本革シートの手入れ方法!必要な道具ややってはいけない行動も解説

本革シートの手入れ方法!必要な道具ややってはいけない行動も解説_アイキャッチ

布地と異なり、高級感や上質さを演出してくれる本革シート。

一方で、本革は摩擦や紫外線、汗、皮脂などの影響を受けることで、黒ずみやひび割れなどの劣化につながることがあります。

本革シートは布のシートとは勝手が違うため、どう手入れをすればよいか分からないまま乗っている方も多いのではないでしょうか。

普段の手入れは、掃除機でゴミを取り除いてから固く絞ったクロスで水拭きするだけで十分ですが、誤った行動をしてしまうと、かえって革を傷めてしまう場合もあります。

当記事では本革シートの正しい手入れ方法と必要な道具に加えて、やってはいけない行動や手入れの頻度の目安も解説。

読み終える頃には、愛車の革シートを傷めずに手入れする方法が分かります。

目次

本革シートの手入れに必要な道具

「本革シートは専用の道具がいろいろ必要そう」と身構えてしまう方もいるかもしれません。

実際には、次の4つを揃えれば手入れを行えます。

  • 掃除機
  • 柔らかいクロス
  • 自動車シート専用のレザークリーナー
  • コーティング剤

いずれもカー用品店やインターネット通販で手に入ります。

前半の2つは毎回の手入れで使い、後半の2つは汚れが気になったときや数ヶ月に1度のケアで使うものです。

それぞれの役割と、道具の選び方を順に解説していきます。

掃除機

車内清掃用ハンディクリーナーの使用イメージ(カップホルダー)_HID屋

掃除機を選ぶときは、細いノズルが付いたコードレスタイプが便利です

本革シートの砂は座面よりもシワの溝や縫い目にたまりやすく、太いノズルでは吸いきれないため、ノズルの太さも確認しておきましょう。

そしてコードレスなら電源の位置を気にせず、汚れに気づいたその場で掃除できます。

HID屋 ハンディクリーナーのように送風機能を兼ねたモデルなら、隙間に入り込んだ砂を吹き出してから吸い取れます。

柔らかいクロス

柔らかいクロス(青・白)

拭き取りに使う布は、目の細かいマイクロファイバークロスなど、柔らかいものを選びましょう。

硬く目の粗いタオルは、布そのものが革の表面にダメージを与えてしまうためです。

クロスは、水拭きや乾拭きだけでなく、クリーナーやコーティング剤を塗り広げる際にも使います。

そのため、用途ごとに使い分けられるよう3〜4枚用意しておくと安心です。

また、ベージュやアイボリーなど明るい色の革には、白系のクロスを選びましょう。

色の付いた布は、水分を含んだ際に染料が革へ移る可能性があるためです。

クロスの柔らかさだけでなく色にも気を配ることで、大切な本革シートを傷めずに手入れしやすくなります。

自動車シート専用のレザークリーナー

水拭きでは落としにくい皮脂汚れや黒ずみ、デニムの色移りなどには、自動車シート用のレザークリーナーを使用します。

レザークリーナーを選ぶ際は、「本革シート対応」と記載されている製品を選びましょう。

「自動車用」「レザー用」と書かれていても、すべての本革シートに使用できるとは限りません。

また、本革の種類や表面加工によって使用できるクリーナーが異なる場合があります。

使用前には製品の対応素材や注意事項を確認し、自分の車のシートに使用できるか分からない場合は、車の取扱説明書やディーラーなどで確認しておくと安心です。

コーティング剤

毎回の手入れで使う必要はありませんが、揃えておくと心強いのがコーティング剤です。

革の表面を保護して、汚れの付着や摩擦によるダメージを抑える役割があります。

例えば、デニムの色移りが気になる場合にも、コーティング剤が役立ちます。

衣類の染料が革に付着しにくくなり、乗り降りの摩擦によるダメージも和らげてくれるためです。

使う頻度の目安は、3ヶ月〜半年に1回程度です。

普段の水拭きより間隔が空くため、季節の変わり目などに合わせると忘れにくいでしょう。

本革シートの手入れ方法

揃える道具が分かったら、実際の手入れ方法を確認しましょう。

本革シートの手入れは、次の4ステップで進めます。

  1. 掃除機でシート表面のゴミを取り除く
  2. 固く絞ったクロスで水拭きする
  3. 水拭きで落ちない汚れはレザークリーナーで落とす
  4. コーティング剤で表面を保護する

普段の手入れでは①と②を行い、汚れが気になるときは③と④を追加しましょう。

STEP

掃除機でシート表面のゴミを取り除く

本革シートの手入れ方法_掃除機でシート表面のゴミを取り除く

最初に、掃除機でシート表面のゴミを取り除きます。

砂やホコリを残したままだと、水拭きの際に汚れを引きずり、革を傷つけてしまうためです。

座面と背もたれは、掃除機を軽く当てて全体を掃除しましょう。

ノズルは強く押し付けず、表面を滑らせる程度で十分です。

特に見落としやすいのが、シワの溝や縫い目です。

靴底に付いた砂などは、乗り降りのたびに座面へ移り、溝の中にたまりやすくなります。

細いノズルに付け替え、溝や縫い目に沿って丁寧に吸い取りましょう。

また、シートと背もたれの隙間や、シートレール周辺も忘れずに掃除します。

最初にゴミをしっかり取り除くことが、後の水拭きで革を傷めないポイントです。

STEP

固く絞ったクロスで水拭きする

本革シートの手入れ方法_固く絞ったクロスで水拭きする

次に、固く絞ったクロスで水拭きをします。

濡らしたクロスは、水がしたたらなくなるまでしっかり絞りましょう。

絞りが甘いと、縫い目から水分が入り込み、シミやカビの原因になることがあります。

汚れを落とそうと強くこすると、シート表面を傷める原因になるため、力を入れすぎないことも大切です。

汚れが気になる箇所ほど、クロスのきれいな面で軽く撫でるように拭きましょう。

そして拭きムラを整えるため、水拭きが終わったら、乾いたクロスで乾拭きをします。

普段の軽い汚れであれば、優しい水拭きで対応できます。

STEP

レザークリーナーを使用する

本革シートの手入れ方法_コーティング剤で保護する

皮脂の黒ずみやデニムの色移りといった、水拭きで落ちない汚れにはレザークリーナーを使います。

まずは、クリーナーによって変色やツヤの変化などが起こらないか、目立たない部分で試しましょう。

シートの後ろ側や座面の下などに少量を塗って乾かし、問題なければ汚れを落としたい部分に使用します。

直接かけると1か所に薬剤が集中してムラの原因になるため、クロスに取ってから使いましょう。

力を入れてこすらず、汚れを浮かせてから、クロスで拭き取るのが基本です。

汚れを「削る」のではなく「浮かせて拭き取る」と考えると、革への負担を抑えながら、落としやすくなります。

STEP

コーティング剤で保護する

仕上げにコーティング剤を使い、シート表面を保護します。

シートへ直接吹き付けると薬剤が縫い目やパンチングの穴に入り込むため、コーティング剤は、クロスに少量取って薄く塗り広げていきましょう。

内部に入り込んだコーティング剤は拭き取りにくく、シミの原因になる場合もあります。

塗るときは、薄く均一に伸ばすことを意識しましょう。

厚く塗っても効果が上がるわけでもなく、ベタつきの原因になりかねません。

塗り終えたら、しばらく置いて乾かしたのち、別のクロスで全体を拭き上げて表面のベタつきを残さないようにしましょう。

仕上げまで丁寧に行うと、普段の手入れもしやすくなります。

本革シートの手入れでやってはいけないこと

良かれと思ってやった手入れが、革を傷める原因になることもあります。

特に次の4つは、本革シートでは避けたい行動です。

  • 家庭用の革製品クリーナーを使う
  • アルコールで除菌する
  • メラミンスポンジを使う
  • エアコンやヒーターで乾かす

それぞれ、なぜ避ける必要があるのか確認しましょう。

家庭用の革製品クリーナーを使う

家庭用革製品クリーナー(革靴用)のイメージ

ソファやバッグ、靴向けなど家庭用の革製品クリーナーは使用しないでください。

「革製品用と書いてあるから大丈夫だろう」と考えがちですが、車のシートには適しません。

夏の高温や直射日光にさらされる車の革には、表面に樹脂コーティングが施されています。

家庭用のクリーナーは塗っても革に入らず表面に残り、変色やカビ、コーティングの傷みにつながります。

汚れや劣化を防ぐためにも、車のシートに対応したクリーナーを選びましょう。

アルコールで除菌する

アルコール除菌シートのイメージ

アルコール成分を含む除菌シートやスプレーは、本革シートには使えません。

アルコールが革に必要な油分を奪うため、革が乾いて硬くなり、ひび割れへと進んでいきます。

そして繰り返し使用すると、表面のコーティングへの負担が大きくなり、変色やツヤの変化につながる場合があります。

車内を除菌したい場合は、アルコール不使用の製品を選びましょう。

メラミンスポンジを使う

メラミンスポンジのイメージ

水だけで汚れが落ちるメラミンスポンジも、本革シートには使わないでください。

メラミンスポンジは研磨剤と同じ作用を持っているため、本革シートに使うと汚れと一緒にコーティングまで削れてしまいます。

削られた部分はツヤが落ちて手触りも変わるだけでなく、保護の膜を失うため、衣類の色移りも起きやすい状態になってしまいます。

汚れが気になるときは、専用クリーナーで浮かせてから柔らかいクロスで拭き取りましょう。

エアコンやヒーターで乾かす

車内エアコン(吹き出し口のアップ)

シートが濡れたとき、エアコンやヒーターの風を当てて乾かすのは避けましょう。

急激に乾かすと、革の種類によっては縮んでしまうためです。

縮んだ革は表面が引きつり、シワやひび割れが目立つようになります。

雨の日の乗り降りなどで座面が濡れた場合は、まず柔らかい布で水分を吸い取りましょう。

こするのではなく、布を押し当てるようにして、水分を少しずつ吸い取ります。

その後は無理に乾かさず、自然乾燥させることがポイントです。

なお、濡れた状態で長時間放置することも避けてください。

本革は水分を吸い込む性質があり、水分が残ったままだと、シミやカビの原因になる場合があります。

濡れたときは早めに水分を拭き取り、自然乾燥させるように心がけましょう。

本革シートを手入れしない場合のリスク

本革シートは、なめらかな質感や革ならではの風合いがあり、車内に上質な印象を与えてくれます。

一方で、布シートと比べて摩擦や乾燥などの影響による表面の傷みが目立ちやすく、適切に手入れしないと革本来の質感やしなやかさが失われてしまうことがあります。

主な症状は以下のとおりです。

  • 黒ずみ
    汗や皮脂などの汚れが蓄積して黒っぽくなる
  • 色移り
    デニムなど濃い色の衣類から染料が移る
  • 硬化
    革のしなやかさが失われ、手触りが硬くなる
  • ひび割れ
    乾燥や摩擦などによって表面に細かな割れが生じる

黒ずみや色移りなどの汚れは、付着してから時間が経つほど落としにくくなる場合があります。

また、硬化やひび割れなど革そのものの劣化が進むと、日常的な手入れだけで元の状態に戻すことは難しくなります。

本革ならではの風合いや質感を長く楽しむためにも、定期的に状態を確認し、汚れや劣化が進む前に手入れしましょう。

本革シートの手入れの頻度

本革シートの手入れは、普段のケアを月1回、クリーナーやコーティング剤を使う本格的なケアは3ヶ月〜半年に1回が目安です。

手入れの種類内容頻度
普段のケア・掃除機でのゴミ取り
・固く絞ったクロスでの水拭き
月1回
本格的なケア・クリーナーを用いた汚れ落とし
・コーティング剤での保護
3ヶ月〜半年に1回

普段のケアは、汗や皮脂が付きやすい夏場だけ回数を増やすとよいでしょう。

本格的なケアの間隔は、乗る頻度が高いほど短めにします。ほとんど乗らない車でも、半年に1回はケアしておくと安心です。

「気づいたときにやろう」と考えていると間隔が空いてしまいます。

洗車など他のメンテナンスに組み込むと、忘れずに続けやすくなります。

革の種類による手入れの違い

本革(赤)で飾られた車内

同じ本革シートでも、使われている革の種類によって手入れ方法は異なります。

代表的な4種類の特徴と、手入れのポイントは次のとおりです。

革の種類特徴手入れのポイント
ピグメントレザー・顔料で塗装した最も一般的なタイプ
・水や汚れに強い
・固く絞ったクロスでの水拭きが基本
セミアニリンレザー・薄い塗装で革本来の風合いが残る
・水シミが残りやすい
・水拭きは控えめにし、専用クリーナーを使う
ナッパレザー・柔らかい肌触りが持ち味
・傷や水分に弱い
・乾拭きが中心
・濡れたらすぐ拭き取る
合成皮革(合皮)・布地に樹脂を塗った素材
・汚れや水に強いが、経年で表面が剥がれることも
・水拭きで十分
・本革用クリーナーやコーティング剤は不要

自車に使われている革の種類は、取扱説明書やカタログで調べられます。

記載が見当たらない場合は、購入したディーラーで確認してください。

種類が分からないうちは、掃除機でのゴミ取りと固く絞ったクロスでの水拭きにとどめると安全です。

クリーナーやコーティング剤を使う前には必ず素材を確かめましょう。

本革シートの手入れに関するよくある質問

最後に、本革シートの手入れについて、よく寄せられる疑問にお答えします。

実際に手入れを行う際は、こちらも参考にしてみてください。

本革シートのひび割れは直すことができますか?

浅いひび割れなら、シワの溝に入り込んだ汚れを落とすだけでも見た目が改善する場合があります。

ただし、ひび割れそのものを元の状態に戻すには、修復作業が必要です。

修復作業をDIYで行うのは難しく、専門業者への依頼がおすすめです。

ひび割れを防ぐには、普段から適切に手入れして進行を抑えることが大切です。

本革シートは何年もちますか?

適切に手入れを続ければ、本革シートは10年以上使える場合もあります。

ただし使用状況やケアの有無によって寿命は大きく変わるため、年数は目安と考えてください。

破れや色あせ、クッションのへたりが目立つようになったら、張り替えや交換を検討しましょう。

汚れや傷みが出る前から手入れをしておくことが、長く使うための近道です。

まとめ

本革シートの手入れに、難しい作業はありません。

掃除機で砂やホコリを取り、固く絞ったクロスで水拭きするといった普段の手入れは、月に1回を目安に続ければ十分です。

水拭きで落ちない汚れが出てきたときだけ、シートに対応した専用クリーナーを使いましょう。

小さな積み重ねができるかどうかで、数年後のシートの状態は変わってきます。

車内用の掃除機を1台常備しておくと、汚れに気づいたその場で手入れを始められるため、おすすめです。

HID屋では、車内に保管しやすいハンディクリーナーを取り扱っています。

必要な時にサッと使えるため、車内の掃除を習慣化したい方にもおすすめです。

本革シートをきれいな状態で長く使うためにも、ハンディクリーナーなどを活用しながら、無理なく日頃の手入れを続けていきましょう。

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この記事はHID屋が監修しています

HID・LED専門店を運営。累計1,000社以上と取引しており、楽天月間優良ショップ14回受賞、お客様満足度97.4%。本メディアでは、HID・LEDを長年販売してきた経験から、車のヘッドライト・フォグランプ等の関するお役立ち情報を発信していきます。

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