アウトドア人気と相まってSUV市場が拡大している現在、未塗装樹脂は様々な車種のバンパーやフェンダーに採用されています。
しかし、黒い樹脂素材がむき出しのため、傷がつくと削れた部分が白く浮き上がって目立ちやすいデメリットも存在します。
そのため愛車の傷ついた未塗装樹脂を見て、「自分で直せるのか」「下手に触って悪化させないか」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
未塗装樹脂の傷は、指で触っても引っかかりがない浅い状態であれば、メラミンスポンジなど身近な道具で目立たなくすることが可能です。
対して引っかかりが生じるような深い傷は、直せない場合もあるため、まずは傷の見極めが肝心です。
本記事では、未塗装樹脂の傷の見分け方や傷を直す方法を解説します。
また修理費用について、DIYの場合・業者に依頼した場合・パーツ交換のみの場合の、3パターンを比較していきます。
最後までご覧いただくことで、愛車に付いた未塗装樹脂の傷の対応方法が分かります。
未塗装樹脂の傷の状態を確認
未塗装樹脂の傷は見た目だけでは判断しにくいため、指先で軽くなぞりながら、引っかかりや段差があるか確認しましょう。
- 指で触っても引っかかりがない傷
- 指でなぞると引っかかりが生じる傷
それぞれの傷の状態について以降で解説していきます。
指で触っても引っかかりがない傷

傷の部分を指でなぞっても引っかかりや段差を感じない場合は、比較的浅い傷である可能性があります。
このような傷は、光の当たり方によって白い線や擦れ跡のように見えます。
例えば、洗車時の摩擦や荷物の積み下ろしなど、軽い接触によって付くことが多いです。
表面が白く見えていても、樹脂のごく浅い部分が削れているだけで、深い部分まで損傷しているとは限りません。
一見すると目立つ傷に見えても、触って確認した際に引っかかりがなければ、浅い傷と判断できます。
指でなぞると引っかかりが生じる傷

指や爪でなぞった際に引っかかりを感じる場合は、傷が樹脂の内部まで達している可能性が高いです。
傷の溝がはっきり見える場合や、樹脂の一部が欠けている場合は、深い傷と判断できます。
また、えぐれたように見える場合や白く変色している範囲が広い場合も、傷が深いことが多いです。
縁石への乗り上げ、駐車時の接触、飛び石などの強い衝撃によって付いた傷が当てはまります。
見た目だけでは判断しにくい場合もあるため、指先でなぞった際に段差や溝を感じるかが、未塗装樹脂の深い傷を見分けるポイントです。
傷の状態別|未塗装樹脂の直し方
未塗装樹脂の傷は、深さによって適した対処法をとりましょう。
浅い傷であれば身近な道具で目立たなくできる場合がありますが、深い傷は無理にDIY補修を行うと状態が悪化することもあります。
未塗装樹脂の表面には、「シボ」と呼ばれる微細な凹凸模様が直接成型されています。
塗装されている面とは異なり、この凹凸模様を鏡面状に研磨してしまうと、周囲との質感に違和感が生じてしまいます。
あくまで、傷を目立たなくするところまでが対処法の範囲です。
まずは傷の状態を見極めたうえで、目立たなくするための適切な方法を選ぶことが大切です。
- 【浅い傷向け】メラミンスポンジ・消しゴムで擦る
- 【深い傷向け】研磨やパーツ交換を業者に依頼する
【浅い傷向け】メラミンスポンジ・消しゴムで擦る

指で触っても引っかかりがない浅い傷であれば、メラミンスポンジや消しゴムで目立たなくできる場合があります。
どちらもホームセンターや100円ショップで手軽に入手でき、試しやすい方法です。
水に濡らして傷部分を軽くなでるだけで、白く浮き上がった傷跡を目立たなくする効果が期待できます。
ただし、以下の点に注意が必要です。
- 力加減は「軽くなでる程度」
メラミンスポンジには研磨作用があるため、力を入れて擦りすぎると細かな傷が増えることがあります。 - 定期的なケアが必要
一時的に傷が目立たなくなっても、時間の経過とともに再び白く見えることもあります。
思うような仕上がりにならない場合は、無理に擦り続けるより、次の方法に切り替えるのが賢明です。
【深い傷向け】研磨やパーツ交換を業者に依頼する

深い傷は、無理にDIYで補修せず業者へ相談することをおすすめします。
「少し削れば消えるかもしれない」と思ってDIYに挑戦した結果、傷よりも周囲が白ボケしてしまい目立ってしまったというケースは少なくありません。
未塗装樹脂は色や凹凸模様が素材そのものに成形されているため、表面を深く削ってしまうと、その質感を元通りにすることができません。
そのため、深い傷ほど慎重な判断が必要です。
業者であれば傷の状態を見ながら研磨や整形を行えるため、DIYより自然な仕上がりが期待できます。
また未塗装樹脂パーツは単体で交換できるよう設計されているものが多く、傷の状況によってはパーツ交換を提案されることもあります。
ただし、交換した箇所だけが新品になるため、他の部分との劣化具合に差が出てしまう点には注意が必要です。
修理か交換かは、業者に現物を確認してもらったうえで費用と合わせて判断するのがおすすめです。
未塗装樹脂の傷を直す際の費用相場
未塗装樹脂の傷を直す方法は、ユーザー自らで行う「DIY補修」、業者に依頼する「業者修理」、そして「パーツ交換」の3つに分けられます。
それぞれ費用相場は以下の通りです。
| 傷を直す方法 | 費用相場 | 仕上がり |
| DIY(市販補修キット) | 数百円〜1万円程度 | 傷を目立たなくする程度 |
| 業者修理 | 1万円〜5万円程度 | 比較的きれいに補修可能 |
| パーツ交換 | 数万円〜10万円程度 ※部品代込 | 新品同等の仕上がり |
DIYは費用を抑えやすい反面、傷の状態によっては十分な効果を得られないことも多いです。
また「傷を消したい」と思って研磨しすぎると、かえって周囲まで白っぽくなり、見た目が悪化する恐れがあります。
一方で業者修理は、専用工具や補修技術によってDIYより自然な仕上がりが期待できることが魅力です。
えぐれ傷や変形を伴う場合は、補修しても跡が残る可能性があるため、修理よりパーツ交換の方が満足度が高くなることもあるでしょう。
傷ではなく未塗装樹脂が白化(経年劣化)している場合

白化は、長年乗っている車両や、青空駐車が多い車両によく見られます。
傷の場合は部分的に白く見えることが多いですが、白化は樹脂全体が色あせたように見えるのが特徴です。
紫外線によるダメージの蓄積や時間経過による樹脂表面の劣化が、白化の主な原因です。
白化した未塗装樹脂は、専用の復活剤を使用することで黒さやツヤを取り戻せます。
特にHID屋の未塗装樹脂復活剤は、紫外線保護成分を含む専用設計で、色ツヤを復元しながら再劣化も抑制します。
未塗装樹脂の傷に関するよくある質問
ここでは、未塗装樹脂の傷についてよく寄せられる質問をまとめました。
傷の補修方法やケア用品選びに迷った時の判断材料として、ご活用ください。
バイクの未塗装樹脂パーツの傷を消すには?
バイクの未塗装樹脂パーツに付いた傷にも、今回紹介した方法が有効です。
浅い傷にはメラミンスポンジや消しゴム、深い傷は業者への依頼という基本的な考え方は、車と変わりません。
ただし、バイクは部品が小さく繊細なものも多いため、DIYで作業する場合は必要以上に力を加えないよう注意しましょう。
未塗装樹脂の傷を消すには靴墨やシリコンスプレーではダメ?
未塗装樹脂の傷補修には、靴墨やシリコンスプレーは、おすすめできません。
油分によって一時的に黒く見せることはできますが、傷そのものを補修しているわけではないためです。
持続期間も数日〜数週間程度と短く、こまめな塗り直しが必要です。
また、雨や洗車によって流れ落ちやすく、ボディに付着するとシミの原因になることもあります。
まとめ
未塗装樹脂の傷は、指先で深さを確認するだけで「自分で対応できるか」「業者に任せるべきか」の判断ができます。
浅い傷であれば、メラミンスポンジや消しゴムで慎重に補修することで、目立たなくなる可能性があります。
一方で引っかかりを感じる深い傷は、状態が悪化することもあるため、無理に手を加えず専門業者に相談すると安心です。
もし愛車の未塗装樹脂パーツに傷がついているのを見かけたら、この記事でお伝えしたことを実践し、ご自身が納得できる形で補修を進めてみて下さい。

