栃木県日光市にある「いろは坂」は紅葉などが楽しめる絶景スポットとして有名です。
また「いろは坂」は車漫画の金字塔「頭文字D(イニシャルディー)」にも登場しており、聖地巡礼スポットとしても注目されています。
しかし人気に比例して、紅葉やGWに「いろは坂」は毎年混雑し、渋滞が発生しています。
そんな「いろは坂」に対して、当記事では混雑状況や回避方法を詳しく紹介します。ドライブや紅葉のみどころスポットも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
いろは坂ではGWと紅葉シーズンに渋滞が発生!
「いろは坂」はGWと紅葉シーズンが混み合い、渋滞が発生するため注意が必要です。
紅葉のピークを迎える10月中旬から11月上旬ごろが特に混雑しやすく、紅葉が進むにつれ、明智平の滞留人口(訪れている人の数)が増加していることが分かっています。(※)
そのため紅葉シーズンは激しい渋滞により、通常は移動に20分で走り切れる「いろは坂」が3時間以上かかることもあります。
なお、お盆など夏休み期間中も混んでいるという声もインターネット上では見られるため、実際に出発される際は混雑状況を確認することをおすすめします。
※参考:内閣官房 地域経済分析システムより、明智平おける滞留人口の月別推移
いろは坂が渋滞する時間は平日・土日ともに9時〜15時
「いろは坂」が渋滞しやすい時間帯は、平日・土日ともに9時から15時の間と予想されています。
これは日が昇って景色を楽しめる時間帯を狙って「いろは坂」を通行する人が多いためと考えられます。
2024年の11月の実績(※)では、朝のうちから徐々に滞留人口が増えて行きお昼前後にピークを迎え、15時まで混雑が続いています。
なお紅葉シーズンの土日は、より多くの方が「いろは坂」を訪れることで17時まで渋滞が発生することがあるため、注意が必要です。
※参考:内閣官房 地域経済分析システムより、明智平の11月における滞留人口の時間別推移
今日の状態は?リアルタイムでいろは坂の渋滞状況を調べる方法
渋滞するシーズンや時間帯を把握していても、実際に出発する際、今の「いろは坂」の渋滞状況が気になるものです。
そんなときに役立つ、リアルタイムでいろは坂の渋滞状況を調べる方法を紹介します。
具体的な方法は以下の2つです。
- ライブカメラで確認する
- X(旧ツイッター)やインターネットを活用するリスト
ライブカメラで確認する

リアルタイムで「いろは坂」の渋滞状況を調べるには、専用サイトなどのライブカメラで確認する方法がおすすめです。
リアルタイムの状況を配信するライブカメラは、出発前など「いろは坂」にいなくても、現時点の渋滞状況を直感的に確認することができます。
なお2025年には渋滞対策として、11月1日(土)〜3日(月)にかけて明智平県営駐車場の一時閉鎖を行う、県の社会実験が行われます。
2025年に訪れる予定がない方も、紅葉シーズンの「いろは坂」を今後ドライブする際の参考として、この社会実験の模様をライブカメラで確認してみてはいかがでしょうか。
※「いろは坂」の渋滞状況を確認できるライブカメラは、以下サイトです。
X(旧ツイッター)やインターネットを活用する

X(旧ツイッター)でのつぶやきや、インターネットを活用して情報を収集するのも、「いろは坂」の渋滞状況を調べる方法として有効です。
「いろは坂 渋滞」などで検索をかけ、実際に渋滞に巻き込まれているつぶやきを確認することができます。
またGoogleマップで「いろは坂」を経由する経路を検索すれば、リアルタイムの渋滞状況を色分けして教えてくれるため、便利です。
それ以外でも、「いろは坂」の渋滞状況を発信しているサイトから情報収集を行うのも良いでしょう。
このようにX(旧ツイッター)やインターネットを活用することで、リアルタイムの「いろは坂」の渋滞状況を確認できます。
※リアルタイム情報を収集できるXアカウント等は、以下のとおりです。
- 栃木県県土整備部交通政策課の公式Xアカウント「日光渋滞対策」
- 栃木県道路公社公式Xアカウント「栃木県道路公社」
- 日光市公式観光「日光駅から日光東照宮までの現在の混雑状況」
いろは坂の渋滞を避けるための回避策を紹介
ここからは「渋滞を避けて、いろは坂を観光したい!」という方に向けて、具体的な回避策を紹介していきます。
紹介する回避策は以下の4つです。
- GW・紅葉シーズン中の土日、祝日の 9時~15時を避けて走る
- 代替ルートを検討する
- バスを利用する
- オフピーク観光を楽しむ
これから紹介する4つの回避策の中から、自身にあった方法を試してみてはいかがでしょうか。
GW・紅葉シーズン中の土日、祝日の 9時~15時を避けて走る

先の見出し「いろは坂ではGWと紅葉シーズンに渋滞が発生!」で紹介したように、渋滞が激しくなるGW・紅葉シーズン中の土日、祝日の 9時~15時を避けて走ることは、渋滞を避ける回避方法として有効です。
渋滞の時間帯を避ければ、紅葉だけでなく新たな日光を楽しめます。

例えば朝方には「戦場ヶ原の朝もや」や「中禅寺湖の朝焼け(光の道)」など、幻想的な風景が見られます。
夜であれば華厳滝や中禅寺立木観音、二荒山神社中宮祠といった奥日光の歴史的建造物がライトアップされるイベントもあるため、日中とは違う夜の日光を楽しむことも可能です。

また各種観光交通機関でも、渋滞する時間帯を避ける取り組みを行っています。
中禅寺湖から八丁出島や男体山の紅葉を楽しめる中禅寺湖遊覧船であれば、朝や夕方に臨時便を運行する場合があります。
そして中禅寺湖・華厳滝・男体山などを一望できる明智平ロープウェイであれば、紅葉シーズン等は営業開始時間が早まったり、営業時間が延長されることも。
このように渋滞する時間帯を避けて「いろは坂」を走行してすることは、渋滞に巻き込まれるだけでなく、より日光を楽しむ方法としておすすめです。
代替ルートを検討する
奥日光への経由地として「いろは坂」を走行する場合であれば、渋滞に巻き込まれないよう代替ルートを検討すると良いでしょう。
例えば日光IC付近を目指して行くルートとして、群馬県の関越自動車道沼田ICから、日本ロマンチック街道(とうもろこし街道)へ抜けて奥日光を目指すこともできます。
また長時間の渋滞が事前に把握できたのなら、霧降高原方面から迂回して、川俣方面や山王林道を通り奥日光に向かうルートもおすすめです。
「いろは坂」にこだわらず、奥日光の風景を楽しみたい、という方は代替ルートを検討してみてはいかがでしょうか。
バスを利用する
「渋滞が避けられない」と分かっているのであれば、より労力を使う自家用車ではなく、バスを利用するのも良いでしょう。
バスはJR日光駅、東武日光駅を発車する便があり、通常30分間隔で運行しています。
またピーク時には臨時便が増便されたり、有料道路を活用した急行バスも運行するため、おすすめです。
なお当日にチケットを購入しようとすると、購入までに時間がかかる場合があるため、事前購入をしておくと良いでしょう。
バスの運行状況はこちら「東武バス日光 本日の運行状況」
オフピーク観光を楽しむ
いろは坂の渋滞を避ける方法の一環として、オフピーク観光(混雑する時期を避けた観光)も有効です。

オフピーク観光の一例として、聖地巡礼が挙げられます。
峠道でレースを繰り広げる車漫画、「頭文字D」のコースの一つとして、「いろは坂」が登場しました。
作品では「第二いろは坂」がリアルに描かれ、道の特徴を活かしたレースが繰り広げられているため、実際にドライブすれば劇中のシーンを思い出しながら道中を楽しめます。
このような聖地巡礼であれば、紅葉シーズン以外でも「いろは坂」を満喫できるでしょう。
実際にドライブする際は、制限速度など交通ルールを守って楽しみましょう。
その他にも紅葉の人気スポットである明智平展望台は、新緑の季節(4月下旬~5月頃)に訪れるのもおすすめです。

新緑の季節であれば中禅寺湖や空の青色に男体山の緑色、そして華厳滝のコントラストが映え、紅葉とは違った絶景が楽しめます。
このように混雑時期を避けたオフピーク観光を通じて、紅葉以外の「いろは坂」を楽しめます。
いろは坂を渋滞ピーク時に通るなら、覚悟と準備が必要
渋滞ピーク時の「いろは坂」は、「動かない」と言ってもよいほど混み合います。
そんな時間帯に走行する場合は、車が進まないことにイライラしないように、「巻き込まれてもよい」という覚悟が必要です。
ただし、覚悟だけでは長時間の車内を過ごすのは大変です。そんな時は渋滞時のストレス対策として、軽食や好きな音楽を予め用意しておき、車内で楽しむと良いでしょう。
また渋滞中に急にトイレに行きたくなっても良いように、簡易トイレなども準備しておくことをおすすめします。
このように「いろは坂」を渋滞ピーク時に通るのであれば、渋滞ストレスに対する覚悟と、それを和らげる準備をしっかりと行うようにしましょう。
渋滞時にいろは坂を通る際、トイレは事前に済ませておく
いろは坂の道中には一部で仮設トイレが設置されるものの、基本的にはトイレがないため、渋滞時にいろは坂を通る際は、事前に済ませておきましょう。
特に2025年の11月1日(土)〜3日(月)は、社会実験として明智平県営駐車場の閉鎖が予定されており、あわせて駐車場内の公衆トイレも閉鎖されてしまいます。
このことから2025年の紅葉シーズンは過去と比べても渋滞時に立ち寄れるトイレが少なくなるため、トイレは必ず事前に済ませておくことをおすすめします。
なお、トイレの詳しい位置は日光渋滞サイトをご覧ください。
いろは坂の紅葉の見ごろは10月下旬ごろ
「いろは坂」の紅葉の見ごろは10月下旬ごろであるため、紅葉を楽しみにされている方は、この時期を外さないようにしましょう。
「いろは坂」を含む奥日光の紅葉は、9月下旬に竜頭の滝付近から始まり、約2ヶ月をかけて日光市街に降りてきます。
そんな奥日光と日光市の間に位置する「いろは坂」の紅葉は10月中旬から下旬にかけてピークを迎えます。
いろは坂の紅葉と見どころスポットを紹介!
ここからは「いろは坂」の紅葉と、それを楽しめる見どころスポットを紹介していきます。
実際のドライブシーンも紹介するので、初めて「いろは坂」を運転する予定の方など、ぜひ参考にしてみてください。
いろは坂ではカエデ・ナナカマド等の様々な紅葉が楽しめます

「いろは坂」では様々な木々の紅葉を楽しめます。
例えば赤や黄色に色づく紅葉を代表するおなじみの「カエデ」や、紅葉だけでなく赤い小粒の実をつけるナナカマド、オレンジに近い赤に紅葉する「ツツジ」などが見られます。
そんな木々たちは標高差がある「いろは坂」に広く分布しているため、標高などによる気温差で紅葉の色合いも異なります。
そんな様子を具体的にどのようなものか、以下のドライブシーンをぜひご覧ください。
栃木県道路公社公式Xアカウント「いろは坂のドライブシーン」
【見どころスポット①】明智平展望台

「いろは坂」の紅葉を楽しめる見どころスポットの一つとして「明智平展望台」を紹介します。
「第二いろは坂」の終点近くにある明智平ロープウェイ駐車場から、ロープウェイに乗ることで明智平展望台に行けます。
展望台では紅葉とともに、中禅寺湖や華厳滝、男体山を一望でき、まさに絶景です。
なお明智平は上り専用で一方通行となる「第二いろは坂」からしか行けないため、「ね」のカーブを過ぎたら入り口を見落とさないよう、気をつけましょう。
【見どころスポット②】黒髪平
日本の道100選にも選ばれた「いろは坂」全体を紅葉とともに見下ろせる「黒髪平」も、見どころスポットです。
黒髪平は、上りの第二いろは坂の途中にある展望台で、紅葉に染まった山々を楽しむことができます。
明智平展望台と同様に黒髪平も一方通行であり、一度通り過ぎてしまうと戻ってこられないため、見逃さないようにしましょう。
いろは坂が渋滞する理由と特徴を解説
国内屈指の景観スポットである「いろは坂」は紅葉だけでなく、その道の構造など渋滞する理由と特徴が見られます。
「いろは坂」は下り・登りで、「第1いろは坂」「第2いろは坂」と2つの道に分けられています。
そんな2つの「いろは坂」ですが、両方ともに道中に逃げ道や抜け道がなく、通行量が増えると渋滞のリスクが自然と高まる構造です。
特に紅葉が映える「第2いろは坂」では、華厳滝や中禅寺湖へのアクセスにも利用できることから、特に渋滞が起こりやすいです。
まとめ
例年渋滞になる「いろは坂」ですが、それだけ多くの人を魅了する絶景が、そこにはあります。
そんな絶景を渋滞と共に見るだけでなく、日時やルートなどを工夫して、「いろは坂」の自分だけの楽しみ方を見つけてみてはいかがでしょうか。