雨の日に洗車するのはおかしいのでは、とためらう方も多いのではないでしょうか。
しかし、雨水はミネラル分が少なく、水シミができにくいなど洗車に適した条件が揃っています。
この記事では、雨の日に洗車するメリット・デメリットをはじめ、やり方や注意点もあわせて解説しますので、ぜひ参考にしてください。
雨の日に洗車するのはおかしい?むしろおすすめな理由

雨の日に洗車を行うのはおかしな行動ではなく、理にかなったお手入れ方法です。
雨水は蒸発した水分が上空で冷えて降ってくるため、水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分を含んでいません。
そのため、水道水で洗車した際に発生しやすい、水シミのリスクを抑えられます。
汚れが雨水でふやけて落としやすくなっており、ボディへの傷のリスクを減らせるのも利点です。
小雨や気温が低すぎない日に洗うなど適切なタイミングと、正しい方法で洗車をすれば雨の日は洗車に向いています。
雨の日に洗車するメリット
雨の日に洗車する主なメリットは以下の4つです。
- 水垢やシミが残りにくい
- 汚れがふやけて落としやすい
- 拭き上げの手間を減らせる
- 作業時間の短縮や水道代の節約になる
水垢やシミが残りにくい
雨の日の洗車は水道水を使用した場合に比べて、水垢やシミが残りにくいのがメリットです。
水道水にはカルキやミネラル分が含まれており、そのまま乾くとイオンデポジットの原因になります。
一方、雨水はミネラル分をほとんど含まないため、乾いても水シミが残りにくい状態を保ち、ウォータースポットの予防にもなります。
すすぎに使った水道水も雨水が洗い流してくれるため、洗車後のシミ対策としても効果的です。
- イオンデポジット:水に溶けたミネラル分がボディ上で蒸発し固着した白いシミ。早期なら専用クリーナーで除去可能。
- ウォータースポット:イオンデポジットが長期間放置され、紫外線やボディの熱で塗装面がくぼんだ状態。研磨が必要になる場合がある。
汚れがふやけて落としやすい
雨の日はボディ表面の汚れが水分を含んで柔らかくなり、軽い力で落としやすくなります。
鳥のフンや花粉など、乾燥すると固着して落ちにくい汚れも雨水が浸透して浮き上がった状態になるためです。
強くこすらなくても汚れが落ちるので、ボディに洗車傷がつくリスクを減らせます。
拭き上げの手間を減らせる
雨が降り続いている間は、拭いてもすぐに濡れてしまうため、すすぎ後の拭き上げは基本的に不要です。
時間のかかる拭き上げ工程を省略できる分、洗車時間を短縮できるのもメリットです。
ただし雨が上がったら、残った水が蒸発して水シミになる前にボディ全体を拭き上げる必要があります。
その際、水平に近い角度で水が溜まりやすいボンネットやルーフなどから優先的に拭くと、シミの発生を抑えられます。
作業時間の短縮や水道代の節約になる
雨の日の洗車はシャンプー前の予洗いを雨水が補助してくれるため、作業時間を短縮できます。
使用する水も少なく済むので、水道代の節約にもつながります。
シャンプー後のすすぎの際も、雨水である程度は流れるため効率的です。
雨の日に洗車するデメリット
雨の日に洗車する主なデメリットは以下の4つです。
- カーシャンプーが雨で流されやすい
- 大気中の汚染物質が付着することがある
- 洗車後の仕上がりを確認しにくい
- ワックスやコーティングの施工ができない
カーシャンプーが雨で流されやすい
雨が降り続いている状況では、カーシャンプーの泡がとどまらずに流れてしまいます。
洗剤が薄まるとスポンジの摩擦で洗車傷がつく恐れがあります。
シャンプーが流れる前に、パネルごとに手早く洗うのがおすすめです。
大気中の汚染物質が付着することがある
雨水には黄砂や排気ガスなどの大気中の汚染物質が溶け込んでおり、車のボディに付着する場合があります。
とくに雨の降り始めは空気中のチリやホコリを含んでいるため、汚れが多く混ざっています。
洗車を始めるなら、ある程度雨が降り続いた後に行うのがおすすめです。
洗車後の仕上がりを確認しにくい
雨の日はボディが常に濡れているため、汚れの落ち具合や塗装のツヤを目視で判断しにくくなります。
水分の膜がボディ表面を覆っていると、洗い残した油汚れや細かな水垢が光の反射で隠れてしまいます。
洗い残しに気づかない場合があるため、雨が上がった後に再度仕上がりを確認してください。
ワックスやコーティングの施工ができない
ワックスはボディが完全に乾いた状態で塗布する必要があるため、雨の日の作業には向いていません。
また、コーティングも定着する前に雨水に濡れると成分が流れてしまい、本来の性能を発揮できなくなります。
ツヤ出しや保護を目的とした仕上げ作業を行う場合は、晴れの日を選んでください。

雨の日の洗車のやり方

雨の日の洗車は、コーティングの有無や使う道具によって手順が異なります。
ここでは、雨の日の洗車のやり方を3つ紹介します。
- コーティングしている車の洗車手順
- コーティングしていない車の洗車手順
- 高圧洗浄機を使う場合の洗車手順
コーティングしている車の洗車手順
コーティング施工車は被膜が汚れを弾くため、未コーティング車よりも少ない手順で短時間に洗車できます。
水で大まかな汚れを洗い流す
ルーフから下へ向かって水をかけます。
雨水で汚れがふやけているため、ホースや高圧洗浄機の水圧だけで表面の砂やホコリを簡単に落とせます。
全体の汚れを確認する
予洗いで落ちない汚れがあるか確認します。
油汚れや鳥のフンなどしつこい汚れが残っている場合はStep3のシャンプーへ、汚れが落ちていればStep5の拭き上げに移ります。
シャンプーで優しく手洗いする
しつこい汚れが残っている箇所のみ、コーティング対応のカーシャンプーを使用します。
通常のシャンプーは被膜を傷める場合があるほか、汚れを放置するとコーティングの寿命を縮めるため、専用品で早めに落とすことが大切です。
たっぷりの泡を含ませたスポンジで被膜を傷つけないよう優しく洗ってください。
シャンプーの泡をすすぐ
ルーフから下へ向かって水をかけ、泡をきれいに洗い流します。
シャンプーの成分が残っていると新たなシミの原因になるため、ドアの隙間などに泡が残らないよう丁寧にすすぎを行ってください。
雨上がりに拭き上げる
雨が降っている間は拭き上げ不要です。
雨が止んだら、水シミを防ぐためにボディ全体を拭き上げてください。
水が溜まりやすいボンネットやルーフなどの水平面から先に拭き、その後にドアなどの垂直面を拭くのが効率的です。
吸水性の高いマイクロファイバークロスを使用するのがおすすめです。
コーティングしていない車の洗車手順
コーティング未施工車は汚れが塗装面に残りやすいため、カーシャンプーを使った丁寧な手洗いが基本です。
水で大まかな汚れを洗い流す
ホースや高圧洗浄機を使用し、ルーフから下へ向かって水をかけます。
表面に付着している砂やホコリを落としておくと、スポンジでこすった際の洗車傷を防げます。
シャンプーで優しく手洗いする
バケツにカーシャンプーを入れ、シャワーの勢いでしっかりと泡立てます。
雨水でシャンプーが薄まりやすいため、たっぷりの泡を含ませたスポンジでパネルごとに手早く洗い上げてください。
泡のクッションを利用して摩擦を減らすのが洗車傷を防ぐポイントです。
シャンプーの泡をすすぐ
ルーフから下に向かって水をかけ、シャンプーの泡を完全に洗い流します。
ドアの隙間やグリルの周辺などに泡が残らないよう、丁寧にすすぎを行ってください。
雨水がすすぎを助けてくれるため、すすぎ残しのリスクを減らせます。
雨上がりに拭き上げる
雨が降っている間は拭き取らず、そのままにしておきます。
雨が止んだら、水が溜まりやすいボンネットやルーフなどの水平面から優先的に、ボディ全体を吸水性の高い洗車タオルで拭き上げてください。
クロスで強くこするのではなく、ボディの上に広げてそのまま手前に引くと、傷をつけずに水分を吸収できます。
高圧洗浄機を使う場合の洗車手順
コイン洗車場などの高圧洗浄機を使った洗車は時短や手軽さを求める方のほか、足回りなど頑固な汚れを落としたい方にも適しています。
コースを選択する
洗剤やワックスが出ない、水のみのコースを選びます。
利用時間に制限がある場合は、流す順番をあらかじめ決めておくとスムーズです。
高圧水で全体を洗う
ルーフからボンネットやドアパネルへと、上から下に向かって高圧水を当てていきます。
水圧が強いため塗装を傷めないように、近距離から真っ直ぐではなく斜めに当てるのがポイントです。
足回りの汚れは通常のホースでは落としにくいため、高圧洗浄機が役立ちます。
手洗いで細かな汚れを落とす
高圧洗浄機を一旦止め、スポンジとカーシャンプーでボディを洗います。
スポンジが届きにくいホイールなどの足回りは、専用のブラシを使って汚れをかき出してください。
コーティング車の場合など、軽い汚れならこの手順は省略可能です。
シャンプーと汚れをすすぐ
再度高圧洗浄機を使用し、シャンプーの泡や浮き上がった汚れを上から下へしっかりと洗い流します。
パネルの継ぎ目などに洗い残しがないよう、念入りに洗ってください。
雨上がりに拭き上げる
雨が降っている間は拭き取り不要です。
雨が上がったら、水が溜まりやすいボンネットやルーフなどの水平面を優先しながら、ボディ全体を拭き上げてください。
雨の日の洗車で注意すべきポイント

ここでは、雨の日の洗車で注意すべきポイントを4つ紹介します。
- 強い雨や風の日は避ける
- 洗車のタイミングを見極める
- 洗剤の使いすぎや拭き上げの放置に注意する
- ワックスやコーティングをするなら晴れの日にする
強い雨や風の日は避ける
大雨や暴風などの悪天候時は、かえって車を汚したり危険を伴ったりするため洗車を避けてください。
豪雨のなかでは地面からの泥はねで再び車が汚れるほか、強風の日には巻き上げられた砂やホコリがボディに付着してしまいます。
付着した砂をスポンジで引きずると深い洗車傷の原因にもなります。
安全に作業するためにも、小雨で風の穏やかな日を選んで洗車を行うのが効率的です。
洗車のタイミングを見極める
雨の日の洗車は、雨がある程度降り続いた後のタイミングで行うのが理想的です。
雨の降り始めは空気中の汚染物質を多く含んでおり、雨量が少ないと汚れを洗い流しきれずボディ表面に残ってしまいます。
また、作業中に雨が止むとすすぎが不十分なまま乾いて水垢の原因になるため、仕上げ(水で洗い流してすぐに拭き上げる)が必要となります。
雨をうまく利用するのであれば、雨が降っているうちに洗い終われるよう、スケジュールを立てて作業を進めるのがおすすめです。
洗剤の使いすぎや拭き上げの放置に注意する
カーシャンプーを使いすぎたり、すすぎ後に放置したりすると、新たな水シミを生む原因になるため注意が必要です。
雨で泡が流れるからといってシャンプーを多めに使うと、すすぎ残しが発生しやすくなります。
これを防ぐため、適量のシャンプーを使い、パネルごとに手早く洗い流すのが大切です。
また、雨上がりに水滴を放置すると空気中の汚れと混ざり、塗装面に固着してしまいます。
吸水性の高いクロスで、水が溜まりやすいルーフなどを優先的に拭き上げてください。
雨の日の洗車がおすすめな人

雨の日の洗車がおすすめなのは以下のような人です。
- 花粉や黄砂、鳥のフンが付着している
- 屋外駐車でこまめに手入れしたい
- 洗車場の混雑を避けたい
花粉や黄砂、鳥のフンが付着している
花粉や黄砂、鳥のフンなどの頑固な汚れが付着している場合は、雨の日の洗車が適しています。
これらの汚れは乾燥した状態で放置すると塗装面に固着してシミや変色の原因になりますが、雨水でふやけると軽い力でも落としやすくなります。
強くこする必要がないため塗装への負担も抑えられます。
汚れがひどいと感じたら雨の日を活用して早めの対処がおすすめです。


屋外駐車でこまめに手入れしたい
屋根のない屋外駐車場で車を保管しており、こまめにメンテナンスをしたい人は、雨の日の洗車が便利です。
屋外は、屋内保管に比べて雨や紫外線、砂ぼこりの影響を直接受けやすく汚れが蓄積しやすい環境です。
雨の日を利用した時短洗車を日常的に取り入れると、手間を減らしつつ車の美観を維持できます。
洗車場の混雑を避けたい
自分のペースで焦らず作業を進めたい人には、洗車場が空いている雨の日が向いています。
天気の良い休日などは洗車場が混雑し、順番待ちの時間が長くなりがちです。
雨の日は利用者が少なく設備をスムーズに使えるため、待ち時間のストレスなく洗車を終えられます。
雨の日の洗車についてよくある質問
ここでは、雨の日の洗車についてよくある質問に回答していきます。
雨は洗車の代わりになりますか?
雨で表面のホコリや軽い汚れは、ある程度流れます。
しかし、油汚れや鳥のフンや花粉の固着などは雨だけでは落ちません。
雨はあくまで予洗いの手助けであり、洗車の代わりにはならないと認識しておきましょう。
雨の日の洗車は水をかけるだけでいいですか?
コーティング車であれば、水洗いだけでも軽い汚れは落ちます。
コーティングしていない車は汚れが残りやすいため、カーシャンプーで洗うのがおすすめです。
鳥のフンや虫の死骸などひどい汚れは、コーティング車でもシャンプーで洗車してください。
雨の日に洗車したら拭き上げは必要ですか?
雨が降っている間は、拭いてもすぐ濡れるため基本的に不要です。
雨が上がった後は、ボンネットやルーフ、ガラスなど水シミができやすい箇所を早めに拭き取るのがおすすめです。
拭き上げを完全に放置すると水垢やムラの原因になるため、注意してください。
洗車は雨の前と後どちらがいいですか?
雨の前と後では、洗車で得られるメリットが異なります。
雨の前に洗車しておけば、ボディに付着した砂やホコリを事前に除去できるため、雨水と混ざって頑固なシミになるのを防げるのが利点です。
一方、雨の後に洗車する場合は、雨水で汚れがふやけているため落としやすいのが利点で、コーティング車なら水洗いだけで済むケースもあります。
ご自身の保管環境や洗車スタイルに合ったタイミングを選んでみてください。
まとめ
雨の日の洗車は水シミが残りにくく、汚れが落としやすいなどメリットが多くあります。
コーティングの有無によって手順が異なるため、自分の車に合ったやり方で洗車を進めるのがおすすめです。
強い雨風の日や降り始めを避け、ある程度降り続いたタイミングで行うのが効果的です。
雨上がりには水シミができやすい箇所を早めに拭き上げると、美しい状態を維持できます。
雨の日の特性を上手に活かし、愛車をきれいな状態に保ちましょう。

