軽トラの車検費用は、「いくらくらいかかるのか」「できるだけ安く済ませるにはどうしたらいいか」と気になる方も多いのではないでしょうか。
実際の費用は、車両の状態や依頼する業者によって大きく変わり、内容をよく分からないまま進めると想定以上の出費になることもあります。
本記事では、軽トラの車検費用の相場や内訳、業者ごとの違い、費用を抑えるためのポイントを解説します。
これから車検を控えている方が、費用感をつかみ、自分に合った車検方法を選ぶための参考にしてください。
軽トラの車検費用の相場

軽トラの車検費用の相場は、おおよそ3万〜10万円が目安です。
仕事で酷使され10万kmを超えた車両や、沿岸部で使用し下回りに錆があるようなケースでは、部品交換だけで10万円を超えることも珍しくありません。
軽トラは軽自動車に分類されるため、普通自動車より費用は抑えやすいですが、車両の状態によって大きく幅が出るため、まずはおおまかな相場感を把握しましょう。

軽トラの車検費用の内訳
軽トラの車検費用は以下の3つの要素で構成されます。
・法定費用(自賠責保険料・自動車重量税・印紙代)
・車検基本料(車検を依頼する業者に支払う手数料)
・点検整備費用(部品交換や調整など整備作業にかかる費用)
法定費用の内訳は以下の通りです。
| 項目 | 自家用(白ナンバー) | 事業用(黒ナンバー) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 自賠責保険料 | 17,540円(24か月) | 17,540円(24か月) | 用途で料金区分あり |
| 自動車重量税 | 6,600円(13年未満) エコカー減税適用車の場合、25%または50%の軽減 | 5,200円(13年未満) エコカー減税適用車の場合、25%または50%の軽減 | 13年超、18年超のタイミングで増額あり |
| 印紙代 (検査手数料) | 2,200円 | 2,200円 | 指定工場の場合は1,800円 |
| 法定費用 合計目安 | 26,340円 | 24,940円 | 整備費用は含まない |
軽トラの車検における法定費用は、どこで車検を受けても金額がほぼ共通です。ただし、法定費用の中でも自動車重量税のみは車両条件によって金額が変わる点に注意が必要です。
エコカー減税の対象車であれば減額され、初度登録から13年・18年を超えると増額されます。
算定条件は複雑なため、以下のサイトから具体的な重量税額を確認するとよいです。
実際の車検総額に大きく影響するのは、車検基本料と点検整備費用で、これらは依頼する業者や車両の状態によって変動します。
また、点検整備費用は消耗品の交換有無や下回りの錆、ブレーキ部品や足回り部品の摩耗状況などによって増減し、内容次第では法定費用を上回るケースもあります。
法定費用は「固定」、車検基本料と整備費用は「変動」と考えると、見積もりの中身を把握しやすいです。
業者別|軽トラの車検費用の違い
軽トラの車検費用は、依頼する業者によって差が出ます。
先ほどの説明で触れたとおり、法定費用は共通ですが、業者ごとに設定されている車検基本料が異なるため、総額に違いが生じます。
軽トラ車検の業者別の費用相場は、以下のとおりです。
| 業者 | 費用相場 | 向いている人 |
|---|---|---|
| ディーラー | 約8万〜10万円 | 純正部品での整備やメーカー品質の点検を受けたい人 多少高くても安心感を優先したい人 |
| カー用品店 車検専門店 | 約5万〜6万円 | 費用を抑えつつ、安全に関わる基本整備はしっかり受けたい人 |
| ユーザー車検 | 約3万円 | 整備知識があり、点検・整備を自己管理できる人 とにかく費用を最優先したい人 |
それぞれの業者について費用の特徴やメリット・注意点を詳しく解説していきます。
ディーラー
ディーラーの車検費用相場は、約8万〜10万円です。
メーカーの純正パーツを使用し、車種ごとの構造を熟知した整備士が点検・整備を行うため、整備内容が比較的手厚く、他の業者と比べて総額は高めになる傾向があります。
故障の予兆がある部位や今後不具合が出やすい箇所についても、予防的な部品交換や整備を提案されることが多い点も特徴です。
そのため、多少費用がかかっても安心感を重視したい人や、新車保証・メーカー保証を継続したい人に向いています。
カー用品店・車検専門店
カー用品店・車検専門店の車検費用相場は約5万〜6万円で、費用と安心感のバランスが取れた選択肢です。
多くの店舗がパック料金制を採用し、作業工程を効率化しているため、ディーラーより総額を抑えられます。
日頃からオイル交換やタイヤ管理など基本的なメンテナンスができている軽トラであれば、整備箇所が少なくなり、さらに費用を抑えられる可能性も。
重整備には対応できないケースが多いですが、ブレーキの分解点検やオイル漏れの確認など、安全に関わる基本的な整備を受けつつ、コストも意識したい人に向いています。
ユーザー車検
ユーザー車検の車検費用相場は約3万円で、最も費用を抑えられる方法です。
業者に依頼せず、自分で運輸支局へ車両を持ち込み検査を受けるため、かかる費用は自賠責保険料や重量税などの法定費用のみとなります。
一方で、事前点検や整備はすべて自己責任となり、灯火類の点灯確認やオイル・冷却水の量チェックなど、基本的な点検を自分で行える知識が必要です。不合格の場合は再検査が必要になる点にも注意しましょう。
整備に慣れている方や、すでに整備済みの軽トラで費用を優先したい人に向いています。
なお、業務で軽トラを使用している場合は注意が必要です。不合格による再検査で車両が使えない期間が生じると仕事に支障をきたす可能性があります。
平日に再検査へ行ける体制があるか、代替車で業務を回せるかどうかも踏まえて判断しましょう。

軽トラ車検を受ける時の注意点

軽トラの車検では、タイヤの状態や荷台の積載物によって不合格や再検査になるケースがあります。
車検前に確認しておきたいポイントを2つ紹介します。
・適切なタイヤか確認する
・荷台の積載物は下ろす
どちらも事前に確認するだけで防げるポイントなので、車検当日までに一度チェックしましょう。
適切なタイヤか確認する
車検ではタイヤの溝がすり減ってスリップサインが出ている場合や、ひび割れ・偏摩耗がある場合は、不合格になる可能性が高いです。
また、軽トラは軽貨物車に分類されるため、荷重に耐えられるタイヤの装着が必要です。
タイヤ側面に記載されているロードインデックスが基準を満たしていない場合や、乗用車用タイヤを装着していると、検査時に指摘を受ける場合があります。
参考:JAF|[Q]タイヤを選ぶときはどこに注意すればいいのですか?
とくにLT(ライトトラック)規格タイヤは耐荷重性能を前提とした設計のため、軽トラに適しています。
荷物を積む機会が多い車両は後輪が摩耗しやすいため、車検前に残り溝や損傷がないかを確認しましょう。
荷台の積載物は下ろす
車検を受ける際は、荷台の積載物をできるだけ下ろしておきましょう。
車検では車両の構造や安全性が確認されるため、工具や資材が積まれたままだと車両重量が増え、検査基準を超える可能性があります。
ローラー式のブレーキ検査では重量バランスの影響で、制動力不足や左右差が大きいといった数値不良につながる場合もあります。
余計な再検査にならないためにも荷台は空の状態で持ち込むのが安心です。
軽トラの車検費用を抑えるコツ
軽トラの車検費用は、事前の準備や業者の選び方によって抑えられます。
無駄な出費を防ぐために、以下のポイントを押さえておきましょう。
早期予約割引を活用する
カー用品店や車検専門店では、早期予約割引やWeb予約割引を実施している場合があり、数千円の値引きでも、総額で見ると大きな差になります。
2025年4月の法改正により現在は車検満了日の2か月前から車検を受けられるため、余裕を持って動けます。
車検満了日の3か月から2か月前を目安に見積もりを取り始めると、割引制度を活用しやすいです。
必須整備と推奨整備を切り分ける
見積もりは「必須整備」と「推奨整備」を切り分けて判断することで費用を抑えられます。
車検に通すために必要な灯火類の球切れやオイル漏れなどの整備と、推奨されているバッテリーの劣化、ワイパーゴムの交換といった整備を区別するのがポイントです。
内容を理解せずにすべて依頼すると費用が膨らみやすいため、不明点はその場で質問し、納得したうえで判断しましょう。
こまめにメンテナンスを行う
日頃から点検や部品交換を行っていれば、車検時に大きな修理が発生しにくいです。
オイル交換やタイヤの状態確認など、基本的なメンテナンスを継続することが、結果的に費用を抑えられます。
法定12か月点検も確実に実施したうえで、ブレーキのきき具合やペダルの遊び、タイヤ空気圧、ナットの緩みなどを定期的にチェックしましょう。
仕事で使用する軽トラほど、日常的な管理が重要です。
複数の業者で比べる
車検基本料や整備内容は業者によって異なります。
1社だけで決めず、複数の業者から見積もりを取り、比較することで適正価格が見えてきます。
比較する際は、法定費用が明確に分かれているか、必須整備と推奨整備が区別されているかを確認しましょう。
総額だけでなく、内訳まで比較することが重要です。

軽トラの車検費用に関するよくある質問(FAQ)
軽トラの車検費用についてよく寄せられる疑問について、分かりやすく回答をまとめました。
ご自身の軽トラを車検に通す際の参考にしてみてください。
軽トラの車検はどこが一番安いですか?
費用だけで見ると、法定費用のみで受けられるユーザー車検が最も安い方法です。
ただし、点検・整備・部品交換の判断から作業まですべて自己責任となります。
整備不足や不具合の見落としがあっても、基本的に補償は受けられません。
整備に不安がある場合や、走行距離が多い軽トラの場合は、カー用品店や車検専門店、整備工場に任せたほうが安心です。
安さを重視するか、安心感を重視するかを基準に選ぶことが大切です。
仕事用の「事業用(黒ナンバー)」だと車検費用は変わりますか?
軽トラは軽貨物車(4ナンバー)に分類されるため、自家用・事業用いずれも車検は原則2年ごとです。法定費用も大きな差はありません。
ただし、事業用は走行距離が伸びやすく、部品の消耗が進みやすい傾向があり、整備費用が増える可能性があります。
総額だけでなく、車両の使用状況も踏まえて判断しましょう。
10万キロを超えた軽トラは買い換えるべきですか?
走行距離だけで、すぐに買い替えを判断する必要はありません。
ただし、車検時の追加整備費が10万円を超えるようであれば買い替えの検討ラインになります。
10万kmを超えると、足回り部品(乗り心地や安定性を保つ部品)の交換やトランスミッション(変速機)修理などが発生しやすくなり、車検費用と合わせて15万円以上かかるケースもあります。
一方で、定期的なオイル交換や法定点検を行っていれば、20万kmを超えても使用できる車両も珍しくありません。
修理費用が高額になるかどうかを基準に、乗り続けるか・買い替えるかを判断しましょう。
まとめ
軽トラの車検費用はおおよそ3万〜10万円が目安で、車両の状態によって大きく変わります。
法定費用はどこで受けてもほぼ共通ですが、車検基本料と点検整備費用は業者や整備内容によって差が出る部分です。
業者はディーラーは安心感重視、カー用品店や車検専門店は費用と点検のバランス、ユーザー車検は法定費用のみで最安などの特徴があります。
早期予約割引の活用や、必須整備と推奨整備の切り分け、日頃のメンテナンス、複数業者での見積もり比較を行うと、車検費用は無理なく抑えられます。
まずは相場感を把握し、ご自身の軽トラの状態と使い方に合った車検方法を選ぶことが、納得のいく車検につながるでしょう。

