコンガス不足・漏れ約5,000〜20,000円ぬるい風しか出ない
暖房は効くが冷房は効かない
コンプレッサーの不具合・故障約50,000〜200,000円ぬるい風しか出ない
暖房は効くが冷房は効かない
コンデンサーの不具合・故障約10,000〜50,000円ぬるい風しか出ない
暖房は効くが冷房は効かない
走らないと冷えない
エバポレーターや配管の詰まり・汚れ約5,000〜100,000円ぬるい風しか出ない
暖房は効くが冷房は効かない
冷却水の不足約500〜100,000円冷房は効くが暖房が効かない
サーモスタットの故障約10,000〜40,000円冷房は効くが暖房が効かない
エアコンフィルターの詰まり約1,000〜5,000円ぬるい風しか出ない
冷暖房ともに効かない
リレーやヒューズのトラブル約4,000〜12,000円冷暖房ともに効かない
ブロアファンモーターの故障約5,000〜50,000円風が出ない

車のエアコンシステム内は冷媒(れいばい)と呼ばれるエアコンガスが循環しており、各部品の中を通って液化、気化を繰り返して冷風を作っています。各部品の役割と、故障した際の症状を順に解説します。

エアコンガス不足・漏れ

ぬるい風しか出ない、暖房は効くが冷房が効かない場合は、エアコンガスの不足や漏れている可能性があります。修理代の目安は約5,000〜20,000円です。

エアコンガスは冷風をつくるために必須で、ガスが不足するとぬるい風しか出ません。車のエアコンガスは、走行中の振動や配管の亀裂、結合部分の不具合で少量の漏れが発生します。

エアコンガスを補充したあとでも、しばらくは冷えるものの再度ぬるい風しか出なくなる場合は、どこかで漏れている可能性が高いです。なお、補充しても改善しない場合は、違う部品の故障が考えられます。

冷房が効かない原因は、エアコンガス関係がもっとも多いため、まずはガスの補充から試してみましょう。

コンプレッサーの不具合・故障

ぬるい風しか出ない、暖房は効くが冷房が効かないときはエアコンガスの他にコンプレッサーの故障も疑いましょう。コンプレッサーは車のエアコンの心臓部分と言われ、エンジンの力を利用してエアコンガスを圧縮し、車内を冷やすための高温冷媒へと変化させています。修理代の目安は約50,000〜200,000円です。

コンプレッサーが故障していると、以下のような症状が現れます。

  • エアコンをオンにしたときに「カチッ」という音がしない
  • 冷風が出ない
  • エンジンルームから「キュルキュル」「ガラガラ」といった音がする

エアコンガスが十分でも、圧縮・液化するコンプレッサーが故障していると冷房は効きません。コンプレッサーの修理・交換は専門的な技術が必要になるため、修理費も高額な傾向があります。

コンデンサーの不具合・故障

コンデンサーはコンプレッサーで圧縮した高温冷媒を低温の液状冷媒へ変化させる役割をしています。中には細い配管が通っており、空気に触れる面積を増やして放熱効果を高めています。コンデンサーが故障しているときに現れる症状は以下の通りです。

  • ぬるい風しか出ない
  • 走らないとエアコンが冷えない
  • 暖房は効くが冷房が効かない

コンデンサーは清掃か部品交換が基本で、約10,000〜50,000円と高額です。

また、ヘッドライトの間にあるグリルを覗くと見えるアルミ製のフィンがコンデンサーです。コンデンサーは走行中の風を利用するため、車の前面に設置されています。そのため、故障していると走行中しか冷風が出なくなります。

エバポレーターの故障・汚れ

エバポレーターが故障したり汚れていたりすると、ぬるい風しか出ない、暖房は効くが冷房が効かない症状が現れます。

エバポレーターの修理・交換・洗浄にかかる修理代は約5,000〜100,000円です。必ず交換するわけではなく、清掃や修理で済む場合もあるため、修理代が上下する傾向にあります。

車のエアコンシステムを循環している冷媒は、気化(蒸発)させると周りの熱を奪う性質があります。エバポレーターは冷媒の熱吸収により周囲の熱を奪い、ブロアファンで送られてくる空気を冷やして車内に送風する仕組みです。そのため、エバポレーターが故障すると冷たい空気を作れないため、冷房が効かなくなります。

また、エバポレーターはカビや湿気で汚れていると性能を発揮できません。冷房が効かないだけでなく、エアコンが臭い場合はエバポレーターが汚れている可能性が考えられます。

冷却水の不足

冷房は効くが暖房が効かない場合、冷却水関係のトラブルが考えられます。冷却水(クーラント)の補充や循環しているホース・ラジエター本体の修理代は約500〜100,000円です。

車の暖房は、エンジンの熱で温まった冷却水の温度を利用しています。約80〜90℃になる冷却水をヒーターコアに循環させ、ファンで風を送り車内を温めています。そのため、冷却水が不足したり漏れたりしていると、暖房に必要な温度が足りず、温かい空気を送れません。

冷却水が不足しているだけなら補充だけで済みますが、ラジエターホースやウォーターポンプ、ラジエター本体の交換になると高額になる傾向があります。

暖房が効かない場合は、エンジンルーム内の赤、緑、青、ピンクの水が入っているリザーバータンクの量を確認しましょう。

サーモスタットの故障

サーモスタットが故障すると、冷房は効くが暖房が効かなくなります。修理費用は約10,000〜40,000円です。サーモスタットはエンジンの冷却水温度を調整し、最適な温度(約80~90℃)に保つ役割をしています。

サーモスタットが故障すると冷却水が常にラジエターで冷やされ続け、適温まで上がらないため冷風しか作れません。他にも暖房が効かないだけでなく、冷却水の温度がコントロールできないため、オーバーヒート・オーバークールが発生する可能性があります。

  • オーバーヒート:エンジンが高温になり過ぎ、燃費悪化・オイル劣化などを引き起こす。エンジンの寿命を縮める致命的なトラブル。
  • オーバークール:エンジンが温まらず、燃料が完全燃焼されないため黒煙が出たり、燃費の悪化につながる。オイルも硬いままなので、潤滑不良が発生しエンジンの焼きつきにつながる。

暖房が効かないときはまず水温計を見て、冷却水の温度が正常か確認しましょう。

エアコンフィルターの詰まり

エアコンフィルターが詰まっていると、ぬるい風しか出なかったり冷暖房どちらも効かなかったりします。エアコンフィルターの交換費用は約1,000〜5,000円です。

エアコンフィルターが原因の場合は、清掃だけでも風の出方や冷房の効き方が改善することがあります。1年以上エアコンフィルターを交換、清掃していない方は点検してみましょう。ダッシュボードの奥にあるため、自分で清掃できます。DIY作業が不安な方は、専門業者に依頼するのがおすすめです。

なお、エアコンフィルターがカビやホコリで汚れていると、イヤなにおいの原因にもなります。

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リレーやヒューズのトラブル

リレーやヒューズが故障していると、電力を車のエアコンシステムに正しく送れないため、冷房・暖房がどちらも効かなくなります。修理代は約4,000〜12,000円です。

リレーは電力を制御するための装置で、故障しているとコンプレッサーが正常に動作しなくなります。一方、ヒューズは家庭のブレーカーのような役割をしており、過電流を感知するとヒューズが切れます。ヒューズは一度切れてしまうと再利用できないため、交換が必要です。

なお、ヒューズが切れていた場合は、過電流が流れた原因を直さないと再発します。ヒューズを交換したあとは、そのまま放置せずに必ず原因を見つけましょう。

ブロアファンモーターの故障

冷房・暖房どちらも効かない場合は、ブロアファンモーターの故障も疑いましょう。故障していた場合の修理費用は、約5,000〜50,000円です。

ブロアファンモーターはエアコンの風を送り出す部品です。故障すると風が出なくなったり、風量が調整できなかったりします。ダッシュボードの中から「キュルキュル」「カタカタ」といった異音がしている場合は、ブロアファンモーターの故障の可能性があります。

ブロアファンモーターの故障とエアコンフィルターの詰まりは症状が似ているため、まずは清掃から試してみましょう。

車のエアコンの修理を依頼できる業者

車のエアコンの修理を依頼できる業者は以下の通りです。

  • ディーラー
  • 整備工場
  • カー用品店
  • ガソリンスタンド

それぞれの業者の特徴を解説します。費用と安心感のバランスを取りたい方は、ぜひ参考にしてください。

ディーラー

ディーラーのイメージ画像

ディーラーはメーカー独自の知識やノウハウがあり、整備の信頼と安心感が得られます。一方で、メーカーに特化した技術を持った整備士や、高水準の純正パーツを使用しているため、工賃や部品代が高くなる傾向があります。他にも、修理と関係ない整備を勧められることが多いのはデメリットといえるでしょう。

費用よりも安心感・信頼性を優先したい、しばらく車の点検をしていない方はディーラーに依頼するのがおすすめです。

整備工場

整備工場のイメージ画像

街の自動車整備工場でもエアコンの修理は依頼できます。ディーラーより安く修理できる傾向にあり、専門知識がある整備士が在籍しているのがメリットです。ただ、整備工場によって技術力に差があるため、事前に整備実績や得意分野、口コミを確認しておくと安心です。

整備工場に修理を依頼する際は、工賃の価格設定に差があるため、他の工場と相見積もりすると安く修理できる可能性があります。安心感と費用のバランスを重視したい方は、整備工場がおすすめです。

カー用品店

カー用品店のイメージ画像

カー用品店でもエアコン修理の依頼はできますが、故障箇所によっては対応できる店舗とできない店舗があります。対応できない店舗の場合、修理内容によっては整備工場に外注され、手数料が増えることもあります。

そのため、コンプレッサーやエアコン内部の故障の場合は自分で整備工場かディーラーに持ち込むのがおすすめです。

カー用品店は季節によってキャンペーンが実施されており、ディーラーや整備工場より安く修理できる可能性があります。夏前はエアコン関連のキャンペーンを実施している傾向にあるため、エアコンガスを補充したい場合はカー用品店をチェックしてみましょう。

ガソリンスタンド

ガソリンスタンドのイメージ画像

ガソリンスタンドでもエアコン修理が可能です。ただ、店舗によってスタッフの技術力や対応できる範囲に差があります。予約なしでもエアコンガスの補充やエアコンフィルター交換のような簡易的な作業ができる点がメリットです。

ただ、店舗によっては設備が整っておらず、高度な修理は不可能なケースが多いため、その他の修理は整備工場やディーラーが安心です。

取り急ぎエアコンガスを補充したい場合は、気軽に立ち寄れるガソリンスタンドを利用してみましょう。

車のエアコンが効かないときの応急処置

車のエアコンが効かないときの応急処置は以下の通りです。

  • エアコンガス漏れ止め剤を注入する
  • 夏場は窓を開けて熱中症対策する
  • 冬場は内気循環モードにする

筆者はエアコンガスの漏れ止め剤の注入で直ったことがあるので、経験談を紹介します。ぜひ参考にしてください。

エアコンガス漏れ止め剤を注入する

エアコンガス漏れ止め剤を注入すると、冷房が効くようになる可能性があります。漏れ止め剤は、エアコンシステム内を循環し、配管の亀裂やガス漏れ箇所に反応して漏れを埋めてくれる商品です。ただ、破損が大きいと効果は得られません。

筆者は夏場に軽自動車のエアコンからぬるい風しか出なくなったため、馴染みの整備工場でエアコンガスを補充しました。しかし、2週間経過ごろに再発したため、再度整備工場へ持ち込むと、以下の原因が考えられると診断されました。

  • エアコンガスがどこかから漏れている
  • エバポレーターの故障
  • コンプレッサーの故障
  • コンデンサーの故障

そこで提案されたのが、エアコンガス漏れ止め剤です。応急的な対応としてエアコンガス漏れ止め剤を注入し、改善が見られればそのまま使用する方針となりました。結果、漏れ止め剤のみで直り、1年経過後も冷房は効いています。費用は10,000円以内でした。

上記のような経験からも、ぬるい風しかでない、冷房が効かない場合はガスの漏れ止め剤の注入から試してみるのがいいでしょう。

夏場は窓を開けて熱中症対策する

夏に車のエアコンが効かない時の対処法

夏場にエアコンが効かなくなった場合は熱中症のリスクがともなうため、応急処置として冷却グッズの利用や十分な水分補給をしてください。

夏場の車内温度は、外気温35℃でも30分で約45〜50℃以上になり、ダッシュボード付近は約70〜80℃になります。

エンジンをかけてすぐに窓を開け、車内の熱気を逃がしましょう。ドアの開け閉めを何度か繰り返すのも有効です。事前に飲み物や体を冷やせるものを購入しておき、水分補給を適度に行います。

また、エアコンは以下の設定にすると、多少の冷気が出てくることがあります。

  • 内気循環
  • 風量最大
  • 最低温度

ぬるい風しか出ず、暑いと感じる場合はエアコンをオフにしてください。夏場のエアコン故障は健康面に大きく影響するため、早急に業者へ相談しましょう。

冬場は内気循環モードにする

車のエアコンの内気循環モード

暖房が効かない場合は内気循環モードにし、車内の空気を循環させると外の冷たい空気をほとんど遮断できます。

シートヒーターやステアリングヒーターがある車はスイッチを入れ、体を直接温めましょう。エアコン以外に暖を取る手段がない車は、毛布やブランケットを利用します。

暖房はエンジンで温まった冷却水の熱を利用しているため、温かい風が出ない場合は冷却水関係の異常が考えられます。冷却水の故障を放置すると車に大きなダメージを与えるため、できる限り早く業者に持ち込みましょう。

まとめ

車のエアコンが効かないときは、エアコンの設定を最大・最低温度、最大風量に設定し、故障なのか効きが悪いだけなのかを判断します。

冷房が効かない原因はエアコンガス不足・漏れがもっとも多いため、補充だけで直ることも十分考えられます。補充しても冷房が効かない場合は他の部品が故障している可能性があるため、業者に持ち込みましょう。ディーラーや整備工場に依頼すると、専門的な整備をしてくれるため安心です。

特に夏場のエアコン故障は健康面に影響を与えます。熱中症のリスクもあるため、早急に修理しましょう。

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この記事はHID屋が監修しています

HID・LED専門店を運営。累計1,000社以上と取引しており、楽天月間優良ショップ14回受賞、お客様満足度97.4%。本メディアでは、HID・LEDを長年販売してきた経験から、車のヘッドライト・フォグランプ等の関するお役立ち情報を発信していきます。

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